○
森本委員 大体けっこうでありますが、
ただ政務次官は
一つだけちょっと誤解をしておりますので、申し上げておきますが、実はこの
振替貯金は長い歴史を持っておりますが、いま問題にいたしておりますこの
定期継続振替というのはまだ半年の歴史しかないわけでありまして、これは去年できたわけであります。去年できるときに、私が実はこういう心配があるので、だいじょうぶかと、こう念を押したら、
郵政大臣以下
貯金局長がだいじょうぶでございますといってこの
法律が万場一致で通ったわけであります。ところがふたをあけてみると、全然この利用者がない、こういうことではいかぬということで今回十五円にした、ところが十五円にしてもなおかつ
電電公社はまだだめだ、こう言っている。どこに一体隘路があるか、そういうふうな問題について十分に
検討しながら、この
振替貯金の
定期継続振替というものをせっかくこしらえた以上は、これが利用できるように今後十分に
検討と研究を加えてもらいたい、こういうことでございますので、ひとつ誤解のないようにお願いをしておきたい。
それからさらに
貯金局長に最後に聞いておきたいと思いますことは、先ほど来聞いておりますと、まだ一冊につき四十円、五十円、五十円というような
用紙の
代金が今回
無料になるわけでありますが、これについても一体今後どういうふうにするかということが明らかになっておりません。こういう問題についても、本来ならば法案を提案するときに、今後こういう問題についてはどういうふうに処理をいたしますということが明確になっておってしかるべきであります。だからそういう点については、今後は十分にひとつそういうことのないように、法案を提案する以上は、あらゆる問題についてすべて
検討に
検討を重ねて、いつでも回答ができる、また処理ができる、こういう態勢が望ましい、こう思うわけであります。さらに先ほど来五十円の
小切手用紙の問題についても、そういうふうな
法律できまっていることを、いわゆる
約束ごとできめてしまうというふうな
やり方についても、非常に疑問があるわけでありますので、そういう点についても今後ひとつ
貯金局内においても十分に勉強してもらいたい。でなければこれは局長も課長も要りませんよ。上のほうを首にして、下から現場の課長補佐以下係長などを順番に局長、課長に上げたほうが仕事がスムーズにいきやすいということも考えられるわけでありまして、こういう点は不勉強であると言っても差しつかえない。ひとつこういう点については今後十分勉強してい
ただいて、
法律案を提案をする以上は、その
法律案に関する限りについては、すべて的確に答えができるようにしてもらいたい、それから、この
用紙の
無料についても、今後どのようにするかという問題についても、至急きめてい
ただきたい、こう思うわけであります。
それから、ここで一番問題になっておりますのは、何といたしましてもこれは大臣、政務次官の問題でありますが、この間も
質問がありましたように、世界各国とも振替
郵便貯金というものは
料金収入によってまかなっているものではございません。本来これは運用収入によってまかなっている。だから
電電公社の
料金についても、
銀行が奪い合いしてこれを受けているということは、その受けている資金を運用することによって
銀行が相当もうかるからである。そのもうけによって運用していくというところに
一つのうまみがある。ところが、振替
郵便貯金についてはその運用収入のうまみというものはほとんどない。今後やはりこの運用収入の増加ということについて考えていかなければ、
郵便振替貯金というものについてはじり貧になっていくということが明らかであります。これは明らかに政治問題でありますので、ひとつ政務次官に、この問題についての決意を私はぜひ聞いておきたい、こう思うわけであります。
今回の
改正にあたっては、この振替
郵便貯金の
利子を
全廃をして
料金を安くしておりますけれ
ども、
銀行に負けないということを考えるとするならば、本来ならばこれはもう
利子を
全廃をすると同時に
料金も
無料にして運用収入を上げるというのが
郵便振替貯金の発展になるわけであります。それが本来の
郵便振替貯金の行き方であります。だがしかし、現在の
政府部内におきまして、
郵政省あるいは大蔵省との折衝においてそういうことが困難であったかもしれないけれ
ども、将来において、
郵便振替貯金というものが今回は
郵便振替ということになるわけでありますので、それが
国民に愛され、
国民に利用され、隆々として発展をしていくという道は、
料金収入よりも運用収入をふやして、運用収入によってこの
郵便振替というものが経営されていく、こういう方向になって初めてこの
郵便振替が生きてくるのではないか。こういう点についてもひとつ大臣としての政務次官のお答えを願っておきたい、こう思うわけです。