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政府委員(
橋本登美三郎君) 最初に皆さんにお礼を申し上げなければなりませんが、臨時国会が開会されまして、また議案の審議並びに人事問題等について議運
委員会の各位にはたいへんにおせわになりました。心からお礼を申し上げます。
ただいま
大矢さんから、今回の
日本専売公社に関連する大規模な
選挙違反が出ましたことについての御
質問でありますが、かねがね総理からは閣議を通じて御注意があり、また私の名で通達を出しております。
選挙に際しては、いわゆる綱紀の粛正といいますか、
公職選挙法にひっかかるようなことのないように、あるいは官吏、公吏として進退を誤らせぬように常に注意をするように通達をいたしてまいっておりますにもかかわらず、今回このような大多数の違反者が
——これはまだ嫌疑でありますけれ
ども、出ましたことは、いずれにせよ、世論に対して考えましても、まことに遺憾千万であると考え、その点、この
疑惑に対しまして、政府といたしましても、心から遺憾の意を表する次第であります。ただ、先ほど来、
阪田総裁が申しておりますように、実は政府といたしましても、目下、多数の検挙者がありまして、それを捜査中でありますので、その
内容については
報告を受けることもできませんので、いわゆる数字等につきましては、先ほど
阪田総裁から申しましたような数字は
報告を受けておりますけれ
ども、
取り調べの
内容については、これを承る
権限もなければ、また
報告も受けておらないような次第であります。
逮捕状には
理由が付してあるのでありますから、もちろん、本人はどういう
理由で
逮捕請求状が出たか、承知しているだろうと思いますけれ
ども、私のほうまでには、どういう
理由かということも知らされておりませんので、その点申し上げかねるのでありますか、いま
大矢さんの私に聞かれましたことは、このような大規模な
選挙違反が出た、それに対して、いわゆる
公社総裁としての
責任等がどうあるべきであろうかという意味であろうと思います。
もちろん、刑法上の
責任問題は、これは別問題でありまするが、今日いわゆる明るい
選挙ということを言われており、政府みずからも、これを強く
国民の皆さんに訴えておるおりから、あまり明るくない事態が起きましたことは、まことに遺憾に存じます。政府としても、これらの事態が明らかになりますれば、これら
関係者に対しては、綱紀粛正の上からして適当の措置をとる考えでおります。同時にまた、
総裁といたしましても、先ほど来みずから遺憾の意を表しておりまするが、いわゆる政治的な
責任については、みずから考えるところがあるのでありましょうし、そういう意味において、
阪田総裁の先ほど来の
答弁も、決して皆さんに対して不遜な考えで、ものを申しておるのではなくして、謙虚にものを考えておる。ただ、法律上の問題と政治上の問題とは、事の性質が違いますからして、その間においては、いわゆる明瞭を欠くがごとき印象を与えておりましょうけれ
ども、
阪田総裁の心境は、その点についての政治
責任は
自分にある
——政治的な
責任といいましょうか、全体の統括上の
責任は
自分にあるということを明確にされておるわけでありますので、問題が明らかになりますれば、その点については、政府といたしましても、全体の措置についても善処いたしたい、かように考えておるわけであります。