運営者 Bitlet 姉妹サービス
使い方 FAQ このサイトについて | login

1966-02-24 第51回国会 衆議院 体育振興に関する特別委員会 第4号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十一年二月二十四日(木曜日)    午前十時五十九分開議  出席委員    委員長 福永 一臣君    理事 大石 武一君 理事 田中 榮一君    理事 前田榮之助君       伊能繁次郎君    上村千一郎君       小川 半次君    海部 俊樹君       佐藤 孝行君    佐藤洋之助君       砂田 重民君    八木 徹雄君       小林  進君    佐藤觀次郎君  出席国務大臣         国 務 大 臣 安井  謙君  委員外出席者         総理府事務官         (内閣総理大臣         官房参事官)  角井  宏君         農 林 技 官         (農政局普及部         長)      石井 一雄君         通商産業事務官         (中小企業庁指         導部組織課長) 泉  長嘉君     ————————————— 本日の会議に付した案件  参考人出頭要求に関する件  体育振興に関する件(国民の健康、体力つくり  関係施策)      ————◇—————
  2. 福永一臣

    福永委員長 これより会議を開きます。  体育振興に関する件について調査を行ないます。  この際、国民の健康、体力つくり関係施策について、農林省中小企業庁及び総理府から、それぞれ説明を聴取することにいたします。石井農政局普及部長
  3. 石井一雄

    石井説明員 農政局普及部長石井でございます。  お手元にございます資料によりまして、農林省で所管いたしております健康あるいは体力つくり関連いたしました予算につきまして御説明申し上げます。  初めに、幾つか区分してございますけれども、保健栄養関連いたしましたものでございます。  その第一にございますのが、御案内のように、学校給食用牛乳供給をいたしておるわけでございますが、この関係でございます。四十一年度におきましては、供給量としましては百万石、一合当たり五円の補助をいたすことに計画いたしておりますので、経費が五十億計上いたしておるわけであります。  二番目にございますのは、農山地帯冷凍ショーケース設置費補助でございますが、これは、主要農業協同組合に水産物の冷凍いたしましたものを見せ、かつ販売する場合のケースを設置いたしまして、農山村に対します魚の供給、これが円滑化をはかってまいりたいという費用でございます。  三番目にございます開拓地婦人ホーム施設費補助でございますが、後ほど出てまいりますが、開拓地というのはどちらかといいますと僻地にありますが、健康のための集団検診あるいは開拓地農家生活技術、これを向上をいたしますための一つセンターというようなものでございます。ここで、そういう開拓地農家方々に対するサービスをいたしておるのでございますが、これの設置費補助でございます。  それから四番目にございますのが、僻地厚生施設費補助でございまして、これはいまの婦人ホーム関連ございまして、ここで世話あるいは指導に当たります開拓保健婦、これの設置、あるいはそこにある期間を定めまして、医師を派遣いたしまして診断に当たるわけでございますが、その開拓医、その設置に必要な経費でございます。  次に、五番目にございますのは冷凍魚普及促進事業でございまして、先ほどのショーケース関連ございますが、これは農山村だけではございませんで、一般的に冷凍魚普及を促進するための事業費補助でございます。  次に、Bとしまして、農山漁家生活改善という事業がございます。生活改善でございますから非常に多岐にわたっておりますが、詰めて申しあげますと、衣食住に関しまする生活技術普及指導、これを中心にやっていくものでございます。非常に範囲の広いものでございまして、少し幅広く関連のあるものを入れて見ておるわけでございます。  その生活改善普及事業の一番根幹になりますものが生活改良普及員設置でございますので、これは少し間接のもう一つ間接になるかと思いますが、冒頭に生活改善普及職員設置費を掲げてございます。右のほうにございますが、現在専門技術員が二百四十五人、生活改良普及員が二千三百五十人、全国都道府県職員として配置されまして、いま申し上げましたような仕事に従事いたしております。  二番目にございます農山漁家生活近代化センター設置でございますが、これは県の施設といたしまして、おおむね一県につきまして二カ所ぐらいの見当になろうかと思いますが、ここに農民が泊まり込みまして、実際に近代化された生活をここで体験し、それらをもとにいたしましてそれぞれの個人個人生活近代化を促進することに資していこうという趣旨でこれの設置を進めております。現在までにできましたものが三十五カ所、四十一年度におきましてはさらに十カ所の新設を計画いたしているのでございます。  それから、その次の三番目にございます農業者健康管理特別事業費というものがございますが、これは、病院と、いま申し上げました生活改良普及員が共同いたしまして、定期的にある特定の農家健康診断をいたしまして、その健康を維持しさらに増進するための生活のあり方、これらを普及員農家と一緒にいろいろ考えまして生活設計を立てます。その生活設計実施いたしまして、その後時々刻々健康診断をしまして、約二年間これを継続いたしまして、その新しい生活設計によりますものによって、健康がどういうふうによくなるだろうかという点を確かめていこうという事業でございまして、目下のところは、まだ実験的な域でございますけれども、四十年度に二十七県でこれの実施を始めたわけでございます。四十一年度にはさらにそれを増加いたしまして、四十二都道府県実施する計画をいたしているわけでございます。  その次の農山漁村生活環境整備特別指導事業でございますが、これは一般的な環境整備になりますとたいへん多岐にわたりまして、道路から出発いたすのでございますが、ここにあります事業は、その中で特に生活環境の立ちおくれが最もひどいと思われます地域、すなわち農村におきましては、農村の町場よりもさらに部落のほうがその立ちおくれがはなはだしいのではないかというような観点からいたしまして、特に部落に焦点を置きまして、住宅、あるいは簡易水道、あるいは保育所、こういったような施設中心にいたしまして、その整備をはかってまいるということが趣旨でございまして、そのために農家、あるいは農家集団、あるいは部落等の、いまのような施設整備いたしますに必要な技術的な相談に十分に応じられるように、そういう体制をしくために相談員設置するということを中心計画されている事業でございます。  その次の生活教室でございますが、これは右のほうに三つほど掲げておりますが、こういうような生活教室を開設いたしまして、農家に対する啓蒙をいたしております。  その次の農家生活技術等研究費でございますが、これはいま申し上げましたもろもろの生活技術に対します、そのもとになります研究であります。  次の四ページにまいりまして、農家生活改善資金造成費等補助というのがありますが、これは御案内のように、農業改良資金という無利子貸し付け金の中に、農家生活改善資金昭和三十九年から設置されております。これは、家を改造いたしまして個室をつくりますとか、あるいは台所を改善する、あるいは太陽熱を吸収する施設を設ける、あるいは積雪地でございますと、透明雪囲いを設けまして、雪の中の住宅にもできるだけ光を求めようという趣旨でございますが、そういったようないろいろな生活改善施設をやるわけでございますが、それに対します無利子貸し付け金補助制度でございます。四十一年度には六億五千万円の貸し付けワクを設定する計画でございます。  その次にCといたしまして、農山漁村青少年育成がございます。これはむしろ観点は、従来いわれてまいりました後継者養成というような観点からのものが多いと思いますが、こういったふうな青少年農業という職業教育、あるいは一般的な農業経営者たるにふさわしい資質の向上、これを主眼といたしておりますが、この中におきましても、一つ教育でございますので、体力増強という点も全然ないことはないであろうという観点から、これをあげたわけでございます。  一番先にございますのは、それらの青少年育成にも、当然中心になります農業改良普及職員設置費補助を掲げてございます。右のほうに数字がございますが、現状では専門技術員五百六十四人、農業改良普及員が一万六百五十六人、全国都道府県職員として配置されているわけでございます。  その次にございます農村青少年研修教育施設費補助でございますが、これは中学校高等学校、大学といいますか、そういう学校教育と並行いたしまして、御案内のように、中学校卒業者に対しましては、各県に経営伝習農場という施設がございます。さらに地域営農研修施設、あるいは経営伝習農場にも行けません中学校を卒業して直ちに農業に就業する方々のために、農業専修学園というのを、一種通信教育主体として設置いたしておりますが、それらの施設設置費でございます。
  4. 大石武一

