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中村(重)
委員 簡単にできないということはわかりますよ。しかし人の生命というものは簡単に奪われていいものじゃないのです。だから、一千八十万という予算をおつけになったんだから、現実をもっとしっかり踏まえて、そうして保安対策を強化していくということでなければならぬ。おっしゃるように、
府県にはプロパン
協会というものがある。そうしてこの保安
協会は一切そのプロパン
協会に依存しているのです。一千八十万円の
資金の配分が、
高圧ガスの取り締まり
協会の中央の人件費であるとか、そういったような諸雑費に払われたのでは、肝心かなめの保安
協会に対する配分はありませんよ。保安
協会自体は、それは業者も自己
努力というか、保安責任を業者自体が持たなければならぬ。おっしゃるとおり、
政府と一体となって、
府県も業者もやっていくという、それはすべての人が保安の責任を負うということ、また、あなたのほうで求めるということは私はよろしいと思う。その点は正しい。正しいけれども、そうした現実の
状態というものをあなたのほうではしっかり踏まえていくということでなければ、なかなか困難だ、むずかしいんだ、そうふてくされたように、簡単にいくものじゃないということで片づけられたのでは、これはどうにもなりません。私は、先ほど長崎県の例を申し上げたのでございますけれども、県の係員というのが足りないのです。いま申し上げたように、二人か三人、それだからどうにもならないということになって、プロパン
協会から、何というのか、女の事務員を県庁の中に入れて、その事務を手伝わしておるという現状なんですよ。そうしてあなたのほうとしては、長崎県の場合にも、三人いるんだということをここへ書いてある。この三人というものは、先ほど私が申し上げましたからもう重ねて申し上げませんけれども、ともかく、
府県のほうからこの報告が出てきている。この報告のとおりであるというようにあなたのほうも安易に考えられ、そうして今度一千八十万という予算をつけたから、予算をつけるということについて、いろいろと保安
協会のほうに注文をおつけになったでしょう。保安
協会もいろいろと
計画をお出しになったかもしれません。それがそのように進むというようにお考えになるということは、これはたいへん甘いと思う。だからして、激増するこの事故というものに対して、もっとあなたのほうでも保安責任というものを持って、そして現実の実態を十分踏まえて、保安の完ぺきを期していくということでなければならぬ、私はこう思うのです。同時に、
府県に対して、人をふやせ、監督を強化しろ、こう言っても、貧弱な
府県の財政の中におきましては、なかなかそうもいかぬということだろうと思う。大体、
府県においても、保安責任というものがあれば、何をおいても人の生命を守るということに最も大きな負担というものをかけなければならぬと私は思うのです。
府県の取り組みが、やむを得ないのだというようには、私は決して申し上げません。
熱意不足ということを
指摘したいと思う。ですけれども、国としても、やはり
府県に対して予算の裏づけをしていく、そして十分
指導監督をする、こういうことでなければならぬと私は思うのです。だからして、私どもの
指摘が、そう簡単にいかないのだというようなことで片づけられるのではなくて、もっと積極的な態度というものが出てこなければならぬと思うのです。まず、この点について、
大臣の
お答えをお願いいたします。