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森本委員 大臣に聞かせようと思って聞いておるのですが、勘定がわからぬので話にならぬ。これはひとつあとで十分
調査をして、大臣に御進講しておいてもらいたいと思うのです。これは前に丹羽兵助さんという、私と同期の人で、
郵政政務次官をやった人でありますが、この人が政務次官になったときに、
郵便年金を初めてもらうようになった。戦争前に千三百円一ぺんに払い込んだ。ところが、もらうことになったところが、三カ月に二十円ずつもらうことになった。
郵便局へもらいに行ったら、バス賃入れて足が出る、こういうことではとてもどうにもならぬ。こういうことをふろの中で話したことがありますが、ひとつこれは
森本さん何とかならぬかということで、政務次官のほうから話があったことがありますが、実際はこれは全国にもこういう人の例がたくさんあると思うのです。昔の千三百円といいますと、これは相当の
金額でありまして、かなりの地所、宅地、建物が買えた。その時分は三百円ぐらいで一軒建ての家が買えたというふうなころの物価の値段です。その
件数がいまだにかなり残っておるのではないか。これは
簡易生命保険という場合、こういう——生命保険の場合は、これは生命保険という性格からするならばある程度やむを得ない。しかし年金制度というものについては、これは国が何らかの
施策を講ずるべきである。特に
郵便年金の将来の信用にかかわるという点から、ひとつこれは大臣、保険局長から
内容をよく聞いて、——まあこれは大体これをいまの時価に直そうとすると、一千億円以上要る。いまの
郵便年金、
簡易保険の特別
会計ではとてもできない。やろうとするならば、
一般会計から三十億から五十億でも、若干でももらって、そうしてその三百六十倍ということは不可能であるにしても、それを五倍ないし十倍にするということにしなければ、これは
郵便年金はとてもじゃないが信用がおけない、こういうことがあるわけでありますので、ひとつ大臣、この点については十分に部下のほうから意見を聞きまして、何とか現大臣におきましても、これは閣議等にはかってやらないと、たとえばいま
国民年金が、政府は盛んに一万円年金を主張いたしております。しかしあれも二十年以上かけなければ入ってこない。もらうときには、ちょうど
郵便年金と同じようなかっこうになるのじゃないかということになると思うのです。そういう点を考えてみますと、この
郵便年金の旧
契約者に対するところの郵政省としてのやり方は、非常に今後注意をしなければならぬ。
それから、この
郵便年金のいわゆる
予算書というものをざっと見て、大臣どうお思いになるかということでありますが、ちょっと私の意見を言いますと、この
郵便年金の
予算をちょっと見た場合には、要するに
郵便年金はもう惰性によって行なっておる。いまこれをやめるわけにはいかぬ。やめたら昔の
郵便年金に対するところの支払いその他にいろいろと困る。いまさらやめるわけにはいかぬし、何ともならぬ。そうかといって隆々
発展をさせるというわけにはいかぬ。いままでの
郵便年金の惰性によって、とにかく細々ながらも
郵便年金の息が続いていくような
予算の組み方になっておるわけであります。はたしてこういうことで国がやるところの
郵便年金というものがいいかどうか。もはや今日の段階におきましては、この
郵便年金というあり方については、根本的に検討する段階にきておるのではないか。
簡易生命保険の場合は、これは生命保険でありますから別であります。しかし
郵便年金というものについては、私は、もはやこの段階で根本的にこのあり方を検討する段階にきておりはせぬか、こう考えておるわけでありますが、大臣は非常に勉強家だと聞いておりますので、この辺も勉強しておると思いますが、御所見をひとつお伺いをしたいと思うわけであります。