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説明員(
古賀雷四郎君) ただいま政務次官から
台風二十三号並びに二十四号、二十五号につきまして概括の御
報告がありましたが、さらに詳細に御
報告したいと思います。
お
手元に差し上げてあります薄っぺらなこの二枚紙のやつ、それは
台風二十三号による
被害額をまとめたものでございます。それから、この厚い
資料、「
台風二十四号及び
台風二十五号による
被害状況」という
資料があります。
台風二十三号による
被害額につきましては先ほどの
委員会で御
報告いたしまして、
数字だけ訂正したものでございますので、
報告を省略させていただきます。主として
台風二十四号及び二十五号による
被害状況について御
説明いたします。
気象状況につきましては、ただいま
気象庁から御
報告がありましたので省略させていただきます。第二ページに各地の
雨量等が記録してあります。特に
ごらんになるように、左側のほうの
岐阜県の欄を
ごらんになっていただきますと、徳山村で九百十七ミリ、時間
雨量九十四ミリ、東杉原で千百二十一ミリという降雨を記録しております。それからその下のほうの
福井県の
西谷村で千三十七ミリという降雨を記録しております。
それから右側の欄で徳島県の下のほうでございますが、上那賀町で八百八十九ミリという非常に大きな降雨を記録しております。
その次のページは直轄河川の出水
状況でございますが、三ページ、四ページ、五ページにわたって書いてございます。これらの五十六河川につきまして出水がいたしております。このうち第三ページの中央からちょっと下に木曽川の次に雲出川という川がありますが、これは計画高水をオーバーしております。それからその次に大井川をおきまして豊川、これも計画高水をオーバーいたしております。その次のページで第一行目の淀川、これも計画局水をオーバーいたしております。ただいま滋賀県からお話しになりましたように琵琶湖の水もなかなか引けない
状況にあるわけでございます。それから琵琶湖とも関連いたしまして、宇治川がやはり計画高水をオーバーいたしました。それから、そのまん中のちょっと上のほうに九頭竜川という川がございますが、本川におきましては、ほぼ計画高水に近い
数字を示しましたが、特に支川の日野川につきましては計画高水を五十センチオーバーいたしております。大体その五河川につきまして計画高水をオーバーいたしました。
それから
被害の
状況でございますが、建設省所管にかかります
公共土木施設等の
被害は、現在まで
北海道外三十二府県に発生しております。二十六億一千万円となっております。その内訳につきましては、その下のほうに表で示してありますが、直轄
災害につきましては、合計欄で
ごらんになるとおり四百六十四カ所、五十一億二千九百三十万円、それから
補助災害につきましては一万七千九十六カ所、二百七十三億八千八百七十六万六千円、合計一万七千五百六十カ所、三百二十五億一千八百六万六千円というふうになっております。なお、都市
施設の
被害としまして三十七カ所、九千四百五十三万円。合計三百二十六億一千二百五十九万六千円という
報告があがっております。
昭和四十年度におきましてただいままで発生した
災害の合計額を参考のために記入してありますが、合計千六十億円という公共土木の
施設の
被害をこうむっております。なお、この
数字につきましては、ただいま
調査中でございまして、若干ふえる
見込みでございますので、つけ加えさしていただきます。
なお、先ほど
説明を省略しました二十三号並びに二十四号、二十五号による
被害総額につきましては、先ほども政務次官の御
説明のとおり四百五十五億六千六百五十四万四千円というような
数字になっております。
その次の七ページの表につきましては、直轄河川の
被害状況を示してあります。第三行目にある静岡県の大井川あるいは四行おきまして木曽川、主として揖斐川でございます。それからその次の表の三行目にあります
新潟県の信濃川、それから、下から三行目の栃木・茨城の鬼怒川、それからその次のページの二行目の和歌山・奈良の紀の川、それから京都、
兵庫、滋賀、大阪と分かれます淀川水系、それから徳島県の吉野川水系、そういったものに相当多額の
被害を生じております。
なお、直轄河川につきましては、とりあえず緊急費を出しまして応急
復旧中の個所が九カ所、三千二百万の過年度
災害復旧費を充当して施行いたしております。
それからその次の二ページに直轄海岸の
被害状況が書いてあります。富山県の下新川海岸で一億二千二百万。
その次の欄で直轄ダムの
被害状況が書いてあります。これは木曽川横山ダムにつきまして湛水末端のダム下流の護津の損傷の
被害額でございます。四千二百万。
それからその次は、一二ページに直轄砂防の
被害状況が書いてあります。山梨県の釜無川一億二百万の
被害を生じております。その他
新潟、静岡、滋賀県につきましてはただいま
調査中でございますので、ふえると考えられます。
それからその次の二一ページが直轄道路の
被害状況が書いてあります。これは五十一カ所の二億二百五十万となっております。
それからその次の表に
補助災害の
