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1965-03-09 第48回国会 参議院 決算委員会首都高速道路公団に関する小委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十年三月九日(火曜日)    午後一時二十三分開会     —————————————    委員異動  二月二十三日     補欠選任        天田 勝正君  二月二十七日   委員天田勝正君は逝去された。  三月四日     辞任          横川 正市君  三月六日     辞任          稲葉 誠一君  三月九日     補欠選任        横川 正市君     補欠選任        稲葉 誠一君     補欠選任        中村 正雄君     —————————————   出席者は左のとおり。     委員長         横川 正市君     副委員長        野知 浩之君     委 員                 北口 龍徳君                 稲葉 誠一君                 二宮 文造君    政府委員        建設省都市局長  鮎川 幸雄君    事務局側        常任委員会専門        員        池田 修蔵君    説明員        会計検査院事務        総局第五局参事        官        佐藤 三郎君    参考人        首都高速道路公        団理事長     神崎 丈二君        首都高速道路公        団理事      桃井 直造君        首都高速道路公        団理事      八島  忠君     —————————————   本日の会議に付した案件 ○小委員長選任の件 ○首都高速道路公団に関する件     —————————————
  2. 野知浩之

    ○副委員長野知浩之君) ただいまから決算委員会首都高速道路公団に関する小委員会を開会いたします。  まず、小委員会異動につき御報告いたします。  本日、横川正市君、稲葉誠一君及び故天田勝正君の補欠として、横川正市君、稲葉誠一君及び中村正雄君がそれぞれ小委員に選任されました。  以上でございます。     —————————————
  3. 野知浩之

    ○副委員長野知浩之君) ただいま御報告いたしました小委員異動によりまして、現在小委員長が欠けておりますので、これより小委員長互選を行ないます。  互選の方法は、成規の手続を省略し、副委員長より指名いたすことにいたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  4. 野知浩之

    ○副委員長野知浩之君) 御異議ないと認めます。  私より横川正市君を小委員長に指名いたします。   〔副委員長退席委員長着席
  5. 横川正市

    委員長横川正市君) それでは、三宅坂地区における高速道路建設工事等に関する件を議題とし、調査を進めます。質疑のおありの方は、順次御発言願います。
  6. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 首都高速道路公団法ができてから後にいろいろ事業をやっておられるわけですが、会計検査院検査を毎年ずっとこれは受けておられたわけですか。その決算検査の状況についてちょっと御説明願いたいと思うんですが。
  7. 桃井直造

    参考人桃井直造君) ただいま、申しわけございませんが、こまかい具体的資料がございませんですが、会計検査院検査公団設立以来、工事建設中の段階においても受けてまいっております。そして、不当事項としてあがりましたのは三十八年の決算だけ、その前はずっと注意事項でまいっております。いまのところ概略それだけお答え申し上げさしていただきたいと思います。
  8. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 その注意事項というのが、いつごろどういう点についてあったのか。これを具体的にちょっと述べていただけませんか。私の聞きたい趣旨は、注意事項はどういう注意事項があって、それに対して公団としてどういうふうな対策を立ててきたか、こういう点を聞きたいわけです。いまあなたの言われた不当事項というのは、これは例の奥村組に請け負わせたあれだと思いますが、これはあとでまた聞くことにいたしますが、注意事項というのはどの程度あったのでしょうか。そこまで調べてこなかったのですか。
  9. 桃井直造

    参考人桃井直造君) いま手元にあります昭和三十七年度の決算の際に取り上げられました注意事項がございます。それをひとつ御説明申し上げてみたいと思います。それはやはり三宅坂地区高速道路トンネル新設工事の、これは工事費積算段階におきまして、大量の土砂を運搬いたします際に、六トンのダンプトラックが使用されているのに、能率の悪い四トンの普通トラックで使用を計算している、こういうような問題がございました。また、鋼製型ワク損料の計上について、その値が妥当であるかどうかという問題がございました。  それから昭和三十八年は、先ほど申しましたような白魚事項がのぼっているわけでございます。これらの事項につきましては、自後会計検査院と協議いたしまして、訂正をいたしております。
  10. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 その三十七年の十一月に奥村組白魚橋自動車駐車場並びに桜橋の一次変電所第一回建築工事、これを請け負わせましたが、これについて、これは注意ではなくて、不当事項ということで指摘されているわけですが、これはどういうふうなことを不当として指摘されたのですか。
  11. 八島忠

    参考人八島忠君) いま詳しい資料を持っておりませんのですけれども積算をいたします段階におきまして、あらかじめ予定いたしました掘さくやり方につきまして、設計書にはっきりうたっているのでございますが、それを少し簡素なやり方に変えたわけでございます。したがって、設計書でそういうふうなことをうたっております以上、そそだけのものは積算から省くべきであるというような御指摘でございました。それらの点につきましては、自後ではございましたが、それぞれ計算をいたしまして、奥村組からそれだけの金額戻入をさしたわけでございます。
  12. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 それはいま非常に簡単にいわれたんですが、三点にわたって指摘されているんじゃないですか。まあ、本件直接ではありませんけれども、その前のことですけれども、三点にわたって指摘されているんで、これはぼくもそこまで連絡とれなくて十分あなたのほうに御連絡しなかったのが悪いかと思いますけれども
  13. 八島忠

