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大出委員 政治的にきわめてふえてな、事務的であるはずの
人事院総裁佐藤さんが、ときにはみごとな政治的な配慮のもとに進めておるという場面がいままでに幾つもあるので、いまの御
答弁をいただきましたから、その辺のところを十分ひとつ活用していただいて、配慮を賜わりたいと思うわけです。
それから次の問題は、実態
調査というようなことをやはり相当心がけていただきたいと思うわけです。と申しますのは、かつて公労委がきめてまいりました公労協
関係におきましても、郵政省のごとく十人に一人以上の管理者がいるなどという状態があるわけです。中には五人に一人
管理職者がいたりする職場がある。これは本筋を言うと、これは私の持論なんですが、この種の管理というものは、できるだけ少ない人員で多数の人を管理するというのが一番じょうずな管理のしかたであると私は考えている。ところが、わが田に水を引くがごとく
管理職手当をやたらばらまいてみたり、いろいろなことをやってひっこ抜きをやって、味方をふやそうとする。そうしますと、
組合の実態をながめると、つまり経営に近い方々が
組合に入るということは、その
意味で
組合の活動の面でそういう色彩がどうしても出る筋合いになる。だから、極端なものの
考え方をすればブレーキになる。その
意味ではそれは必ずしも悪いとは言い切れない面がある。ところが、そういう利害
関係のむずかしい接点にいる方々を全部ひっこ抜いてわが味方だというので管理者に持っていくと、最も利害のぴたりと一致する方々が集まる、こういうみごとな労働
組合ができ上がる。ここのところは非常にむずかしいところですね。ですから旧来のそういういきさつからいって、ひっこ抜こうとする
考え方というものは、私は必ずしも正しくないと思っておるわけですが、そういう点等からいって、かつて倉石修正案ができるときに、人事院の皆さんのところに
関係のわれわれが出かけていきまして、規則制定権を持つ人事院の方からいろいろ御
意見を承ったこともあります。実際問題としてそのときのことは忘れておる、もうそういうことは知らぬとおっしゃってもけっこうです。忘れていただいてけっこうなんだけれ
ども、とにかく三党で
話し合いがまとまって、倉石さんの言っていたようにモデル的に、こういうようなところの先生なら先生について、この辺までが
管理職なんだ、こういうことで三党なら三党という形で話がまとまったというようなことがあった場合に、人事院の方々はその辺十分に配慮をして、規則制定にあたってはお考えをいただけるかという話までしたことがある。本来
労使関係の中でここまでだというふうに話し合ってきめるのが一番いい筋だと私は思っているのですが、そういう
意味で、あなた方のほうから、十分その点については配慮するという
意味のお考えを聞いたことがある。したがって、私はさっき申し
上げたことに重ねて同じような
意味のことを言うようですけれ
ども、できる限り
前田会長が配慮しておられるように、
定期会見なら
定期会見ということで将来の
信頼関係回復への
方向がとられるという場面が出てくる筋合いの話の一つでもあるわけですから、そこらのところを、総裁のほうは事務的にとはおっしゃいながらも、でき得べくんば配慮して進めるということが私はやはり筋だろうというふうに考えているのですが、そこらあたりのことを少しお漏らしをいただきたいと思うわけであります。