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大原委員 つまり
問題点をあげて、この点は検討します、この点は引き続いて研究します。この点は実行しますと、こういうものが調べてみればみなあるのだ。ですから、その点は私はできるだけすみやかに、まあ
委員長の
趣旨もきょうじゅうにということで私も理解いたしますが、できなくてもあしたというふうに、
最大限努力をしてもらいたい。何もしゃべって
議事録にとどめただけで終わりで、それで
審議というわけじゃないのですから。これはいつも時間が過ぎればいいというふうに考えておる
政府委員もおるし、
自民党の
委員だって、そういうふうに
審議の時間が三十時間だ、三十時間だということを言っていばっておる者もおる。
それでは次にまいりますが、私は、いままでの
質問の中でなお触れられなかった問題やあるいは検討の足りなかった問題を、大きな項目で約八点にわたってこれから
質問いたします。私の考え方は、特にここ数年来
医療費が非常に増大したわけであります。それは
政府の行き当たりばったりの
政策からきておると思うのであります。総合的な
計画的な
政策がなかったからきておると私は思っておるわけです。そこで、皆
保険下の
保険料率の問題をやる際には、これを取り巻いている諸問題について方向づけをしながらこの問題を処理しなければ、私は、たとえ一円の
負担といえども
国民はこれを納得しないというふうに思うわけであります。
そこで、第一の問題は、医者の
養成、
教育と
研究機関の
あり方の問題、それから
研究機関、
研究体制がどういう形になっておるかという問題と
医療費の問題は、私はきわめて深い
関係にあるというふうに思っておるわけです。第二の問題は、いままでの
議論の中であまり触れられなかった問題ですが、
保険の統廃合をめぐる
問題点であります。第三の問題は、
公的医療機関の経営の問題です。
あり方の問題、位置づけの問題、これを中心といたしまして、
病院、
診療所、
私的医療機関、
公的医療機関のばらばらになっておる現状をどのように整理していくかという問題。その他最近
政府が改定いたしました
薬価基準の処理の問題。その他、特に、これは
長谷川さんがおられますが、指摘をされております各
県ごとに見ました
社会保険、
政府管掌保険の
会計の
アンバランスの問題。それから
実態調査の問題。最近の日本人の
健康状況、病気の
状況、それに対応する
医療行政全体の問題。それから
医師の待遇と
技術尊重の問題。それらの問題があるわけであります。
そこで、私は、第一番の
医師の
教育と
研究体制について
質問をいたすわけであります。
これは、
鈴木厚生大臣が
厚生行政を担当しておられるわけですが、千葉大学の
鈴木充という
医師——あなたと同じ名前です。これを捜査いたしました人が
鈴木警部、時の
厚生大臣は
鈴木善幸、くしくもこういうことに相なっておるわけです。(笑声)この問題は、これはきわめて重要な問題であります。私は、きょうは
検察当局の
出席もわずらわしていないし、そういう問題について追及しようと思うのじゃない。問題は、
文部省あるいは厚生省の
医学教育の問題と
研究体制の問題との間における
責任分野とそれぞれの
任務分担の問題、これらの問題を含めまして、私は非常に
問題点が多いと思うわけであります。
そこで問題は、きょうは
文部省も見えておるわけですが、
一つ例をとってみますと、
千葉医大には
中山恒明教授の問題があったわけです。これは
死亡診断書を十八時間延ばしたという問題でありました。そのときは
週刊誌や新聞も一斉に取り上げまして、そのときに
中山教授が五十万円ないし百万円の
謝礼金をもらったということに関連をいたしまして、この
大学病院の
あり方が
議論になったわけであります。そのときに、
大学病院の
研究費や
医務局員の
給与がどこから出ているかという問題が、
一つ大きな問題になったのであります。その中には一たとえば抗生物質などを千葉大学は当時三千数百万円ほど買っておったというのですが、しかし、製薬会社が一千万円くらいのリベートを出してそれを
研究費に戻入したり、
会計処理上全く不可解なそういう措置をしている、こういう問題も出てきたわけであります。その後、第二の、最近の問題といたしましては、習志野の千葉大学の医学部の腐敗研究所のコレラ事件というのが関連して
議論されたことがある。コレラ問題が起きたときに、腐敗研究所からコレラの菌が出たのではないかということがあった。しかし、これも、結果としましてはやみからやみに葬られたわけです。今回は、
鈴木充という無給医局員が人体実験をやったという問題であります。
大学病院を舞台にいたしまして、人体実験をやったという問題があるわけであります。これにも私はたくさんの問題があると思うのですが、私は、いまの医者が一人前になる上において、非常に長い時間と非常に高い金がかかるという問題があると思うのであります。無給医局員の
制度自体の問題があると私は思うのです。これは
厚生行政、医者の
養成という面からも問題があるし、文部行政の面からも、私が指摘いたしました問題について問題があるわけです。私が指摘をいたしましたそういうほんの二、三の問題がありますが、その
問題点について、
厚生大臣は
厚生大臣として、
文部省は文部当局としていかなる反省を加え、封建的な、封鎖的なそういう医学の
教育機関と
研究機関の
あり方の問題について、お考えを持っておられるか。そういう点につきまして、私は、現在の段階における考え方、いままでの問題に対する反省、こういうものをひとつ簡潔に明らかにしてもらいたい。