    大石(武)委員 経営伝習農場というのはどの程度ですか。
  5. 石井一雄

    石井説明員 中学を卒業いたしまして入る者が中心でございます。若干、高等学校を出まして研究的に一部入る方がございますが、主体中学校卒業者であります。
  6. 大石武一

  7. 石井一雄

    石井説明員 これはまだ実験的なものでございまして、数は少ないのでございますが、高等学校卒業者に対しまして、より高度な経営技術を身につけさせるために、たとえば酪農にいたしましても、園芸にいたしましても大型になっておりますが、その施設であります。  その次に五ページにまいりまして、農村青少年活動促進費補助でございますが、これは広く一般農村青少年に対しまして、技術あるいは経営、さらにはその中身としましては、機械に関するような研修もあろうかと思いますが、各種研修を総合的にすることを奨励いたしております。その経費でございます。  それから4は、それらのもとになります職員研修経費でございます。  5は、民間教育施設とございますが、いま申し上げましたような経営伝習農場、そういうものに類するものでございますが、都道府県のものではございませんで、民間法人経営によるもの、いろいろ歴史を持ったものが右のほうに書いてございますが、それに対する補助でございます。  それから6といたしまして、農村青年海外派遣費、さらにその次に農業研修生米国派遣費とございますが、いずれも派米労務者あるいは一般に諸外国に農村青年農業実習生として送っております経費でございます。  それから六ページにまいりまして、8と9のところは漁村でございまして、漁村の青壮年の育成指導、あるいは漁民の一般的な漁業に関します技術なり経営なりの研修でございますが、その育成指導あるいは研修所整備費でございます。  それから10は、同じように、山村におきます中堅青年を対象にいたしまして、その健全な育成をはかるための経費でございます。やります事業は、右のほうに三つほど掲げてございます。  11は農業後継者育成資金造成費等補助とございますが、これは、先ほど申し上げました生活改善資金と同じように、農業改良資金の中に農業後継者育成資金が設けられております。これは御案内のように、新しい部門を若い方がこれからしようというような場合に、そのための一種の部分的な経営着業資金といたしまして、五十万円を限度にして無利子生業資金を貸し付ける制度を三十九年から行なっておりますが、その経費でございます。四十一年度の貸し付けワクとしては、右のほうにございますが、十三億二千五百万円計上いたしておるのでございます。いま申し上げました生活改善資金を合わせまして、その資金造成に必要な補助金でございます。  七ページにまいりまして、その他のところでいろいろございますけれども、まず初めに、そのうちの1と3、これは狩猟あるいは狩猟関連いたしました鳥獣行政、それらの経費でございますが、広くその辺もあるいは関連があるのではなかろうかと考えた次第でございます。  それから2の特殊地域管理費、それから4の史跡名勝天然記念物管理費、5の高山植物管理費、さらに最後にございます国有林観光資源調査費でございますが、これはいずれも国有林の中におきますそれぞれの事業に必要なものでございます。たとえば、特殊地域管理費でございますと、右のほうにございますが、避難小屋建設、あるいはスキー場整備、さらには野営場設置、こういうものも、国有林の中の特殊地域でございますので、そういう特殊地域の中においていたしておるわけでございます。これも、場合によりましては、広く青年諸君のお役に立ち得るものではなかろうか、こう思うわけでございます。  以上、間接というものがたいへん多いのでございますが、その中からかなり関連の深いものを取り上げてまとめた次第でございます。
  8. 福永一臣