    参考人八島忠君) 第一の予定価格積算につきましては、先ほど申し上げましたように、たとえばクレーンを、十トン半つりクレーンを使っておるが、これは三トンで足りるのではないかという御指摘でございましたが、これはなるほど重さの点におきましてはミトンで十分でございますけれどもクレーンアームがございます。アームの長さがこの点でやはり三トンではアームの長さが足りないということから十トン半を現場におきましても使用いたしておるわけでございます。  それから次の護岸取りこわし等にさく岩機を使ったのでございますが、このさく岩機に使いました動力といたしましてコンプレッサーを使っております。そのコンプレッサー型ワク清掃用にも実は使ったのでございまして、そういう積算をいたしまして、これはいままでやりました構造も相当複雑な鉄骨、鉄筋コンクリートにおきましては他にもコンプレッサーを使った例がございましたので、それをそのまま引用いたしたようなわけでございます。  それから次の機械損料の問題でございますが、これは御指摘のとおりでございますので、積算をいたしまして、戻入をいたさしたようなわけでございます。  それから次のクレーンの稼働時間の問題でございますが、これについても御指摘がございました。十分な私どものほうでも検討をいたしたいというふうにいま考えております。  それから(イ)の項にございます圧接の問題でございますが、これは第一次変電所高速道路の電源に使っておりまして、かりに第一次変電所高速道路動力として使いたいと、したがいましてできるだけ早く台風期までにはしなきゃならないというような問題もございまして、工程との間にズレができるということを懸念いたしまして鉄筋を一〇〇%圧接するというふうにしたわけでございますが、これについては御指摘のように一〇〇%の必要はなかったのじゃないかというふうに反省をいたしておるわけでございます。  それから第二の点でございますが、これが先ほど申し上げました設計変更に伴う契約金増減の問題でございまして、御指摘のとおりでございますので、私のほうといたしましてさらにこれを精査いたしまして所要の金は戻入をいたさしたのでございます。  それから第三点の生コンクリート購入でございますが、これにつきましては、実は設計違算がございました。その後それを発見いたしましたので精算をいたしました結果、これもコンクリート料コンクリートの値段を戻入いたさしたようなわけでございまして、返納額といたしましては合計で七百七十万二千円、生コンクリートにおきまして六十四万四千百四十円をそれぞれ後ほどではございましたが、返納いたさしたようなわけでございます。
  14. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 これはきょうのことに直接関係あることではありませんから、私のほうは要点だけにしてあれするわけですが、いまの会計検査院検査は、これはいつごろあったんですか。三十八年ですか。いつあったんですか。
  15. 桃井直造

    参考人桃井直造君) ちょっと記憶で申し上げます。三十九年の七月か八月か、その時点かと思いましたが……。
  16. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると本件工事が第四百三十一工区というのですか、この工事が始まっているときに白魚橋のほうの会計検査があったわけですね。そういうふうになっているのですか。
  17. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 先生のおっしゃるとおりでございます。
  18. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 いまのあれでいきますと、たとえば予定価格積算についても、これは会計検査院から指摘をされて、そして六百九十万が高値となっているのだという計算を第一のところでされているわけでしょう。そしてこれはどうしたのですか、その後の措置は。
  19. 八島忠

    参考人八島忠君) 先ほど申し上げましたように、その後公団といたしまして詳しく精査をいたしました。その結果、全体におきまして工事費におきまして奥村組から七百七十万二千円、それからコンクリート製造業者から六十四万四千百四十円をそれぞれ戻入いたさしたわけでございます。
  20. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 その予定価格積算のところで六百九十万高値となっておると、設計変更のところで七百五十四万一千五百六十七円が過払いになっている。生コンクリートのところでは結局百四十九万八千九百八十円が過払いとなっている、この三つの点が会計検査院指摘でしょう。その金額を合わせると、金額はどうなんですか、幾らになってくるのかな。
  21. 八島忠

    参考人八島忠君) 先ほど申し上げましたように、私ども考え方といたしましては、検査院指摘のような十トンつりを必要ないじゃないか、三トンつりでいいじゃないかというようなことにつきましては、先ほど申し上げましたような理由によりまして、やはりこれは十トンつりのものを現実に使っておりますし、そうすべきであるというように私どものほうなりに計算をいたして一応精算をいたしたようなわけでございます。
  22. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると(1)の予定価格積算のところについては会計検査院から、十・五トンでしょう、そのクレーンを三カ月か何か使っておるけれども、三トンつりクレーンで間に合うじゃないかといろいろなことを言われたようですが、そうするとこれは結局会計検査院指摘にあなたのほうで従わなかったわけですな、結果としては。
  23. 八島忠

    参考人八島忠君) 私どものほうとしては、会計検査院と最終的にまだあれはしておりませんけれども、一応の処置といたしましてはっきりいたしたものだけ、とりあえず返納いたさしたということでございます。
  24. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 はっきりしないな。会計検査院との話し合いをして、会計検査院はこの予定価格積算で六百九十万高値となっているとはっきり言っているでしょう、あなたのほう、これは間違いだ、こういう見解なんですか、それならそれでもいいと思うんですよ、ぼくはそれはよくわからぬけれども、間違いなら間違いでいいから、会計検査院と一体どういう話をしたのか、会計検査院検査がどれだけの一つ効力を持つものなのか。効力といったって法律的な効力とか行政的な効力とかいろいろあると思いますが、それは議論のあるところだと思いますが、あなたのほうで会計検査院がいま言った第(1)のところでこういう指摘をしているけれども、これは自分のほうが間違いないんだ、十五トンつりクレーンを使ったのはそれでいいんだ、だからそれ以上のことを会計検査院からかれこれ言われる筋合いのものではない、こういう見解なら、それならそれでいいわけですが、その点はっきりしてもらいたいですが、あと会計検査院の人呼んで、この点こういうふうに言うけれども道路公団のほうではそれは違う、会計検査院があまり根拠のないことを言ったのだ、こう言わざるを得ないのかどうか。その辺はっきりわからぬけれども、あなたのほうの態度がはっきりすればいいですよ、ぼくは責めるわけじゃないん、だから。
  25. 八島忠

