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1965-08-10 第49回国会 衆議院 逓信委員会 第3号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十年八月十日(火曜日)    午前十時二十二分開議  出席委員    委員長 内藤  隆君    理事 秋田 大助君 理事 上林榮吉君    理事 佐藤洋之助君 理事 志賀健次郎君    理事 栗原 俊夫君 理事 畑   和君    理事 森本  靖君       小渕 恵三君    大野  明君       金丸  信君    木部 佳昭君       佐藤 孝行君    徳安 實藏君       服部 安司君    安宅 常彦君       井手 以誠君    板川 正吾君       栗山 礼行君  出席政府委員         郵政政務次官  亀岡 高夫君         郵政事務官         (大臣官房長) 鶴岡  寛君  委員外出席者         郵政事務官         (大臣官房電気         通信監理官)  畠山 一郎君         郵政事務官         (監察局長)  山本  博君         郵政事務官         (郵務局長)  長田 裕二君         郵政事務官         (貯金局第一業村上 達雄君         務課長)         日本電信電話公         社総裁     米沢  滋君         日本電信電話公         社副総裁    秋草 篤二君         日本電信電話公         社総務理事   平山  温君         日本電信電話公         社総務理事   行広 清美君         日本電信電話公         社総務理事   大泉 周藏君         日本電信電話公         社総務理事黒川 広二君         日本電信電話公         社営業局長   千代  健君         日本電信電話公         社計画局長   宮崎 政義君         日本電信電話公         社施設局長   北原 安定君         日本電信電話公         社建設局長   大谷 昌次君         日本電信電話公         社経理局長   中山 公平君         専  門  員 水田  誠君     ――――――――――――― 八月十日  委員佐々木更三君辞任につき、その補欠として  板川正吾君が議長指名委員に選任された。 同日  委員板川正吾辞任につき、その補欠として佐  々木更三君が議長指名委員に選任された。     ――――――――――――― 八月六日  三多摩地区郵便局舎新築等に関する請願(山  花秀雄紹介)(第二四八号) 同月七日  有線放送電話独立法制定に関する請願渡辺  美智雄紹介)(第二七九号)  同(佐々木秀世君紹)(第三七六号)  徳島地方貯金局庁舎新築に関する請願秋田大  助君紹介)(第三七四号)  切手類売さばき手数料引き上げに関する請願(  鍛冶良作紹介)(第三七五号) は本委員会に付託された。     ――――――――――――― 八月七日  三重県におけるテレビ電波認可に関する陳情  書  (第  二〇八号)  各都市間の電話即時通話に関する陳情書  (第  二〇九号)  有線放送電話施設に対する助成金及び利子補給  に関する陳情書  (第二一〇号)  徳島地方貯金局庁舎早期新築に関する陳情書  外一件(第二二  七号)  大阪国際空港周辺市民テレビラジオ視聴料  減免に関する陳情書  (第二  三四号) は本委員会に参考送付された。     ――――――――――――― 本日の会議に付した案件  閉会中審査に関する件  逓信行政に関する件(郵政省所管事項及び日本  電信電話公社事業概況請願  一 有線放送電話制度の改善に関する請願外三    十五件(加藤常太郎君外三名紹介)(第四    号)  二 同(吉川久衛紹介)(第五号)  三 同外二件(笹山茂太郎紹介)(第六号)  四 同(本名武紹介)(第七号)  五 松山市石手町に特定郵便局設置に関する請    願(湯山勇紹介)(第三六号)  六 枕崎東鹿籠地区特定郵便局設置に関す    る請願上林榮吉紹介)(第一三九    号)  七 三多摩地区郵便局舎新築等に関する請願    (山花秀雄紹介)(第二四八号)  八 有線放送電話独立法制定に関する請願    (渡辺美智雄紹介)(第二七九号)  九 同(佐々木秀世紹介)(第三七六号)  一〇 徳島地方貯金局庁舎新築に関する請願(    秋田大助紹介)(第三七四号)  一一 切手類売さばき手数料引き上げに関する    請願鍛冶良作紹介)(第三七五号)      ――――◇―――――
  2. 内藤隆

    内藤委員長 これより会議を開きます。  逓信行政に関する件について調査を行ないます。  質疑の申し出がありますので、これを許します。板川正吾君。
  3. 板川正吾

    板川委員 私は、有線放送電話施設公社設備電話局との接続関係について若干伺いたいと思うのです。  実は具体的に町名、村名をあげてお話ししたほうがわかりいいと思いますから、それをあげて申し上げますが、埼玉県の北埼玉郡に北川辺村という村がございます。この村は南は利根川に遮断され、東側渡良瀬川に遮断されて、茨城県と県境をなしておる。その南方が利根川渡良瀬川合流点、北のほうは地続きで群馬県に通じている、こういう地域なんですが、実は北川辺村で村営の有線放送農村地帯につくろうという村会の議決が行なわれたそうなんであります。そして北川辺村としては有線放送交換施設を隣の古河局接続してほしいということで、いろいろその方面にお願いしたり研究したりしたら、それができないのだ、こういうふうな回答を得ておるのだそうであります。そこで有線放送の場合に県外の局と有線放送の局との接続ができないという理由、これはどういうところにあるのでしょうか、この点をお伺いします。
  4. 千代健

    千代説明員 お答え申し上げます。  一昨年でございましたか、この委員会でも有線放送接続通話という、正確には法律の五十四条の三の四項、五項というのがございますが、この法律が定められました際に、やはり有線放送接続範囲の問題がいろいろあったわけでございます。その前に有線放送の性格、また私ども公社電話との分担のやり方、こういった点についていろいろと繰り返し御質疑がございました。その間にいわゆる有線放送接続をどこの電話局にいたすかという問題でいろいろと御論議がございまして、有線放送はその県内にございますもよりの電話取り扱い交換局接続をするということになったわけでございます。また他の規定で、有線放送県内通話に限られるということになったのであります。ただいまお話のございました埼玉県の北川辺村、この問題の有線放送設備が現在北川辺局という局にございます。これは郵便局でございます。これの特別加入区域でございまして、この関係上、北川辺局北川辺有線放送というものが接続される、こういうぐあいに相なるわけでございまして、したがいまして、この場合には茨城県に所属いたします古河局、このほうとの通話はできない、こういうぐあいになるわけでございます。なお、この北川辺有線放送というものが、例外的な場合として非常に古河局と密接な関係にある、たとえば古河局普通加入区域内にこの北川辺村の有線放送があった場合にはどういうぐあいに相なるかと申しますと、その間の経済的な結びつき等の事情をよく調査いたしませんとわかりませんが、もしもそういったことで古河局接続するというぐあいに相なりますと、今度はいわゆるこの北川辺局というところとの通話ができないという関係に相なるのでございます。そういった関係から、県内通話目的とした場合に有線放送接続ということにいたしますと、北川辺有線放送というものは、私どもの考えます原則的な方法では、収容局北川辺局といたしましてここに収容いたしまして、そうした場合には古河局との通話ができない、こういうぐあいになるのがきわめて原則的な収容方法である、こう考えております。
  5. 板川正吾

    板川委員 私も実は詳しい法律関係を調べていないのですが、公衆電気通信法接続通話契約という五十四条の三で、公社有線放送電話に関して有線放送関係から接続の申し込みを受けたときには、予算範囲でやれ、こういうような趣旨が第一項にありますね。そして第二項に一種と二種があって、二種の場合には、同じ県内ならば他にも接続できる、こういうような趣旨があるようですね。一種、二種に分けるというのが第二項ですね。その四項で、原則的に収容する局というのが四項にあり、五項に例外がある。こういうことになっておると思うのですが、この五十四条の三の五項にはこういうような趣旨があるんですか。これはどういう意味でしょうかね。「前項第一号から第三号までの場合において、当該各号の規定により定まる電話取扱局当該接続通話契約に係る有線放送電話設備交換設備のある都道府県区域以外の都道府県区域内にあるとき、その他郵政省令で定める特別の事由があるときは、当該接続通話契約に係る有線放送電話接続回線を収容すべき電話取扱局は、同項の規定にかかわらず、公社が、郵政大臣認可を取けて定める基準に基づいて指定する。」これによると、特別の理由があるときには、施行規則によって指定すると、こういっており、また、郵政大臣認可を受けて定める営業規則ですか、これによって指定すると、二つのことが書かれておるんですね。実は、この北川辺村というのは、南側は利根川にさえぎられておりまして、埼玉県でありますが、飛び地になっておるんです。ですから、この北川辺村は所属しておる埼玉県に来るためには茨城県の古河を通じて来なければ、交通的に埼玉県に入れないのです。また、埼玉県から行く場合でも茨城県を通らなければ北川辺村に入れない、こういう状況ですね。南と東が川で——南利根川ですから県境じゃありませんが、東側渡良瀬川県境になっている。それで、これはもう経済的にも、交通的にも、文化的にも、お医者さんを頼むのでもみんな古河から頼む、こういう状況になっておるんですね。ですから、私は、この北川辺有線放送は、第二種で、第二種の県内電報局電話局なら通ずるということならば、この古河の場合に準県という取り扱いはできないもんだろうかな、こう思うのです。御承知のように、この公衆電気通信法施行規則の四条の六で、「特別の事由があるときとは、」ということでありますが、この中では、「社会的経済的関係並びに当該地域地勢及び行政区画を考慮して特に原則的収容局以外の電話取扱局当該有線放送電話接続回線を収容する必要があるとき。」というような例も、特別の理由という中でありますが、こういった条文を生かして、社会的、経済的、交通的、行政的、文化的、教育的、すべてこの茨城古河接続しておるんですから、この第二種の場合に、古河局に通ずる有線北川辺有線放送交換古河に通ずるような方策はとれないもんだろうか。この五十四条の三によって、ほかの町の場合には県内ならば認めるんでしょう。同じ一種の場合には同じ町村内、二種の場合には同じ県内のよその局、これに有線放送回線をつなげるということがあるのでしょう。そうすると、実は北川辺というところは、ここにしかないのだから、古河を同県というように見る方法はないものだろうか。
  6. 千代健

    千代説明員 お答え申し上げます。  ただいまの御質問まことにごもっともなんでございます。いまのお話の中で、どこの交換局に使用するかという問題が一つ、その次に、通話範囲をどこまでやるかという問題と、二つあるわけであります。いまのお話によりますと、埼玉県下にある北川辺村内の有線放送設備茨城県の古河の局に使用できないか。これは先ほど申し上げましたとおりでありますけれども、現在北川辺村の有線放送は、北川辺局の、つまり埼玉県下にございます北川辺局加入区域特別加入区域内にございまして、原則的に収容するところは北川辺局でなければならない、こういうことを先ほど申し上げました。いまの御質問では、それを経済的、社会的ないろいろなつながりの問題で、この政令でございますか、郵政省令でございますか、郵政省令趣旨から、北川辺局でなくて、隣県古河局へ密接しているのだから——また、お話しのものを私ども調べましたところでは、北川辺村の一部に古河の局の加入区域一つ入っている。こういった事情から見て、そこで隣県古河局へ収容したらどうだ、こういうお話だろうと思います。この点は、郵政省令の第四条の六の第二号でその点をうたっているわけでございますが、「その接続通話契約に係る有線放送電話設備が所在する市町村内に原則的収容局の所在する電話加入区域以外の電話加入区域がある場合において、これらの電話加入区域当該有線放送電話業務業務区域との社会的経済的関係並びに当該地域地勢及び行政区画を考慮して特に原則的収容局以外の電話取扱局当該有線放送電話接続回線を収容する必要があるとき。」こういう条項があるわけであります。これを、省令が出ますときに私どもからも実情をいろいろ申し上げたわけでございますが、私の記憶が間違いでなければ、愛知県の弥富という町がございまして、それの郊外にたまたま三重県があるわけでございまして、そこにあります有線放送接続の問題、こういう問題を例示といたしまして検討した場合、あそこの木曽川のところをいろいろやるわけにいかないとか、いろいろの工事上の問題もございまして、これは一にかかって設備上の問題が非常に大きな問題だという点で割り切って、その場合には原則的な収容局でやり得るという結論に達したわけであります。ただ、この北川辺村の場合においては、ここらあたりが双方から加入区域が攻め込んでおる問題でありまして、経済的な結びつき北川辺村にある。北川辺電話交換局でございますか郵便局でございますか、これに収容するがいいか、どちらかというのはよく検討いたしませんと、ここで軽々しく申し上げにくい問題だろうと思います。この地域の実態は、かりに北川辺局のほうへ収容いたしますにしましても、古河の局へ収容いたしますにしましても、この地域はたいへん裕福な農村と聞いておりますけれども、多くの場合に東京との通話交流というものを非常に期待しているように聞いております。その場合には、かりに北川辺局へ収容いたしましても、古河局へ収容いたしましても、その点は目的は達し得ない、こういうことに相なりますので、この点ではもう少しそういう点を基盤にして調査をいたしませんと、ここで直ちに御回答申し上げにくい、こういうぐあいに考えております。
  7. 佐藤洋之助