    福永委員長 以上で、農林省関係説明は終わりました。  ただいまの説明に対しまして御質疑はありませんか。
  9. 大石武一

    大石(武)委員 一番最初のページの冷凍ショーケース設置費補助というのは、一カ所十万円くらいの、つまり冷凍したものを入れておくたなをつくる金を補助するということですか。
  10. 石井一雄

    石井説明員 おっしゃるとおりでございます。店頭に置きまして、その店頭に置きますものの中は冷凍できるような設備でございまして、それが一つの展示ということにもなり、同時に、それはすぐ販売できるものがその中に入っている、そういう関係のものでございます。
  11. 大石武一

    大石(武)委員 その箱の補助ですね。それだけですか。
  12. 石井一雄

    石井説明員 要するに冷凍ショーケースそのもの購入費補助ということでございます。ここでは七十カ所というふうに書いてございますが、大体その程度、おそらくそれよりもう少しオーバーする程度だろう、そういうことでございます。
  13. 大石武一

    大石(武)委員 その次の、冷凍魚普及促進事業費補助というのはどういうことをやるのですか。
  14. 石井一雄

    石井説明員 これは、いま申し上げましたような特別な施設というものでございませんで、御存じのように、冷凍魚については、冷凍していろいろ使うということがもう一般化しつつあるわけでございますが、なおかつ冷凍魚と普通に冷凍しました魚との間にいろいろ違いがあるかと思いますが…。
  15. 大石武一

    大石(武)委員 いや、何に使うかということです。
  16. 石井一雄

    石井説明員 主体啓蒙宣伝、そういうものが主体になっております。
  17. 福永一臣

  18. 泉長嘉

    泉説明員 それでは、中小企業庁関係関連予算を御説明申し上げます。  資料としてお手元に届いてございますが、項目として七つございますが、その最初の四項目は、これはいずれも小売り商業あるいは卸売り流通関係のものでございます。国民の健康、体力増強関係あるものといたしまして、やはり新鮮な食料品供給する必要があるわけでございまして、そのためにそうしたものに携わっておりますところの中小小売り業者あるいは卸売り業者流通機構合理化をはかりますために、これらのものに協業化を促進させる必要がございますが、その協業化に必要な資金でございます。  それから二ページにまいりまして、5の共同給食事業でございますが、これは協同組合とか商工組合、あるいは商店街振興組合というような形で共同給食が行なわれておるわけでございますが、これを促進するための無利息の貸し付け金予算でございます。  それから三ページにまいりまして、六番目でございますが、これは中小企業経営管理者及び技術者研修に関する費用でございますが、中小企業経営者あるいはそこに従事しておりますところの従業員の中の有能な人材を育成いたしまして、経営管理近代化あるいは技術向上をはかる必要がございますが、そのための費用でございます。これは都道府県補助金を出しまして、こういうことをやらせておるわけでございます。  それから七番目は、これは中小企業団体中央会による各種指導事業に関する予算でございまして、この中小企業団体中央会は、中小企業者組織しておりますところの各種中小企業等協同組合商工組合環境衛生同業組合、こういうもののいろいろな指導をやっておるわけでございますが、その指導の一環といたしまして労働指導もやっておりまして、それに関する予算をここに計上したわけでございます。  こまかい項目でございますが、まず第一に、オートスライドによりまして各種福利厚生施設必要性とか、あるいはその運用というようなものの実施例を上映させておるわけでございますが、それに必要な予算でございます。  二番目は、共同労務管理普及に関する予算でございます。  それから四ページにまいりまして、三番目の労働問題懇談会の開催でございますが、これは労働問題に関連のある方々を呼びまして、労働環境近代化をはかるためにいろいろ協議をさしているわけでございますが、それに関する予算でございます。  最後労働指導に関する講習会でございますが、これは、先ほど申し上げました各種組合がございますが、その組合役職員に対しまして、労働問題の重要性というものを認識していただくための講習会経費でございます。  以上でございます。
  19. 福永一臣

    福永委員長 以上で、中小企業庁関係説明は終わりました。  ただいまの説明に対しまして御質疑はありませんか。
  20. 大石武一

    大石(武)委員 何か中小企業関係でいろんな体力つくりをやっていないのですか。たとえば、大企業あたりではいろんな体操を何分かやらせるとか、いろんな運動を推奨するとか、いろいろやっているようですけれども、中小企業関係ではそういうことはあまり計画的におやりにならないのですか。
  21. 泉長嘉

    泉説明員 一応労働省関係予算でやっております。それからなお自主的なものといたしまして、各種協同組合がそれぞれの中央会をつくっておりますが、中央会が後援あるいは主催いたしまして、野球とかそういうようなものは自主的にやっております。大体われわれの関係しておりますものは、そういうものの一般的な指導の面を考えて予算を組んでいるわけでございます。
  22. 前田榮之助