    参考人八島忠君) 現在のところ、私どものほうで積算いたしましたのには、適当であるというように私どもは一応考えております。会計検査院のほうにはいろいろ御議論があるかもしれませんけれども、私どもはそういうような考え方設計をいたしたのであります。
  26. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 それじゃこれはまたあとの問題にしますよ、どうもはっきりせんなあ。  それから会計検査院の人からこういうふうに指摘されたときに、何と言われたんですか、これをどうしろというふうに言われたんですか、そこまでは言わないんですか。また、会計検査院というものはそこまではしないものなのかな、どうなんですかそれは。いやな質問で恐縮だけれども。あなたのほうで会計検査院言い分は、実情を知らない言い分だ、あなたのほうで内心思っておられるなら、そればここではっきり言えなければ、それに近いようなことを言ったってかまわない、言論は自由なんだから。
  27. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 一般論として先生の御質疑にお答えしたいと思います。  会計検査院指摘事項には大きく分けますと、私の考え方では、二つあると思うのです。すでにもう契約内容になっておりまして、業者との契約上たとえ指摘があっても変更できない事項、それが一つあります。そういうものと、それからいま一つは、指摘されまして、すぐその指摘業者との契約内容にもなっておりませんし、とにかくこっちの計算のミスとかあるいはその後の変更の処理がおくれているとか、そういうことで直す場合の二つあると考えております。
  28. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 それは一般論として確かに二つありますね。その場合会計検査院のほうで、じゃあそれはあなたの言われた第(1)のものであるとか第(2)のものであるとかということを区別して指示があるんじゃないですか。この検査のときにだれか立ち会ったんでしょう、ぼくは会計検査院じゃないからよくわかりませんけれども、どうなんですか。ぼく、なぜ聞くかといいますと、一体会計検査院でいろいろ指摘されているのに、なおかつこういう事件が起きてくるのはおかしいということも言われてくるのであって、その前後のことを明らかにする必要があるんじゃないかと思っている、これは相当あなたのほうに好意的に聞いているつもりなんだ、こっちは。どうなんですか、これは。どういうふうに言われたんですか、六百九十万の点は。第(1)の点は六百九十万でしょう、予定価格積算の点は六百九十万の高値となる計算だったんじゃないんですか。
  29. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 御答弁申し上げます。会計検査院事項には、先ほど申し上げましたような二つの事項がありますから、会計検査院からの御指摘の場合においてこういうものが当を得ないじゃないか、改善しろ、こういう場合と、ただ当を得ないじゃないか、これだけの損失計算になるじゃないか、こういう御指摘になる場合と、こういう場合があると私は考えております。
  30. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると、当を得ないから改善しろというのもあるし、当を得ない、これこれの損失になるという話があった場合には、損失になるということがわかったらどうするんです。
  31. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 先生のおことばで、もしも損失になるということがわれわれのほうで再検討した結果ありますれば、直せるものは必ず直す、こういうことでいままで処置してまいっております。
  32. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると(1)の予定価格積算のところで、六百九十万円は結論としてはそれは不当ではあるけれども、別に直せという話もなかったからそのままだった、損失はあったかもわからぬけれども、それに対する補てんはしたというんですか、しないというんですか、ちょっとよくわからなかったんですが……。
  33. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 先生がいま御指摘になりました六百九十万円の高価になったものと認められる、この事項についての問題でございますが、これはただいま八島参考人から申し上げましたように、私ども工事の実態といたしましてこれは高価なものとは考えておらぬ、適当な機械が使用されて適当な損料が払われたんだ、この点会計検査院とただいまのところ見解を異にしております。こういうぐあいに考えております。
  34. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そういうあなたのほうのはっきりとした結論が出れば、それはそれでまたいいでしょうね。しかしまだ会検計査院と折衝中だ、こう言っていたでしょう。あなたのほうで結論出たなら会計検査院折衝するのはおかしいな、折衝するなんて言っていたけれども
  35. 八島忠

    参考人八島忠君) 私が折衝と申し上げたのは、あとの後段の分につきまして検査院指摘金額が違うわけでございます。
  36. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 生コンですか。
  37. 八島忠

    参考人八島忠君) 生コンその他が……。そういう点について会計検査院のほうと折衝中ということです。
  38. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 それじゃ(2)の「設計変更に伴う契約金額増減の基礎となる工事量算定等についてみると、次のとおり、設計数量等を十分検討しなかったなどのため工事量過大計算となったり、設計変更処置が適切でなかったりしているものがある。」こういって、(ア)(イ)(ウ)ですか、こうあるわけですが、結論として諸経費を含めて七百五十四万一千五百六十七円が過大に支払われた結果となっている、こう会計検査院指摘しているわけですね。これは現在どうなっているんですか。
  39. 八島忠

    参考人八島忠君) 設計変更いたしましてそれぞれの処置をいたしまして、先ほど申し上げましたように工事費におきまして七百七十万何がしを返納さしたわけでございます。
  40. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 七百七十万というと会計検査院が  「過大に支払われた結果」というよりも金額が多いじゃないですか、あなたのほうが補てんさしたのは。
  41. 八島忠

    参考人八島忠君) そのかわりに生コンのほうで減っております。
  42. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 生コンのほうとそれから(2)のほうと同じ人から補てんさしたんですか。
  43. 八島忠

    参考人八島忠君) これは違っております。
  44. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 違うでしょう、違うなら片一方のほうは会計検査院指摘よりも多く取って、片方の生コンのほうが会計検査院指摘よりも少なくとっているわけなんですね。生コンのほうはあとで話をしますが、これはまたおかしな話じゃないですか。何でも突っ込みで適当に計算してやったというふうにとれるんですが、どうもはっきりしないな。
  45. 横川正市

    委員長横川正市君) 参考人に申し上げますけれども質問が簡単であっても、あなたのほうで事情として説明しなければならぬ点については、内容を具体的に、わかるように説明してもらわないと、審議が飛び飛びになりますから注意して発言してください。
  46. 八島忠