    佐藤(洋)委員 板川さんの御質問、私少しおそかったものですからよく承らなかったのですが、要するに有線放送古河にするようにという御趣旨じゃないかと思います。古河の地形というものは、御承知のように、栃木県と埼玉県と群馬県と茨城県と四県に接しておる、古河は四県の折衝の地帯であるのですから、電話とかすべてがなかなかむずかしい。来年の十一月に自動になる。そうすると、いま板川君の御心配いたします北川辺局には古河局加入電話が入っているわけです、これも当然自動になるわけでございます。実は先般村長村会議員が私のところに参りまして、ぜひこれは自動に、古河に繰り込んでくれ、ごもっともな話である、これは当然繰り込むのである、すなわち隣県栃木県野木の電話古河に繰り込む、こういうことになると、古河といういま非常に特殊な状況で、板川君の言われたように、医者でも結婚でもあらゆるものが交流しておるのですから、そういう意味において非常に便利になるだろう、こういうので実は村長さんなんかと相談をしたわけでありますが、おそらく電電当局もそういうはからいをすると思うのであります。  そこで有線放送ですが、北川辺有線放送をやると古河は他県になりますし、これは接続できない、それを北川辺局有線放送古河局内に持ってきてやると、今度北川辺との交流は他県になる、こういうような法律に定めてある条文のとおりであります。そこでまことに板川君の御苦労は察するのでありますが、これは何か別の特殊な便法はないか、たとえば農村集団電話、これは先ほども古河で約五百くらいつくったのですが、これをおやりになると鹿児島でも稚内でも自由に話ができる。できるなら板川君の力で農集に切りかえるように、こういう御心配を願うと非常にいいのではないか。北川辺とは選挙区は違いますけれども、切っても切れない関係にありますので、常に心配をいたしておるわけであります。きょうはそういう点においていろいろ板川君の御心配を感謝いたすのであります。
  8. 板川正吾

    板川委員 北川辺局有線放送をつくり、その場合に結局古河を選ぶ場合には、法律的にはいろいろ支障もあるが、もし古河を選べば同じ町村内の北川辺局接続するわけにいかないということになれば、同じ町村内で通じないということになれば、これまた問題です。  そこで大体それはわかりましたが、いまお話がありましたように、古河局自動化して独立した場合に——いま北川辺村の一部に古河局回線が入っておる。新古河駅付近を中心に北川辺局でなくても古河回線が入っておりますが、これは古河局自動化された場合には行政単位によって整理するというたてまえがあって、将来は北川辺局といまの北川辺局内にある古河局回線とは統一をして北川辺局へ全部収容するようになる、こういうような見通しがあるというのですが、その点と、いまのお話の点が若干われわれ聞いている範囲で食い違っているものですから、どういう将来の構想でしょうか。佐藤さんの発言と若干違うことを聞いておるものだから……。
  9. 千代健

    千代説明員 ただいまの御質問は、現在古河局加入区域北川辺村へはみ出しておる、その地域一般加入電話古河局自助局になる際にそれをはずして北川辺局に入れるのかどうか、こういう御趣旨ですが、そうじゃございませんで、なるべく行政区域に一致するほうが望ましい、これは私ども承知しております。ただその場合に、古河局自動化した場合に、北川辺村内にある電話北川辺局のいわゆる磁石局へ移すということは毛頭考えておりません。ただ将来において、北川辺局自動に相なる、これもそう遠い将来ではないと思います。そういう場合に行政区域単位に、双方にできるなら、これを北川辺局に入れたらどうだ、そういう話があれば、これをどうするかという問題は別問題であります。さしあたり古河局に加入しておられる北川辺局加入者の方が古河自動化に伴ってそこから脱落していかれる、そういうようなことは一つも考えておりません。
  10. 板川正吾

    板川委員 ついでに伺っておきますが、北川辺局自動化するという計画は何年程度でしょうか。
  11. 千代健

    千代説明員 私ども考えどおりにいきますと、これは私の所掌でございませんけれども、聞きましたところ、来年の終わりないし再来年のころ、こういう予定で進んでおるようであります。
  12. 板川正吾

    板川委員 二年ほどたちますと、北川辺局自動化計画がある、その際には——古河局自動化してもいま古河局に加入しておるところはそのまま自動化になる、しかし二、三年後北川辺局自動化された場合には北川辺局へ統一されるだろう、こういうことでよろしいのですか、そういう解釈で……。
  13. 千代健

    千代説明員 いまの御質問の一番最後の部分でございますが、北川辺局のほうへ統合するかどうかという問題は検討を要する問題でございまして、きまった問題ではございません。
  14. 板川正吾

    板川委員 どうも忙しいところ恐縮ですが、ひとつ以上の点で大体疑問点がわかりましたから、われわれも今後検討してさらに要望したいと思います。ありがとうございました。
  15. 内藤隆

    内藤委員長 速記をとめて。   〔速記中止
  16. 内藤隆

    内藤委員長 速記を始めてください。  上林榮吉君。
  17. 上林山榮吉

    上林委員 時間の関係もありますし、やがて請願に出てくる案件でございますけれども、この際、政務次官は当委員会での発言は最初だと思いますが、政務次官からひとつ私の質問に対して簡潔にお答え願っておけば幸いだと思いますので、若干質疑をいたす次第でございますが、請願に出ている案件というのは、鹿児島枕崎東鹿籠地区特定郵便局設置してもらいたいという趣旨であります。ここは市とはいいながら地方都市でございまして、しかも農山漁村が大部分を占めるところでございます。そういった形の市でございますので、これは純粋の市街地を形成している市などと取り扱いを別にしていただくことが実情に合っておる、こういうように私は考えるわけであります。現在枕崎局から約四キロ離れておりますし、そして東鹿籠地区と現在の鹿籠局との間は約三キロ離れているのです。しかも戸数にして約八百五十戸でございます。部落の数も十一でございます。こういうところでございますから、これは私は置局の基準に達しているものと実は考えておるのでございますけれども、残念ながらこの地区設置がおくれて、非常に不便を感じておるわけです。だからこの請願趣旨に沿って、無集配特定郵便局をこの地に設置していただきたいというのは地元民の熱望であるばかりでなく、私がその地域のことをよく知っておりますので、その点から考えても、決してこれは不適当な地域でなくて、当然つくらなければならぬ土地だ、こういうふうに考えております。ひとつ政務次官のお答えを願っておきたいと思います。
  18. 亀岡高夫

    亀岡政府委員 ただいま上林委員お話によりますと、お話しのとおりでございますれば郵政省設置基準にも合致いたしておるわけでありますから、熊本の郵政局にも実際の状況をなおよく調査いたさせまして、御趣旨の線に沿って善処いたしたいと思います。
  19. 上林山榮吉

    上林委員 上林委員の言うことがほんとうであれば熊木郵政局とも連絡した上で善処したい、これは実に慎重な、りっぱな御答弁だと私は思うわけですが、しかし私の人格を御信用願って、そしてぜひひとつこれが実現するように——ここは国会でございまして、郵政省内で話しているのではないですから、その点はひとつ誤解のないように善処を願います。後刻の請願の場合は、もっと積極的な発言を題っておきたいと思います。
  20. 内藤隆

  21. 森本靖

    森本委員 一般質問がたくさん残っておりますが、大臣が見えられておりませんので、これはまことに残念ですが、大臣はいま予算委員会で答弁しておるのですか。参議院逓信委員会で答弁しておるのですか。
  22. 鶴岡寛

    鶴岡政府委員 ただいま予算委員会からわずかの時間をもらいまして、参議院逓信委員会出席をしておられますが、予算委員会から呼び出しがあればすぐに予算委員会に帰るという厳重な条件つきでございます。
  23. 森本靖

    森本委員 参議院予算委員会総括質問質問があるということならばやむを得ませんが、もし参議院逓信委員会で答弁するという時間があれば、これは衆議院のほうの逓信委員会で本日質問をやるということになっておるわけでありますので、その予定はよくわかっておると思うわけでありますので、この点は大臣に早急に御連絡を願いたい、こう思うわけであります。  そこで、政務次官もおられますので、この際私は政府当局並びに大臣に対しても政務次官に対してもそうでありますが、一つだけ御忠告を申し上げておきたいと思いますことは、これは大臣にも政務次官からあとでお伝え願いたいと思いますが、特定郵便局長の任命について、ややもいたしますと、地元の有力者に頼まれて、内部事情があまりわからぬのにもかかわらず、政治家政務次官あるいは大臣に簡単な気持ちで頼む、それを政務次官なり大臣人事局長を通じてそれぞれの郵政局長に話をするというようなことがありまして、実際問題としてそういう場合に非常に困惑を来たすのが郵政局のそれぞれの人事当局です。これはそこまで深く考えずに簡単に連絡をしたことが半年も一年もかかるというふうな例がありますので、特定郵便局長の任命問題についてあまり簡単に人に頼まれぬようにしていただきたい、このことは、私は政務次官、それから大臣のこの二人に厳重に申し入れておきたい、こう思うわけでありますが、この点について大臣にも委員会でこういうことがありましたということをお伝え願っておきたい、こう思うわけでありますので、政務次官からこれについての回答を得ておきたいと思います。
  24. 亀岡高夫

    亀岡政府委員 森本委員お話のとおり、私もだいぶこれで政務次官になる前にも苦労した経験を持っております。したがいまして、特定局長は郵政事業にできるだけ精通をして、そして郵政行政の成果をあげ得る能力と資格を持ったものが当然任命されるように郵政当局としても配慮いたしてあるわけでございますので、ただいま私と大臣にアドバイスされました件につきましては、よく大臣にも申し上げまして、御趣旨の線に沿うような人事を進めてまいるようにいたしたい、かように思う次第であります。
  25. 森本靖

    森本委員 それでは、大臣は見えられませんけれども、ひとつこの間の質問の続きを行ないたいと思いますので、そのうち大臣が来れば大臣にお聞きしたい、こう思うわけであります。  まず私が聞いておきたいと思いますことは、この間郵政関係の、いわゆる番号制度まで行ないましたが、現在郵便の遅配が非常にあるというふうな状況になっておるわけでありますが、いま全国で郵便の遅配の状況というものはどういう状況になっておるか、ひとつ御答弁を願いたい、こう思うわけです。
  26. 鶴岡寛

    鶴岡政府委員 お答えいたします。現在郵便の遅配は、私どもの知っております限りにおきましては、大体東京都内の若干の地区とその周辺部、それに大阪、名古屋市の、主として周辺部である、そのように考えております。
  27. 森本靖

    森本委員 東京と大阪と名古屋の一部であると、こういうことでありますが、元来この郵便事業というものは一つの全国的な流れ作業になっておるわけでありますが、そこで、その大阪、名古屋、東京、それぞれの遅配の理由というものはどういうことが理由になっておるのですか。
  28. 鶴岡寛

    鶴岡政府委員 その三つの都市につきまして、大体の傾向といたしましては配達面の遅配でございます。区分け等に原因をする遅配ではなくて、配達面でございます。その理由は大体二つあると考えられております。一つは、たとえば、かりに東京都内の場合で一つの例でございますが、杉並郵便局区域が、地況の発展によって広大に過ぎてきたというような実情であります局に対しまして、集配区を二つに割って、もう一つ集配普通局をつくりたいと考えておる計画がいろいろな事情からまだ進んでいないというようなこと、そのようないわゆる集配局の置局という点に由来するのが一つございます。もう一つは、局情が、局の年齢構成等で非常に若年の従業員が多かったりなどしますような局におきまして、十分な、いわゆる職場のモラール、士気が上がっていないというような点、大体そのような二点にあると考えております。
  29. 森本靖

