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沢田委員 私は特にここで強調しておきたいことは、非常に
長期展望に立ってほしいということです。というのは、これは銅を例にとっても、特に鉱業
政策の中で言えるんじゃないかと思うのです。何も
日本の賦存
状況が悪い、品位の低い一握りの鉱石を守っていく必要はない。
外国からどんどん安い鉱石を買ってきたならば、銅も
供給できるんじゃないか、こういう
考え方が特に大蔵当局にあったと思うのです。もちろん
長期のそろばんではじくならば、安い鉱石を買ってきて安い基礎資材をつくり、そうして製品をつくって
輸出したほうがいい、こういうことは単純
計算の上から出てくると思うのです。しかし、こういう
資源というのは、やはり国際商品なわけです。簡単にこっちで望むようなことばかりはいかぬわけです。
向こうの
条件の変化ということも十分
計算に入れておかなくちゃならぬわけです。そういうことで、最近においては銅の
供給が非常に
逼迫しておる。一時は銅の
値段がかつて二十万円くらいの
値段が、市中相場では八十万円というふうに、四倍くらいにはね上っておるわけです。貴重品扱いになっておる。そういうことは
硫黄についても繰り返してはならぬと思うわけです。したがって、たとえば
カナダの
天然ガスからの
回収硫黄が安く取れそうだ、したがって
国内の若干の不良
硫黄鉱山はつぶしても何とかなるんだという願望だけで
政策を立てられた場合、行政をやられた場合、これはひどいことになると思うわけです。そういう点を十分配慮願いたい、こういう点を私は強調しておきたいと思います。
伊藤
軽工業局長さんが来ておられますので、簡単なことでありますので、先にまずお伺いします。
この前の独禁法の
審議の際にアンホの問題をお聞きしたわけでありますが、めんどうくさい前口上は除きまして、その後われわれも何も好んでそういう行政の分野に介入するという気持ちも持っておらないし、ただアンホ、特に協同アンホの問題、これは単なる行政の問題じゃない。特に鉱業
政策の一環、
自由化対策の一環、
合理化政策の一環、こういう角度からお聞きしたわけです。そういう
意味で非常にわれわれは心配しておるわけです。したがって、行政の場においてうまくこれが
——協定ということばがいいのか悪いのかわからぬけれども、共存の形で平和裏に解決してほしい、こういうことを強調しておいたはずです。特に
通産当局もこれは適法の手段によって、適法の手続によって認可した協同アンホでありますから、しかも月算七十五
トンまで認めているわけですから、しかも金属鉱山の自家消費ということでございますから、これは当然売れるわけですし、また売るように指導しなければならぬと思うのです。そういうことが現在なされつつあるのかどうか非常に心配があるので、再びその後の経過をお聞きしたい、こういうように
考えます。
それと同時に、鉱山局のほうにお聞きしょうというふうに
考えておりましたけれども、昨日連絡をとりましたら、硫酸センターに関してはこれは肥料に
関係がありますので、軽工業局のほうから聞いたほうがいいのではないか、こういう意見もありましたので、あわせてこれをお聞きしたいと思うわけであります。たとえば、いままでずっと
硫黄のお話をしてまいったわけでありますけれども、
政府はその現状の中で、特にS分に対する総合的な対策として硫酸センターの構想を
考えている、こういうふうに聞いているわけです。私も不勉強で硫酸センターの構想の内容は的確に把握しておりません。しかし、これは
硫化鉱に十分関連があるものでありますから、
外国からその原料を
輸入してくるということになりますと、
相当国内資源ということから
考えても非常に関連が出てくるので、その御構想をお聞きしたい、こういうように
考えているわけでございます。