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説明員(
阪田泰二君) いろいろ私のほうで委託
研究をお願いいたしております
状況につきましては、これは毎年二回ぐらいですか
研究先の方々を集めまして、
研究発表会等をやっておりまして、いろいろ私どもその経過を伺ってみるわけですが、さらにたとえば東北大学の瀬木
先生の御
研究といったようなもの、これはそれぞれ発表されているわけです。ただ、何と申しますか、これらの
研究はいずれも
研究の途中といいますか、途中の経過的な発表という形の性質のものが多いと思います。
それから、
内容的にいいまして、なかなかわれわれにもわかりにくい点があるわけですが、
一般世間の方々にはこのままの形ではなかなか御理解がいきにくいといったようなものが多いわけでございます。端的に
たばこは肺ガンの原因とか、そうでないとか、ぴしゃと出たものでありませんので非常にむずかしいものです。あまりそれをまた何といいますか、くだき過ぎるといいますか、ジャーナリスティックにこういうものを世間に出しますと、かえって誤解を与える。私は、アメリカの例のサージヱント・ゼネラル・コミッティーの報告は、むしろそういうきらいがあるのではないか。あまりはっきりしないことを断定的に、要するにジャーナリスティックに発表し過ぎたきらいがあるのではないかという感想を持っておりますけれども、そういうような
意味で私どもの
関係の
研究につきましても、あまりこれをそのままの形で、結論に至っていないものをはなばなしく出すということはどうかと思っております。
それから、
たばこ一般の、ただいま
フィルターたばこ等を例にとって御
指摘がありましたわけですが、これはアメリカの肺ガン報告でも、
フィルターたばこが肺ガンを減少させるといいますか、肺ガン対策になるという証拠は何もないということをちゃんと言っているわけでありまして、報告では別段そういうことは言っていないわけでありますが、私は、
フィルターたばこが非常に売れる、はやるということは、やはりこれは肺ガンの問題も多少はあるんでしょうが、そういう心理的な要因もあるでしょうが、やはり
一般の喫煙者の趣味
嗜好が変わってきたという点が大きいのではないかというふうに自分では考えておるわけであります。そういったものとして、われわれが専売としても
たばこを売ります場合に、やはり変わってまいりました皆さま方の趣味
嗜好に合うような製品を売っていくのだという、こういうつもりでやっているわけで、何も肺ガンの問題をたてにとって
フィルターたばこを売っているというつもりはないわけであります。
それで、
たばこの
販売、売る宣伝の問題でありますが、その宣伝の問題につきましては、ただ何でも
たばこを売ればいい、よけい吸ってもらってよけい
消費してもらえばいい、こういったような形の宣伝は
公社としてもこういう状態でありますので避けたいということで、書近の、現在の方針といたしましては、たとえばきょうも出ておりますような新製品を
販売いたしますこういうようなときに、新
銘柄でありますから、そういうものを周知徹底させるための、
内容をよくわかっていただきますための宣伝費がどうしても必要でありますが、そういったような宣伝、あるいはちょっとお話も出ておりましたが、社会的といいますか、公共道徳的な宣伝、喫煙のマナーでありますとか、未成年者の喫煙の防止でありますとか、あるいは節煙といいますか、節度のある喫煙、あるいはまあ
たばこによる火災の防止とか、あるいはその辺をよごしまして
都市美を害するといったようなことのないようにするといったような、いろいろそういったようなほうにむしろ重点を置いた宣伝をしてまいりたいといったように考えております。だんだんとそういう方面の、そういう形の宣伝のほうに重点を置いて今後もやっていくつもりでございます。