    森本委員 結論的にはその士気が足らぬということと、それから集配局の設置が足らぬ、この二つですか。
  30. 鶴岡寛

    鶴岡政府委員 大体そのように考えております。
  31. 森本靖

    森本委員 その集配局の設置が足りないというのは、どういう意味ですか。
  32. 鶴岡寛

    鶴岡政府委員 これは私どもといたしまして、局の設置についていわゆる置局の計画に基づきまして予算要求をいたしておりましたのに対しまして、なかなか思うように予算の獲得ができなかったというような点が主たる理由かと存じます。
  33. 森本靖

    森本委員 集配局の設置ができないので遅配がなされているというのは、具体的にどういう意味ですか。
  34. 鶴岡寛

    鶴岡政府委員 大体一つの集配局、普通局の場合で申しますと、大体集配区は四十区ぐらいが最も適当であるわけでございます。ところが、最初その四十区を対象にいたしまして、それに配達上最も能率的かつ経済的な場所に置局をいたしておった場合でございましても、その周辺地区が急激に人口がふえる、戸数がふえるというようなことになりますと、現在の局からその周辺地区の郵便区までのいわゆる往復時間が相当時間かかる。片道五十分とか四十分とか、いわばむだ足を踏まなければならないというようなことがいま考えられております最も大きな原因であります。
  35. 森本靖

    森本委員 要するに、その普通局の集配区は四十区でなければならぬ、そこで人口が急激に増加してそれが四十区以上になるにもかかわらず、それが四十区で押えられておるということですか。
  36. 鶴岡寛

    鶴岡政府委員 その場合に郵便区の区数はふやし、そしてそれに相応します外勤の定員ももちろんふやしておりますが、いわばむだ足になる部分が多過ぎるということでございます。
  37. 森本靖

    森本委員 それはどういう意味になりますか。たとえばむだ足になるというのは九州とか四国の場合には言えることであって、東京とか大阪の場合に一つの集配局でいかにこれが時間がかかるといっても、そのむだ足というものは十分か二十分程度であって、それ以上にかかるということにはならぬはずであります。たとえば四十区であって急激に人口が増加しても、集配局を設置しなくても、その集配局の四十区の——郵便局の集配課を若干改造して人間を増員しさえすれば、とりあえずの遅配は防げるわけであります。そういうことがやれるにもかかわらず、東京が慢性的に遅配になっておるということは一体どこに原因があるのかということを聞いておるわけです。
  38. 鶴岡寛

    鶴岡政府委員 都内のそのような慢性的な遅配の原因としまして、先ほど申し上げました二つでございます、と考えられておりますが、その第一の点につきまして、ただいま私は途中のいわばむだ足の部分が多過ぎるということを申し上げましたが、そのほかにも、これはそれよりも比較的小さな問題かもしれませんが、このごろ急激に増加してまいりました都内のいわゆる交通難、これに伴う交通規制等によりまして、簡単な従来やっておりましたいわば迂回路がとれなくなったというようなこととか、あるいは配達の場合に、これはたとえば一番いい例ですが、小包配達等の場合におきまして従来四輪車をとめておかれた場所に、最近においては駐車を禁止されておるというようないろいろな複雑な原因がこれにつけ加わっておるようでございます。
  39. 森本靖

    森本委員 そのいろいろな複雑な原因が加わっておるといっても、いまの交通難に対してはこれは当然これに対処して考えていかなければならぬことであって、いまの答弁した内容については、この郵便の遅配に対する答弁にはちっともなっていないと思う。だから私は、今日郵便の遅配というものが慢性的になって、郵便事業というものが非常に信用を失墜しておる原因は一体どこにあるのかということをここで探求したい、こういうことを言っておるわけでありますが、いま答弁を聞いておりますと、一体どこにこの遅配の原因があるのかということがはっきりしない、こういうことでありますが、一体郵務局長なり次長はおらぬのですか。官房長が答弁したところで、君の所管でないものを君がそんな答弁をしたところでわかるはずはないと思うんだ。省議でものを聞きかじっておる程度の答弁でやられたのでは何にもならぬ。郵務局の局長なり次長がおるわけだから、要するに参議院と衆議院にそれぞれ分かれて答弁すればきちんとした答弁ができると思う。なるほど官房長もかつては郵政局長をやって内容は知っておるにしても実際に現実の答弁の責任者は、郵務局長なり郵務局の次長でなければわからぬと思う。だからわかるということで答弁をすればさらに質問をしていきますが、こんな質疑応答をやっておってもこれは一日暮れるだけであって何にもならぬわけでありまして、端的に言って一体どこに遅配の原因があるかということを私は聞いておるわけです。  次に士気が非常に落ちておるということでありますけれども、それも具体的に一体どういうことなのですか、こういうことについて責任のある答弁を願いたい、こう思っておるわけです。
  40. 鶴岡寛

    鶴岡政府委員 ただいま郵務局長参議院逓信委員会に出ておりますが、向こうでも郵便関係質問が二つ出ておりますが、それとの調整をいたしまして早急に当委員会出席するように手配をいたしたいと思います。
  41. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、郵便関係質問はあと貯金関係とそれから防犯対策の問題とありますので、これはひとつあとから質問をいたしますので呼んでおいてもらいたいと思います。  それでは電気通信関係に入りたいと思いますが、まず電気通信関係で聞いておきたいと思いますことは、いま日韓会談が盛んに論ぜられておりますけれども、釜山と福岡における海底ケーブルの問題でありますが、これについては現在すでに切断をせられて使用せられてないということでありますけれども、これは将来復活をする意図がありますかどうか、これは電気通信監理官のほうからお聞きしたいと思います。
  42. 畠山一郎

    ○畠山説明員 お答え申し上げます。  現在あります日韓間の海底ケーブルにつきましては相当古くもなっておりますし、障害がたびたび出たようなこともございますので、いまのところ、将来これを使用して日韓間の通信線に使うという計画はございません。
  43. 森本靖

    森本委員 新しく布設するという計画はないのですか。
  44. 畠山一郎

    ○畠山説明員 現在日本と韓国の間は短波で通信をやっておりますが、だいぶ詰まってまいりましたので新しい回線をつくらなければならない事態が間もなくくるかと思われます。その際にどういう線をつくるかということでございますが、マイクロでまいりますか新しい型の海底ケーブルでまいりますか現在検討中でございまして、技術的な問題も含めましていろいろ検討いたしておりまして、まだこういう方法でいくということは決定いたしておりません。
  45. 森本靖

    森本委員 その検討しておるというのは国際電電で検討しておるわけなんですか。
  46. 畠山一郎

    ○畠山説明員 現在国際電電で主として検討いたしております。技術的な問題につきましても国際電々で、下調べという程度のことでございますが、いろいろ検討いたしております。
  47. 森本靖

    森本委員 それからもう一点、長崎とウラジオ間の海底ケーブルです。これはいわゆる海底計画でありますが、これについてその後どういうように進展しておりますか。
  48. 畠山一郎

    ○畠山説明員 最近はあまり進展というほどの進展は見ておりません。現在長崎とウラジオ間の海底ケーブルを持っておりますのはデンマークの大北電信会社でございますが、大北電信会社と日本の国際電電、あるいは大北電信会社とソ連の主管庁というふうな個別交渉が行なわれておりまして、まだ関係国が全部集まりまして打ち合わせをし、詰めるという段階にまではきておりません。
  49. 森本靖

    森本委員 これは話がこの委員会に出ましてから足かけ三年以上になるわけでありますが、これは具体的にいつごろめどがつく予定ですか。
  50. 畠山一郎

    ○畠山説明員 見通しとしてはいろいろ立てたわけでございますけれども、現実の交渉に入ってみますと、こまかい問題も含めまして利害関係がいろいろ錯綜いたしますのでなかなか話がまとまらないような状態でございます。まことに申しわけございませんが、いまのところいつというほどのはっきりした見通しはつけられないような状態でございます。
  51. 森本靖

    森本委員 およそものには予算というものがあり、それから見通しというものがあり、計画的なものがあるわけですが、やはりこれについても慢然とただ交渉している、話をしているということでは話にならぬわけであって、大体長崎とウラジオの海底ケーブルについては相当主要な回線になってくるわけでありまして、一つのめどをつけて、そのめどに対して歩調を合わせて、いわゆる会社側とそれから国際電電とソ連、こういうものと三者一体になって最終的な折衝をしていって詰めていくという形にしなければ話にならぬわけであって、大体いつごろをめどにしてこの話を持っていくかということくらいはもうつけてもいい時期ではないか、どこに何があるかさっぱりわけがわからぬような、雲をつかむような話では、これは国会でありますから、そういうことではこれから先ちょっと困るのではないか、一つの目標、見通しというものをつけながら話を進めていかなければならぬというふうに考えるわけですが、その辺はどうですか、政務次官
  52. 亀岡高夫

    亀岡政府委員 森本委員の御趣旨まことにごもっともでございます。政府といたしましても、今まで長い間かかりましても話の糸口すら見出し得ない現状でございますが、いろいろ技術的にもまた営業的にも問題がございます。また相手のソ連という国もあることでございますので、できるだけ御趣旨を尊重しまして話し合いを進めるように努力いたしたい、こう思う次第でございます。
  53. 森本靖

    森本委員 これは糸口は大体ついておるわけでありまして、元来これは大北電信株式会社が納得しないと、既得権がありますのでいろいろむずかしい。しかし今日の事情においてあのケーブルだけではいけないということはだれしもはっきり認めるところでありまして、そういう点の原則的な問題については話が大体進んでいると思いますが、具体的にこれをどう持っていくかということについてはまだ話が進んでいないということでございますけれども、日本は日本として一応の目標、見通しというものをつけて、それによって国際電電なり、あるいは郵政省なりがそれぞれ話し合いをしていく、こういうことが必要になってくるわけでありまして、これに対するところの見通し、あるいは計画というものを具体的に今後は立てていただきたい。来たる九月の臨時国会においてはこれに対する見通し、目標、そういうものがはっきり答弁ができるように御用意を願っておきたい、こう思うわけでありますが、どうですか。
  54. 畠山一郎

    ○畠山説明員 承知いたしました。
  55. 森本靖

    森本委員 それではひとついまの点を政務次官もよくお聞きだと思いますので、これは省議なりそれぞれで十分検討願いたいと思うわけです。  次に、東南アジアに伸びるいわゆる海底ケーブルの件でありますが、ハワイとの間の海底ケーブルが一応できたわけでありますけれども、その後における東南アジアグループに対するところの海底ケーブルその他の通信路線の設定、こういう点については、その後どうなっておりますか。
  56. 畠山一郎

    ○畠山説明員 東南アジア海底ケーブルのことでございますが、問題として残っておりますのは、関係国が建設資金を一度に出すことができない。そのために日本の援助がほしい。それをどうするかという問題でございます。それに、日本といたしましては、どういうふうに、いわば一種の援助でございますが、援助をするかということで、国内関係各省、関係機関などでいろいろ打ち合わせをいたしておりましたが、最近ようやく大体まとまりましたので、近く関係国との間でこの条件でよいかどうかという打診を始める予定にいたしております。
  57. 森本靖

    森本委員 だからそれが大体どういう方向に伸びてどの程度のものになるかということについて、一応現在の折衝の範囲内においてでもかまわぬ程度ひとつここで公表願いたい、こう思うわけです。
  58. 畠山一郎

    ○畠山説明員 現在の計画といたしましては、さしあたり台湾−フィリピン−ベトナム−カンボジア−タイ、こういうことを考えております。そのあとといたしまして、タイから南へシンガポール−インドネシア、それから北のほうでは台湾−東京間というふうに考えております。
  59. 森本靖

