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吉田(賢)
委員 大臣がかなり進歩的な
土地に対する
考え方を持っておるから、私は実はお尋ねするわけでありまして、やはり従来と同じように成り行きでやって、たとえば一兆円の
予算を組んで家を何ぼ建てる、
道路をどんな延長のものをつくるといっても、実は経費がかかって
実績があがらぬということを繰り返すならば、こんな質問は要らぬことなんです。しかしでき得べくんば
地価というものがどれだけ
社会政策、
経済施策等にいま悪影響を与えつつあるかわからぬというような現
段階におきましては、やはりそれらの点についてどうすれば抜本的にその弊害を少なくすることができるかということを、これは
大臣のような方において打ち出して、よしんばこの内閣がそれをやり遂げ得なくても、
一つの
方針として出されていくことが、私は必要だろうと思うのです。たとえばいま伺ってみましても、これは要するに机の上の
数字です。絶対にそうです。でありますので、何ぼ要るやらわかりません。相手次第、
状況次第、場所次第、条件はなかなか簡単じゃありません。ましてや中央はつかんでおられないということになりますので、やはりこのところは安上がりで造成ができるということにしなければ、親方日の丸だから何ぼなりと
国民の税金を食え、一千三百億円の公債発行をしたが、なければまた一兆円でも二兆円でもよろしい。借金借金で
土地の取得をしていくというような
政策を繰り返していきましたら破産しますよ。これは基本的な問題だからお尋ねしたいのだが、一体今日の問題は、全体的な縦貫
自動車道路も重要であります。けれ
ども地方道、市町村道というもののでこぼこで荒廃しきった姿というものは、どれだけ住民のために大きな、言うなれば不便を感じ、切歯扼腕せんばかりにこの問題について嘆いておるのです。一億円を
地方の小さい
道路に振り向けてごらんなさい。住民は手を合わせて喜びますよ。ここに私は、この重大な問題と取り組んで、膨大な
予算を使っていこう、
投資をしていこうという、
社会投資の
一つのあり方としまして、その根本はもっと何とか対策を立てて
——いま私が提言しましたことは必ずしも全体の解決をするのではありません。ありませんが、もっと明らかにしないから協力しないのです。お互いが探り合うからよけいいかぬのです。
公共団体等の財政はいまどうにもならぬのです。ほんとうにどこもかも行き詰まりです。これは御
承知のとおりであります。この
公共団体自身にしましても、それぞれ
負担していくのでありますから、国は国としまして範を示して、できるだけ安上がりという
地価対策に踏み切る以外に手はないだろうと思うのです。そう
思いますので、いまのようなことも一種の方法ですけれ
ども、申し上げた次第なんです。だから国のなすべき
道路施策、
道路の整備
事業、それから末端の市町村の
道路の整備問題というものも均斉のとれた発展をしていくという姿があるべきことじゃないか。大きなやつを整備したら、小さなやつは自然に便利になるという
考え方ではなしに、ほんとうに
地方開発、
社会資本の
投資というものは、そういう点にもっと
重点を置いてほしいと思うのです。大きなところでちょっと節約できたら、小さいところはずっと充実していきますから、こういう
意味でお尋ねするのです。だから今度の場合におきましても一段と市町村
道路なんかについても、これは国の
施策の一環として、できるだけ充実整備していくようにしてもらいたい。若干の
予算を組んであるのも存じておりますけれ
ども、これは足りません。足りませんので伸びも少ないです。本年度の
予算におきましては、山の植樹なんかの
予算を相当切ったりしておるような、そんな状態にもあるのであります。少しのことで非常に助かる面があるのに切ってまで、そうして大きな金が要るところはたいへん野方図。必ずしもこの場合野方図とは申しませんけれ
ども、この辺が大賢な点ではないかと
思いますので、一段とここはくふうをしてもらわなければいくまい。御
意見を承りたい。