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藤井(勝)
政府委員 昨日当
委員会で、在外邦人の子弟教育につきまして、きわめて理解ある御熱心な有馬委員の御
意見がございまして、それに対して後刻調査して御報告を申し上げる、こういう点がございますので、この機会に実情を御報告さしていただきたいと思います。
在外勤務者の子弟の教育につきましては、昨日もるる
お話がございましたし、私もそのときにいろいろ御
答弁申し上げたわけでございますが、
昭和三十四年におきましてバンコクに小学校を設けて以来、まず第一の問題は、邦人が外国にあって子弟の教育をどうするか、この問題につきまして、いま申しましたとおり、バンコクをはじめといたし、小学校の教育
施設を設けておりまして、
昭和四十一
年度、本
年度は六カ所設けることにいたしまして、香港、シンガポール、クアラルンプール、カルカッタ、ボンベイ、コロンボ、こういうふうに
施設を飛躍的に増加いたしました
関係から、これに要する
経費といたしまして、ことしは八千三百万円、去年が四千三百万円でございまして、四千万円の
経費増加、こういうことで、積極的に手当てをことしはいたしております。それから、これを裏づける文部省
関係の教官の派遣も年々増加いたしまして、ことしは三名教官の派遣を増す、こういう裏づけをやっておるようでございます。また、親たちが海外に勤務しておって、内地に残っておる子供の教育環境、落ちついた環境で勉強さす、こういったことのために、ことし在外邦人子弟寮という寮を設けまして、
国内にこれを建設をして、海外で親が働いておる子供たちが落ちついた環境で勉学にいそしむことのできるような
施設を設けようと、二カ年
計画でことしから始めました。内容を簡単に申し上げますと、
経費は約八千三百万円でありまして、三分の二を国が出す、三分の一は自己
資金でやってもらう、こういうことで、約一千坪ばかりの敷地も
予定いたしておりまして、二カ年
計画でこれが完成をいたす、そして、大体、今後の在外邦人子弟教育につきましては、高学年の者、すなわち高等学校以上の子弟は
原則として
国内で、低学年、すなわち小中学校の子弟は親とともに現地で教育を受けさすように持っていこう、こういうことで、在外勤務者が安心して働いてもらえるように子供の教育の
体制を整える、こういうことになっておるわけでございます。なお、去年から東京学芸大学の附属大泉中学校に、子供の時分に長年海外で生活をした子弟がまた転勤で
国内に帰りますと、ことばその他の
関係で非常に不便を感ずる、こういうことに対して帰国子女教育学級というものを大泉中学校に設けまして、
昭和四十
年度からこれを実施するということで、三学級、定員十五名、こういうことで発足をいたしておるわけでございます。なお、海外勤務者の子弟教育の向上は、今後も充実
整備をはからなければならない問題が残されておりますので、海外勤務者子女教育対策連絡会というのを定期的に開きまして、そしていろいろ問題点をその連絡会で協議をいたしまして、具体的に年を追うて
整備していく、こういうかまえをもちまして、昨日
お話のありましたような御
意見に沿うて逐年
整備をいたす、こういうことになっておるわけでございます。