○
八木(一)
委員 具体的な問題は、後ほどの機会に申し上げたいと思いますので、基本的な問題について
大臣の御見解と御決意を伺いたいと思います。
いま
山口丈太郎委員からの御
質問の中で、
大臣が相当積極的にこの問題に国民のために取り組んでおられるお気持ちを伺って意を強うしたわけでございますが、
大臣がそのお気持ちでも、たとえば財政支出をする大蔵
大臣だとか、あるいはまた閣議のほかの
大臣とか、あるいはまた、いままでのありきたりの
方針でやろうとする公務員の人がいて、このとおりに通じなければ、これは何にもならないと思うのです。それを通じるようにしていただきたいと思うのです。
先ほどの
改良復旧、原形
復旧の問題でございますが、
山口委員が言われたように、これは
改良復旧でなければならないというのは自明の理であります。その中で、否定で原形
復旧にさせてしまったという例が
方々にあるわけです。そういうことはいけないので、こういうような異常
災害で各府県から
改良復旧を原則にしていただきたいという陳情が来るということ自体が、政治の間違いである。前にその
状態で
災害が起こったのですから、原形では同じような
状態で、もう一回
災害が起こるのはあたりまえです。ですから、原形でなしに
改良復旧でなければならない。原則という陳情が来ておりますが、そうではなしに、そういうことは
改良復旧でなければならないという
方針を
大臣の決意で確定をして、そしてそういう否定に当たる人たちに、技術家かエンジニアか知りませんけれ
ども、同じような
状態で
災害が起こったのを、同じ
復旧でいいというような、国民の考え方から許されてないことを、技術家というような特権意識で、これでいいんだということを言わせないようにしていただきたい。あらゆる
復旧は
改良復旧であるという原則をぜひ
大臣において確立をしていただきたい。その命令が浸透するようにしていただきたいということであります。
それからもう一つは、
災害復旧事業について、
建設関係、
農林関係、いろいろなものがありますけれ
ども、
災害の採択基準が非常にきびしいので、もうちょっとでいろいろな国の対処がしてもらえるのが、してもらえないところがございます。そしてそのくらいの小さなある程度の規模のものであれば、地方行政団体がそれに対処できるんじゃないかというところでそういう境目がもたれていると思いますけれ
ども、御
承知のように、昨今非常に地方財政は窮迫を告げて、来年度においては猛烈に窮迫を告げるということがこれはもうわかっておるわけです。そういうことですから、その当時そのようなものであっても、現在の地方財政の窮迫時においてはそのような境目をつくってはいけない、原則的にいえば、境目一つもなしに、どんな小規模の
災害であっても、それに対して地方は対処しなければならない。個人はその
被害を受けているのですから。ですから、全部をやるのが原則であるという
方針をもつて、いまの
災害にいろいろな
適用する基準を大幅に緩和する方向を、
建設大臣としても、この
災害対策本部長として、また
農林関係や何かについても
指導なさって、そういうことをしていただきたいということであります。
それとともに、
災害復旧が時間がかかっては、その間においてまた風雨等によって
災害が拡大をされます。急速にそういうことが完成をされなければ意味をなさないということになります。
この三点について、
大臣の強い決意を伺わしていただきたいと思うし、また、先ほど
大臣のおことばにあったように、
災害の
査定基準については七〇から七五が慣例になっておるのを打破するということを言っておられるけれ
ども、そういう打破をする考え方をほんとうに貫いていただきたい。財政当局がいろいろなことでブレーキをかけようとするでありましょうけれ
ども、
災害復旧を完全に急速にやらないで国民に非常に苦しみを与え、地方行政団体に苦しみを与え、そしておくれることによって
災害がまた起こることによって
国費を非常に乱費するというようなことにならないように、大蔵省あたりが近視眼的な点を披瀝して瀬戸山さんにブレーキをかけたならば、これは大蔵
大臣の福田さんと対決するような気持ちでそういう問題に対処していただきたい、そのような決意についてひとつ伺っておきたいと思います。