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中嶋(英)
委員 この五十回
国会に対して、
国民の期特しておるものについては、すでに
政府はそれぞれ正確にキャッチをされておると思うのですが、その主たるものである
災害予算が十一月半ばでなければ出せないというならば、これはもう済んだことですけれども、
召集日の五日ということはもう少し
考えてよかったのじゃないか、同時に、もちろん
国会は、始まったら必ず機械的に
法案を毎日
審議しなければならぬというものでもないと思います。各地の
国会議員が集まって、この五十回
国会に
国民は何を期特しておるか、何を知らんとしておるか、そういう点をおのおのが
検討する、あるいは学習するということでも、それは意義あることですから、
会期というものを決して粗末にしたことにはならないと思いますが、
予算のほうが十一月半ばになるならば、もっと
召集日についても
検討を加えてもよかったのじゃないか。同時に、一方、
久野さんの御
質問に対する
答弁ですが、きょうのあれは、
官房長官を呼んで、
議運委員長がぜひ話を聞いてくれというので来たのですけれども、
予算はなかなか組めないからおそくなる。
日韓のほうは
召集日からやる。それがデモンストレーションみたいな扱いをなさって、その
日韓の問題については
国民の前で明らかにした。
放送討論会その他で
官房長官から、確信を持って、
国民の疑問に対し、それは
速記録で明らかです、こういう
答弁をされておる。その
速記録を、さあどうだということになると、出すか出さぬかいまだにわからぬ。こういう
状態になると、知らしめないうちにむしろ問題の
解決をはかりたい、こういう
動きがある。
考えてみると、
池田内閣のころには寛容と
忍耐というスローガンを持っておられました。われわれにすれば、その寛容と
忍耐は不十分とは思いながらも、ともかくあの当時は
国会周辺はあまり不穏な空気に包まれなかった。
ところが、
政府のそういう先ばしったような
動きが多いせいか、
道路を舗装しても、それは何か
デモ対策ではないかと
新聞に書かれる。あるいは
道路を拡張しても、
デモ対策ではないかと、そう思われるだけ、何かそれに並行して行なう
政府の
動きというものは、非常に先ばしっておるのではないか。十分知らしめないうちに、むしろ早いほうがいいのじゃないかという、こういう
考え方に立っておるのじゃないかと思う。
国民の中に相当疑問があるならば、その疑問を解いてやろう、時間もかそう、こういう
態度こそが私は必要だと思う。特に最近の
動きを見ておると、きょう初めて
政府から
国会に対して、五十回
国会で御
審議を願いたいことはこういうことだということをわれわれは聞いたわけですが、どうもきのうあたりまでは、
日韓問題は
政府はあまり積極的じゃない。むしろ
自民党さんのほうがばかに積極的である。
自民党の
幹事長は、盛んに
党首会談をやりたいとか、社会党が断わるなら公明党、
民社党とやりたいというような
動きをしきりとされておる。そういうのもあわせ
考えると、何か十分知らせないで
法案の
審議を進行することを、
国会運営上
自民党なり
政府として
考えておる。こんなふうに私は推測せざるを得ないわけです。したがって、今後
国会で
法案を
審議する場合には、いま申し上げたことから、
国民が何を期待し、何を知りたがっておるか、そういうものをよくつかみ、それに対して誠意を持ってこたえる。そういうこたえた姿勢の中に、おのずから議運でも日程がきまってくるのを待つ、そういう
態度が必要ではないか、こう思うわけです。この点について
官房長官にお伺いいたしたい。