    前田(榮)委員 中小企業のこれらの問題は、なかなか困難な問題があると思うのですが、ただ問題は、大企業と違って、資金関係やそれから事業場における時間の関係や、非常に困難なことがあると思います。ただ、中小企業として特に力を入れなければならぬのは、その困難な点をどういうふうに克服するかということであろうと思います。したがって、いまお話にもあったように、いろいろ協同組合やその他横の組織をつくって、そこにいろいろな御指導をなさっておるようであるけれども、何かやはりそういう弱点のある組織であるから、政府は奨励する意味において、器具の購入費であるとか、あるいは協同組合等施設をする場合には、その施設分に対する何分の一かの補助をするようにするとか、そういう積極面はないものですか。
  23. 泉長嘉

    泉説明員 お答え申し上げます。  いまの先生の御意見ごもっともでございまして、われわれこれからそういう面について努力いたしてみたいと思っております。
  24. 福永一臣

  25. 安井謙

    安井国務大臣 国民体力つくりのほうを担当いたしております総務長官でございます。一応国民体力増強に関するわれわれの考え方についてお聞き取りをいただきたいと思います。  今国会に体育振興特別委員会設置せられまして、国民健康、体力増強対策について御審議をいただける運びとなりましたことは、まことに喜ばしいことと存じております。  御承知のとおり、国民健康、体力増強対策は、一昨年十二月の閣議決定に基づくものでありまして、この決定は、第一に、保健栄養改善体育・スポーツ・レクリエーションの普及等に関する政府関係各機関の施策総合的推進をはかるとともに、第二に、健康の増進、体力増強のための国民運動を提唱し、その趣旨普及徹底と、実践活動推進をはかることを内容としておるものでございます。  総理府におきましては、この方針にのっとり、国民健康・体力増強対策協議会を設け、関係省庁施策の連絡を密にするとともに、体力つくり国民会議を開催して、体力つくり国民運動推進をはかっておる次第であります。  第一の対策協議会におきましては、当面の施策の重点として、国民広場建設学校施設の開放、林間休養施設整備、食生活改善地方組織充実歩行運動、健康体操等簡易な運動奨励等を目標として各省庁において努力をいたしました結果、すでに前回及び前々回お聞き取りになりましたように、昭和四十一年度予算には、関係経費を増額計上いたしましたので、今後これらの施策は大幅に進展するものと期待をしておる次第であります。  第二の国民運動につきましては、体力つくり国民会議議長古井喜實氏)において、運動方針として、一、毎月七日を健康の日として国民運動推進の拠点とする。二、春秋二回の全国民的記念行事実施する。三、地方組織結成充実をはかる。四、PR事業を重点的に実施する。の四項目を定め、PRを兼ねて国民一般の親しめる簡易な身体運動普及をテーマとする歩行運動大会農山漁村体力つくり大会、労働者体力つくり大会等を、毎月の健康の日を中心中央地方を通じて開催してまいったのであります。  幸い、関係各位の絶大な御協力により、各都道府県組織結成も順調に進み、これらの事業好評裏進展山だしまして、全国的に体力つくり機運が高まってまいりましたことは、まことに喜ばしいことでございます  私といたしましては、今後この運動が市町村、さらには地域、職場にまで浸透し、国民各位実践にまで高められることを念願として、施策推進に当たりたい所存であります。  この国民運動進展に伴い、国民各位の間から、各自の実践を通じて、政府施策に対する真摯な要望が出てまいると存ずるのでありますが、こうした要望を生かして、国民健康、体力増強に関する具体的施策を樹立していくことが、本対策を最も実効あらしめるゆえんであると信ずるものであります。  以上、簡単に私の所信を申し述べたのでありますが、本委員会を通じまして十分御審議をいただき、国民健康、体力増強対策目的達成のため、御協力、御鞭撻を賜わりますようお願いをする次第でございます。
  26. 福永一臣

    福永委員長 以上で、安井総務長官説明は終わりました。  ただいまの説明に対しまして御質疑はありませんか。
  27. 前田榮之助

    前田(榮)委員 いま御説明になったように、国民全体の体位向上のために漸次発展的に努力されておる点、敬意を表する次第でありますが、ただ私は、いま国民全体の中から機運が高まっておる、その機運を十分に伸ばさなければなりませんけれども、こういうことは、いま御説明にあったように、国民みずからのこととして、国民運動としてやらなければならぬということになりますると、いたずらに官庁が、ことばは適当でないかもわかりませんが、出しゃばってやることが、かえってよくない傾向にもなろうと思うのです。なろうと思いまするけれども、問題は、最近における体位向上についての青年あるいは指導者仲間情勢というものは、非常に合理的、科学的になりつつあるのでありまして、したがって、問題は指導者であろうと思うのです。その指導者養成ということが、まだまだきわめて不十分な情勢であります。もっともっと各府県に、あるいは町村に、全般的にということは直ちには困難だと思いまするけれども、少なくとも府県に、たとえば体操でありまするならば、近代的な体操指導者が三十人や五十人は各府県におって、これが各町村を十分指導して回られるような情勢にならなければならぬと思う。その指導者養成というものが、国民運動にまかせただけでは、残念ながら費用関係やその他の関係で困難なのでありまして、それを政府は、政治力の上に立って十分にカバーしていくようにしてもらわなければ、国民運動も発展をしないと思うのです。そういう上に立って、本年の予算を見ましても、きわめて不十分だと思うのですが、総務長官はこれをどういうように進めていこうとされておるか、御意見を聞かしていただきたいと思います。
  28. 安井謙

