○野間
委員 関連して。先に、いまの勤務の問題なんですが、わが党のほうで提案をしているのは、特に
踏切保安要員の配置ということで、配置の状態を重要視しているわけです。これは、この前当局から出された
資料なり、あるいはきょう
提出をされた
資料を見ても、最近の
踏切の
実態が、性格が非常に変わってきておるというふうにぼくは見るのです。これは一種自動化をしてもなおかつ
事故がある。しかもその
事故が、全体の
事故数の一割七分もあるという
実態です。これはもちろん基本的にはもっとほかの問題があるでしょうけれ
ども、
実態としてはそうですね。しかもだんだん改善をしている。改善をしているが、どうしても改善のできない
踏切があるということになっているわけですね。そういう
関係で、
踏切を見詰める見詰め方を少し観点を変えなければいけないのではないかというのが、ぼくらが提案をしている内容なんです。そういう意味では、さっき
久保委員の質問に対する運輸省の御答弁あるいは
国鉄の御答弁は、そこまでまだ徹底をして
踏切の
実態について見詰め方が足りないのじゃないかとぼくは思うのです。
そこで最初に、鉄監
局長のいまの職務内容の答えですが、社会党が提案をしておるのは切迫したとき、こうなっておりますけれ
ども、それはそのとおり。これは指示権なり誘導権なり、そういうものは法律上権限として与えておく。しかし、実際上使うのはもちろん差し迫ったときです。そういう意味です。問題は
踏切保安要員が差し迫っていると
考える
考え方、時点と、一般の通行人、
運転者が差し迫まっていると
考える
考え方と、次元が相当違うのです。相当の開きがあるから
事故があるのでしょう。ですから正確にいまのスピードがどのくらいであり、そういう
列車の状態と通行人の状態をきちっと把握している
踏切保安要員が差し迫ったと
考えたときには、まだ一般の人たちはそういうことを
考えていない。ですから、そういう意味でそれだけの認識の違いがありますから、したがって一般の人はまだ通れると思っているわけです。そこでとめるのですから、当然そこにいさかいが起こるのです。いまはそういう権限が与えてないから、通行してしまって
事故が起きてくるというのが
実態ですね。したがって一種自動化をされた
踏切においても、やはり
踏切保安要員の監視が必要であり、特に指示権を持ったという職務内容の充実された——これは
踏切保安要員は人格ではなかなか整理ができない。どんなにりっぱな人がおっても、人格だけではなかなか整理のつくものではない。したがってきちっとした法律的な権限を与えられておる者が、自分の見た目で制止をする、通行を指示するということが必要なのですね。そういう意味でひとつお
考えをいただいて、職務内容については御検討願いたいと思うのです。
それからもう
一つ、いまの問題ですが、いま調べてみますと、ぼくはこの問題で、この間隅田川に
運輸委員会が行ったとき、それからぼくの近くの生見尾、それから滝坂、生麦、貨物の駅の近くでは入江、そういう駅の
踏切の
実態を多少調べてみたのです。これで見ると、一番特徴的なのは隅田川のところのこの間見た
踏切。駅長さんが苦労されて、零時から二十四時までの
踏切を閉鎖する回数、それから時間を記録してくれております。この表は皆さんにも配られておると思いますが、こういう
実態の中で、いま
泊谷君の質問で
指摘されたように、四人の人が交代で勤務をしておる、こういう
実態です。ですからこれは、私は全部が全部の
踏切ということは言いませんけれ
ども、少なくとも特徴的な隅田川の駅の
踏切、あるいはいま例をあげた滝坂であるとか生見尾であるとか二重になっておる
踏切とか、そういうところはもう少し勤務体系を変えて、少なくとも三交代勤務くらいにして、十分な、両方に
踏切保安要員が立ち、まん中に監視員が立つというような、常時そういう体制に置いて、しかもこれはいま問題になっておりますように、
踏切自体が変わってまいりまして、昔のようにただ番をしておればいいというわけではありません。それぞれ非常な神経を使い、通過
列車の監視をしながら通行人の監視をするというように、職務内容が非常に先鋭化しているわけです。そういう
実態ですから、おそらく精神的な疲労も非常に強いと思う。そういう意味では監視体制、
踏切保安要員の配置についてはもう少し十分な配置をする必要がある。いまのような一交勤務でない、三交代勤務の保安要員の配置を、これは
国鉄、
私鉄に限らずする必要があるのじゃないか。いまは
国鉄も
私鉄も全部おそらく一交だと思うのです。これでは十分な配置ができない、監視ができないというふうに思うので、そういう方面についてどう
考えておられるか、運輸省、次に
国鉄というふうに
お答えをいただきたいと思います。