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参考人(
石坂弘君)
お答え申し上げます前に、ちょっと訂正さしていただきたいのですが、先ほどの、隣接の
土地が三百八十坪だったと記憶いたします、と申し上げましたが、約六百坪になっております。もっと大きな坪数になっております。
そこで、ただいまのことでございますが、経過をもう少し詳しく御
説明申し上げさせていただきたいと思います。
いまの隣接の
土地は、先ほ
ども申しましたように、私
どもが天文台あと地を国から払い下げを受けますにつきまして、先願者におりてもらう、こういう目的でああいう
措置をとったわけでありますが、なお、せっかく国から払い下げを受けた
土地をなぜ放棄したか、こういう問題でありまするが、私
ども当初から、あすこは、私
どもの払い下げを受けました
土地は、高台の一番端でありまして、東南はずっと何にもない
土地でありますし、あそこが経度原点の所在地でありまして、実は私といたしましては、将来あすこにはもう何も前面には
建物が建たないだろうというふうに考えておったわけでありまして、そういたしますと、いまの六百六十四坪の
土地で、たとえば経度原点による高さの制限その他がございまして、この
事務室だけ千八百坪程度とっておけば、あとは国有地でありまするが、何もない広い
土地でありまするので、その辺は使用
許可願いでも出して、自動車の置き場なり何なりは使わしてもらえるだろうという期待を持っておったのであります。そうして設計を進めております間に、前のほうに政府の合同会議所ができまして、そしてその前半のあき地は政府
関係の自動車置き場として使われておる、こういったような状況で、そういたしますと、私
どもといたしましては、あらためて自分の六百六十四坪の地内に自動車置き場その他、多少の緑地といったようなものも考えなきゃならぬ、こういうことで、そういたしますと、これは自動車置き場を地下にもぐらせるよりしかたなかろうということで設計をやってみたのでありまするが、自動車置き場を地下につくりますと、一台分二百万円はかかる、こういったような
事情もありましたので、いろいろ考えまして、設計
事務所とも相談いたしました末、全部の
事務所の建設も一応あきらめて、本部の建設用地はどこかまたさがしてもらう、
物産に対してさがしてもらう、そして、あすこには会議室——まあ八百坪、一千坪程度の会議室でもつくろうかということで進めておったわけであります。ただ、その点につきましては、本部のビルならともかく、会議室を先につくるということにつきましても、いささか不要不急の工事をするといったような非難も免れないと思って実は考えておったわけでありますが、設計もつくったのでありますが、実施を見合わせておったわけでありますが、たまたま
交換の相手方でありまする
物産ビルのほうで、実は旧日産ビルと私
どもの
土地の所在地の隣接地との間に、幅何メーターありましょうか、自動車が一台通るぐらいの道がございますが、それが実は昔から日産
関係の私道であったそうでありまするが、それが公道の扱いをされておるといったようなことで、日産側でいろいろ折衝の結果、あらためて私道として認定するということになりまして、したがって、
建築の
関係でも表の日産ビルと同じ
建築様式と申しますか、高さの制限その他ができるということで、半分でよろしい、こういうことになりましたので、それならば、われわれとしては、麻布の
土地をやめて、いまの現在の
土地の横にあいておりまする、先般買い入れておいた
土地を使って、そこに
建物を建てる、それで現在の自分の古い
建物のあるところを
物産に提供する、こういうことに方針を変更した、これが私
どもの今日までに至りた経過になっております。