    安井国務大臣 御説のとおりに、この体力つくり運動は、国民各層がそれぞれ自覚をされまして積極的におやりいただくのでなければ、政府がただ旗を振るとか、指導するとかいう形のものでは、りっぱなものにならないであろうと私どもも存じております。私どものほうの仕事といたしましては、御承知のとおりこの体力つくりといいますか、レクリエーションの直接の仕事をやりますためには、それぞれ専門の各省が、文部省でございますとか、厚生省とか、労働省とか、それぞれ仕事を進めておるわけでございます。私どもは、その間の有機的な連絡調整をはかって、さらにそれを総合的に推進をし、国民PRを強く打ち出していくということがおもな仕事であろうと心得ておるわけであります。そういう意味から、このスポーツの各種団体に——スポーツの各種団体に限りません。それぞれのいろんな社会的な各種の団体を統合いたしまして、全国的な国民会議といったような組織をつくり、それをさらに各都道府県に広げ、また、いまのお話の市町村にまで広げていく努力をいたしておるわけでございます。  それにつきましては、確かに御指摘のような、りっぱな技術指導者養成することが非常に必要になってこようと思います。ただ、指導者養成する直接の仕事になりますと、これはやはり文部省なりなんなりのほうとも関連した仕事に相なりますので、今後とも私どもそういう面につきまして、十分文部省とも相談いたしまして、いま御説の指導者養成といったような点に、いろいろと積極的な仕事のやり方を進めていきたいと思っておるような次第でございます。
  29. 前田榮之助

    前田(榮)委員 いまの指導者の問題でありますが、たとえば文部省に教育の上からの、いわゆる昔の体操学校ともいうべき大学までできておるのでありますが、これらは、主として中心はスポーツ、ことに選手的な者をつくるという結果に終わっておるようでありまして、そうでない、やはり一般大衆と生活をともにしながらやれる、層の広い国民の中に、農村農村漁村漁村で、婦人や子供と一緒に野や海岸で、直ちに短時間の生活改善体操ができる、こういうものが最近だんだん生活改善の上から出ておるのでありまして、こういうものの指導者が、日々進化をするところの文化の上からいって、適当であるかどうかということになりますと、やはり社会進化に伴うものをやらないと、青少年もついてこないし、また、今日のテレビ、ラジオ等の発達した世の中では、それらを中央でいろんな画面で見ながら、実質的にはなかなかそれについていきにくい、こういうことに実際はなっておるのでありますが、こういうことの指導者は、もう文部省は文部省の教育の立場でいろいろやっておられるようでありますけれども、まだ不十分でありまして、たとえば、東京には三橋体育研究所がございます。ここではきわめて合理的な、非常に進歩的な体操研究がなされつつ青少年育成をやっておられます。そして年に二回ぐらい、全国から集めた指導者の講習もやっております。これは、健康保険その他のそういう団体からの依頼や補助等の費用でやっておるのでございますけれども、ここでも別に金のなる木を持っておらぬのでありまして、実に最小限のことをやっておる状態であります。私らは、こういうものをどんどん伸ばして、まず第一に指導者をどんどんつくる、それにあわせて全国へ持っていって、国民運動としての働きを十分伸ばしていく、こういうことがさしあたり必要なんではないかと思うのであります。こういうものをやろうとする人々に、あすこへ行って金をつくろう、ここへ行って金をつくろうなんというようなことをさせてはならぬと私は思うのです。そういうことで体操等が非常に商売的になったらたいへんだと思う。そういうところにやはり政府も目をつけて、それぞれの、総理府総理府、あるいは文部省は文部省で、その事情を調べればすぐわかるわけでありますから、どのくらいそういうものが全国にあって、どういうようにしたらこれらが十分活用できるかということに目を向けていただいて、これらとあわせて、現在せっかくできております体力つくり国民会議の力を一そう強めていく、こういうことにもう一そうの力を加えていただきたいと思うのでございます。その点、ひとつ御意見を聞かせていただきたいと同時に、努力していただくように、一応お願いを申し上げておきます。
  30. 安井謙

    安井国務大臣 御説のとおりであろうと思いまして、国民会議は、御承知のとおりいま二百ぐらいの団体を網羅した連合体でございますが、まだ十分な事務機構を持っておらぬようであります。したがいまして、ほんとうに組織的にこれを各地区へ広げていくという活動には、まだまだこれから大いに改善を要する、あるいは強力に支援するということも必要だろうと思いますが、同時に、そういうものの間にあって、そういった体力つくりの専門的な知識を普及していく指導者あるいは特殊の団体、そういう人の活動が非常に大事になってくると思います。私どもは、さらにいまのこの国民会議の事務機構を整備していただきまして、そうしてそれとタイアップして、そういった専門的な指導者養成指導所の助成というものについても、これから力を尽くしていきたいと思っております。
  31. 小林進

