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村山(喜)
委員 この二十四名の空港公団への移管の
定員につきましては、後ほど
小川君が富里空港の問題で
中村運輸大臣に質問いたすことにいたしておりますので、私は
定員の数だけを明確にいたしておきたいと思います。
そこで、この際私は
大臣に
お尋ねをいたしたいのは、最近の
航空業界のいわゆる過当競争並びに事故続出の傾向の中から、
大臣も新聞等におきましていろいろ発表されておいでになります業界の再編成の問題でございます。この問題につきましては、三十八年に運輸省の
航空局が
航空審議会に付議いたしまして、そして国際線は日航、それから国内幹線は日航と全日空、そしてローカル線は全日空とローカル六社、やがては全日空一本にしぼる、こういうような態度をきめて、再編成の構想というものを明らかにしたことから始まるのであります。ところが、三十九年の四月に六社のうちの三社が合併いたしまして、日本国内
航空が発足した。三十九年の六月に至りますと、自民党の
航空政策といたしまして、
航空運輸
事業の
整備に関する基本政策というものが生まれて、それによりますと、国際線については日航にやらせるというのですが、二番目の問題といたしまして、
航空局と違うのは、国内幹線には日航、全日空、国内
航空を当たらせる、主要ローカル線の運営は全日空と国内
航空でやっていくのだ、こういうふうに態度が変わってきております。そのとおりの線で
航空局、運輸省が押し切られて、
現実にはそのような形になって運営されておる。ところが
内容は、日航を除きまして——日航も最近ようやく立ち直ってきたようでございますが、三社とも
経営の
内容が悪化してきておる。そして過当競争の弊害というものがさらに助長された。こういうような歴史的な過程を経てきているわけでございます。ところが、二月十三日に
運輸大臣が、あれは福岡でしゃべられたと思うのですが、この際、四十年の十二月に運輸
審議会の答申を得ているので、その線に従って、国際線は一社、国内線は二社にしてやるのだ、そして
航空業界の飛躍的な発展に即してやるのだという計画を示されたようでございます。ところが、三月十四日になりますと、全日空案というものが出てくる、あるいはいろいろな業界の試案が出てくるわけでございますが、この問題については、財界のほうにも
政府としては委嘱されているようでございますけれども、この再編成、組織がえという問題は、なかなかうまくいっていない。そこで、今日のような
状態を放置するわけにはいかぬということは、
大臣ももう十分お考えになっておるので、
大臣構想というものをお
示しになったものだと私は思うのであります。しかりとするなれば、この業界の再編成の問題が、
大臣の思っていらっしゃるとおりの方向で進んでいきつつあるのかどうか。この際私は
大臣にお伺いをしたいのは、三十九年六月の自民党の決定事項であります
航空輸送
事業の
整備に関する基本政策は、変えられたのか変えられてないのか、この点について
大臣の見解を
お尋ねいたしますとともに、今後どういうような方向で再編成をやっていくんだという方向をお
示しを願っておきたいのでございます。そうでなければ、運輸省の
航空局がせっかく
航空審議会にはかって、最善の案と申しますか、りっぱなものを出した、そういうような方向で
整備をやっていこうとなりますと、それについて、今度は外のほうからそういうような政治的な力が加わって、
実施できないようになる。
運輸大臣が福岡空港でそういうようなことをおっしゃっても、はたしてそれがうまくいくかどうかということについては、
運輸大臣の政治的なかなえの軽重を問われている点が私はあると思う。この点について、
運輸大臣の所見と決意のほどを承っておきたいのであります。