○堀本宜実君 もう一ぺんいまのお答えを追及する、いまのお答えについて反論いたします時間がございませんので、他の人の御質問の時間をお借りして質問を申し上げているので、いずれゆっくり質問を申し上げたいと思いますが、私は、
生産者というものに対して、
生産者の立場に立って販売機構、流通機構というものを
考えなければならないと思うのでございますが、この場合は、主としてそういうことの概念が入っておらぬというふうに思うのでございます。
そこで、これはしいてお答えをいただこうとは思いませんが、農
業者というものは、きわめてきたない肥だとか、土だとか、たいして清潔でない
仕事をしているのでございます。これはもう私が申し上げるまでもないのでございますが、ところが、それから、できるものは、きわめて新鮮なものをつくるわけですね、そうして、できたものはどこで
生産されましても、それが直ちに
市場に出ていかなければ鮮度も落ちる、そうしてまた保管ができない、保管すれば
価格がたいへん落ちてくる、普通の
規格ならばたいへん落ちてくるわけでございます。ですから、これらを一面
考えながら、こういう一連の、何といいますか、
生鮮食料品の流通
改善対策というものの中にもそういうものが、
施策が加わっていかないとうまくいかないんじゃないか、ただ末端だけをつかまえてどうしよう、ああしようといってもいかない。私は卵でもそうだと思う。卵でも、いつまでも置いておけば——
規格を今度つくると言われますが、
規格をつくって一等になる、二等になったからといって、それがその卵の中の
規格のよしあしを判断する
一つの目標にはなるでありましょうが、それが
価格の形成には私は直接の影響はなかろうと思う。むしろそれが腐敗する、鮮度が落ちる。等級等をつければだんだんとそういうことも明らかになる。早くそういうものをどこかへ貯蔵してやらなければならないのじゃないか。ことに卵あたりは、
一つの例を引きますと、私は、液卵というようなもの、つまり卵一個一個の販売じゃなしに、あるいはあの卵というからをかぶったものを一キロ
幾らだとか、一貫目
幾らだとかいう販売方法でなしに、主としてマヨネーズだとか、菓子屋だとか行くようなものは、ちゃんと
一定の器に入れて、そうして冷蔵しましても非常に容積をとらない、場所をとらないような形で貯蔵ができるようなシステムに直してやる。そうして
農村には少なくとも冷蔵庫というようなものが、これはただに
政府だけの力でやれとは申しませんが、そういうものができて、そしてその販売のアジャストが、調節ができるような仕組みにやはりやってやらないと、農家というものは灯で取れたものでも何でも、白菜にしても、カンランにしても、畑から取ったら、放っておけば花が咲いてどうにもならなくなるのですから、早く収納しなきゃなりますまいが、収納したらすぐに
市場に、安かろうが高かろうがもう手放してしまわなければならぬという悲運な中へ突入していくわけですね。これはよかろうが悪しかろうがそうなってくる。私は、それの
調整というものなしに、この流通
改善といいますか、そういうものをやろうとすることに無理がある。もう向こうは貯蔵しておくわけにも、ためておくわけにも、どうにもアジャストするわけにいかない。ただまきさえすればやがて出てくるんだということを持ち受けて、網ですくって取ろうというような姿の中へそのまま放任していかれるということに、私は非常な不満があるのではなかろうかと思うのでございます。
そこで、それともう
一つ、これはついでだから申し上げますが、いろいろな対策がございます。たとえば、野菜の
指定産地の制度でありますとか、野菜の
生産安定事業でありますとか、あるいは特殊なものに対しましては不足払いと申しますか、
価格の保障をしてあとから払ってやろうというような制度がございますが、その制度でも、
生産者と
生産県においては何がしかの助成的な措置を講じておるんだと思う。ところが、受け入れる都には何にもないじゃないですか。何にもやらないんじゃないですか。受け入れる都のほうでも一体何をどのくらい必要とする人だという
一つの計画があって、それに見合って安くといいますか、新しいもの、鮮度の高いものをなるべく定期的にその数量が入ってくるようなふうにしなければならぬということのためには、都もその
生産を契約をする場合における、あるいはいろいろな資金面についても、財政面についても私は少し援助をするというか、努力をするということがなければ、売るほうばかり責任持たしておるということはおかしいじゃないか。これはいずれゆっくりまた例を引き、その
法律なり、
法律の内容について御質問したいと思いますが、そういう点はどういうふうにお
考えになりますか。いわゆる百姓がつくっている新しい鮮度を失わないように、そうして
産地からの調節ができるようなことがされないかという点にしぼって……。