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藤田(高)
委員 私がこのことを特にしつこく
質問しますのは、昨日も先輩平岡議員が
質問をしましたように、きょうの新聞にも
大臣の
答弁として載っておりますが、本店はああいう大きな
日本政府のミステークによって失敗をした、しかし、事実問題として、まあこれは絶対という保証はないわけですけれ
ども、
日本の
渡辺代表が総裁になるだろう、こういうことを前提にしていまここで論議をする限りにおいては、やはり総務会や
理事会でその
銀行の
運営なり融資の
方向がきまるにしても、それを代表する者はだれかといえば、
日本から出ておる総裁がこれを代表すると思うのです。そういうことであればあるほど、この
アジア開銀には
域内域外を含めて三十何カ国が入っておるから、結果として起こるのは、
加盟国全体の連帯責任であるというようなことではなくて、やはりその
イニシアチブをとるべき国にその責任というものはより大きくかかってくるべきものであろうということを前提にすればするほど、この
開発銀行の
運営については、ぜひ私が主張をしておるような、シビアーな上にもシビアーな条件を入れていく必要があると私は思う。いまの
大蔵大臣の
答弁では、そういう心配はありませんと言うけれ
ども、私は絶対あると思う。なぜなれば、早い話が、このブロック的な
開発銀行に似通ったいわゆる米州
開発銀行の融資の条件を見てもそうじゃないですか。この
開発銀行の
性格なり条件というのは、アフリカにおける
開発銀行なり米州
開発銀行と大体内容は大綱的には一緒なんですよ。システムも一緒なんですよ。ところが、その
銀行がどういうことをしてきたかというと、たとえば例のキューバ事件に
関連して、ベネズエラあるいはコロンビアがキューバと断交したとたんに、この米州
開発銀行が多額の投資を与えておりますね。これはもう事実として出てきた。また、メキシコやアルゼンチンが米州の外相
会議でキューバに対する集団的な制裁に反対をしたとたんに、実にきわめて冷淡に取り扱われてきた。ところがどうでしょうか。反対をしたとたんには非常に冷淡に、冷酷に扱ってきたけれ
ども、アルゼンチンがその後キューバとの国交断絶に踏み切ったら、その翌日に一億五千万ドルの融資をしておるじゃないですか。これはこの
アジア開銀の
協定の中に盛られておるような、いま私が一番問題にしておる「
政治活動の禁止及び
銀行の国際的
性格」で
銀行の
運営方針なり
性格というものが大体似たり寄ったりの
銀行においてすでにそういう先例があるのですよ。ですから私は、
大蔵大臣がないと言うのであれば、軍事
目的にこの
銀行は融資をしない、そういう運用をしないという保証条件——この
銀行を
設立する
協定に参画したわれわれ国
会議員自身が納得のできるような保証条件をさらに入れることが大切じゃないですか。
大臣がそこまで絶対心配ありませんと言うのであれば、私は心配あると言うのだから、それでは心配がないような条件を入れましょう、あるいは、これから
設立した後において融資基準をきめる場合に、ひとつ社会党のいま
藤田君が言っておるそういう条件を積極的に入れましょう、こういう
答弁があってしかるべきだと私は思うのですが、
大蔵大臣どうでしょうか。