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久保委員 私は、こういうふうに問題を
考えなければならぬと思うのです。いま
長谷川委員からも
お話がありましたが、結局安全の問題に
関連して、先ほど
大臣は、
養成とか
整備とか
経営とか、そういうものを幾つかおあげになりましたが、それはそれなりにいいと思うのです。だけれども、いまの御
答弁のように、やはり問題は
国内の
航空会社を
二つにするか
一つにするかというところに、何か
焦点がちゃんと合っておるようにわれわれは見ておるわけです。いまの御
答弁でも、そういう
意味ではないだろうと思うが、
国内を
二つにしようか
一つにしようかということで取り急いでおるものとおっしゃられたように聞いたわけです。私は、
一つにするか
二つにするかというのは、ちょっとどうかと思うのです。むしろ根本的な問題を整理した結果として
二つになるか
一つになるか、これはあると思うのです。しかも、いままでの
航空行政というか
航空政策というか、そういうものを見ていますと、非常にえてかってな面が多いんですね。いまの
中村運輸大臣がそうだとは決して申し上げませんが、たとえば、近い過去における
政策一つをとっても、
ローカルについては
七つとか八つ置くほうがいいだろうというので、実は
七つか
八つブロックをつくって、そこで
会社を設立さす、あるいは
運営させる、ところが、それではまずいというので、今度はそれを第二
段階では合併して
——第一
段階の合併というのは
国内航空をつくった、そのつくった直後において
全日空に対しては、残りの
二つを合併することを
前提にして、福岡までの
幹線の
便数をふやしてあげましょうというようなことが、これは
航空審議会にも何もかけないで、
運輸大臣から命令というのか通達というのか知らぬが、出ておる。そうかと思うと、今度は先ほど来お述べになったような
答申が出てきた。これでは、そのときそのときの思いつきではございませんか。
問題点に合わした、言うならば政治的な
一つの線というか、そういうものが出ておると思うのです。いま
作業をやっておるものが直ちにそうだとは私は断定しませんけれども、少なくとも再
編成問題は今月
一ぱいに
結論を出すとかなんとかやっておるようでありますが、取り急いでやるべきではなくて、むしろ取り急いでやらなければならぬものは、
国内航空における
業界の
過当競争の問題をどうするか、
過当競争は、単に
機材が多くなったばかりでなくて、外的な要件として、
飛行機に乗る
旅客の数がいままでの率から見ればたいへんな落ち込みである、だから現有の
輸送力から
考えるなら、これは空席があって
輸送力が余り過ぎる、そこへまた、
機材についての計画として新
機材が投入されるというようなことで、
事故があろうがなかろうが当然
販売面でも
輸送面でも
過当競争がしいられると思うのです。だから、
過当競争をどうするかということが当面の大きな問題でありまして、さらに
経営の
基盤を
強化するということが
二つ目には加わるわけだろうと思うのです。
経営面の
基盤強化は、安全の問題と直結しなければならぬと思うのです。その
方向は、
大臣がさっきお述べになったような
整備の問題をどうするか、あるいは
養成の問題をどうするかということに尽きるのではないからかと思うのです。そういう
意味からいけば、この際、
国内航空株式会社の
再建、この再
編成問題とはやはり別個に扱っていかれたほうが筋が正しく展開できるのではなかろうか。再
編成の中に、
国内航空株式会社のいわゆる
強化といいますか、
再建といいますか、そういうものを織り込むと
焦点が多少ぼけてきやしないかと私は思うのですが、
大臣のお
考えは、もちろんそれはお
考えになってのことだろうと思うのでありますが、それはやはり
考えてもらわなければいかぬと私は思っております。だから、これはひとつもう一ぺん御
答弁をいただきたい。と同時に、私から申し上げたような、特に
国内幹線におけるところの
輸送調整というものをどう
考えておられるか、
大臣の二番目の御
答弁としていただきたいと思う。
それから三番目としては、これは全体のことになりますが、再
編成の決定を今月
一ぱいに何とかしたいということはどういう
意味があるのか、そうすることがどんなメリットがあるのか、それを御説明いただきたいと思います。