    森本委員 それは全部海底ケーブルですか。
  60. 畠山一郎

    ○畠山説明員 第一期やりました台湾とタイとの間は海底ケーブルの予定でございます。タイから南のほうはシンガポールまで近くマイクロ回線がでまきすので、あるいはそれを利用することになるかもしれませんが、これは関係国とまだそこまで話を詰めておりません。シンガポールから南も、これはインドネシアとマレーシアあるいはシンガポールとのいろいろな外交関係がございますので、なかなか話が詰まらないような状態でございますが、これも場合によりましてはマイクロということも考えられるかと思います。
  61. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、東京−台湾、台湾からベトナム−カンボジア−タイというのは大体わかりましたが、さらにこのシンガポールから南へ下るいわゆるインドネシアを経由して豪州に伸びるというふうなことは考えてないのですか。
  62. 畠山一郎

    ○畠山説明員 ただいまのところは東南アジア海底ケーブルはインドネシアまででございます。なお、豪州のほうは英連邦世界一周海底ケーブル計画といたしまして、現在アジアの方面ではシンガポール−香港間ができておりますが、計画といたしましては香港−グァム、グアムからニューギニアを経て豪州という計画になります。グアムから南のほうの英連邦の計画に対して日本もいわば一枚加わっておりますので、それによって豪州方面の回線をつくっていきたいと考えております。
  63. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、インドネシアから南のほうについてはこのいわゆる英連邦の計画しておるところの回線をこれに接続をして使いたい、こういう意味ですか。
  64. 畠山一郎

    ○畠山説明員 そのとおりでございます。
  65. 森本靖

    森本委員 ずっと昔、われわれが昭和十二、三年ごろにやっておった時分のいわゆるイースタンという一つの通信回線路があったわけでありますが、その南回りのインド洋回りのヨーロッパ向けの海底ケーブル線というものは、現在どこまで英連邦がやっておるわけですか。
  66. 畠山一郎

    ○畠山説明員 英連邦の計画といたしましては、シンガポールから西のほうは机上計画としてはあるようでございますけれども、現在はございません。
  67. 森本靖

    森本委員 日本としては、この南回りの海底ケーブルについては、英連邦その他と話をしておるということはないのですか。
  68. 畠山一郎

    ○畠山説明員 シンガポールあるいはマレーシア以西の海底ケーブルにつきましては、エカフェの中で話は出ておりますが、英連邦との間で直接話し合い、折衝したことはございません。
  69. 森本靖

    森本委員 日本としては、この回線については有線でこれをつなぐという方向については考えておりませんか。
  70. 畠山一郎

    ○畠山説明員 日本といたしましては、そういう大きな国際回線ではございませんが、東西。パキスタンの連絡海底ケーブルとマイクロというものの調査にも乗り出して手をつけております。それとマレーシアのほう、あるいはさらに西のほうをどう結ぶかという問題でございますが、これもまだ具体的にはいまのところ申し上げるほどの計画もございませんし、話し合いをしたこともございません。
  71. 森本靖

    森本委員 両パキスタンを結ぶこの海底——これはマイクロですか、海底ケーブルですか。
  72. 畠山一郎

    ○畠山説明員 双方について調査団を出しまして、基礎調査をいたしました。
  73. 森本靖

    森本委員 調査団というのは日本から行っておるわけですか。
  74. 畠山一郎

    ○畠山説明員 海底ケーブルにつきましては、政府ベースの調査団がパキスタンに参りました。マイクロにつきましては、通信協力株式会社が私契約という形でございますけれども、もちろん政府もバックアップいたしまして、マイクロ回線設置調査をいたしました。
  75. 森本靖

    森本委員 政府が行ったというのはどういう人々が行ったのですか。
  76. 畠山一郎

    ○畠山説明員 こういう調査につきましては、外務省の予算で投資前基礎調査予算というのがついておりまして、実際の事業は海外技術協力事業団に委託して実施いたしておりますが、その事業団の事業の一つとして派遣したわけでございます。
  77. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、もしかりにこれが実施される場合においては、これは単なる東西両パキスタンの連絡ということに尽きるわけですか。
  78. 畠山一郎

    ○畠山説明員 パキスタン政府の要請によって実施したわけでありますが、直接には東西両パキスタンの連絡でございまして、パキスタンの国内線でございますけれども、含みといたしましては国際回線に使えるようにしたいという考え方があるようでございます。
  79. 森本靖

    森本委員 ただ私がここで申し上げておきたいと思いますことは、東西両パキスタンの国内的な問題として向こうから委嘱を受けてこれをやるということになった場合には、これは向こうの国内問題として差しつかえなかろうと思いますが、ただこれを国際線に使うということになった場合には、日本の将来持つところの世界的な有線通信網というものをどう配置するかということを考えていきながら、しかも外交的な問題も考えながら進まなければならぬと思いますけれども、この通信回線設置の問題については、外交問題も非常に密接な関係がありますけれども、そういう問題をもさらに飛躍をして、その上に一つの万国共通というような意味における通信回線の設定ということ考えていっていいのではないか、こういうふうに私は思うわけであります。その前に、東西両パキスタンの設定がかりに国際的な路線に発展をするということになった場合におきましても、いまのインドとのいわゆる回線網をどうするかということもやはり頭の中に描きながらやっていかなければならぬ。要するにシンガポールから以西の問題について検討してみなければならぬと考えるわけでありますが、単にこれは外務省の海外技術協力事業団という形でなしに、日本の海外有線電気通信網というものは一体どういうふうに持っていくのが至当であるかという一つの日本の大きな国策的な政策の上に立って、こういう問題を画一的に計画的に進めていったほうがいいのではないかというふうに私は考えるわけでありますが、そういうふうな一つの壮大なプランというものを郵政省はあまりはっきりと持っておらぬのではないかというような気がするわけでありますが、その辺はどうですか。
  80. 畠山一郎

    ○畠山説明員 おっしゃるとおりでございますが、東南アジア近辺につきましては、エカフェという機関がございまして、そこで国際的にいろいろ話をしておりますので、それを通してそのプランとして実施することにいたしましたほうが、関係国に及ぼす悪い意味の影響もないと思われますし、またいざ実施するという場合にもやりやすいと思われますので、主としてエカフェの中でのいろいろな打ち合わせということで進めておるわけであります。
  81. 森本靖

    森本委員 そういう国際的な機構の中で打ち合わせを進めていくということはけっこうでありますけれども、私が言いたいのは、日本は日本としての海外的なこういう有線電気通信網というものをいかように持っていったほうがよろしいか、将来におけるアジアにおける日本の地位と世界における地位というものを考えながら、しかも各国とお互いに平和的に共存をしていくという平和的な考え方から、世界的に日本がどういう有線電気通信網を持っていったほうがよろしいかという一つの壮大な国策的な政策というものを持つべきである、そういう一つの日本の政策を持ってその上に立って個々の問題を折衝しあるいはまた話し合いを進めていくということをやるべきである。それが、そういう出先、出先の話し合いによってなされていくのであって、そうしてしまいにはこれが大体つなぎ合って一つの形になるという逆の形にいまの日本はなっているのじゃないかというふうに、私は考えたくないけれども、考えざるを得ないのじゃないかというふうに思うわけであります。先ほど来私が言っております長崎−ウラジオのいわゆる海底ケーブルの問題についても、あるいはまたシンガポールまで延びるところのあるいはその以西の問題、あるいは東南アジアから南へ延びるところの問題、そういうものをここからここまでがわれわれにおいて布設をし、あとは英連邦とつなぐならつなぐ、こういうふうな日本の世界的な有線電気通信綱の計画というものを日本としても持っていいのじゃないか、その持った計画の上にそういうものを個々に諸外国との間に進めていく、こういう基本的な考え方がほしい、こういうことを言っておるわけであります。ここらあたりになりますと、これは政務次官でもわかるわけでありますので、政務次官、この辺はどうですか。
  82. 亀岡高夫

    亀岡政府委員 全くおっしゃるとおりでございます。特に将来後進国がそのレベルを上げてくるに従いまして、経済的に見ましても非常に有利な線ということが予想されるわけでありますから、五十年後あるいは百年後という想定のもとに日本としてただいま森本先生が仰せられたような基本的な構想を立てるということは、これは絶対必要かと思うわけでございますので、従来もそういう立場をとってはきたと存じますけれども、なお今後そういう点に力を入れまして事務当局を督励いたしましてやっていきたい、こう思う次第でございます。
  83. 森本靖

    森本委員 ひとついま政務次官がおっしゃられたように、この対外通信網の開設ということについては、郵政省としてもそういう一つ計画、プランというものをもって、そうして当委員会にも提出ができるというふうに九月の臨時国会までに大車輪でちょっとやっていただきたいということでございますが、これは通信監理官よろしゅうございますか。あまり仕事がないようだったら、こういう仕事は何ぼでも次から次へあるわけでありますので、ひとつ心配のないように仕事に精出してやってもらえば何ぼでも仕事ができる、こう考えておるわけでありますが、事務的にどうですか。
  84. 畠山一郎

    ○畠山説明員 承知いたしました。
  85. 森本靖

    森本委員 妙に飛び飛びでありますけれども郵務局長が見られましたので、もとへ返りまして、先ほどの郵便の遅配問題であります。先ほど官房長の答弁によりますと、東京、大阪、名古屋というところで郵便の遅配がある、こういうことでありますが、具体的にどの程度の遅配になっておりますか。
  86. 長田裕二

    ○長田説明員 遅配の状況は、全国の郵政局から管内各局を掌握してその状況を報告させておりますが、一日以上おくれているというところにつきましては、ただいまのところ大阪市内で一局ございます。これは突発的に非常に大量の郵便物を引き受けたりいたしました際の差し立てなどでは一日くらいときどき起こることがございますが、ある程度続いている遅配局というのは、東京以外では、ただいま私ども承知しておりますのは大阪の一局でございます。最近まで京都の二、三局ございましたのは、一カ月ばかり前に解消いたしまして、全国的には大体よくいっているわけでございますが、ただ東京近辺におきましては全国的な状況とこと変わりまして、あまりよくない状況もかなり見受けられるわけでございます。その一つは、東京中央郵便局を中心といたします到着と差し立ての業務の運行でございます。これは都内の交通が非常に混雑するとかあるいはことに夕方の食事時間と作業時間との組み合わせの困難というようなことなどからしまして、計画よりかなりおくれているわけでございまして、都内で引き受けました五百五十万にのぼる郵便物を都内あるいは地方に差し立てますのが少しおくれておりまして、その晩の汽車で地方に着くべきものが翌日になるとかいうことがございますので、これにつきましては、この十月ころから都内の郵便ポスト約一千カ所につきまして都内あてと地方あてに初めから二つに今けておきまして、まず引き受けました郵便物を都内あてと地方あてに分ける作業を相当少なくすることによりまして差し立て業務をスピードアップする、もう一つは、都内の主要局と上野あるいは羽田あての直通便を開きまして、確実にその晩のうちに差し立てができるようにするということなどいたしまして、東京中央郵便局の継ぎ越し業務をもう少し強化してまいりたいと思っております。  それから第二の点は、東京近辺の急激に発達いたしました近郊地の問題でございます。これにつきましては局舎の問題、定員の問題あるいは機動車の問題というような各多面にわたるのがございます。特に非常に小さなあるいは特定局くらいの規模から急に二百人あるいはそれをこえるような郵便局になったところにつきましては、幹部の指導能力の問題などもございまして、自分の区内の掌握の問題あるいは集配区の設定のしかたの問題というような点もございますので、将来の問題といたしましては、定員のふやし方も従来年一回の資料に基づいてやっておりましたのを、年二回ずつ資料をとってなるべく早い機会に実態に即応するような定員の配分をする、あるいは少し先の見通しもしまして、ふえる見通しをつけた職員の採用のしかたをさせるというようなことからしまして、機動車と定員、人員につきましては大体ほぼいいところにまでいっているかと思いますが、局舎につきましては、最近相当新局の局舎の新築、増築につとめておりますけれども、若干おくれがちのところが局舎の狭さが作業に相当影響しているような点もございます。人的な面といたしましては、先ほど申し上げました指導層の主事クラスの経験その他の能力というような問題もありますし、職員のほうも急激にふえますと、勢い年齢の非常に少ない中学卒業生くらいの経験の少ない者の比重が非常に増してまいりまして、そういう人たちを手をとって教えるということがなかなか困難でございます。地況も非常に日々変わってまいりますために、人員の頭数はふえてまいりましても、作業が十分にいかないということからして、郊外のほうで少しおくれている面もあるのでございます。  それからこのほか第三の要因といたしましては、都内の数局におきまして、これもことに新しい、経験の浅い、年齢の若い職員層の比重が非常に増してまいりましたのに対する指導訓練が十分行き届かない、中にはそういう指導訓練を受け付けない方向の雰囲気がまだ局内に少し残っておりまして、そういうことができにくいというようなことから、配達に出ましても、一人前の能力が十分発揮できない、あるいはときどき急に休まれるというようなことなどから担当区が配達ができないというような点もございます。そういう数局につきましては、実は本日、東京郵政局は夏季繁忙期が峠を越しましたので、現場の課長クラスの異動をやることによりまして、一カ月ばかり他の地方よりおくれましたが、陣容を一新いたしまして、さらにそういう若い、経験の薄い層に対する訓練指導を相当強化いたしまして、仕事がしっかりまいるように、相当体制を整えて努力をしていくことにいたしております。現在東京都内、繁忙期をちょっと過ぎましたが、ただいま申し上げましたような、五、六局におきまして、六千ないし七千くらい、時間にいたしまして、半日から一日くらいおくれている郵便物がございまして、ほぼ十万前後のものが半日ないし一日おくれている。極端な区によりましては、一日半ぐらいおくれているようなところもごく少数の区でございますが、区全体としてではなしに、出かけていっても配達しきれないで帰ったりするというところ、区の一部におきまして一日半、ごく数の少ない数区につきましては二日ぐらいにわたっておくれるというようなところもときに発生しているわけでございます。そういう区におきましては通区能力もいいわけではございませんので、だれか担当の者が休みまして、すぐほかから回すということにしましても、能率が十分あがりませんで、つい残しがちになるというようなことから、ただいま申し上げたような事態が起こっているわけでございます。しかしながらこれにつきましては、先ほども申し上げましたように、私どもも、東京郵政局、監察局も、また現場の管理者、また職員と力を合わせまして、一刻も早くそういう事態を解消するようにこれから特に努力してまいる所存でございます。
  87. 森本靖

