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最高裁判所長官代理者(
寺田治郎君) これは、先般提出いたしました「
予算定員・現在員・
欠員調」というものをごらんいただきながらお聞き取りいただければありがたいと思うわけでございますが、まず、その中の
裁判官六十八人の
欠員でございます。この
裁判官の
欠員は、これはこの表の上では
判事、
判事補、
簡裁判事というふうに区分けして
欠員が出ておりますけれ
ども、この三月で
判事補から
判事の
資格のつく者もございます。また、
判事補から
簡裁の
判事の
資格のつく者もございます。これらの者をそれぞれ
判事なり
簡裁判事に任用いたしますれば、結局
欠員というものは
判事補に集約されることになるわけでございます。そこで、その
判事補の
欠員につきましては、当面いま
研修所を卒業いたします者の中から
判事補の
志願者が八、九十名
程度はあるように
承知いたしておりまして、これはこの表に関しまする限り、容易に
充員できると考えております。もっとも、これは十二月一日現在の表でございますので、もう少し正確に申し上げますれば、それ以後三月の末までのさらに
欠員がふえておるわけでございまして、そういう面では、たとえば弁護士から、検事から、あるいは
選考任用の
簡裁判事と、若干は何かそういうことで結局埋まるということになるわけでございますが、ごく大きかに申しますれば、この三月
研修所を卒業する者が
充員源ということになるわけでございます。
それからその次に、
書記官の百五十二名の
欠員でございますが、これにつきまして、この三月に
書記官研修所を卒業いたします者が百数十名ございますので、これによってある
程度の
充員ができるわけでございます。まだそれでは埋まりませんものが若干残るわけでございますが、これは四月以降に
書記官の
昇任試験というものを実施いたしまして、その
成績いかんによりましては全部充足できるものと思いますし、あるいは
充員できない面も出てまいるかもしれないと思いますが、そういう
計画でございます。
それからその少し下のほうに
速記官十三人の
欠員というものがございます。これも十二月現在でございまして、その後ややふえておりますが、これまた
速記官研修所の
卒業生で大体
充員してまいれる、こういう
計画でございます。
家裁調査官三十七名の
欠員についても
調査官研修所の
卒業生が三十名ばかりおりまして、これである
程度の
充員ができるわけでございます。
その下のほうに
三角じるしをつけまして四百六十六人とございます。これは、
三角がついておりますとおり、過員でございます。どうしてこういう過員が出てまいるかということを申し上げますと、その下に
事務雇の二百六十三人の
欠員、それからもう少し下のほうに
廷吏の百三十八人の
欠員というようなものがございます。それから
タイピストの七十六名の
欠員というものがございます。こういうものは、ある
程度は待遇その他の面で
廷吏や
タイピストで
事務官を持っておる者がございまして、そういうものと総合的にお考えいただく必要があるわけでございます。そうして、なおそれに、ちょっとこまかくなって恐縮でございますが、左の欄に
書記官補の二百三十九というのがございますが、これが御
承知のとおり今度の
予算では
事務官に組みかえになっておりますので、この
人数は四百六十六人から差し引くということになります。したがいまして
事務官の過員は二百三十人ぐらいということになるわけでございます。したがいまして、要するに先ほど来申し上げましたいろいろの職種を全部合計いたしますと、大体二百五十人
程度の総合的な
欠員になる、こういうことでございます。これは大部分は比較的何と申しますか
事務的なポストの
欠員でございますので、この三月の
新制高校卒業生その他でできるだけ
充員してまいりたいと考えておりますが、むしろこの
関係では任地その他の
関係等にいろいろ
隘路もございますが、それを克服して
充員してまいりたい、かように考えておるわけでございます。