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千葉千代世君 関連。
公務員法の第一次改正のときに——
尊重されるべき云々とおっしゃったのですけれ
ども——あの当時は、あとでGHQの交渉などに私も立ち会ったわけですけれ
ども、これは完璧に
実施するということが、それが不文律のようにきちっと両方に確認されてできたわけです。でなければ、ああいう
公務員法の改正なんというものは、なまやさしいものではないですからできるわけではないし、当時のやはり
労働者の権利というものが、ほんとうに真剣に自分
たちの
要求を通すためにどうするか、同時に権利の裏に義務があるわけですから、そういう
意味合いにおいて、私
たちは権利の
尊重と義務というものを再三再四討論をして、そうしてGHQの交渉の中できちっと守るということが徹底して両方で確認されたわけです。そのときに詳しい
内容については、福利に関する問題については——当時は、
労働協約なり、あるいは
労働協約によった面は残すとか、あるいは
団体交渉権による
労働協約権という締結権がなくなるけれ
ども、いままで協約したその
内容についてはやっていく、そういう中で、具体的に福利施設に関する面とか、あるいは婦人の教師の産休の期間とか、そういうものが
労働基本法と相まって、そしてそれは確認されて、
不満ではありましたけれ
ども、とにかくそのときに締結した団体協約の
内容というものが生かされて、それが土台になって次々と、補助教員法も当
委員会の
皆さんの御理解で立法していくという、こういうふうに前向きに進んでいるわけです。ところが、この
労働基本権に対しては、一方的に押し切るだけ押し切れば、それで
労働者がおとなしくなるだろうというような、ほんとうの目前のいわゆる自分
たちの言うことをきかせるという手段で
考えられておったのだ。こういう
意味で、私
どもはただおこっているのじゃなくて、そういうよってきたる原因を
考えたときに、日本の
労働者というものがほんとうに生産の意欲をもって、そしてはりはりした発展の中で活動できるかどうかというようなかなめであるわけです。お金はほしいですよ、みんな困っておりますからお金はほしい、しかも最低の最低でもって、ヨーロッパ並みの最低
賃金どころか全然低い。蛋白質なんかヨーロッパの六分の一という蛋白質の
内容の食費の率になっている。一食六十七円です。そういう
計算になったものですから、ほんとうにがまんしている、生きる権利を放棄したいと思うのです。がまんしているのが、ほんとうによくよくのがまん強いことだと
考えている。そういう
意味で、
人事院の衝に当たるあなた方が、まあ
労働三権と引きかえにこれを
尊重してもらいたい。そういうことだったら私は
人事院は要らないと思う、
人事院が再三再四要らないと言われた、そういうことでなくて、
人事院が必要だということを主張してきたのはそこにあると思う。人事局になって云々、何の
委員会をこしらえて
人事院を解消していく、やっぱりこれはどこから見たって政策的なものの中に
人事院というものがやはり支配されているということは、私
どもははっきり見抜くことができるわけです。これはやはり二十年の間、戦争直後から生活の最低の保障ということは、これは当然のことなんです。そういう
意味で、これは最低にもいっていないと思うのです、率直に言って。そういう
意味合いにおきまして、いま
小林委員が言われたように、これはここであいまいにしておきますというと、来年また
勧告してだめだ、再来年だめだとなったら、
一体、
人事院の
使命なんていうものは何の
意味もなくなってしまう。
国会と
政府に
勧告すると、こういう
意味を持ったわけですから、そういう
意味合いで
政府は
政府で
考える。
国会は
国会で
考える。
政府が補正予算を組んだらそれを
審議すればいいというものじゃないと思う。で、私
どもは
文教委員会を開かなかった理由の起こる原因は、
政府と
国会に
勧告されたわけですから、
国会議員として当然ここで
公務員の問題、特に私
ども関係している
地方公務員の問題については、ここではっきりしておきたい。
中村文部大臣も確かに一生懸命になってほうぼうお回りになったこともよく知っております。
人事院の総裁も五回とか足を運んだとか聞いております。けれ
ども、その運んだだけのことが全然
尊重もされなければ何にもされないで、
結論的には、
内容は
尊重したけれ
ども実施については違っておった。こんなことは、あなた、小学校の生徒だってわかることだと思うのです。そういう
意味で、あなたが
内容とそれから
勧告の時期とは不可分だと、これは当然のことです。そういう
意味で、やはりこれは私
どもは
公務員法改正の当時にさかのぼって
考えるときに、そんな甘いものじゃなかったということを、私、立ち会った一人として、やはりこれは強く
要求しておきます。