    森本委員 いま郵務局長の答弁で、大体その全貌がわかりましたが、ただ答弁を聞いておりますと、これもむずかしい、あれもむずかしい、大体が言いわけになっておるわけでありまして、これはやはり郵務局長みずから率先して、いま言ったような理由であるとするならば、それは局舎の問題だけはなかなか解決がつかないわけでありますけれども、それ以外の問題については努力いかんによっては解決をつけ得る問題が非常に多いわけでありますので、特に郵務局長もしばしば東京都内の現場は見ていただいて、そして陣頭指揮をして、少なくとも九月の臨時国会が始まるころには、郵便の遅配なんという慢性的なものはないようにしておいてもらいたい。もしそういうときにまだ遅配があるということになるとするならば、郵務局長は不適格だ、こういうことになるかもわかりませんので、これはひとつ郵務局長陣頭に立って御手配願いたい。私が調査室のほうで調べてもらったところによりますと、大新聞、朝日、毎日、読売、産経、この新聞に、東京都内の郵便の遅配の投書だけでも相当数あるわけでありまして、五月と六月の二カ月の間に約十五、六通にのぼるところの投書があがっておる。これでは全く郵便というものが——元来郵便事業というものは非常に信用の問題であります。そういう点から、信用を失うのではないかというふうに考えるわけでありまして、ただ、いま郵務局長が言われた遅配の原因については、確かにそういうふうな原因はもっともなところがあるわけでありますが、ただしかし局舎の問題を除いた以外のことについては、相当馬力をかければかなり改善をされていく事項でありますので、郵務局長みずから陣頭に立って、この遅配については早急に解消するようにおはからいを願いたい、こう思うわけでありまして、重ねて郵務局長のこれから先の取り組みの決意を聞いておきたいと思うわけです。
  88. 長田裕二

    ○長田説明員 お話しのように新聞等に投書等で非常に非難されている点が多々ございまして、私ども考えまするに、あの中の非常に大きな部分は、実は五月の後半から六月の上旬、十日ごろまでにかけまして、東京中央郵便局が株式関係の郵便物を処理するにつきまして、非常勤の手配等について若干見込み違いがあったことが一つ、もう一つは、大型の郵便物が非常に増してまいりますために、専門に大型郵便物だけを扱う大島町の分室をつくりましたところが、それに対する中央郵便局と大島町分室との間の郵便の行き来の問題に若干そごがありまして、相当の郵便物につきまして、かなり広い範囲におくれを出しておるということがその大きな原因であったかと思いますが、それ以外の個々の局だけの事情もやはり相当の数見られたどころでございまして、東京都内数局、五、六局あるいは六、七局くらいのことも非常に大きな要素でございます。数年前あるいは昨年の夏季繁忙期と比べますと、相当改善されていると私ども思いますけれども、一通一通に、差し出し人あるいは受け取り人の心のこもった郵便物のことでございますので、私どもは一通の郵便物も行くえ不明になったりおくれたりしないように、さらに格段の努力を払って、ただいま仰せられましたような事故が非常に減少する——目標といたしましてはゼロになるように努力をいたします。ことに年間百億通になんなんとするもので、若干の例外は人間のやることでございますから、免れないといたしましても態勢といたしましてはずっと事態がさらに改善するように極力努力してまいる所存でございます。
  89. 森本靖

    森本委員 それから郵便局舎の問題についての、特に防犯対策でありますが、九段の郵便局において同一犯人らしき者が二回も入っておるわけでありますが、これについて簡単に御説明願えませんでしょうか。
  90. 山本博

    ○山本説明員 九段の郵便局に強盗が二度にわたって入りました事件の御説明をいたします。  第一回目が六月二十日に入りました。このときは当直の郵便主事を脅迫いたしまして郵便の金庫をあけさせまして当日ございました三十三万円の資金を強奪してまいりました。第二回目は七月十八日ですが、このときにまた同一人物と思われるのでありますけれども、その人物が入りまして、同じように、たまたま第一回目に宿直をしておりました郵便主事が宿直しておりましたが、その当日、これは第一回目、第二回目ともちょうど日曜日の朝に入りまして、同じ当人を脅迫いたしまして当日残っておりました三十四万円の現金を強奪してまいりました。  この二つの事件の間に非常に類似点といいますか、同じように日曜日の朝、当日泊まりの人間が同一人物であったということでいろいろ類推ができるのでございますけれども、現在まだ警察において捜査中でございまして、はっきりした結果が出ておりません。  郵政省といたしましては、第一回目の事件が起こりました直後、直ちに、二階に上がって侵入いたしましたので、二階に出入りしやすい場所と思われるところに全部窓ワクをつけまして侵入ができないようにいたしました。それから宿直が一人でございましたものを二人に直しました。また、宿直室に、外部に直接連絡できる電話設置いたしました。ところが、非常に残念なことでございますけれども、その第一回目の事件のあった直後に施しましたこの三つの措置が第二回目のときはことごとく効果をあげませんでした。と申しますのは、九段の局は昭和三年につくりました局で相当老朽しております。ことしの十月にこれは建て直しすることになっております。相当いたんでおりますので、窓ワクないしかぎ、こういうものについて相当金をかけて改善したのでありますけれども、窓が数回にわたっててこみたいなものでゆさぶられまして、結局窓があいたということが一つ、それから電話線は先に切って入りましたので、宿直室に外部との直通の連絡用に設けた電話が、これも効果をあげなかった。また、二人の宿直者を置いたのでありますけれども、実際には一人の場合とあまり違わない結果になってしまったということでございます。その結果、第二回目以降におきましていろいろ郵政省として考えましたことは、近く新築いたします局舎ではございますけれども、窓、とびら、こういうところに全部防犯ベルを設置いたしました。それから二階に上がります非常用はしごを撤去いたしました。これは非常用に折りたたみ用のはしごを設けまして、非常の場合には上のほうからそれをたらして職員が避難するということにいたしました。また、最後に土曜日の郵便局、これは無集配普通局でございますが、無集配普通局の特徴といたしまして、土曜日の午後にわりあい金が残るということがございます。そのために土曜日の午後に残りました無集配普通局の現金はその局に残らないように、いわば過超金といたしまして他の普通局にこれを送り届けてしまう、土曜日の夜には現金が残らないという措置をいたしました。もう現在実施中でございます。なお、先ほど申し上げましたように、犯人を検挙するまでにはまだ至っておらないのが実情でございます。
  91. 森本靖

    森本委員 この第一回目、第二回目の内容を詳しくひとつあとで私のほうへ資料として提出を願いたいと思います。それから第二回目の場合、この資金、過超金を置いてなければこの事故は起きてない、そういうことになるのですね。
  92. 山本博

    ○山本説明員 これはただ想像にすぎませんけれども、入った場合に被害がなかったであろうということは言えると思います。
  93. 森本靖

    森本委員 土曜日の晩にということになりますと、日曜日の朝でしょう、二回目も。だから、土曜日は昼で窓口を締め切りでありますから、その日に資金を置かずに出しておけば問題なかったと思いますが、もう一つふしぎに思うのは、二回目の場合に、もう一人の宿直者は一体どこにおったのか、ですね。
  94. 山本博

    ○山本説明員 宿直室に二人一緒に寝ていたわけでございます。
  95. 森本靖

    森本委員 そうすると、六月の二十日と違って今回の七月の場合には、その二人の宿直者が犯人を目撃しておる、こういうことですか。
  96. 山本博

    ○山本説明員 そのとおりでございます。
  97. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、こはちょっとなにでありますが、残るところは、この三十四万円という資金、過超金を置いておきさえしなければ盗難事故はなかったということはいえると思いますが、おそまきながらも土曜日の晩には置かないようになったということでありますので、けっこうでありますが、この問題に限らず、直江津の郵便局の郵袋事件というのがありまして、これがいまだにわからぬのでありますが、それから全国でまだわからないのが、たしか私のほうの四国の宇高連絡船であったと思いますが、それからたしか徳島と大阪との間の船便におけるなにだったと思いますが、こういうふうに未解決の盗難事故があるわけでありますが、ひとつこういう問題についても早急に捜査段階が進んでいくように、少なくともこういうのが迷宮入りになって、やった者は得であるというような印象を与えないように、ひとつ厳重に今後監察問題としてはやっていってもらいたい、こう思うわけであります。先ほどの九段の資料と同様に、この直江津、四国の問題についても、資料としてひとつあとから御提出を願いたい、こう思うわけであります。  以上で防犯対策を終わりまして、郵便貯金の問題に移りたいと思いますが、ここで、これは特に大臣に聞いておきたいと思いましたけれども大臣がなかなか見えられませんので政務次官に聞いておきたいと思います。この郵便貯金の特にいま注目せられておりますのは、この間いろいろ問題がありましたけれども、この公定歩合の引き下げその他によって金利の問題がいま非常にやかましくいわれておるわけでありますが、郵便貯金の金利については郵政省としては当分動かすつもりはない、あるいはまた政府自身も動かすつもりはない、こういうふうに考えてよろしゅうございますか。
  98. 亀岡高夫

    亀岡政府委員 ただいまのところは、こういう情勢でもございますので、動かしたくないという気持ちでございます。
  99. 森本靖

    森本委員 ただいまのところ、では、これは話にならぬのであって、現在の段階においていまこういうふうな公定歩合引き下げについていろいろなことが言われておる。そこで、一般銀行の預金が減少したときには逆に郵便貯金がふえてくるというのが普通でありますが、現在この郵便貯金の金利については庶民としてはかなり関係があるわけでありまして、注目せられておるわけでありますが、こういうときに郵便貯金の金利を引き下げるということになりますと、これは何にもならぬわけでありまして、郵便貯金の利子については現行の利子を引き下げるということはやってもらいたくない、私はこういうふうに考えておるわけでありまして、この点についてはひとつ明確に政務次官のほうから、これは現行のままであるということをはっきり言っておいてもらいたい。いまはそうであるけれども、あすにでも変わるかもわからぬというような答弁になりますと、これはやはり大臣に来てもらって問い詰めていかなければ話にならぬ、こういうことになるわけであって、これははっきりしておいてもらいたい、こう思うわけです。
  100. 亀岡高夫

