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西宮委員 いままでやってきたことは、いわゆる建設に対しては資金の供給ということで資金のあっせんをした、それに対して償還年限を延伸したとか、あるいは金利を引き下げた、こういうことでありますが、そのことはまさに事実として私も承知をしていますが、それで今日
水道は敷かれていないわけですよ。それがために、いま非常な苦境に立っておるわけです。だから、それで十分にやっていけるなら、あるいは方法論としてそれでもいいかもしれません。私は繰り返して申すようだけれ
ども、いわゆるこの
答申のいうところの
生活用水については
一般行政の
対象として処理すべきだということは、
基本的にはあくまでもそう考えている。当然そうなければならぬと考えておるのだけれ
ども、しかし、現実の問題としていまのようなやり方ではたしてりっぱにやっていけるというのであれば、何もそう理屈にこだわる必要はないと思う。しかし、現実にその償還年限の延長とか、あるいは金利の引き下げとか、そういう融資政策だけでは、とうていいまの
水道事業は立っていけない。そういう現実にぶつかっているから、私はそのことを特に強調しておく。ことに
料金の問題になりますと、これは皆さんが十分御承知のように非常な大きな格差があり、しかも去年だけで
料金を値上げした市が二百三十くらいあったと私は承知をしておるのですけれ
ども、そういうところは非常な困難に出会いながら、当事者は、あるいは
市町村長なりあるいは議会なりは、ほんとうに骨身を削る思いでそういう問題に対処をしていると思う。そういう現実をわれわれは承知をしているから特にそのことを強調するのだけれ
ども、せっかくいわゆる格差是正として自治省が予算要求をされたということも、内容的には私はまことに微弱なものだと思います。しかし、それにしても格差是正という方向に
一つの手を打ったということに対しては、これは大いに評価をしたいと考えておったわけです。ところが、それさえも簡単に抹殺されてしまって、そうしてしかも補正予算にも出てこない。こういうことでは、一体どういう
考え方でいま当面しておる
水道の困難性、
水道の危機というものに当たっているのかということを疑わざるを得ない。これは自治省だけを責めるわけにいかない。厚生省もその点について重大な責任があると思うのだけれ
ども、とにかく小さいながらもそのいわゆる格差是正という
一つの具体案が今度の予算折衝の過程においては提供された。この点について厚生省はどうお考えですか。そういうことは厚生省としてもやるか、あるいはさもなければ自治省のやるその計画を強くバックアップをする、そういうことであるべきだと思うのだが、その点はどうですか。