    参考人八島忠君) それでは申し上げます。指摘のうちの(ア)の分でございますが、これが二百七十一万四千円と二百十三万一千円、この二口になっております。それから(イ)の分でございますが、(イ)は百九十八万二千円、それから(ウ)の分でございますが、八十七万五千円、合わせまして七百七十万二千円、それから生コンの分でございますが、これは私のほうに違算がございまして、その後精査いたしましたところが違算がございましたので、六千四万四千百四十円、こういう数字になったわけでございます。
  47. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 これは、私が聞いているのは、委員の方がちょっとおわかりにならないと思いますが、会計検査院昭和三十八年度決算検査報告、これの一八六ページから一八七、一八八、一八九、一九〇、一九一と、ここのところを聞いているわけです。前もって申し上げればよかったのですが、これは昭和三十七年十一月に奥村組というのに請け負わした工事について、会計検査院から「建築工事の施行にあたり処置当を得ないもの」として不当事項として指摘せられた分を聞いているわけです。聞いている趣旨はもちろん、こういうふうな会計検査院指摘があって、それによって一体首都高速道路公団がどういうような処置をとってこれに対処し、改善をはかったかというところを聞いているわけなんですが、これはおわかり願えるところ思うのですが、どうも聞いていると、会計検査院検査と、それを無視すると言うと語弊がありますが、無視するならば無視するだらけの合理的な理由があれば、これはそれでいいのですが、第一の点は、あなたのほうがそういう理由があるということを説明された、それはあとでまたよく検討してみないとわかりませんが、(2)のほうはどうも聞いてみますと、七百五十四万一千五百六十七円が過大に支払われた結果となっておるというふうに会計検査院指摘をされた、その計算にもおそらくあなたのほうは立ち会っておられるのじゃないかというふうに思うのですがね。それがあとになってくると、この金額がふえてきて七百七十万、わずかかもしれませんがふえてきておるというのは、こういうのはどうも第三者が見ても何だかよくわからぬ、全く公団の経理がずさんと言っては言い過ぎかもわかりませんけれども、きわめて正確性を欠いているのではないかというような疑いが持たれるような印象を持つでしよう。それがまた今般のような事件が起きてきた一つの遠因といいますか、そういうふうなものにもつながっているものではないかというふうにも考えられてくるからお聞きしているわけです。立ち会ったんじゃないんですか。君〇参考人桃井直造君) 先生のおっしゃるとおり、具体的な調査には担当係官が立ち会っております。しかしその立ち会ったときに、すべての資料が全部そろっておるかどうか、あとその指摘を受けて事後に資料を整理してまたはっきりした資料が出て、そこできまるか、こういう問題がありますので、必ずしも会計検査院指摘事項金額が、そのままわれわれの誤謬を訂正する金額になっておらないわけでございます。
  48. 横川正市

    委員長横川正市君) 稲葉委員に申し上げますが、会計検査院から佐藤参事官が出席しておりますので御承知願いたい。
  49. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると、(3)の生コンクリート購入のことについては、これはどういうのですか、管理状態が悪かった、こういうふうなことを指摘されたわけですか。何か打設済設計数量により検収することになっておるのだと、そして現場検収においてもこれを算定して確認することになっておるのに、結局どうだというのですか、完全にやらなかったということなんですか、そこはどうなんですか。
  50. 八島忠

    参考人八島忠君) 計算違いがございまして、それをもとの設計のままで検収しておるわけです。そこに間違いがあったわけであります。
  51. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると、計算違いというのはどういう脈ですか、打設済設計数量を確認することなくやったと言っておりますね、その点はどうなんですか。
  52. 八島忠

    参考人八島忠君) コンクリート検収をいたします場合には、でき上がったもので検収するわけです。その間に型ワクがふくれてよけいになったとか、あるいは床掘りが過掘りがあったということでコンクリートの量がふえる場合がございますけれども、それは業者持ちということにするわけでございます。この場合におきましては、少しコンクリートの量が過大であったわけであります計算間違いで。それでそれだけのものが入ったものとして検収したわけであります。その検収のしかたについては問題があると思います。それであとで精査いたしましたところが、コンクリートの量が多過ぎるじゃないかということになりまして、精算することになったわけであります。
  53. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると第三の点については、結局ここでは百四十九万八千九百八十円が過払いになっておると会計検査院から指摘されているけれども、あなたのほうの計算によると、六十四万四千幾らで金額は違うのだ、それでこれは業者から追徴したというのですか、補てんさしたと、こういうわけですね。
  54. 八島忠

    参考人八島忠君) そうです。
  55. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 それじゃ会計検査院のほうにお聞きをいたしますが、事務総局の第五局というのは、どういうことをやるのですか。
  56. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) 第五局は政府出資諸団体を所管しております。
  57. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 いまあなたがお聞になっておられたと思うのですが、会計検査院検査をやって、この首都高速道路公団関係を去年やったわけですが、不当事項として三つの点を指摘しておるわけですよね。第一の点についてはこれは違うのだ、むしろ会検検査院検査が間違っていたのだ、——ことばが悪かったらあなたのほうで訂正してください。合理性を失っておったのだから自分のほうが正しいんだという指摘ですね、公団のほうでは。第二の点については、これは金額が違うのだ、多少ですが金額が違う。第三の点についても金額が違う、こうなってくるわけですね。こうなってくると、会計検査院検査は、もうせっかくこういうものを国会へ出しておいて、何だかさっぱり権威がないというふうにもとれないわけはないというふうにもなってくるわけです。これはあなたのほうの見解はどうなんです。第一、第二、第三に分けていまここで述べられればいいし、述べられなければきょうでなくてもいいですけれども、どうなんですか、第一の点なんか全く違っていますよ。
  58. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) 第一の点はちょっと私あとから参りましてなお検討さしていただきたいと思いますが、生コンクリート金額の相違でございますが、この点は私どものほうも慎重に公団側の職員の立ち会いのもとにやってみたのでございますが、なおその後精査したところが、現場指示でもって生コンをよけい打たしたようなところが出てきたということで、こいつは検査当局といたしましても認めなければならないような事態でございましたので、この金額の点につきましては、検査院側といたしましても公団側の数字を認めるものでございます。その点は若干検査の手落ちといえば手落ちかもしれませんが、あとからそういう事態がはっきりしてきたものでございますので、これはそのとおり認めたいと、こういうふうに存じております。
  59. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 僕はあげ足をとるつもりはないんですが、こういうふうにあやまちというか、認められてきたというなら、決算報告を出した後にそれがわかったのか、出す時にそれがわかったのか、どっちなんです。これは。
  60. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) いまの仰せの点は、この検査報告を出すまではわかりませんでした。それで検査報告が出たあと公団側でなお念入りに調査いたしましたところ、こういう事態になったと、こういう事態が出てきたと、したがって、もう一回よく調べてくれと、こういうことでございました。
  61. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 いや、でございましたはいいですが、それであなたのほうはそれを認めたんですか。認めたとするならば、こういう決算報告を出すのはいかぬので、これは訂正して国会に出すべきですよ。そうでないと、僕らがこのまま見ておれば、公団がこういうあやまちをおかしたんだということになってきて、そのままになっちゃうんですね。ですから、あやまちを改めるにはばかることなかれとか何とかで、間違ったのなら間違ったで、あとでこの点が違ってきたということを国会に対して報告するとか、そういう措置をとらなければいかぬのじゃないですか。それはいつわかったのですか、それはちゃんとしなければいかぬなあ。
  62. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) いまの点は、国会答弁が出る時期にわかりましたものですから……。
  63. 横川正市