    亀岡政府委員 森本委員も御承知のとおり、庶民の一番信用を受けておるのは郵便貯金でございますので、郵政省としましては一般の普通銀行の金利が下がったということがございましても、郵便貯金の現行金利は動かしたくないというのが私どもの気持ちでございます。
  101. 森本靖

    森本委員 その気持ちをひとつぜひずっと、将来経済情勢の若干の変動がありましても——これは相当の変動があれば別でありますけれども、若干のいまぐらいの変動がございましても、郵便貯金の金利についての引き下げということは絶対にやってもらいたくないということを、ひとつ大臣としても十分に考えておいてもらわなければならぬ事項でありますので、この問題だけは大臣に聞いておきたかったわけでありますが、大臣予算委員会関係でいま来られないので、この趣旨はよく大臣に伝えておいてもらいたい、こう思うわけであります。  それからついででありますが、この前の法律改正のときに私が非常に心配をいたしましたことでありますが、内容はやり方によっては便利になりますので、けっこうなことでありますので、私としても賛成をしたわけでありますが、例の定期継続制度の問題、つまり振りかえの問題でありますが、これの実際の実施状況はどうなっておりますか。
  102. 村上達雄

    ○村上説明員 定期継続振りかえの関係でございますが、これにつきましては法律では七月一日から施行ということになっておりますけれども、これにつきましては一応利用者との話し合いがつくということが前提になっておりまして、したがいまして私どもといたしましては東京では東京電力、東京瓦斯、それから東京都の水道局、電電公社、こういったところに当たりまして、できるだけすみやかにこの制度が実施されるようにということで細部的な手続につきましての打ち合わせを現在行なっている段階でございます。
  103. 森本靖

    森本委員 結局この法律の施行されるのは七月の一日になりますか。
  104. 村上達雄

    ○村上説明員 そうです。七月一日からでございます。
  105. 森本靖

    森本委員 電電公社なんかとの話し合いはどうなっておるのですか。
  106. 村上達雄

    ○村上説明員 電電公社と事務的に話はしておりますが、現在電電公社につきましては銀行の自動振替を利用しております。ところが銀行につきましては、これは無料で扱っておりますが、電電公社の話では、銀行ではなかなか無料扱いはたいへんだ、こういうことで何とか料金をほしい、こういうことをいっている関係がありまして、いま直ちに郵政省自動振替をやりますと三十円という料金をとられる。ところがこれが一種の公定相場になりまして、銀行の自動振替につきまして三十円をとられる、こういうことになりますと若干問題があるので少し検討させてほしい、こういうようなことを言っております。
  107. 森本靖

    森本委員 それからガス会社、水道局というようなところはどうなっておるのですか、話し合いは。
  108. 村上達雄

    ○村上説明員 まず東京都の水道局でございますが、水道局ではこれを実施したいということでこれは料金払い込みの用紙のほうもちゃんと調整済みでございます。ところが東京瓦斯につきましては、これも大体やるということなんですが、現在のところでは大口の利用者につきましてこの自動振替を利用するということで現在検討してもらっております。
  109. 森本靖

    森本委員 それから電力会社、それから全国の県庁所在地あたりの統轄郵便局、そういうところはどうなっていますか。
  110. 村上達雄

    ○村上説明員 電力会社につきましては、これは東京都の水道局とかあるいは東京瓦斯のようなところは、必ずやるというようなことは言っておりませんけれども、行く行くはやはりやらなくちゃならないということで東京電力のほうもとにかく近い将来にはぜひこれをやりたいというようなことを言っております。  それから地方の動きでございますが、これは一応東京のほうで大体こういうところがやるんだというところがはっきりいたしましてから地方のほうにも、じゃ本省段階は大体こういう話をつけたから地方のほうでも積極的にやるように指導したいということで、現在関係業者のほうに一応こういう制度ができましたということの周知方につとめるというような指導をやっております。
  111. 森本靖

    森本委員 どうもこれは私の見たところではその周知宣伝というかPRというか、そういうものが足らぬのじゃないかというふうに考えがちになるわけでありまして、七月の一日にやるということであるとするならば、すでにこれは六月ころに相当の準備をして、それで地方の統轄局段階においてもかなり話が進んでおるというところまで持っていかなければならぬ。ところが七月の一日から実施するということであって、いま東京で話をしておるということになると、地方の統轄郵便局クラスではもっとずっとおくれてくる、こういうことになるわけであって、この法律を提案したときからこういう内容についてはすでにやらなければならぬということは初めからわかっておるわけであって、そういう点では取り組み方が非常に緩慢である、おそ過ぎるというふうに私は横から見ておると見えるわけであります。これはあながちやっておる当事者にすれば、そんなことを言うけれどもおれのほうは一生懸命やっておるんだ、こういうふうになるかもわかりませんけれども、しかし横から見ておりますとやっぱりあれだけ一生懸命やるやる言うて法律を通した。実際にやる段になったらゆっくりスローモーションでやっておるんだ。よしこの次は法律を通すときはスローモーションでやってやる、という気にはならぬわけでありますけれども、この委員会としても法律を通すときに相当審議をせられておりますし、また私のほうからもくれぐれもこの点は言っておるわけであります。そういう点から考えた場合には、もっと取り組み方については早く真剣にまたPRをしていくということが必要ではないかと思う。済んだことを言ったところでしかたがないので、法律が通った以上は周知宣伝とPR、それの実施方についても早急に取り組んでいってもらいたい。このことを一言、言いたかったわけであります。きょうは貯金局長がおりませんので課長の答弁でありますが、これも今後の研究課題として休会中にも十分に勉強しておいてもらいたい、こう思うわけであります。  それからこの簡保の運用面の問題がありますけれども、時間があまりありませんので、大臣を待っておっても来ませんから、あと電気通信関係に若干移りたいと思います。  特に今年度の電気通信関係で非常に懸念をせられますことは、総裁がこの説明文書でも言っておりますように、収入がだいぶ減収になるのではないかというふうな予想がするわけでありますが、四十年度の予算における事業収支についての説明が若干あったわけでありますが、もう一度念のために四、五、六、第一・四半期、さらに七月にはどういう見通しになるかということを総裁のほうから説明願いたい、こう思うわけです。
  112. 米沢滋

    ○米沢説明員 ただいま御指摘のように、電電公社といたしましては、本年度の収入状況には非常に注意をしておる次第でございます。四月は約八億増収でありまして、五月が約七億減収、六月が約二億程度減収でありまして、四、五、六の三カ月でいわゆる予算額に対しまして一億四千万円の減収になっております。七月はまだ正式な集計ができておりませんが、そうひどいプラス、マイナスはないのではないかと思います。
  113. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、昭和三十七年度の減収になったときのようにあわてる必要はないという考え方ですか。
  114. 米沢滋

    ○米沢説明員 今後の見通しでございますが、昭和三十七年度のときは、いわゆる料金改定もいたしましたし、景気減退の両方が重なっていたというふうに考えております。けれども私といたしましては、今後できるだけ収入の確保に努力したいと思っておりますが、昭和三十七年度のように二重になっておるわけではございませんから、その点だけが違っております。
  115. 森本靖

    森本委員 収入額を確保するために努力をいたしたいということは総裁も説明で言っておりますけれども、具体的にこの収入額を確保するために努力するということは、どういうことをさすわけですか。
  116. 米沢滋

    ○米沢説明員 たとえば加入電話の販売といいますか、架設、全体の数は百万になっておりますが、それをできだけ早く架設するようにして収入を上げていくということ、あるいはまた専用線その他のPBX、そういうものの販売を早目に積極的にやってやる、こういうことになるわけであります。
  117. 森本靖

    森本委員 今度は政府の決定によってあと何万個かふやすという決定があったようですが、それはどうなっているのですか。
  118. 米沢滋

    ○米沢説明員 これはまだ正式な決定というわけではないようでございますけれども、私が伺っておるところでは、いわゆる建設規模におきまして百億、これはいわゆる基礎投資まで含めますと、加入電話三万をつけるということでありまして、いま郵政省を通じまして関係方面といろいろ打ち合わせをしている、こういう段階でございます。
  119. 森本靖

    森本委員 そこでちょっと聞いておきたいと思いますのは、こういう減収になっておるわけでありますが、これから先減収の心配はあまりないというのが総裁の意見でありますが、そこで電話一加入当たりの収納というものがどういうふうになってきておるのか。たとえば三十七年、三十八年、三十九年、どういうふうな移り変わりになってきておるわけですか。電話一個当たりの収入単金です。
  120. 中山公平

    ○中山説明員 収入単金でございますが、いろいろとり方もございまして、電話使用料等を入れてとるのと、いろいろ雑収等も含めましてとるのとあるのでございますが、私のほうで予算との関係において全体としての収入を一個あたりに単金としてとりましたものでは、三十八年度が年間七万二千七百五十八円、三十九年度が七万一千五百八十七円、四十年度が七万一千九百円、こういうふうに相なっておりまして、これは先ほどもお答えいたしましたように、雑収等も含めて総収入を電話の加入数で割ったものでございます。
  121. 森本靖

    森本委員 これから先、電話の一個当たりの収入単金というものは、具体的に電話をどんどんつけていくに従って減ってくるという傾向になるじゃないですか。総収入は別として、電話一個当たり、たとえばいままで電話をとにかく本年は百万個なら百万個つけた、それによって収入がこれだけ増加していくという予算単価を組んでおったと思いますが、しかしこの電話の収入というものは、電話機を設置するに従って電話機一個当たりの収入単金というものは大体減ってくるのが正当な考え方じゃないですか。
  122. 米沢滋

    ○米沢説明員 いま先生が御指摘のようにそういう傾向を持っております。ただ、三十八年あるいは三十九年あるいは四十年とこの辺は大体月五千円というところで、先ほど申し上げましたのは全体の収入でありますから、電話だけに限りますと、大体五千円。ところが住宅電話あるいは農村電話あたりになりますと、月二千円台、結局住宅電話その他の比重が全体の中で高まってまいりますと、結局総体の収入が減ってくる。これはヨーロッパとかあるいはアメリカあたりを見ておりましても電話の普及率と関係がありまして、普及率がある程度ふえてまいりますと、収入がずっと減ってきて、最後は横ばいになる、こういう傾向になる次第でございます。
  123. 森本靖

    森本委員 だからこの三十八年、三十九年、四十年を見ても、総収入を割り出してみても、これは徐々に減ってきたわけですね。大体いまの計画によって四十二年あるいは四十七年ごろにはどういうふうになる見通しを持っておるわけですか。
  124. 宮崎政義

    ○宮崎説明員 お答えいたします。  第三次五カ年計画を立てましたときには、やはりいま先生がおっしゃるように、住宅加入者のぺイによって相当単金が減少するものと見込んでおりました。しかしながら、現実に、さらに現在見直してみますと、この四十二年あるいはさらに四十七年になりますと、その第三次五カ年計画当時考えておりましたような住宅の加入比率よりもっと住宅の比率がふえてくるのではなかろうか、かように考えられます。したがいまして、現在の見通しではもっと下がってくる、かように考えられます。
  125. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、いままでの計画とそれから具体的に収入単金として上がってくるのが減ってくるということはもうわかったわけでありますが、そういたしましてさらに今年度の百億、三万ということになりますが、この百億というのは財投になるわけですか。
  126. 米沢滋

    ○米沢説明員 これはまだ中身は、実は郵政省といたしまして関係方面と打ち合わせをしておりまして、どの程度財投であり、どの程度加入者債券であるか、最終的打ち合わせの段階でございます。しかしかりに三万加入電話をやるといたしますと、三十五億ぐらいは結局いろんな債券とか加入債券とかいろんな設備料とか入っておりますので、あと財投というのは公募債というふうに考えております。その辺の数字はまだ固まっておりません。
  127. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、この公社の事業収入については、四十年度についてはあまり予算的にはこの減収について心配がない、こう考えておっていいわけですか。
  128. 米沢滋

