○国務
大臣(
松浦周太郎君) 私、綾部前運輸
大臣の後継者として参りましたときに、引き継ぎを受けた一番大きな問題の
一つでありまして、そのときには、前年度の十二月に
答申されたと聞いておりました。それは御存じのように、第一が富里、第三が霞ということでございます。その後池田総理
大臣の
方針によりまして、結果的に大きな財政の伴う問題であり、羽田の七倍もあるような大きな国際空港であるから、閣僚懇談会において場所の決定をする、懇談をしてその一致を見たならば閣議にはかったほうがいいと、こういう提案をされたのであります。そこで閣僚懇談金というものが開かれまして、しばしば懇談会を開きました。そうしているうちに池田総理
大臣がおやめになりまして、
佐藤さんがかわりに総理
大臣におなりになったんですが、その後
予算編成その他非常に忙しくなりまして、ときどきこの懇談会を開きましたけれども結論に至らなかったのであります。最近になりまして、その中途にこれは公団をつくって、土地の選定は
政府がやる、公団をつくって公団が土地を買収する、あるいは工事を施行する、またはそのでき上がった空港の管理経営を公団が引き続いてやる。よそのほうの国におきましてもそういう例がいろいろあるもんでございますから、そういうような方法でいくほうが
政府が直接、やるよりもまあ敏速に行なわれることもあるし、あるいは最初に土地を選定しまして、期間を長くおけは土地の暴騰は免れないから、さっそく買うといたしましても、
政府のやる場合には
政府の
予算の
範囲外のことはできませんが、公団がやる場合には銀行から融資を受けてそしてすぐやるというようなこともできます。そういう便利もありますので、土地の買収から公団にやらせるというようなことで、公団法というものを
予算編成の前に
考え出しましてそれをこの国会に提案いたしました次第であります。その後一カ月半ぐらい曲に最終的な——最終的でもありませんが、まあしばらくやらぬからもう一ぺんやろうじゃないかというような意味の懇談会を開きましたときに、まあざっくばらんに申しますというと、富里も非常にいい場所ではあるけれども、多数の人が非常に迷惑をするという説もある。だからして埋め立てということもひとつさらに
考えてみたらどうかという説が出まして、富里のほかに
東京湾の適地があるならば
東京湾、そうでなければ霞というような——ほんとうは霞、富里でありますが、
東京湾に適地があるのならば、それもひとつ参考に調査してみたらどうだというような意味の申し合わせをいたしまして、これはそれぞれの七省の次官
会議にまかして調査させようということでありました。次官
会議が開かれまして、これを三部門に分けてそれぞれ調査を開始いたしております。もういまの段階では、公団が通りましたならばもうそう長い時間はかけないで、すぐ場所の選定は閣議において政令を出すというところまで話は大体はもういっておるようでございます。でございますから、公団法が通りましたならば、場所の選定をこの閣議懇談会におきまして大体話をきめまして、それにについて私のほうが所管の省でございますから、閣議に政令の内容を書いて出しまして、その政令の内容によって閣議が決定しますというと、場所が決定しますから、それによって公団が今度はできまして、直ちに土地の買収にかかっていくといったような段取りであります。大体大まかに言いますというと、過去一カ年における状況は以上のとおりであります。