    委員長横川正市君) 国会答弁ではなくて、三十八年度はまだ国会への提案を行なっておらないですよ、一応提出はしているけれども
  64. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) そういうことでございます。失礼いたしました。この検査報告に対する説明書というのを印刷物にして出しますその印刷物をつくるときにはわかったと、こういうことでございます。
  65. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 いや、検査報告に対する説明書には、首都高速道路公団、この関係は載ってないんじゃないですか。
  66. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) 説明書に載っております。
  67. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 どこに載っているんですか。僕は全部見なかったからわからぬけれども、僕が見た範囲では載っていないんだなあ。きのう急いで見たから見落としているかもわからぬけれども
  68. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) いま、それを取り寄せております。
  69. 横川正市

    委員長横川正市君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  70. 横川正市

    委員長横川正市君) 速記をつけてください。
  71. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 私の見間違いであって恐縮でしたが、「昭和三十八年度決算検査報告に関し同会に対する説明書(第四十八回国会提出)の中に、この六五ページに、「第一七、首都高速道路公団不当事項工事、(六一四)建築工事の施行にあたり処置当を得ないもの、本件については、指摘のとおりであってまことに遺憾である。今後はかかることのないよう工事の適正な施行に万全を期する所存である。なお、指摘事項については次のとおり是正措置をとる。  (1)機械損料等の積算方法が当を得なかったものについては指摘趣旨にそい工事積算基準を改正する。  (2)設計変更に当り算定基礎となる工事量に相異があったもの及び工事用材料の過誤計算に基づく過大支払については、指摘趣旨にそい処置する。」これはどこから出したものですか。
  72. 横川正市

    委員長横川正市君) ちょっと速記とめてください。   〔速記中止〕
  73. 横川正市

    委員長横川正市君) 速記つけて。
  74. 鮎川幸雄

    政府委員(鮎川幸雄君) 私、実は本件内容についてつまびらかにいたしておりませんが、このただいま御指摘の説明書は、目次の最初にもございますように、「不当事項および是正事項に対する各省各庁の説明」ということでございますので、まあ各省各庁の説明だと思いますが、この件に関しましては、おそらく公団側も十分検討され、また、建設省もこの点については十分こういう方向で検討しておると私は了承いたしておりますが、なおこの詳しい経緯については、私もつまびらかにいたしておらないのでございます。
  75. 横川正市

    委員長横川正市君) ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕
  76. 横川正市

    委員長横川正市君) 速記つけてください。  ただいまの鮎川都市局長の答弁に訂正の項もあるようですから、これは訂正させてよろしゅうございますね。
  77. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 ええ。
  78. 横川正市

    委員長横川正市君) それじゃ、鮎川都市局長。
  79. 鮎川幸雄

    政府委員(鮎川幸雄君) 先ほど、私が関係各省庁からの説明という点を申し上げました件は、不当事項に対しまして、政府関係機関につきましては政府関係機関ということになっておりまして、この点につきましては、首都高速道路公団の関係については首都高速道路公団の関係による説明事項であるというふうに訂正いたしたいと思います。
  80. 横川正市

    委員長横川正市君) それと同時に、この案件についての始末の責任の所在はあなたのほうですか、国会報告書を提出する場合ですね。公団側から直接国会報告はできませんでしょう。監督官庁のあなたのほうの手を通じて国会報告はすることになっているわけでしょう。
  81. 鮎川幸雄

