○山内
委員 私はどうも質問より演説が長いというようなやじがありますけれ
ども、私のほうは、どうしたら事故か防げるかというような観点から私の
意見を一応申し上げ、そこに焦点を合わしてやっておりますから、言うことが長くなるかもしれませんが、実はなぜこの問題を取り上げたかというと、特に航空行政というような、非常に何と言いますか、有機的に
仕事が関連して、すべてが完全でないと、どこか一角に穴があってもこういう大きな事故が出る、そういう点で細心の注意をすべきであると思う。これは確かにAGSの会社の下請負というのは、ほんとうの荷物を運搬したり、そういう全く下の
仕事なのです。こういうものを軽べつすれば、たとえば積み荷をした場合、へたに積みつけをやっていたら、それがひっくり返って大きな事故の原因にならないということは言えない。ですから、積み荷の監督からすべてをやらなければいけない。下請でよその会社だから、もうこれはいいのだ、あるいは労働省所管の労働基準局にまかせればいいのだというお
考えでなく、やはり責任者というものはあそこへ行って、そういうこまかい
配慮をしておかないと、これが一カ所、いま言った積み荷がくずれても、それが大きな事故の原因になり得るということを、ひとつ御忠告申し上げておきたいと思うのです。
その次は、ちょっと施設の問題でお伺いしておきたい。これはきのうの東京朝日に投書が出ておりました。これは非常におもしろい
考え方だと思うのです。あのカナダ航空がぶつけた防波堤ですか、あるいは防潮堤ですか、
目的はどっちかわかりませんけれ
ども、あそこにああいうものを置くから事故が起こるのだ。あれを斜面にして四十メートルなり三十メートルなり沖へ出していって、そして傾斜をつくったら事故がなかったじゃないか。将来もあり得るから、こういう施設は改造せいという投書が出ていた。これはたしかお医者さんであります。これはしろうとの方のように思いますけれ
ども、こういうことは非常に傾聴に値すると思う。カナダ航空がぶつける前に、同じ事故を自衛隊がやっております。これは御存じですか。もうそのときにこういう施設を改めるべきだというお
考えに皆さんが立たなければならなかったと思う。そういう航空施設については私しろうとですからあまりわかりませんけれ
ども、ここは運輸省の問題ですから、もう
一つ御注意しておきます。これは前の
大臣のときに申し上げたが、私のおります函館の港で、防波堤が
工事途中でやめちゃっているものですから、潮が満ちてくると隠れちゃう、引いてしまうと今度は出るというものが、港の入り口にあったのです。こういうものを、置くと必ず事故になりますよと注意しているうちに、事故が起きた。洞爺丸がこれに引っかかっちゃった。これが完成していたら、洞爺丸の事故は起こらないで済んだ。それで、ああいう事故が出てから、あわてていま
工事にかかっております。ちょっと余談になりましたけれ
ども、ちょうどいまの羽田の施設と思い合わせて、こういうものはやはり早く
調査の上におやりになったほうがいいと思うのです。
〔長谷川(四)
委員長代理退席、
委員長着席〕
それから、きのう視察にまいりましたときも話が出ましたが、消防施設です。これはあなた方のほうからも
大蔵省のほうに要求が出ているのを
承知しておりますけれ
ども、きのうの
お話では、何か十台消防車があるのだけれ
ども、あの事故の起きたとき十一人しかその消防車を運転する消防士がいなかった、こういう訴えがあるのですが、一体あのときの状態というのはどういうことになっておったのですか。