    ○小林委員 お伺いいたしますけれども、いまも大臣のおことばの中に、国民の体力をつくるのに総理府は連絡調整役をつとめて、文部省、労働省、厚生省等にそれぞれ企画、運営、実行をおまかせしているというふうなお話があるのですが、これをいま少し統合をする責任官庁というものを明確にできないものですか、どうですか。総理府なら総理府で一括して、全国民の体力増進その他万般を扱う、できれば体力省というのができればいいでしょうけれども、この際行政庁をあまりふやすことは、国民の期待にも沿うわけでもありませんので、私はやはりそういうのを総理府なら総理府で一括して、責任官庁としておやりになるというふうな構想がいいのではないかと思うのでありますが、いかがでございましょう。そういうお考えはございませんか。
  32. 安井謙

    安井国務大臣 積極的にやりますためには、どうしてもそういう機構が本来必要になってくると思うわけでございます。いまお話しのとおり、部局をふやすという点は現実に非常に困難になっておりますために、できるだけ連絡調整に主眼を置き、さらに国民会議の自主的な活動を御後援することによって、いまのところ本来の目的を達成しようというつもりでございますが、将来は、いまお話しのように、どうしてもこれは総合的な推進機構をつくる必要があるということは痛感いたしております。
  33. 小林進

    ○小林委員 しかし、特に役所の中で一番悪い官庁は文部省でございますが、これは実に悪い官庁で、何か小じゅうといじめみたいな、謹厳実直な顔をして人を小じゅうといじめするような根性しかないような役所でございまして、ここにスポーツなんかまかすと、そういう根性で、特に学校教育等を主眼に置いて、ゆがめられた部分的な体育やスポーツの推進になってしまって、国民の各階層を通じた、広く国民的な運動を進めていくような資格のある機構もなければ、どうもそういう根性の役人もいません。これは一番だめなところですから。その次の労働省といいましても、これはやはり労働行政にまたがる自分たちの本来の仕事の中で、派生的に労働者の健康等を考えるだけの話で、厚生省となりますれば、これがまた厚生省の管轄の身体障害者だとか、あるいは虚弱児だとか、そういう形になりますから、どうしてもこれを総合統一した国民全般の体力つくりというようなところへは私は進んでいかないと思う。その意味においても、これはもう理屈じゃありませんから、第一にやはり責任省を設けて、ひとつ予算を獲得しなければいけませんよ。いままでのように連絡調整などというような弱いことを言われたのじゃ、予算はついてまいりません。資料にありますけれども、国民健康・体力増強対策総理府関係予算なんて、まことにちゃちなものじゃございませんか。四兆三千億円、公共投資を含めれば七兆円も八兆円もばらまかれる予算の中に、この予算なんというのは全くスズメの涙です。一億二千万円、そうじゃございませんか。昨年に比較してたった三千万円の増。何兆円の単位で論じている中に、わずかに一億円を二、三千万円ばかり出たなんというようなことで、これは体力増強予算なんて言えません。その意味においても、私は強力な責任官庁が必要だと思っています。  それから、いまおっしゃるように、国民会議だって、これは干渉せいと言うのじゃございません。干渉せいと言うのじゃございませんけれども、むしろ中に強力な理解のある行政庁というものがなければ、お前たち、まあ二百団体ですか、二百五十団体ですか、適当にひとつやっていろでは問題にならない。干渉と協力はおのずから違いますけれども、ぼくはそういう意味においても、できれば文部省、労働省に体力増強関係があるならもぎ取ってきて、総理府なら総理府の中でひとつりっぱなセクションをつくって、そこで推進してもらうというようにお願いいたします。いいですか大臣、ひとつそのくらいの強力な行政力を発揮してくださいよ。あなたももうそんなかけ出しの大臣じゃないですから。大臣を就任せられること、もう二回ですか、三回ですか、古参格なんですから、そういうような構想を進めていただきたいというのが一つ。  それからいま一つは、私はあまりスポーツに社会主義的な統制を加えることはどうかと思いますが、これはひとつ誤解のないように聞いていただきたいのでありますけれども、やはり国民が全部親しみ得る、そういう体力増進といいますか、国民のスポーツといいますか、国民体力つくりとして特に推進、奨励をしていかれる方法が私は必要ではないかと思う。それは人の好みによりますから、何百種類のスポーツをそれぞれ平等に推進することもいいでしょうけれども、これは先ほども前田理事が言われたように、何百種類もあるものを、国民体育だ、スポーツだということで全部専門員を教育してやるのはなかなかたいへんなことでありますから、そこで、やはり国民の老若男女を問わず、だれもがやれるような運動を数種、一つに限定すると、また統制が強過ぎていかぬと思いますから。たとえて言えば、中国あたりではバスケットを、いわゆる国民運動として——いまはどうもピンポンをそれに準じて奨励しているようでありますけれども、どんな山の中やたんぼへ行っても、お百姓さんも労働者も、昼休みや休憩時間になるとバスケットをやっている。あれは場所も食いませんし、設備費もかからないし、装備費も安いですから、なるほどこれは安上がりな国民体育運動だ、ボール一つと網一つあればいいのですから。それをどんな山間僻地にもやらして、腰の曲がったおばあさんから子供までが、それをぽんぽん楽しみながら体力の増進をしている。日本なんかも、よくテレビやラジオなんか見ておりますと、最近は農村のたんぼの中でも、農村の奥さんたちが休み時間を利用してバレーボールをやっているとか、あるいは何かバスケットをやっているとかというようなことで、だんだん運動を楽しむような形にふえん化してきている姿を見て、私は非常に喜んでおりますけれども、そういうようなことをいま少しバックアップするような態勢が国の中にでき上がっていったら、私は非常に好ましいのではないかと思う。野球なんかも相当普及していますけれども、あれはたいへんです。あれはやはりアメリカからきたということで、ぜいたくなブルジョア的なもので、金がかかってしようがない。なかなかあれを日本全国まで普及しようというような場所もない、装備に出金がかかる、服装も金がかかる、たいへんでありますから、それはその人の好みにまかせるといたしましても、そういう点は考えていただいて、国民全般がやれるような運動もこの際考案して、その運動指導員だとか専門員をつくり上げてください。そして、あまり優秀な選手ばかりつくることを考えないで、広く国民の階層にそれを普及していくようなことも考えていただきたい。以上、これは私は思いつきじゃないのです。かねがね考えていたことを大臣にお願いする次第でございます。いかがですか。
  34. 安井謙

