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堀委員 大臣のお気持ちはよくわかります。そこで私は、これはたまたま島根県でこういうことが起きたわけですけれども、全国的にやはりこういうふうな問題の根底にあるのは、私が最初に触れました伝達のあり方に問題があると思います。市の側としますと、自分たちが取るもの、要するに、市民に
義務として課して取るもののことは、これはやはり収入にも関するから非常に熱心だと思うのですが、ややもすると、御
承知のように、
選挙管理委員会という機構は、市の機構の中ではまことに微々たる機構で、私どもから見たらきわめて不十分だと思うのですね。もっとあそこが
事務的に能力のある
状態にしてもらいたいと思うけれども、どうも不十分だ。これは当
委員会でもしばしば議論になっている点です。しかし、いろいろな財政上の問題もあるからいたし方がないと思いますが、心がまえとして、まあ
権利のほうは、言ってきたらやればいいんだというような考えが根底にあるから、私はこういうことが起きてくると思うのですね。終わりのほうの、掲示板があるから、見ないのがおかしいという論理は、いまの日本の自治体の問題ではなく、行政上非常に問題がある点だと思うのです。いろいろなことが、たとえば土地収用に関する問題等につきましても、市役所のところに掲示をして、何日間かで終わったら、もうそれで
異議を申し立てる
権利が喪失したりする仕組みになっているわけです。一体どこにいっそういうことが公示されるのかわからないものが、ある日突然に市役所なり県庁の前に張られたって、全部の市民がそれを見るわけにはいかないのでして、そこらに私はいまの行政機構上の伝達
方法というもののあり方に基本的に問題があると思うのですけれども、しかし、そういうものは、特定の人に対するものですから、ある程度やむを得ないと思いますが、
選挙権のようなものは、これは
国民に普遍的にあるものですから、すべての人に共通してあるものである以上、これに対する
サービスですね、そういう意味の
サービス、要するに、
選挙が近づけば、あなた方
選挙権がありますかということを
確認ができるような何らかの交流
方法ですね、これは私は今後
選挙管理委員会を指導して、ひとつ十分
——選挙があるたびにこの問題は絶えないのですよ、
選挙をしたいという意思があったにもかかわらず、投票ができませんでしたという
国民の声が絶えない。片方には、棄権を防止するといって、あなた方一生懸命やっておられるが、私は棄権防止もたいへん大事だけれども、その前段に、投票したい意思のある者が投票できない
状態というものは、これはもう
一つ重大問題ですから、ひとつ今度のこの
制度の
改正を機に、この次の
選挙ではそういう問題が
——それは全国非常に広いところですから、多少のことはやむを得ませんけれども、何とか
脱漏その他のミスのないような措置をするために、十分ひとつ日常からそのあり方についての姿勢を整えてもらいたい。特に各県の地方課長に対しては、ひとつここにある例を提示をして、かような例があって
公職選挙法の
委員会で議題になった、これについてはひとつ以後こういうことのないように、各県の地方課長は十分自分たちの職責の遂行について注意を払ってもらいたいという通達を下におろしてもらいたい、こう思いますが、自治
大臣どうでしょうか。