    政府委員(鮎川幸雄君) これらの件につきましては、大蔵省が政府関係機関に関するものをとりまとめて提出いたしておるようでございます。
  82. 横川正市

    委員長横川正市君) ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕
  83. 横川正市

    委員長横川正市君) それじゃ速記起こして。
  84. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 すると、会計検査院に確かめておきたいのは、この決算検査報告ね、これは最終的にできたのは、いつ現在のこれは検査報告なんだろう、全体として。これはあなたじゃわかりませんか。
  85. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) 本院では、十二月三日に検査報告を内閣に送付いたしますまでにわかった事項は、すべて訂正する余地があれば、それまでのやつは全部訂正して出しております。したがって、十二月三日以降にわかった事態は、これにはちょっと訂正しかねる、こういうことになっております。
  86. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 ああそうですか。すると、いまの(1)、(2)、(3)、とありましたが、このうちの(1)なら(1)、あるいは(3)なら(3)について……(1)はまだあなたのほうではっきりわからない。(3)でしたね。(3)を訂正したというならば、訂正したのはいつなんですか。
  87. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) 訂正したと申しますか、この事実を申し上げますと、これは検査のときには、いろいろ出来形の設計書があるわけです。その設計書現場のこれを合わして、一々チェックしていくのがこのやり方でございます。ところがそれで設計書全部やってみたのですが、その中に、その後要するに現場指示だけで、ここはどうももう少しコンクリートを打ってもらわなければ困るというような現場監督の指示がございまして、それで設計書以上に生コンを打ったという点が出てまいりまして、これは公団としましては、ほんとうは設計変更しなければいけないものなんです。設計変更しておりますれば、私どものほうでもキャッチできたわけです。ところが、設計変更の手続を怠っていたものですから、私どものほうもそれに気がつかなかった。それであとから公団からそういう申し出があって、そうしてその事実を認めたと、こういう実態でございます。
  88. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 だから、あとからそういう申し出があって、あなたのほうではそういう事実を認めたというのはいつなんですか。
  89. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) ことしの一月ごろと記憶しております。
  90. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 ことしの一月ごろにそれがなったということなら、この、できたときにはそこまで気がつかなかったのだということは、これは一つのあれになると思いますがね。そういう場合にはどうしているのですか、これは。国会審議までの間に訂正なり何かするのですか、あるいは追加的にそういうふうな報告を出すのですか、いままでどうしているのですか。これはそれでないと正確を失うのじゃないですか。
  91. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) いままでの例、ちょっと私記憶ないのですが、こういう場合には事態の説明をまず決算委員会に申し上げるときに、こういう事態があるということを最初に前もって申し上げるのが筋かと考えます。
  92. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 この会計検査院決算検査報告にはいま言ったような形で、十二月三日現在で内閣に回付したけれども、それ以後の調べや何かにおいて、こういういろいろ指摘しておるわけです。指摘が当を得ていないとか、それが金額的に非常に違ってきたとか、調べて見れば相手方の言い分を聞いてみればもっともだ、合理的な理由が相手方にあるということになってくると変わってくる場合もあり得るわけです。そういうものは一体会計検査院全体としてあるのかないのか、あるとすればどの程度あるのか、それはあなたにいま聞いてもわかりませんけれども、それは検査院全体としてしっかりしたものを確かめておいてもらいたいのですが、それで、ないと言って、だんだんよく聞いてみて、まだまだあとから出てきたというのでは、会計検査院に対する信頼がなくなるということはないけれども、減ってきますですからね。そういう点はよく相談をして、これは委員長からもお話していただいたほうがいいと思いますので、やっていただきたい、こう思います。
  93. 横川正市

    委員長横川正市君) ただいまの件は、いままで各決算案件で出された中で、たとえば不当事項金額が、指摘された金額と弁償金とが違っておって、その弁償金の違った理由として、たとえばコンクリートだとか、その他の補強工事とか、そういったものを予定よりか強度にないしは補強という意味で、それだけのものを差し引いた額を戻入されたという例はありましたね、いままでの検査の中にも。ですからそれは結果論として仕様の、様式を見たときに、一体そういう補強をしたとか、よけい材料を使っておったとかいうような、そういう認識のしかたというものを、実は委員会は過去において認めた例もあるわけなんです。しかしいま言ったように、報告の中に、あなたのほうで事実上指摘したことがあとから訂正されたという場合、こういう現在のような場合で報告内容が違っておったというのは、今回が初めてじゃないかと思うのですが、その点調べてみて取り扱いについては検査院当局で結論を出して、いずれあの決算の提案の日があるわけですから、そのときに委員長から補足してもらうということで手続だけとっておいていただきたい。それではそういうふうに。
  94. 佐藤三郎

    説明員佐藤三郎君) はい。
  95. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 この首都高速道路公団昭和四十年度の事業計画及び資金計画という資料が出ているわけですが、これは予算委員会に出た資料ですが、建設省の分として出ているわけですが、それでお聞きしたいのは、本件工事ですが、これは何年度の事業計画で、そうして事業個所名はどこに該当するわけですか。これによりますと、首都高速一号線、二号線、二号分岐線、三号線、四号線、四号分岐線、五号線、六号線、七号線、八号線までですが、これは関係ないわけですか。
  96. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 先生のお話、ちょっと聞きそこねたのでございますが、回答が間違っているかもしれませんが、四十年度の施行個所がどうなっているか、こういうお尋ねと理解してよろしゅうございますか。
  97. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そういう意味ではなくて、昭和四十年度の事業計画の資料が出ているわけですが、建設省から。それは出ているのですが、本件の工一事は、これはそれとは関係がなくて事業個所なんかは、どういうふうな事業個所になっておるか、ここに出ているのは、一号線から八号線までです。それとの関係はどういうふうになっているのかということですが。
  98. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 本件三宅坂地区特に西松建設工事、この工事は、昭和三十六年度の工事でございます。そうして完成が昨年の十月完成の工事でございます。場所は、三宅坂地区でございます。お手元に実は地図を配付してございますが、地図をごらん願いますというと、施行個所がわかるかと思いますけれども、ちょっとここで掲げて失礼でございますが、この地図で施行個所は三宅坂の赤く塗りましたこの個所が本件工事個所になっております。
  99. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 本件工事個所というのは五百四十メートルですか、そういう意味ではなくて全体のこの工事はどういうふうな形式の名称ですか。これは三宅坂なら三宅坂だけの独立して一つ工事になっているのですか。どういう意味ですか。これは僕もよくわからないのですが、これは。
  100. 桃井直造

    参考人桃井直造君) いま申しましたのは、西松建設の請け負った部分の工区の工事でございます。そのほかにこの地区におきましては、半蔵門から千鳥ケ淵公園にかけまして飛島建設、それから地図の南に下って大成建設、それから赤坂見付寄りの熊谷建設、こういう工区になっております。結局工事の規模と内容、そういうものから私どもは工区割りをいたしております。その工区工区によって発注をいたしております。
  101. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 いや、工区割りだとか発注が工区ごとに発注しているということではなくて、全体を通じてこれはどういう正式な名称なんですか。ただ三宅坂地下インターチェンジというだけなんですか。どういうふうになっているのですか、工事名称は。何号線の一部かという意味です。ぼくの聞き方が悪いけれども……。
  102. 八島忠