    安井国務大臣 たいへんごもっともな御意見でございます。いまの総理府の機構程度あるいは予算程度では、これは国民体力増強の総ぐるみ運動にははなはだ貧弱なものであることは、もう御指摘のとおりでございます。ただ、文部省なり厚生省、労働省その他あるいは施設につきましては建設省等で、それぞれやっておる部分を全部吸収して、一本の強力な機関をつくるというのも、確かにこれは一つのお考えだと思いますが、現実問題として、これはなかなかそういうふうな形では簡単にいくまいかと思いますが、それにしても、いまのままでは非常に弱い機構あるいは予算であることは御指摘のとおりであります。私どもそれをカバーいたしますためには、各省でそれぞれ持っております機構、機能を十分に発揮していただきますようにこれからもそれを推進していきたい、また将来はそういった中央機関というものについて、十分考えてやっていきたいと思っております。  それからまた、特に非常に簡便なスポーツをそれぞれ強力に推進して普及させてはどうか、これはたいへんいい思いつきだ——思いつきだと言っては恐縮でありますが、お考えであろうと思います。私も、せんだってテレビでバレーを農村でやっておるのを見まして、これはいいなと思ったのであります。いま、かたがた小林さんの御進言もございますので、ぜひこの方法については具体的に考えてみたいと思っております。
  35. 小林進

    ○小林委員 次の委員会が呼びに来ましたから私はこれで失礼いたしますけれども、それから加えまして、この体育委員会というものは、理屈を言う委員会ではございません。実は、私は理屈を言うのが好きでございまして、各委員会に行って理屈を言ってはきらわれておるのでありますが、きらわれるのが楽しくてしょうがありませんので、これからよその委員会に行きますけれども、この委員会だけは理屈を言うところではない。この委員会は、やはり広く実地に調査したり研究したり、足で歩いていいところを見ながら、それをモデルにして国民普及していく、悪いところは改めさせていく、そういう経験の上で、いいものを国民の中に推進していくということが、この委員会の最も特質あるやり方ではないかと自分では考えておる。それは国内にとどめてはいけない。スポーツというもの、あるいは体力増進というものは、それぞれの先進国がそれぞれの経験の上で非常に特徴あることをやっておるのでありますから、それをやはり国民になりかわって吸収しながら、そうして他国のよきものを取り入れて日本にも普及・していく。  まあ大臣も、私どもと一緒にローマのオリンピックのときには参りましたけれども、あの帰りに大臣も私も、それぞれのヨーロッパ先進国のスポーツの奨励のやり方、国民体力増進の奨励のやり方を見てまいりました。社会主義国家も、いま中国の例を申し上げましたが、ソ連やその他の国々の様子も見てまいりました。それぞれやはり長い伝統の上に特質を生かして、非常にいいことをやっておる。日本にもこれをまねしたいなと思うことが多々あるのであります。そういうことを体育委員会が率先しまして吸収してきて、国民の中にそれを普及するように、ときには行政庁に要望する、あるいは協力申し上げる、これが必要だと思う。そんなことの費用なんというものはわずかなものです。国家百年の子孫の体力の基礎を築くにはわずかなものでありますから、ひとつそういうことも担当大臣とされまして御勘案をいただきまして、できればそういう知識を広く吸収する措置を、いますぐと言うわけではございません。こういうわずかな金ではできませんでしょうが、十分御勘案をいただきたい。そのときには、われわれも忙しい身の上でありますが、事国民の体力の質に関する問題でありますから、時間くらいはさきまして御協力を申し上げたいと思いますので、この点もひとつ強くお願いを申し上げておく次第であります。いかがでしょうか。
  36. 安井謙

    安井国務大臣 各国の実態を見ていただき、またそれをいろいろ取り入れていただくということは非常に大事だと思いますので、この問題についても一ぺん十分考えたいと思っております。ただ、現在組みました予算に、そういう目的のためのものを直接計上はいたしておりませんが、これについては十分検討したいと思います。
  37. 小林進

