○岡
三郎君 そうしますというと、これは
大蔵省全体、特に政務次官がおるわけですが、八十八億なんという脱税ですね、これからなかなか取り切れない、いろんな金がどこにどうあるかつかまえようとしたら、これはおれのものだといって別の人間が出てくるという、こういうからくりでは労多くして効少ないわけですけれ
ども、これは国民的にいって、脱税しなけりゃ損だという感覚を与えてますよ。ところが、力の弱い者は、給料取りは脱税するにもすべがない、そういうふうなことで、吹原産業
事件が一転して森脇将光の脱税ということでびっくりしているわけですが、こういう点について、ひとつ時間があればもう少し私のほうも資料があるのでお聞きしたいんですが、きょうはひとつ具体的にもう一歩進めて、銀行局の、ほうものんきなことを言ってないで、特利はもうなくなっていると思っていたらまた出てきたなんて、そんなばかな話はないと思うんですよ。そういう点で銀行局のほうも早急にひとつ
検討して、そうして脱税防止について、特に大口の脱税行為というものについては、峻厳なる態度をもってやってもらわなきゃ困ると思うんです。そういう点で、一応、どういうふうに脱税防止をしてきたかということについて、今後これについて具体的にリストをつくったり、いろんな形でやられていますが、そういう点については、今後の
大蔵省内部におけるいろいろの折衝という問題もありますが、最近におけるように、税収の伸びがとまってきたり横ばいになってきているというと、一方においては
予算がどんどんとふえていく、自然増というものが多い。そういう中で徴税強化という面が末端の弱いところに、取りやすいところにのみ片寄っているという
傾向を最近特に聞くのです。やはり各税務所について、前年の実績に比べてこのくらい増して取れとかいうことは、これは表じゃないと思うのですが、それぞれ指示があるというように聞いているわけです。しかし、そうなるというと、勢いやはり零細とか、そういうふうな末端のところに徴税がいくというので、こういう問題が起こるというと、非常に国民に不信を持たせるということですから、ひとつ具体的に先ほどの資料が出てきて、その後
大蔵省においても、これからさらに銀行局を中心にしてそういう問題についても
検討してもらって、こういうふうにやるから、国民よ、大口脱税はないようにするから安心してくれというふうな
方向をひとつ明示してもらいたい。この
決算の報告に出ている税金の徴収不足を見てみたら、全部合わしたって森脇に追いつかない。こんなざこばかりやっていたんじゃ
意味ないと思う。そういう点で、ひとつ大口脱税のリストですね、それから、先ほど言ったように、その後とにかく対策を講ずべき点、森脇メモを一転機として、抜本的な対策に入らざるを得ない、こういう
状況下において、先ほど資料を出してもらうように言いましたが、それをまた資料をもとにして
検討していただきますし、さらに銀行局のほうとしても、今度は特利とかそういうものをやった場合においては店舗を縮小させるとか何とか、少し罰則を強化しなきゃいかぬと思うのですよ、過当競争過ぎると思うのです。大体、駿河銀行とか
地方銀行が東京のどまん中のほうへ出てきてみたり、とにかく
地方銀行だか
一般の銀行だか、このごろは混淆して、その上に農協にも貯金をするとかなんとか、諸所において建物の乱立ですね。こういうものについて店舗を拡張してきた銀行局に私は
責任があると思うのですが、大体だんだんこれが数多くなってくるというと、もう人件費のみならず、そういった設備資金という面からいって過当競争にならざるを得ないですよ。無理しても、とにかく預金を集めなければ実績が上がらぬ、上がらなければ何をしてでも金を集めるという形にならざるを得ない、この
方向を奨励しているのは銀行局だと思う。だから、そういうふうな銀行局の
方針に
違反するようなそういう銀行筋に対しましては厳重にしかりおく、その銀行の頭取かなんか呼んできて、これはうまくないぞと言った
程度では、これはあとを断たぬと思うのです。そういう点で、
金融機関についての過当競争を防止するということについて、ひとつ具体的な計画というか、そういうものを出してもらいたい、過当競争であるとあなたは言っているわけだから。われわれが見ても、最近特にまた著しいですよ。証券会社がつぶれたら、そのかわりに銀行がまた雨後のタケノコのように、あらゆるところへいま店舗の拡張競争をやっておる。東京都内に
地方銀行が入ってきているのは
相当のものでしょう。そういう点で、ひとつ抜本的な問題として、銀行の過当競争によってそういうふうに無理に問題を引き起こさないような対策を十分立てていると思うのですが、最近における銀行の設置の資料を出してもらいたいと思う。
昭和三十八年九年、四十年、四十年はまだないですか、ここ三年くらいの銀行の支店及び出張所、こういうものを数、こういうものを、ひとつ資料として出してもらいたい。
それから銀行
局長のほうは、むずかしいむずかしいと言わないで、無記名について、私の意見としては、小口のものはいいとしても、大口のものはやはり記名させるという
方向で、割引債なんかについても、それがどうも銀行の無記名とも均衡を失するということならば、これはしろうと意見だから、にわかに採用せいとは言わぬけれ
ども、何とかその点、脱税防止について国税庁に協力するようにあなたはやがて
国税庁長官になるかもわからぬから。あなた方、とにかく、たらいの中で一緒にやっているんだからね。きびしさというものが疑われるんだな。銀行マンの上のほうも、大体
大蔵省の出身なり、息のかかっている者が多いので、あなたにつかまえろと言っても、これはわが子なりで、なかなかできぬと思うけれ
ども、この際、抜本的にそういう面について、不正防止の
意味において資料を出してもらいたい。まあ、それはそのくらいにしておきましょう、この次の楽しみに残しておかなければいかんから。
もう一つ、これは前に本
決算委員会で取り上げた国有財産の問題ですが、神奈川県の辻堂演習場の土地の払い下げをめぐって、神奈川県においてはこれを公園にする、その後取り消して、サイエンスランドにこれをつくりかえたい、それから自治体や住宅公団、こういうところから、払い下げてもらいたい
——いろいろと、いまあるようですが、その後、辻堂演習場の跡の問題についてどういうふうになっているか、この経緯をひとつ伺いたい。