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岡委員 いまから予見する――私も専門は
精神病の医者でして、
大臣をどう診断しようかと思って迷っておるところなんですが、しかしあなたもそうおっしゃるのだから、敬老の意味でそうお年寄りを追求することはやめましょう。
ただ昨年の一月米下院の軍事
委員会でマクナマラ国防長官はこういうことを言っておる。「
日本と韓国とはその重要利害において
相互補強の
関係にあることをますます認識するようになっており、両国の
関係がさらに進展することをわれわれは期待している。」これは国防担当のマクナマラ長官が言っておられることだから、したがって日韓の軍事
協力というものも予想されるわけなんです。こういう問題が、先ほ
ども申しましたように、現在における
戦略体制というものは在来兵器から
戦略核兵器までを貫いた切れ目のない体制ということになってくると、やはりこういう問題が当然討議の対象になり得るわけなんです。それも仮定の問題だからあなたは答えられないとおっしゃるでありましょうが、こういう問題については、これはわれわれとしても重大な関心を持っていることを申し上げておきたい。沖縄の
核基地の強化、それから在来の兵器と、そうして
戦略核兵器まで一連の切れ目のないこの一貫的な体制を持つということが今日の
戦略体制における常識的なかまえであるということからいえば、
日本の
自衛隊の増強ということが、もちろん
政府も隠密のうちにやっておるようであるが、これが
現実の問題としてはっきりやらなければならないという情勢が出てくる。こういう問題についても、あなたは仮定の問題と言われるから御答弁はないでしょうが、しかしわれわれ社会党としては重大な関心を持たなければならぬ。
特にこの際私が注意を喚起しておきたいと思うのは、先ほ
どもいわゆるMLFに参加しないとか聞きもしないことに御答弁がありましたが、私は何も
日本がMLFに参加しますかというようなことを一度もお尋ねしたことはないのです。このMLFの問題において西ドイツが非常に
核兵器について強い執着を持っておったことは、あなたは御存じだろうと思う。ところがこれがいわゆるマクナマラ
委員会というものになり、このマクナマラ
委員会が二月中旬二日間にわたって
会議を開いている。この
会議には、新聞の報道でありますが、とにかく欧州に展開されておる戦術
核兵器、
戦略核兵器の性能や、使用に関する
アメリカの基本的な構想、その立案の過程、使用決定の過程、目標選定などを明らかにしておる。そこで西ドイツは核
戦略の立案に関する積極的
発言権を増大してきたと見られている。こうした事実が出ておるわけです。これも新聞の報道であり、あなた方がそういうことを知らないと言われればそれまでだから私は申しませんが、ここには要するに目標の選定、
アメリカの核
戦略兵器や核戦術兵器の目標の選定などというものまでが
戦略討議の中にNATOでは含まれておるという事実、であるから、うかつに
戦略討議なんかに加わって――別問題であるなんと言いながら加わって、そうしてこういうところまで話が進む、参加してくるということになると、それは
日本の意思でなくても、結果においてそうなりますれば、
国連への
加盟は外交的に阻止する、軍事的にはますます中共封じ込め政策の先頭に立って音頭をおとりになるというようなことでは、これは
日本の将来の大局的な立場における平和と安全というものにはたして寄与するかどうか、外交的にも締め出し、軍事的にも封じ込める、こういう
態度は、私は
政府はとるべきではないと思う。この点について、ひとつ
椎名国務大臣の率直なところを簡単に、簡潔にお答えを願いたい。
戦略討議に参加しないならしない、将来あり得てもしない、また、こういうような
中国の
核兵器による封じ込め政策に
協力するような結論は出さない、こういう点についての
政府の所信をひとつ承りたい。