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栗山委員 私は非常に心配をいたしておったのであります。何でも一割
施策、こういうことにまた出たな。もしやるとすれば、年度
計画と長期
計画の中に、ほんとうに大きな
計画とビジョンを示して推進するということでなければ、今日
政府の
施策についてうまいこと宣伝だけをされるけれ
ども、これは全く信用相ならぬという、やはり政治不信の中身にも関連する、こういうふうに考えておったのでありまして、一割策定ということになりますととんだことになるのではないか。特に今度の問題からながめましても、時間がございませんから端的にお尋ねするのでありますけれ
ども、
自己負担が五〇%でしょう。そして府県が五〇%、こういうことになってまいると、非常に限られた中身になってまいるということに落ちつくのではないか。だから長官がいま長期
計画策定ということを否定されておりますけれ
ども、このようなことで遠大な長期
計画のビジョンが出てまいるかということについて、はなはだ心細くいろいろ感・ずるわけです。三十九年度の
商業統計調査によりますと、小売り商が大体百三十万軒のうち四人以下というものが全体の九割を占めておる、こういう数字が出ております。したがって、
零細企業と申しますか、
企業にあらざる
企業と申しますか、そういったものが百三十万軒の店舗の中において四人以下が九割を占めておる、こういうことでありますから、
商業の連鎖化というものが、一割実現という方向じゃなくて、できるだけ五〇%とか六〇%というような規模を中心として
計画策定する。自力でそういう中身を進めてまいられる業者がありとするなれば、これを
助成推進するということに持っていかなくちゃならぬ。こういうふうに取り組んでまいらなければ、十年
計画の策定を中心に考えてみますと、ちょうどこの統計に示されているような一割になると思うのです。そうすると四人以下というものについて負担
限度の
内容等考えてみたときに、四人以下は適用をされざる
条件に阻害されるということが、明らかに感覚としてとらえられるのではないか。そういたしますと一割はやはり中堅、その
経済能力ありとするものの策定に終わる、こういうことでありまして、長期
計画をこういう考え方でお立てになりましたら、十年
計画、五年
計画というものをどれだけお立てになりましても、実際はもっといまの
経済単位の負担能力のないものを含めて、これの連鎖化方式をもってこれと取り組んでまいる、こういう考えの基調の転換をせなくちや、この問題の大きな成果もあらわれない。言うなればアドバルーンを上げて、一つの新しいアイデアということにおいて、今日の
近代化や不況の方向というものについて、何らか煙幕を張っていこうといもような政治的要素があれば別でありますけれ
ども、少なくとも今日置かれておる
中小企業庁の
中小企業対策の役割りの一環にするとするなれば、非常に時間はかかりましても、着実に明日の光明と前進を生み出していくという
内容をもって取り組んでいかなくちゃならぬ。こういう見解から端的に申し上げまして、私はおやめなさいということをむしろ申し上げたいのです。それはやらないよりか前進がいいじゃないか、こういうことの議論はわかるのでありますけれ
ども、かえってこの事柄が、置かれた
条件を前進せしめるという
内容を持つかどうかということは、特定の人たちの特殊な
条件に相反することを推進するということでありまして、かえって多くの反動と非近代性の持続の方向を一そう高まらしてくるというような
内容に発展することを、私の推理でありますけれ
ども、杞憂するのでありまして、これらから一ぺんこの問題について大胆率直にそれらの検討を加えて、なおかつ前進するという
内容をお持ちであるのかどうか、こういうことをお伺いしたい。