    参考人八島忠君) この図面にあります五百四十メートルの区域はこれは四号線でございます。それから分岐いたしましたところから色の塗ってあります区域の間、これが三号線になっております。
  103. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると、四号線というのと四号分岐線というのと二つあるでしょう。四号分岐線というのは、これは残工事がないわけだ。このこと言っているわけですか。三十六年着工して竣工予定年度が三十九年、総事業費が……、違うなこれは。これとは違いますね。どれを言っているのですか。これとは関係がないのですか。
  104. 桃井直造

    参考人桃井直造君) いま先生からお話がございました四号分岐線というのとは関係ございません。四号分岐線というのは大手町のところから神田と東京の間の山手線、京浜線を越えまして江戸橋のほうへ参ります。それが四号分岐線ということになっております。
  105. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 四号分岐線というのは事業費も非常に小さいわけですね。これは関係ないことわかりましたが、あなたの言っているのは四号線と三号線と両方かかっているのですか。この本件工事本件の問題になった五百四十メートルのほうは四号線のほうに入っておるのですか。
  106. 八島忠

    参考人八島忠君) 四号線と三号線とを一括して契約いたしたわけでございます。
  107. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 どうもよくわからないのですがね。四号線の中だとすると、四号線は四十三年度に竣工予定なんでしょう。三号線は四十年度に竣工予定のわけですよね。そうすると四号線の中の一部分なんですか。三号線の中の一部分なんですか。西松の工区のほうは四号線で、ほかのほうは三号線の一部だと、こういうのですか。
  108. 八島忠

    参考人八島忠君) 西松が請け負いましたのが三号線と四号線と両方になっております。二またに分かれて、二本を契約をした、一括して……。
  109. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 二本を一括して契約したというのはあとの話ですけれども、そうすると三号線は竣工は四十年度なんですよね。四号線は四十三年度とこれには書いてあるのですがね。お見せしましょうか。建設省が出した昭和四十年度の首都高速道路公団の事業計画というのですよ。これとは関係がないのですか。関係がないのなら関係ないでいいのですよ。
  110. 桃井直造

    参考人桃井直造君) まことにおくれて申しわけありません。先生のおっしゃったとおり五カ年計画では、三号線の完成は来年の三月末という一応五カ年計画では計画の内容になっております。
  111. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 それで本件工事ですよ。これはそうすると三号線の一部にも入る、四号線の一部にも入っている。こういうわけですか。
  112. 桃井直造

    参考人桃井直造君) そうです。
  113. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 なるほど。どこが三号線でどこが四号なんですか、この図面でいくと。
  114. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 先生の地図のところで五百四十メートルと書いてございます。この部分は四号線でございます。それから三百八十メートルと書いてございます。それは全部四号線でなくて下に分かれるところから下に向かった部分だけが三号線でございます。
  115. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 赤いところですか。
  116. 桃井直造

    参考人桃井直造君) ええ赤いところです。三百八十メートルのうち分岐点から地図で下に下がった赤く塗られた部分、これが三号線でございます。
  117. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 四号線は四十二年度ですか、竣工予定は。ずいぶんおそいですね。
  118. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 御説明申し上げます。四号線につきましては、八重州口の前をトンネルで大手町のところから結ぶ、この線がまだ未完成でございます。これが五カ年計画の最終年次にできる。こういう計画を持っているわけでございます。
  119. 横川正市

    委員長横川正市君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕
  120. 横川正市

    委員長横川正市君) 速記を起こしてください。
  121. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると工事名は、これは第四百三十一、三百二十五、その二となるのですか。その二工区隧道新設工事となるのですか。
  122. 八島忠

    参考人八島忠君) 工事名は第四百三十一号第三百三十五工区、その二工区隧道新設工事というのが正式の名前でございます。
  123. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 四百三十一と三百二十五と二つあるという意味ですか。続いているのですか、これは。
  124. 八島忠

    参考人八島忠君) この分岐点からこの図面の上のほうになる部分はダブるわけでございます。したがいまして、この工事の段取り等からいたしましてここから分岐点を含めて両工区にわたって同時に契約したということでございます。
  125. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 いや、契約はわかるのですがね。四百三十一というのはどこなんですか。それから三百二十五というのはどこなんですか。それからその二というのは何なんですか。そういうのがわからないと、ただいきなり入ってみたって、わけがわからなくなってしまうわけですよね、あとで。
  126. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 先生のあるいはお手元に配付いたしました資料の中にこういう資料がございますが、当委員会資料として提出いたしました資料でございます。それで各工区割りを書いてございます。
  127. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると、その図面でいうと、その四百三十一は五百メーターで、三百二十五は三百二十メーターと書いてあるんでしょう。このインターチェンジの一般図のキロ数と違うのかな。そこはどうなっているんだろう。
  128. 八島忠

    参考人八島忠君) 一応工区をあらかじめやります場合には、これは机上でもって一応だいぶ前に工区割りをいたします。ここからこの間は何工区、何工区というふうに区分けをするわけでございますが、実際に仕事をやります場合には多少の変更はできる。あるいはまた、一つの工区を半分に分けてやるというような場合も出てくるわけでございまして、この場合はそういうような「その2」と書いてございますのは、一工区を二つに分けたということでございます。
  129. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 一工区を二つに分けたのは、これはあとで聞きますが、四百三十一のほうは五百四十メーターなんですか。初め五百メーターだと思ったら、はかってみたら五百四十メーターだったというのかな。三百二十五というのは、初め三百二十メーターだと、こういうふうに思ったら、あとではかってみたら三百八十メーターあったと、こういう意味ですか。よくわからないんだ。インターチェンジのほうの……。
  130. 八島忠

    参考人八島忠君) 先ほど申し上げましたように、この工区を設計いたします場合には、まだ綿密な測量も何もやってないときにやるわけでございまして、一応の目安として工区割りをするわけでございます。しかし、実際にやります場合には、これを一つのものに合併したり、あるいは二つに分けたり、あるいは短くしたりするような場合が出ててくるわけでございます。
  131. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 それはわかりましたがね。そうすると、どっちが正しいのですか。
  132. 八島忠