    ○小林委員 どうぞひとつお願いいたします。
  38. 福永一臣

    福永委員長 角井参事官。
  39. 角井宏

    ○角井説明員 お手元の「国民健康・体力増強対策総理府関係予算」につきまして御説明を申し上げます。  四十年度一億といわれましたものが一割節減で九千万円になっておりますが、これが三千万の増で、四十一年度は一億二千万円を計上いたしております。  その内訳は、国民健康、体力増強対策事務費、これはその表の最右欄にございます国民健康・体力増強対策協議会及び体力つくり国民会議関係経費でございまして、その開催に要する経費、あるいは資料作成に要する経費でございますが、これが四十年度一千六百五十五万八千円が四十一年度一千四百八十六万円と、百五十九万八千円の減になっております。この減は、調査関係諸費の一部を次の(2)の体力つくり中央推進事業費のほうに移したことに伴う減でございます。  次に、(2)体力つくり中央推進事業費でございますが、これは四十年度予算二千七十一万三千円、これが四千五百万ということで、二千四百二十八万七千円の増になっております。この経費は、毎月七日の健康の日の行事、それから体力つくり地方推進大会、これはブロックごとに行なう大会でございます。それから指導者講習会実施及びこの体力つくり機運の醸成のために必要な調査、広報関係経費を見たものでございます。  次に、(3)の体力つくり地方推進事業費でございますが、これは各都道府県歩行運動、あるいは簡易な農村バレー、あるいはフォークダンス等のレクリエーションをいたしますところの、農山漁村体力つくり大会、あるいは職場体操主体にいたします労働者体力つくり大会、それからおかあさん親子を対象にいたしますところの母子体力つくり大会というふうな行事の実施都道府県に委託する経費でございます。これが四十年度五千二百八十二万八千円でございましたものが、四十一年度六千十四万円、七百三十一万二千円の増でございます。  以上が国民健康、体力増強費の内訳でございますが、このほかに、大きな意味での健康、体力つくり増強対策費といたしまして、新生活運動助成費の中に健康つくりの柱がございまして、この健康つくり運動事業国民健康つくり運動協会に委託する経費が三千万円ございます。これは前年同額で、増減なしという結果になっております。  以上、簡単に関係予算の御説明を申し上げた次第でございます。
  40. 福永一臣

    福永委員長 以上で、総理府関係説明は終わりました。  ただいまの説明に対しまして御質疑はありませんか。
  41. 前田榮之助

    前田(榮)委員 こういう予算では問題にならぬと思うのですが、きょうはそういうところまでいきませんが、この(2)の体力つくり中央推進事業費、この中で、ここに説明されておるとおりに地方推進大会をやっておる。これは、いままでやりましたことについて、そこへの地方出席者からいろんな要望の意見が出されております。これは記録にも残っておることだから、総理府のほうでも十分御承知だろうと思う。これに失望を持たせてはいかぬ、またこれを一〇〇%うのみにすることは困難だ、こういうことになろうと思うのですが、もっとやはり失望を持たせないように、ひとつ事務をやっておる人が十分に長官あたりに認識させるように、力強い報告をしてもらわなければならぬということが第一点。  それから第二点は、その次の歩行運動大会農山漁村体力つくり大会、労働者体力つくり大会等等のいろいろな大会地方で持たせて、それは客都道府県に委託するために補助する、こういうことであります。しかし、ここでお尋ねを申し上げておきたいのは、地方の各府県でやる場合はよろしゅうございますが、全国的に行なわれるこれらの団体の補助等はどうするのか。例をあげて申し上げますならば、ここに労働者の体力つくり大今というようなことがありますけれども、労働者は実質的には労働組合をつくって、労働組合体育部等をつくりながら、そこで総評は総評、全繊同盟は全繊同盟、また海員組合というように、それぞれの組織で、年一回か二回はレクリエーションの意味でのいろいろなものが行なわれると思う。ところが各府県地方で行なわれる分は、この計画でよろしいといたしましても、全国的に行なわれる総評におけるところの大会であるとか、その他全労系の組合あるいは新産別の組合等等の場合にはどうするのかということであります。一昨年オリンピックが行なわれて、その直後、総評はあの国立競技場でスポーツの大会を行ないました。私も拝見いたしましたが、体力増進に対する労働者の意識がだんだんと近代の青少年の中に燃え上がっておるということを非常に認識したのでありますが、こういう場合においても、労働組合へ直接、たとえば天皇杯を出すというようなことは困難でありましょう。そうするとたいへんなことになるおそれもありますが、これらの各労働組合組織そのものへということよりも、その組合の体力部とか体育部とかいうそれぞれ直接に体位の向上のためにやる団体、これに対しての助力、援助等はやるべきであって、やらなければならぬと思うのですが、総理府はどう考えておられるか、おわかりになったらお聞かせ願いたいと思います。
  42. 角井宏

    ○角井説明員 お答え申し上げます。  第一点の、地方推進大会についての地方要望を十分上司に伝えよということにつきましては、十分御趣旨に沿って事務を取り運びたいと思っております。  それから第二の、労働組合のスポーツ祭についてでございますが、この点につきましては、これが一つの競技大会であろうと思われますので、競技大会一般につきまして、これが一般大衆の体力つくり実践意欲をそそりますよりは、むしろ見るもの、声援するものということになりがちだということで、総理府の担当する体力つくり国民運動推進という観点から申しますと、日常スポーツになじみがたい人々の間に実践機運を浸透させるということがまず第一のねらいかと存じまして、これまで、この種の競技大会の行事を援助するよりは、むしろ職場体操等の簡易な身体運動普及をまず行なうべきである、こういうふうな観点に立って仕事をしてまいった次第でございます。      ————◇—————
  43. 福永一臣

    福永委員長 この際、参考人出頭要求に関する件についておはかりをいたします。  国民の健康、体力つくり関係施策について、参考人より意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  44. 福永一臣

    福永委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたします。  なお、参考人の人選、日時等、その他所要の手続につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、これに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  45. 福永一臣

    福永委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  本日はこの程度にとどめ、次会は来たる三月三日、木曜日、午前十時より理事会、午前十時三十分より委員会を開くこととし、これにて散会いたします。    午後零時十一分散会