○
前田(榮)
委員 体育局長にお尋ねいたしたいと思うのでありますが、過般の当
委員会において
文部大臣に、
冬季オリンピックが
札幌に
誘致決定を見たことについて、要望なりまた
大臣の御意見等も伺ったのであります。しかしその際には、
文部大臣非常に時間を急いでおられまして、ほんとうに二、三にとどめざるを得なかったのであります。きょうも、実は
大臣が御出席していただけるものだと思って、
大臣に御質問を申し上げたい、また要望もいたしたい、こう
考えておったのでございますが、また
大臣が所用のために出られないということについて、まことに遺憾に存じておるわけであります。これは何も
体育局長がもの足りないという
意味でなしに、いわゆる国務
大臣としての
責任者に対して所見を伺いたいという私の熱望からであります。したがいまして、きょうはもう時間も相当経過いたしましたから、簡単に質問をいたして終わりたいと思いますが、どうか
大臣ともよく打ち合わせをされて、私の意のあるところをお伝えを願いたいと思うのであります。
すでに、
田中委員からかなり詳細にわたっての要望、質問等が行なわれて、まことに適切な御意見も出ておるわけでありまして、これに何もそうつけ加えなければならぬとは思いませんが、ただ、これは
田中さんにも御理解願いたいのは、
東京オリンピックのときには、当衆議院におきましては、
オリンピック特別
委員会という、
東京オリンピックのために特別
委員会が設けられて、
組織委員会とタイアップされてその使命を果たされたのであります。しかし
札幌大会について、はたして特別
委員会が、それのみの
委員会がつくられるかどうかということについてはまだ
決定を見ておりませんが、あるいはそこまでいかないのではないかとも
考えられる点もあるのであります。そういたしますと、当
委員会がかわって、
東京大会のときの
オリンピック特別
委員会同様の職務を執行しなければならぬことだと思います。そういう点から
考えますと、われわれ
委員の
責任はきわめて重大だと思う。ただこのことは、
札幌における
一つの行事だと
考えるわけにはまいりません。
田中委員からも申されたように、このことは、
日本国民として国際的に
日本の立場を明確にしながらいかに人類幸福に貢献するか、こういうことに相ならなければならぬことだと思うのであります。したがいまして、
田中委員も申されたとおりに、まだ六年も七年もあるじゃないかというわけにはまいりませんので、この点を私は非常に急いで、気にかかってならぬわけでございます。
そこで、いろいろ
体育局長の御
答弁にもありましたとおりに、早く担当国務
大臣をきめ、
組織委員会を結成し、そうして、実質的にもう実行への踏み出しをしなければならぬことについては、おそらくわれわれが要望せずとも、中村
文部大臣もすでに覚悟をきめられておると思いますし、また、佐藤総理をはじめとした全閣僚も、そういう決意をすでに心の中にきめられておると思うのであります。しかしながら、もうどうせ進むべき道はそう二つも三つもあるわけじゃないと思う。そこで、早く閣議において意思
決定をされることが、特にこの当面の衝に当たっておる
札幌市民が非常に心配されておるのであって、
札幌市民に力強く前進していく決意をしてもらうためにも、これは緊急な要件だと思うのであります。その点を特に
文部大臣にも伝えて、早く
決定をしていただくように、まず第一にお願いを申し上げておく次第であります。
そこで、
文部省体育局長に御意見をお伺い申し上げておきたいのは、まず第一に、
組織委員会ができ、
担当大臣もできて、それがどういう
方向に進むということがきまる前に、現在のところは
文部省が
責任の立場であることは、もう国民全般が了解しておる問題だと思う。そこで、それにはやはり
一つの原案ともいうべき、心組みともいうべきものが、すでにできておらなくてはならぬと思う。ことに、当
委員会の
決定に基づいて、
札幌の
現地視察を島村
委員とともに私はしてきたのでありますが、その際に、私が
現地の
関係者諸君といろいろ懇談をした際に、ほとんどやるべきもの、
施設をどうするとかいう原案ともいうべきものができておったようであります。このことは、すでに
文部省のほうへもそれぞれの書類が参っておることだと思います。そういうことについて、新しいものをどんどん
計画あるいは立案するというもの等もそうたいしてなく、ほとんど
準備が、原案としてふさわしいものができておるように私は
感じておるのでありますが、その点は、いま
文部省としてはどの
程度にお
考えになっておるか、これをまず第一にお聞かせを願いたいと思う。