    参考人八島忠君) この図面が正しいのです。
  133. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 三宅坂インターチェンジという大きな図面、これが正しいのですか。
  134. 八島忠

    参考人八島忠君) はい。
  135. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 わかりました。「その2」というのは何でしたっけ。この工事契約書に「その2」と書いてあるのは何ですか。
  136. 八島忠

    参考人八島忠君) 工区を二つに分けまして、一つを「その1」、一つを「その2」というふうに分けております。その1のほうは大成工区のほうになります。その下のほうになります。
  137. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 それで、いろんな事件内容ですね、それはこの次に聞きたい思うのですが、私がもう一つきょうここで聞いておきたいのは、この請負代金をきめるときに、一体どことどこと、これは指名できめたのですか。どういうふうにやったのですか。
  138. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 請負業者を決定いたします場合には、私どものほうといたしましては、希望する業者の指名願い書を毎年三月から四月にとりまして、その内容はその業者ごとに資本金、それから従業員数、技術者の数、要するにその会社の信用及び事業遂行能力がわかるような資料を提出していただきまして、そして指名業者台張というものをつくりまして、その中からその事業の規模及び事業の性質に応じまして業者を選定してまいっております。たとえば本件につきましては、三宅坂地区は非常に雑工事でありまして、世界にもまれに見る工事でございますので、指名業者の上から順番に、一工事について五社ずつとりまして、それを指名業者といたしまして入札をいたしたわけでございます。
  139. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると、本件のところでは指名業者というのはどことどこだったのですか。
  140. 桃井直造

    参考人桃井直造君) お手元の資料にもございますと思いますが、本件の指名業者は熊谷組、鹿島建設、大成建設佐藤工業、西松建設、この五社を選びまして、本トンネル新設工事の指名業者といたしたわけであります。
  141. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると、これは工区を全部で幾つに分けたのでしたっけ。
  142. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 三宅坂地区を大きく四つの工区に——工区と思いますが、この場合の工区というのは入札単位としての工事の対象に分けた、こういうことでございます。
  143. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると四つで、おのおのこの五社が全部指名に入っていたのですか。
  144. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 先生のおっしゃるとおりでございます。
  145. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると、その五社のおのおのの各工区ごとの何といいますか入札金額というのですか、これはいまここでなくてもいいですよ、あとで書面でもいいですが……。
  146. 桃井直造

    参考人桃井直造君) いま五社をそれぞれ入れたと申しましたけれども、ちょっと各工区の入札指名業者を申し上げて……。別のプリント、お手元に御配付してありまする三宅坂地区業者選定というところに、それぞれの工区別に指名業者と落札金額が書いてございますので、それをひとつごらん願えれば幸いだと思います。
  147. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると西松は二つに指名されたのですか。
  148. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 先生のおっしゃるとおりであります。
  149. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうしてそのときに契約保証金がこれは免除になっていますね、これはどういうことで免除になっているのですか。
  150. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 指名業者といたしましてわれわれのほうが信用ある業者を選ぶ、こういうことでいろいろな資本金とか従業員数、かつての工事の経験数とか、そういうことで、まず信用ある業者を選ぶというたてまえから一つと、それからもう一つは、本件につきましても完成保証人が別についております。したがって、それによって措置しておるわけでございます。
  151. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると、一般的には契約保証金はある程度の請負代金のパーセンテージできまっていて、そのほかに完成の保証人というか、それをつけるというのが普通なんですか、この請負のやり方は。これはどういうふうになっているのですか。
  152. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 指名競争入札の場合には、指名の段階で実はふるいをかけております。われわれのほうとしては保証金は取らない、こういうのがわれわれのところのいま仕事の慣行でございます。
  153. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 建設省で国の仕事なんかを請け負わせる場合にも、保証金はほとんど取らないのですか。どうなっているのですか。
  154. 鮎川幸雄

    政府委員(鮎川幸雄君) 完成保証人はつけておりますが、保証金は一般的に取っておりません。
  155. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 そうすると、建設省で工事を請け負わせる場合に、一つの基準みたいなものがあるのですか。
  156. 鮎川幸雄

    政府委員(鮎川幸雄君) 地建の限りで申し上げますと、請け負わせる場合には、指名から入札にいくわけですけれども、その間入札に至り、その指名をいたします場合には、大体最初に登録をしてもらいまして、大体業者の格づけができておるわけでございます。A、B、C、Dに。その格づけによりまして業者のランクができておりまして、そうしてそれに対して、それに即応する仕事がそれぞれの場合において指名され、業者建設能力、施行能力等を勘案してやっているわけでございます。
  157. 稲葉誠一

    稲葉誠一君 これはわかりましたけれども、このように工事の保証人が倒産するというようなことがかりにあった場合に、保証金がないと困っちゃうのじゃないですか。梓通みな取らないのですか、県の工事の場合でも取らないのですか。
  158. 鮎川幸雄

    政府委員(鮎川幸雄君) そういうために完成保証人をつけておるわけでございまして、工事が所定のとおりに参らない場合には、保証業者によってやってもらうということでございます。
  159. 横川正市

    委員長横川正市君) いまの質問に関連してお聞きいたしておきますが、工区の非常に困難な度合いに従って、能力ある建設業者工事を請け負ったかのごとくに、大体、一工区一会社入札ですから、二工区も三工区も実は落札しなければいけないのに、そういうこともあるだろうと思うのに、非常にうまく配分されたのは、これは偶然ですか、それとも偶然じゃないのですか。
  160. 桃井直造

    参考人桃井直造君) 私実はせっかくの委員長のお問い合わせでございますが、ちょっと存じ上げておりませんので、お答えができません。
  161. 横川正市

    委員長横川正市君) ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕
  162. 横川正市

    委員長横川正市君) 速記を始めてください。  本日はこの程度で散会いたします。    午後二時五十四分散会