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田中(榮)
委員 夜間学校の
生徒の
スポーツを奨励するために一番問題なのは、この照明施設でございます。いまお聞きしますと、五カ年計画で、本年は五千万円の予算を獲得されて八十四校の設備を改善する予定になっておるそうでありまして、これは非常にけっこうなことと思います。ただ、私の聞いた範囲におきましては、国がせっかく三分の一の
助成金を出すのですが、どうも地方庁としましては、
経費多端のおりから、
夜間の
学校の
生徒のための照明までは手が届かぬというようなことで、なかなか
経費の支出にしぶるというような向きもないではないということを聞いておりますので、こういう点は、三分の一より二分の一のほうがいい。できれば全額やってやればいいのでしょうけれ
ども、そういうことはできませんので、まず三分の一よりは二分の一くらいの
援助をやって、その半額を地方庁が負担する、地元負担というのは二分の一というくらいにやっていただければ、たいへんいいのではないかと思います。
それから、PTAの
関係ですが、
定時制の
学校のPTAの
気持ちでありますが、私は、全
日制の
生徒のPTAの
考え方と、それから
定時制のPTAのものの
考え方が、あるいは失礼な言い分であるかもしれぬが、少し違うのじゃないかと思うのです。と申しますのは、
定時制の
生徒というのは昼間勤務しています。これはもう
社会生活に一歩踏み込んでおるわけですね。あるいは会社に雇われたり、あるいは工場で働いておったり、中小企業で働いておって、そして
学校に行くわけですから、そのままずっとその会社におって将来あるいは係長になり課長になっていくという可能性がある。将来自分が大学を出て、そしてまたほかの大きな会社に勤務するというような意欲がない。また、当然、その中小企業の企業者、御主人から学費を出してもらって
学校に行っておるという者も相当あると思うのです。したがって、そのPTAというものも、昼間の
学校のおとうさん、おかあさんであるならば、自分の子供が将来上級
学校に
入学して、あるいは大学に入って一流の会社に入るのだというような
一つの夢を持ち希望を持ってやるために、その世話になっている
学校に対しても、ある程度物質的の負担もやりましょう、しかたないから負担いたしましょう、場合によってはこれだけの財政的の
援助をいたしましょうという意欲があるのでありますが、どうも
定時制の
学校の
生徒のPTAになりますと、その辺の
気持ちが少し違うのじゃないか。したがって、いたずらに
定時制の
学校のPTAに負担をうんとかけるということは、自分のせがれあるいは娘を十七、八歳からつとめさせるという
家庭の
事情等も
考えますと、そう物質的に大きな負担もかけられないということでありまして、そういう点で、PTAなんかの負担も非常に大きな期待をかけることができないわけであります。そういう点から申しましても、PTAの負担もできませんので、できればやはりこれは国なり公共
団体が施設の改善整備については負担してやらなければなるまい、こう思うのであります。そのために、将来
文部省が三分の一の国庫
補助をできればひとつ二分の一に
補助率を引き上げていただく。そうすれば、
定時制の
学校の
夜間施設、照明施設等ももっともっと普及されてりっぱなものができるのじゃないか。これはいずれ照明施設だけでなくて給食施設に対してもやはりそういった問題がどんどんできてくるのじゃないか、こう思うわけでありますが、それについてひとつ
文部省の決意を伺って、そして私の質問を終わりたいと思います。