    ○米沢説明員 先ほど先生が御指摘になりましたが、三十七年度のときには料金改定と不景気と両方重なってああいう現象になったのであります。私は大いに努力することによって何とか予算の収入は確保したいと思っております。
  129. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、いま電信電話調査会においていろいろ論議せられておる、むろん料金の問題その他についても論議せられておると思いますが、大体今年度のこの予算が全部施行せられた場合における積滞数というものはどの程度でありますか。
  130. 宮崎政義

    ○宮崎説明員 四十年度末の積滞数は大体どのくらいになるかという御質問でございますが、われわれの見通しでは、四十年度末で約百八十九万くらいになるのではなかろうかと思います。
  131. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、四十一年度の予算編成については、この積滞数が百八十九万ということになった場合にどうやって積滞を解消していくということを考えておるわけですか。
  132. 宮崎政義

    ○宮崎説明員 ただいまお話がありました昭和四十一年度の増設というのは、第三次五カ年計画では百十五万、かように考えておりました。しかしながらいまお話しいたしましたように、四十年度の積滞数が百八十九万というように非常な需要の伸びに対しましては、先ほどからもお話しになっておりますように、現在の第三次五カ年計画というものをさらに修正いたしまして、もっと増設をしなければならぬ、かように考えておりまして、いま検討いたしておるような次第でございます。
  133. 森本靖

    森本委員 そういたしますと、この積滞数にもかかわらず今日までの具体的な計画を立ててやってまいった、その積滞数は若干残っても、いままで立ててきた計画によってやっていくという場合については料金問題をいらう必要はない、こういう結論になるわけですか。
  134. 米沢滋

    ○米沢説明員 積滞の問題につきましては、ここ二、三年来といいますか、あるいは数年来の経済規模の拡大が非常に影響したと思います。第三次五カ年計画をつくるときには、その前の三十七年度末に約百万くらいの積滞がございましたが、第三次五カ年計画で五百万の加入電話をつけますとか、第三次五カ年計画のおしまいになります四十二年度末では約七十万の積滞になるという計画で出発したのであります。ところが、最近の電話需要は非常に多い。それは一つは、開放経済体制に向かって産業経済の能率化が必要になってきた、国土開発で非常に地方の自動化あるいは需要がふえた、あるいは住宅電話が非常にふえてきた、生活環境の変化、こういうことで現在百六十万の電話がたまっておるわけであります。したがって、私どもといたしましては、前から目標にいたしました四十七年度末では、申し込んだらすぐどこでもつく、それから全国即時化する、この目標を考えますと、最初、現在の加入電話を入れまして千七百五十万という数字を考えておったのでありますが、それが最近では、計画局で立てました予想では、約二千万をこすという数字になってまいりました。したがって、こういう資金を得るために、その資金をいかにして獲得するか、いろんな方法がございますが、自己資金による方法あるいはその他ございます。したがって、私たちといたしまして、昨年来公社のこういう長期計画あるいは経営基盤を強化するために電信電話調査会を設けまして、いまいろいろここで審議していただいております。結局資金の面からいうと、積滞がふえて予定以上の資金が第四次五カ年計画を含めてできてきた。それから一方先ほど来御質問が出ておりましたいわゆる加入電話とパーライン当たりの収入は普及に従って減少する傾向が出ておりますので、結局損益収入におきまして四十三年度には相当大きな赤字になってくる、まだ四十一年度は赤字にならない、こういうようなことになっております。
  135. 森本靖

    森本委員 私は別に公社の足を引っぱるわけじゃありませんけれども、いままでの経済情勢の発展に応じて電電公社電話の普及並びに市外回線の普及ということが歩調を合わすべきだ。ところが日本の今日の不況時代というものは、終戦後これはあまりなかったような不況時代に直面をしておる。その場合に百八十九万という積滞があるということはいま計画局長が言ったけれども、この百八十九万といういわゆる積滞数というものがはたしてそのまま数字でとっていいものかどうであるかということについては、今後私は経済の推移をながめながら考えていかなければならぬのじゃないか。電話事業に対するこの経済の不況問題がくるのは、やはり相当の時期を置いてくるのではないかという気もするわけであります。だからここらあたりで公社としても一度うしろを全部振り返ってみて、足もとを固めながら堅実に前進をしていくということをひとついま一そう真剣に再検討してみる必要があるのじゃないか。ただ単に将来百八十九万という積滞数ができる、四十七年については二千万というものになる、最初の計画が千七百五十万であった、だから二百五十万足らない、その計画からいくとするならばこれこれの資金が足らないというふうな計画も、これは当然出てこようと思いますけれども、長期の日本の経済の発展の展望に立った一つの具体的な、堅実な計画というものを立ててみる必要があるのではないか。単にいままでの高度経済成長の発展に応じた形における電信電話の拡張のみを急いでいく必要はないのではないか。ただ、いま言ったように、今後電話の積滞が予定計画というものが千七百五十万の線に延びたところで、いま私が言ったように、電話加入当たりの単金というものは横ばい状態になってくることは明らかであります。この点における減収のやり方については、これは根本的に料金制度なりあるいはその他について、経営の面からいくとするならば、考えていかなければならぬと思います。これは確かにおっしゃったとおりである。それから電信の赤字問題についても、経営上からいくとするならば、私はこれは考えていかなければならぬ問題であると考えます。ただし、電話の積滞そのものについては、この数字はそのまま、今日の高度経済成長がずっとそのまま何にもなしに発展をしていくという形になるわけであります。しかし一般の経済がそういう形における横曲がりをしていく場合に、電話事業のみが順調にずっといくというはずはないと思う。そこらあたりの一つの経済の展望というものを、端的にいって電電公社あたりはどう考えられておるのか。その辺、これは計画局長ではだめです、総裁あたりが具体的に——これは非常に重要な問題であります。いままでのような関連性からいくとするならば、いまの公社の考え方というものは今日までの高度経済成長に応じた電話の発展というものを考えていまの電信電話調査会に委託をしておると考えられる。しかしいまのように経済が若干の不況時代にあっておる。そうしてある程度の経済政策をとって、これが回復の方向に向かうとする、しかしこれがどういうふうな経済の発展になっていくかということを考えてみなければならぬ。そこで最初に立てた、要するにいわゆる電電公社計画と現実計画とは違ってきた、ここらあたりで私はもう一度こういう経済の推移に応じながら電電公社としてはどういうふうに発展をしていったらいいかということを再検討してみる必要はないだろうかということを考えるわけであります。これはやはり頭のいい人が考えなければいかぬ問題であって、それは個々の問題についてはそうでなく、あるいはまた計画局長も末端では加わるだろうと思うけれども、その根本はやはり総裁が考えていかなければならぬ問題である。私はこまかな具体的な数字を述べておるわけじゃありません。要するに政治的な視野から立った場合に、そういう点も電信電話調査会の答申案にその内容がはたして出てくるであろうかどうであろうかということを私はかなり心配しているわけであります。その点は総裁はどういうふうにお考えですか。
  136. 米沢滋

    ○米沢説明員 ただいまの御質問の中で御指摘がございました、まず電報の問題から考えますと、電報につきましては、ここ十年来中継機械化をやっておりますが、まだ約二百五十億以上の赤字がある。一方最近の経済の変化といいますか、いままで高度成長をしてきたものがここちょっといろいろ問題が起こっております。公社といたしまして、電信電話調査会でいわゆる第三次五カ年計画の残りの二年ばかりではなくて、第四次五カ年計画も含めまして、七カ年という幅で審議をしていただいておるわけでありますが、答申はまだ最終的に出ていないのでありまして、いまいろいろな角度から審議していただいております。何といいましても、非常にたくさん電信問題、それからいわゆる先ほど来話が出ましたいわゆるパーライン当たりの収入減、これは構造上の収入変化ということになるわけでありますが、その辺の見通しの問題、あるいは今後日本の経済がどういうふうになるか、これは私たち専門家でございませんから、経済企画庁等いろいろ各方面から資料を集めまして、答申が出るまでにそういうような状態等は、十分またデータを入れていきたいと思います。また私のほうも答申を得ましたら、それをよく尊重し、検討して最終的に公社の案をきめたい、こういうふうに思っております。
  137. 森本靖

    森本委員 大体総裁の答弁が妥当な答弁でありますが、ただ私のほうとしては電報料金についても、この赤字については、これを料金の値上げに持っていくということは反対である、少なくともこれは郵便料金と同じように、国が相当のめんどうを見るべきであるということを私のほうとしては持っておるわけでありますけれども、ぜひそういう政策的な基本的な考え方を離れて、要するに電信事業の経営というものをどういうふうにしていくかという、一つの経営一本やりの考え方に立っていくとするならば、これはやはり電信料金というものはある程度いらわなければならぬということは、これは結論が出てくることは当然だろうと思う。ただしその電信料金、さらにいま申し上げました電話の一加入当たりの収入単金というものがだんだん減ってくる、こういうことも事実であります。そういう点についても私はこれはやはりそういうものについてのそれぞれの調査会が答申をせられるということは、調査会としての任務であろうと思います。ただこういう調査会の答申がいまにも出るということをいわれておりますが、非常に心配いたしますのは、現在の調査会が答申をしておるというところの資料の内容というものがこの不況時代に至るまでにおける高度経済成長時代の資料によって調査せられておるので、そこにやはり今後の電話の需要あるいはそういう問題についての変わった客観情勢が出てくるのではないかということも現在の経済の変動からうかがい知ることができると思う。そういう新しい材料と資料によって電信電話調査会というものが審議をせられておるかどうか、そういう観点に立っての将来の見通しというものを立てられているかどうか。そういう点については、これはわれわれは相当こまかい専門的な具体的な数字になってこなくちゃならぬけれども、そういう点が抜けておって、ただ単に今日までのいわゆる電電公社の積滞数の考え方と、それに発展をする電電公社の今後の電話の需要というものだけを頭に入れてやっていったならば、ちょっとニュアンスが違ってくるのではないか。ここらあたりで、公社としてもおのずからいま言ったような意味における広い視野に立っての検討も必要ではないか。だから私はいま言った電信料金の赤字の問題あるいはまた電話の収入単金が下がってくるというような根本的な問題については、これは当然検討しなければならぬ。ただ拡張、拡張の方向のみをたどるということ、これもやはり考えてみなければならぬ問題ではないか。やはり日本経済の発展に展望を合わしていくということをもっと密接にやっていいはずではないか。いまの計画は、実際のところ政府の計画とはだいぶ離れてきたわけです。もう一回検討しておかないと今度逆の傾向もあるいは出てくるのではないか、むしろ逆の傾向が出てきてちょうどいいくらいになるかもしれません。数字的にもっと検討してみなければその辺はわかりませんけれども、私がいま言った意味の内容については十分に私は総裁としてはおわかりであろう、こう考えますので、この点については、公社のスタッフをあげて、いまの経済動向と長期的な展望に立って取り組んでみるということをひとつ考えてもらいたい、こう思うわけでありますが、はっきり総裁の答弁を求めておきたい。
  138. 米沢滋

    ○米沢説明員 ただいまの御意見十分尊重いたしまして、案を進めていきたいと思います。
  139. 森本靖

    森本委員 それからもう一つちょっと聞いておきたいと思いますが、今回公共電話証券株式会社というのができまして、何かニュースを見ると前の総務理事の金光君が社長に、就任をしたというふうなことが情報に流されておりますが、これについては電電公社としては全然関係しておりませんか。
  140. 中山公平

    ○中山説明員 公社といたしましては、何らの示唆ないしは指導というようなことはいたしておりません。勧業銀行におきまして立案企画いたしましてこの会社ができた、こういうふうに聞いております。
  141. 森本靖

    森本委員 公社はこれに全然関係はないというが、一体公社としてはこの種の会社ができるのを歓迎をするのか歓迎をしないのか、端的にお答え願いたいと思うわけです。
  142. 秋草篤二