被害状況を示してあります。一四ページの下から三番目に
新潟の
被害額二十四億三千五百万、特に直江津の付近に流れております関川におきましては、ただいま陳情がありましたとおりに、堤防が破堤いたしまして
浸水をこうむっておるという
状況でございます。それから山梨県の十四億八千六百万、長野県の十四億三千五百万。それからその次の一五ページが
岐阜県の十八億三百万——これは主として揖斐川筋に相当の
被害をこうむって、ただいまもまだ
交通不能の
状況があります。徳山村につきましては、
災害は今後
調査をする必要がありまして、
増加をする
見込みでございます。それからその次の下から三番目の
三重県におきまして二十億三千六百万という
災害を生じております。それからその次の特に
福井県におきましては、先ほどの
雨量でも御
説明しましたとおり、相当の
雨量を記録しております。
被害状況が、ただいま
報告のありました現段階で五十四億五千二百万となっております。特に
西谷村とかまだ未
調査の地域がございますけれども、今後
調査が進むにつれてさらに増額するものと思われます。その次の欄の滋賀県は、約十九億九千五百万という
被害を生じております。これにつきましては、余呉川ある野洲川下流等におきまして堤防の破堤を見ておる個所があります。それからその次の一六ページの京都でございますが、これは九億九千二百万でございますが、なお未
調査の
部分がありますので相当額ふえる
予定でございます。それから三番目に
兵庫県がございます。これは二十三億一千二百万という
被害を生じております。その次の奈良県は、十二億一千七百万という
数字でございますが、これは奈良周辺の佐保川あるいは寺川あるいは富雄川、地蔵院川、菩提仙川、こういった川が堤防が破堤いたしまして、奈良市の低地帯がつかったということで、非常に騒ぎになっておる所でございます。
大体そういったところがおもな
被害個所でございまして、ただいままで一万七千九十六ヶ所、二百七十三億八千七百七十六万六千円という
報告があります。
それから都市
施設の
被害状況につきましては、神奈川、京都、奈良、徳島、愛媛、大阪、
三重というところで三十七カ所の
被害を受けております。九千四百万という
数字になっております。
それから住宅の
被害状況でございますが、一九ページの住宅の
被害状況でございますが、これは警察庁の
報告があったものでございまして、特に
兵庫県あるいは滋賀県あるいは愛知県、
福井県、徳島県というのが相当の
被害を生じております。
それから先ほど
報告いたしました直轄道路の一般国道の
交通状況について、現在までの
状況を記載してあります。直轄国道につきましては、指定区間内につきましては、ただいままで
交通を確保いたしております。指定区間外の所で、お
手元にあるように
復旧にかなり手間取る橋梁の流失とかというようなものがいろいろでございまして、
復旧見込みの日にちはそれぞれ第五欄に書いてあるとおりでございまして、できるだけ早急に
復旧を急ぐようにいたしたいと思っております。
交通不能個所は二一ページに書いてありますとおり、この
資料をつくる時期におきまして二十四個所ということになっております。
それから、ただいままでが
被害の
概況でございますが、その
対策及び
措置につきまして簡単に御
報告いたします。
台風二十三号及び二十五号による
災害を含めまして
台風二十四号により発生した
災害に関し、
被害状況の情報の収集及び連絡並びに
公共土木施設、都市
施設、住宅に関する
復旧対策の促進及びその指導を行なうために、建設大臣を木部長とする
台風第二十三号、第二十四号及び第二十五号
災害復旧対策本部を十七日に建設省に設置いたしました。それぞれの項目について
対策を御
報告いたします。
直轄でございますが、応急
復旧を要する個所につきましては、河川につきましては、先ほど申し上げました三千二百万のほかに、さらに現在までに二十三個所の緊急
復旧費の支出を協議たいしまして合計六千八百万円の
災害緊急
復旧を行なっております。とりあえず、予備費の支出が困難でございますので、過年度
災害復旧費を緊急
復旧に充当いたしております。それから道路につきましては、すみやかに
現地調査を行ないまして予備費の支出をはかって実施いたしたいというふうに考えております。
それから
補助災害につきまては、
被害の激甚な点につきまして、それぞれ
係官を派遣いたしまして応急
復旧工法の指導に当たらしております。ただいままで
係官を派遣いたしました県は、
福井、
岐阜県につきまして十六日に派遣いたしました。
兵庫県につきまして十八日、奈良、滋賀、
三重県につきまして十九日から二十四日まで、それから
新潟県につきまして十九日、それから長野、山梨につきまして二十日、それから京都につきましては
福井、
岐阜県に引き続いて派遣する
予定でございます。なお、
現地の
準備ができましたら早急に査定を実施するようにやりたいと思っております。
都市
施設、住宅
災害につきましては、それぞれの住宅
災害につきましては住宅金融公庫の融資、あるいは
災害公営住宅の建設につきましてできるだけ早期にやりたいというふうに考えております以上、簡単でございますが、御
報告を終わります。