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大谷贇雄君 それでも、あなた、私の友人さんに、君ら一入一人でぼやぼや言っておったってあかん、犬の遠ぼえみたいなことを言ってもあかん、全体の
意見をまとめなさいというと、いや、全体の
意見はどうもまとまらぬ。大きいところと、われわれ小さいところとは食い違っておる。大きいところはよけいほしいかもわからぬが、われわれ小さいところは
割り当てがよけいあったらかないません。それでだんだん調べてみると、
そんなことは、あなた、ちゃんと知っているくせに、こういう公式の場面だからそういう答弁で、
あとで私に話をするつもりだろうが、それはあかんわ。あなた、それは一割減らしてくれというのは皆の
要望ですよ。それは聞いているくせに、知らぬような顔をして、皆が、ことごとくの
酒屋さんが
希望しているなんという。こんなあほらしいことはない。
そこで、
新聞の世論
調査にもちゃんとそう出ているじゃないか。五十何パーセント、六〇パーセント近くは、とても経済界が非常に悪化しているから売れていかぬ、酒は。だから、
そんなによけいもらっても困るということで、何でしょう、減らしてくれという声のほうが多いじゃないか。ちゃんと世論
調査に出ているじゃないですか。それを口をぬぐって
そんなことを言って、
中小企業もたくさんくれという。
そんなばかなことは私は考えられない。もう一ぺん確めますわ。時間がないから、そこのところの把握のしかた。
私は、市民の小さい
人たち、商工
委員会でも御承知のとおり
中小企業のためにずいぶん基本法をつくり、団体法をつくり、助成の方策を立ててあれしているが、なかなか……。そこで、
法律さえつくればきちんとうまくいくなんてことは考えられない。ところが、何かある省においては、省でおきめになったら、反対さえやったらもうかるという業種がある。お
役所の御
意見の反対反対をやればぐあいがいい。お
役所でおきめになったのは悪いほうに転落していくことの標本をお示しくださっている、という
現実の声がある。
そこで、どうですか、竹中政務次官、そういう心がまえでひとつ、私は
大蔵省全体取り立ててやるというようなこと
——取り立てられるからしかたがないということであっては私はならぬと思うので、ことに徴税に当たられる方の方面では、どうぞひとつ。これは待ったなしだ、これは酒の税金、間接税は。私はきょうは安井長官にも出てもらって、公務員
制度を根本的に改正しなければあかんということを言うつもりだったが、出てこないからしようがない。今度予算
委員会でやるつもりだが、公務員やサラリーマンからの徴税、こんな取りやすいものはないわ。やすきについて徴税しなさるという
大蔵省の
やり方、ひがみ根性か知らぬが、そういうふうに思われる。森脇や吹原産業はどうやね、あれは。そこで、近ごろ天候が狂っているから人間の頭が狂ってあんなものが出てくるのだが、そこで
国民は妙な感じを持っている。小さなところはぎゅうぎゅういじめられるといって。私はよく知っていますよ。あるいは、税金を取り立てなさるところはいやがられる、また来たかといって。これは喜んでお手伝いを申し上げる人というものはいない。なるべくごまかしてやれというような連中も相当ある。だから、その御苦心惨たん
——また定員だって私は足らぬと思う。ほんとうですよ。横浜の税関、今度私は見に行きますが、あそこはかわいそうだ。みんな超過勤務ばかり、特別の手当出ておるかというと、何も出ておらぬ。一ぺん事情を教えてもらいたいから行きますが、かわいそうだ。私はこの間、徴税官の部屋で二時間待たしてもらって聞いた。だから、すべて同じだと思う。あなたのほう、あまり快う……。志願者も少ないのじゃないか。人事院で募集しておるから、
割り当てで行くのだろうが、訓練も受けるのだろうが。だから、そういう内部のそういう
人たちのあたたかい気持ちでやってもらう。同時に、そこのところ円滑にいかなきゃならぬが、根本としては、まあ私のひがみか知らぬが、これは取りやすいものは、酒の税金であるとか、これみんなわれわれ税金飲んでいるようなものだ。あれは税金ばかりだ。そういうことを考えると、あんなもの惜しくなるのだが。それから、サラリーマンの月給、
そんなもの毎月毎月天引きだ。
そんなうまい
やり方ないわ。それで森脇はというと、あれはもうじき出てくるが、何十億ともうかる。預金者保護のためにつくった
法律の盲点をつきおった。しかし
新聞に、ラジオに、テレビに、ああいうものが出てくるというと、
国民は、これは小さい連中はたいへんだといった気持ちがある。だから、そこのところ、まあああいう悪知恵の発達しておるやつは、なかなか天網恢々疎にして漏らさずというぐあいにいかぬと思う。
そこでですね、私は、まあこれは日本の徴税
制度である間接税でやるという行き方、たばこ、酒、まあたばこはいいが、たばこのほうのことはたいしたなにじゃないが、酒なんぞは、高いから一本やめておくということにはいかぬわけだ。税金を飲んでおるような形。これは取りやすいと思うのです。しろうとですから、何ですよ、私のほうが間違っておったらば、教えてもらわにゃいかぬが。それで、私はそういうような考え方がありはせぬか。これは外国でも、イギリスでもアメリカでも、間接税取っておりますね。酒の。日本のほうが、ちょっと過酷じゃないかしら。そこで、
割り当ても喜んで受け取らず、一割減らしてくれと言っておる。この声なき声
——これは声ある声だ、そいつを封じ込んでしまって、やっておられることについて、今
年度もやはりその同じ
方針ですか、その点は。