    ○秋草説明員 設立のいきさつはいま経理局長が申し上げたとおりでございますが、私どもといたしますと、この会社の定款には、一般の証券取引法に基づく業務がなし得るように規定されておりますが、業務の実態は、当分の間株式は一切やらない、おそらく株式は一切最後までやらないのではないかと思いますが、証券の取引につきましては、一般の会社債券もやりたいといっておりますが、数年の間は縁故債だけを中心にしてやりたい、こういうことを言っておることを聞いております。したがいまして、公社としますと、縁故債を年々、これは三年目でございますが、発行されまして、ことしも百六十六億、かなり巨額な縁故債を発行せざるを得ないはめにおちいっておりますし、なかなかこの制度も円滑に実施することは骨の折れることでございまして、これの流通をよくしてこれを引き受ける器材、建材、ないし建設業界の方々の苦労を多少なりとも軽減するという意味におきましては非常にけっこうな、時宜に適した会社であるという意味において、私どもはこの会社の発展と業務の伸展については非常に好意的な目をもって臨んでいる次第であります。
  143. 森本靖

    森本委員 経理局長はやはり副総裁よりは下っぱの方だから、ただ全然関係がないというふうに言い切ったわけでありますが、副総裁としてはなかなかニュアンスのある答弁をされたわけであります。これは私はやはりこういう内容については、もしそれがいいものであるとするならば遠慮をする必要はないと思う。それからいいものであり、公社のためになり、これが悪いことでない、不正に使用されることでないということであるとするならば、そういうふうな縁故債その他についてやるということであるとするならば、私はやはりこういうものは遠慮する必要はあまりない、こう思うわけです。ただしかし、いま副総裁が言ったように、これがややもすると一般の証券会社と同様に株式を取り扱うとか、その他の日々の売買投機を扱うとかいうことになりますと、一般の証券会社と何ら変わらないことになるわけでありまして、そういうことになるとこれは全然別でありますけれども、たとえばこれが営業の内容としては、電電公社の縁故債だけに限る、場合によっては加入者債券のみに持っていくというふうな堅実な運営、あるいは経営方法を持っていこうとするならば、やはり遠慮する必要はなしに好意的に持っていってもいいのではないか。ただ問題は、そういう証券会社の運営の内容にあるわけであって、この点は経理局長あたりもよく十分にそういう点はわきまえていってもらいたい。問題は要するに、その内容がほんとうにいま副総裁が言ったように公社のためにもなるということであるとするならば、やはりこれは歓迎すべき事項であろう、こう思うわけでありますが、今後の成り行きになるわけでありまして、われわれとしてもこういう点については注目をしていきたい、こう思っておるわけでありますので、全然電電公社関係がないとはいいましても、少なくとも元総務理事が社長として入っておるということになりますと、これはもうやはりだれが見てもある程度電電公社とは関係があると見るのは至当でありますので、この運営方法なり、こういうものについてはいま副総裁の言った内容から逸脱しないように、しかも経営方針が健全な経営方針でいくように願ってやまない。全然関係がないものでありましても、これが何らかの事故ができるとか、あるいはまたその業務の内容が行き詰まるとかいうことになってまいりますと、やはりこれは電電公社そのものに対しても信用問題であろうというふうに考えますので、それは表は全然関係ないとはいっても、だれが見ても少しは関係があるというように見るのがほんとうでありますので、将来におけるこういうものに対する指導あるいは監督は、現在は全然ないにいたしましても、やはり相当の注意と注目を払いながらやってもらいたい。それからまた私がいま言いました内容についても、十分に考えながらやっていただきたいということを特に総裁に申し上げておきたいと思います。総裁から答弁を聞いておきたいと思います。
  144. 米沢滋

    ○米沢説明員 会社の運営なり経営の状況につきましては、十分様子を注意しながらいきたいと思っております。
  145. 森本靖

    森本委員 それからもう一つ聞いておきたいと思いますことは、公社予算の進捗状況でありますが、総裁の説明では、成立予算の三千三百六十九億円に百八十八億円を加えた三千五百五十七億、それが六月末における支出額が七百六十九億円で、総額に対して二一・六%の進捗率になっておるということで、大体平年並みであるということでありますが、私が非常に心配しておりますのは、一体工事能力が今後公社としてはあるのかどうかという点が非常に心配になるわけであります。特に今年度予算外に三万ふえるということになりますと、かなりこれがやっかいなことになるわけでありまして、現在一体電電公社の工事能力というものは、特に建設工事でありますが、どういうことになっておるのか、これを具体的に分けて建設工事について委託工事でやっておりますのがどの程度あって、直営は、たとえば成立予算の総額の三千五百五十七億円のうちのどの程度が直営でやられて、どの程度が委託でやられておるか、それをちょっと説明願いたいと思います。
  146. 大谷昌次

    ○大谷説明員 ただいまの御質問に対してお答えをいたします。  工事能力につきましては、四十年度以降、さらに四十一年度ないしはさらに長期的な展望に立ちまして昨年、これは毎年当然でありますが、特に昨年秋ごろからいろいろ公社内で検討してまいりましたいろいろな施策を推進いたしておる次第でございます。  工事能力はまず私ども考えますのに、工事を実施いたします技術要員と請負業者の資本力並びにその他の要素、こういうように考えてまいりますと、まず技術能力でございますが、技術要員が、現在、社員が請負業者全体を通じて二万三千名ほどでございます。それに対しまして、大体本年度は約二〇%の増を考えておりまして、これは現実に関係会社でいろいろ手当ていたしておりますが、このとおり入るかどうか若干疑問もございますが、いろいろ情報を総合いたしますと、ことしはかなり入っているようであります。それから資本力でございますが、御承知のように、隔年ごとに工事業者の認定をいたしておりますが、三十九年度、すなわち昨年の認定で総資本四十七億ということでございまして、これが現時点におきましてすでに六億近くの増資をした会社がございます。本年度内を総合いたしますと約六十億近くの——これは増資のいろいろな規制もございますので、予定どおりまいるかどうか疑問でございますが、六十億くらいになる計画になっております。したがいまして、これが約三〇%くらいの増ということで、百億くらいの、加入工程で三万増は大体問題なしに消化できるのではないか、こういうふうに思います。先ほど当初に御質問がございました、工事全体を請負と直営で公社は実施いたしておりますが、請負が約九〇%、直営は一〇%ということでございまして、昨年度のこれを請負契約額にいたしますと六百五十億ということでございます。直営能力のほうも、さらに請負、直営を合わせました総合能力を発揮する、効率的に上げるという意味で、直営能力のほうの増強も考えております。それからそれ以外に、いろいろな社内体制の整備等をいたしまして、たとえば契約事務の簡素化、積算の能率化、それから計画の早期設定、あるいは設計の能率化といったようなことを細大漏らさず考えてまいりまして、成果が着実にあがってきたように存じております。  それから先ほどちょっと申し残しましたが、請負工事能力につきましては、さらに訓練という問題がございまして、この訓練も三十九年度は三千九百、約四千でございましたが、四十年度におきましては七千百名、昨年度に比べまして約八〇%増くらいの規模で訓練をやります。新技術が出てまいりますのと、それから技術面の能力を上げる、あるいは技術的なレベルを上げるということで、訓練も工事能力の増強の一要素でございますので、これに力を入れております。それからさらに、工事をやります場合に、工事の機械化といいますか、工事方法の近代化を精力的にいろいろ研究してまいりまして、いろいろな研究、打ち合わせをやっておりまして、この点も現在の工事能力の増強に対しまして大きな寄与をなすように私ども考えておるような次第でございます。
  147. 森本靖

    森本委員 詳しく説明がありましたけれども、これはきょうは時間がありませんのであとは省きますけれども、問題は、この工事能力についてはいま建設局長から答弁がありましたように、直営が一〇%で請負が九〇%。そこで請負の九〇%の場合に、確かにいま言ったように技術要員の増員、あるいは資本力の増強というような点が必要でありますし、また技術のいわゆる向上、さらに促進という点も必要になってくるわけでありますが、そういう点とかみ合ってさらに必要なことは、公社内部における契約事務あるいはまたその他の事務の近代化という点がはかられなければならぬ。同時に、この公社内部における経営事務のスピード化というような点もやはり急がれるのではないか。だからこういう両方の点が相まっていかなければならぬ。その点がどちらにでこぼこがあっても車の両輪のごときものであって、なかなかうまいこといかぬという点がありますし、またこの資本力だけが六十億円程度になりましても、実際に工事能力の配置状況が、全国的にやはりその工事に応じた配置能力というものがやられていないと何にもならぬ。こういう点で、これは今後非常に研究改良していかなければならぬ点が多々あると思います。今度私が近畿あるいは四国に参ります際に、こういうふうな具体的な下部の状況というものを、私は今回詳細に調べてみたい、こう思っております。そうしてその資料によってひとつ質問したいというふうに考えるわけでありまして、本日のこの電気通信関係についての質問を終わりたいと思いますけれども、最後に、電信電話調査会の答申はいつごろ出るものであるか、それだけを聞いておきたいと思います。
  148. 米沢滋

    ○米沢説明員 大体八月末と思いましたけれども、若干延びまして九月に入るのではないかというふうに思っております。
  149. 森本靖

    森本委員 その調査会の答申案が出た場合に、むろんこれは公社総裁の諮問による調査会の答申案でありますが、公社内部においてこれを検討し、それから具体的にどうこうするという場合に、これは公社内部だけでなくして、郵政省あるいは郵政大臣その他と密接な政治的な連絡をとって、そして具体的にこれをどうするということをきめていく、こういうことになろうと思いますが、そうですか。
  150. 米沢滋

    ○米沢説明員 調査会は総裁の諮問機関でありますから、これを尊重いたしまして、公社といたしましてさらに郵政大臣なり郵政省の御意見を伺い、経営委員会できめる、こういう形になると思います。
  151. 森本靖

    森本委員 なるほど、これは公社総裁——だから私が聞いたのは、初めから総裁の諮問機関になっておりますけれども、この内容については相当政治的な内容になってくるわけであります。確かに公社の経営委員会へかけますけれども公社の経営委員会にかけても最終的にはこれはやはり政治的な決定になるわけであります。そういう点については、こまかな問題は別として、大筋についてはやはり当初から郵政大臣あたりと政治的に話し合いをする必要があるのではないか、私はこの点を言っておるわけなんです。その点を誤解のないようにしてもらいたいと思いますことは、総裁の諮問機関であるから、総裁が何でもかんでも答申についてはまず公社でこしらえておいて、それからやっていくんだということでなしに、スムーズにものごとを運ぶとするならば、その答申案が出た場合においては、そのこまごまとした問題については別として、その大筋の基本的な重要な問題については、当初から私は政治的な問題として、やはり総裁大臣が話し合いをする必要があるのではないかという点であります。
  152. 米沢滋

    ○米沢説明員 ただいま御意見がございましたが、実際にはそういうようにしていまやっている次第でございまして、形は先ほど私が申し上げたようなことでございます。      ————◇—————
  153. 内藤隆

    内藤委員長 これより請願の審査に入ります。  今国会におきまして、本委員会に付託されました請願は全部で十一件であります。  日程第一より第一一までの請願を一括して議題に供します。  まず審査の方法についておはかりいたします。各請願の内容につきましては文書表等によりすでに御承知のことでありますし、さらに先刻の理事会におきまして慎重に御検討を願いましたので、この際、紹介議員よりの説明聴取等はこれを省略し、直ちに採決いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  154. 内藤隆

    内藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。  それでは採決いたします。  請願日程中、第一ないし第七、第一〇及び第一一の各請願は、その趣旨妥当なものとし、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  155. 内藤隆

    内藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。  なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  156. 内藤隆

    内藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。   〔報告書は付録に掲載〕
  157. 内藤隆

    内藤委員長 なお、参考のために御報告申し上げます。  本委員会に参考送付されました陳情書は、お手元に配付いたしましたとおり、全部で八件でございます。      ————◇—————
  158. 内藤隆

    内藤委員長 次に、閉会中審査に関する件についておはかりいたします。  すなわち、いずれも本院議員提出にかかる郵便局舎等整備促進法案、公衆電気通信法の一部を改正する法律案、日本電信電話公社法の一部を改正する法律案並びに逓信行政に関する件、郵政事業に関する件、郵政監察に関する件、電気通信に関する件、電波監理及び放送に関する件、以上の各件につき、議長に対し、閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  159. 内藤隆

    内藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。  なお、閉会中審査案件が付託された場合に、その審査または調査のため委員派遣を行なう必要が生じました際の手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  160. 内藤隆

    内藤委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十二分散会