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細田政府委員 ただいま
松代周辺地区地震対策の
基本方針につきまして
瀬戸山建設大臣から御
説明がございました。私はさらに補足いたしまして、昨日の第一回の
対策連絡協議会におきまして
審議をいたしました内容のおもなるものについて御
報告を申し上げたいと存じます。
御案内のとおり、一昨日の
閣議でこの
対策連絡協議会がきまりましたので、昨日一時から
総理府におきまして
会合を持ちまして、
関係各
省庁全員出席をいただいたわけでございます。
状況の
説明等を伺いました
あとで、
対策の問題でございますが、その前に、
長野県知事から私に午前中に
連絡がございまして、
長野県の
対策本部の
会合を実はいま開いておる、ついては、いままでいろいろ
要望しておったほかに新たな問題が出てきておるので、そういうものを含めてひとつきょうぜひ取り上げてもらいたい、こういう御
意見がございましたので、各項目について詳細に
検討していただいたわけでございます。これまで出ておりますものとあわせまして、そういう点を申し上げたいと思います。
第一には、何と申しましても
住宅の
対策でございます。この
住宅の
対策のうち、いままでよりも少し進んだ
地元の
考え方が出てまいりましたのは、危険であるために使用をやめてもらわなければならぬといううちが出てきた、昨日のところでは大体二百戸
程度という
地元からの話でございますが、これに対しまして、ちょうど
災害が起こりました場合の
応急仮設住宅というものがあるわけでございますが、この
応急仮設住宅をつくってもらえぬか、こういう要求がございました。これにつきましては、
災害救助法が発動された場合に、
応急復旧住宅というもの、これは厚生省の
所管になるわけでありますが、そういうものを考えておるわけでありますけれ
ども、今回の場合は、いま
大臣から
お話がございましたように、
異例でございますので、
災害救助法に準じた
扱いで
応急復旧住宅をひとつ早急につくりたい、こういうふうに昨日きめたわけでございます。
それから、前から出ております
資金の
貸し付けの問題とか、あるいは
補強用材の問題、こういう問題でありますが、
資金の
貸し付けにつきましては、特に
瀬戸山会長から御
指示がございまして、手続をもっと簡単にやれるように、
個人が一人一人こういう
地震のさなかにいろいろ
金融公庫あたりと折衝するというようなことで、借りたくてもそのためにむしろ借りられないというようなことがないようにということで、建設省のほうでそういう
指示をいたすことにいたしました。
さらに、
国有林材の払い下げという問題がございます。
補強用材としてこれを安く払い下げてもらいたいということでございます。昨日の
結論といたしましては、個々の一人一人に対してということでなしに、県に対しまして
国有林材を時価よりも安い価格で払い下げるということについて、そういうととが
実施できるように
関係の省で至急に
結論をまとめることになりました。
それから、この問題に関連いたしまして
疎開というようなことが新聞にも出ておりますが、
疎開の問題につきましては、知事からも
お話がございまして、実は
疎開と申しましてもいろいろな
疎開があるわけでございますが、病人でございますとか、あるいは老幼、そういう方々の
疎開については自発的にある
程度のものがすでに行なわれておるようでございます。そういう問題については、むしろ、県といたしまして、これにきめこまかい
政策を立てて善処したい。それから、いまの
応急仮設住宅な
ども、
疎開といえば一種の
疎開に当たるものかもしれませんが、今後のそういう問題については非常に影響するところが重大でございます。どういうふうに費用を出すかとか、あるいはどこへ一体
疎開するのかとか、いろいろむずかしい問題がございますので、いましばらく
——県のほうでいまいろいろな角度から
調査しておるからということでございますので、そういう県の
調査というものを待ってこれは善処することにいたした次第でございます。
次に、
学校の問題でございますが、従来
プレハブ校舎に対しまして国費の補助を行なっております。これにつきましては
前回の
委員会でも申し上げましたが、さらに
範囲が広がってまいりましたので、従来同様の
措置を広げていくということにいたしておる次第でございます。
さらに、
前回も問題になりました
屋根がわらを
トタン張りにいたしたい、こういうようなことが御
要望にございます。これにつきましては、危険の度合いに応じまして
政府として
措置をいたしたい、こういう
考え方でございます。
長野県のほうにおきましても全部が全部やろうという
考え方でないようでございまして、要求しております金額もたいした額は出ておりません。こういう点につきましては、
実情に応じて
措置いたすことにいたした次第でございます。
それから、これは新たな問題でございますが、
農林省の
関係になりますため池が非常に多い。この三十六
カ市町村の
地区の中に四百カ所くらいある。非常に多いのだそうでございまして、そのうち七十くらいはどうもあぶないんじゃないか。これまでは実は放水をして水をためないでおる。しかし、これからは農作の
関係でそういうわけにいかないということになると、これがくずれた場合は非常に大きな
被害を与えるのじゃないか。そこでこれの
補強をいたしたい。いま七十カ所くらいですが、土のうでございますとか、いろいろな
方法で、技術的に問題がございましょうが、
補強をしたい、これについて国として考えてもらいたい、こういうことでございました。これにつきましても、
農林省のほうにおきまして
財政当局とも
相談をして善処いたすことにいたした次第でございます。
さらに、最後に
消防の
関係でございますが、
消防力の拡充につきましては、
消防施設の
分散配置を
基本方針といたしまして、
小型動力ポンプ、
防火水槽の整備をはかっていくことに
消防庁が
現地と
相談をいたしまして善処いたすことにいたしております。
以上申し上げたような施策を、
地震が現に起こっておるわけですが、さらに激しいものがいつ起きるかわからぬというような
実情でございますので、早急に
実施をする、こういう
考え方で意思を統一し、明日の
閣議で、ただいま
会長から御
説明がございましたようにきめていきたいと思っております。
その次にきまりましたことは、
現地の
調査団でございまして、あしたの
閣議終了後、十一時半に出発をされることになっておりますが、
瀬戸山会長を団長といたしまして、そのほか十二名、各
省庁からそれぞれの
担当官をもって
調査団を構成いたしまして、明日
現地に
自衛隊機で出かけていただく、こういうことになりました。これも昨日きまりましたわけでございまして、明日お出かけをいただく、こういうことにいたしておる次第でございます。
以上、きわめて概略でございますが、御
報告を申し上げます。
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