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豊瀬禎一君 ありますよ。この問題というものは、私に言葉にきぬ着せんで言わせていただくならば、若干、道徳の押し売りのような気がするのです。これは平
議員としての進退あるいは副
議長としてとるべき
措置は、こういう席上でこまかく論議されないうちに、副
議長たる
重政さんが処置しておくべき問題だと思うのですよ。それをここで言わせるというのは、私、まことに、お互い
議員としても情ない問題だと思うのです。
国会法二十一条には、ちゃんと副
議長の代行権が認められておるのですが、六月一日以降はこの代行権が行使できないでしょう。そうすると、あなたがとどまっていたいという
気持ちは、代行者であるところの副
議長を設置しないということですか。臨時
国会が開かれない限りその間は
空席にしておくということですか。そういう当然の、だれが
考えても
やめたほうがしごく円滑な問題を、遺憾でございますとか、私の
意思は
やめるつもりはない、とか、党に帰って相談するとかおっしゃると、まことに私は、今日まで、あなたを
参議院が副
議長として戴いておったということに、情ない気がするのですよ。これは良心というより、むしろ私は常識の問題であって、私
どものような
議員経験の浅い者から、あなたの
任期が切れるのですから、お
やめになるべきですよということをお聞きにならない前に、当然あなたが
議長の
手元にお出しになってこそ、初めて
参議院の権威といいますか、
国会の運営といいますか、これが正常にいくんだと、このように
考えるのですよ。あなたのおっしゃるおことばというものは、私、黙って聞いておりましたが、私
ども若手の人間が聞いても、まことに情ないと思うのですね。あなたとしては、ここで、
皆さんにそういう御
意向があれば、
自分の
意思はこうであったけれ
ども、尊重して進退を決しましょうとおっしゃるのが、当然の、ことではないでしょうか。私
どもは、そういうことから、
議院の正常な運営、あるいは議会の権威というものが高められていくと思うのです。あなたの
お話を聞いておりますと、六月一日以降は
任期が切れるのに、なぜ副
議長を
やめたくないのかという理由が、少しもわかりません。
国会法上あるいは憲法上、その他、何か、あなたがとどまっておったほうが当然である、とどまっておったほうが
議院の運営上からも都合がよろしいと、こういうお
考えがあるのでしたら、明確に聞かせていただきたいと思うのです。
大矢理事の最初の
質問に対するあなたの
お答えは、
やめたくないと思っている、
議長の了解も得た、ただ
空白になるのは遺憾だという趣旨です。それだけのことでは、私としては、なぜとどまりたいとおっしゃるのか、その理由が少しもわかりません。しかも、あなた個人の常識の問題を、党に帰って相談なさるということは、あなたが
やめるという
意思を決定なさって後に、こういうことにしたいから、どうか取り扱ってくれとおっしゃる問題で、
やめましょうか、とどまりましょうかということを党に御相談なんということは、まことに不見識なことじゃないですか。先輩の副
議長さんに対して失礼な言い方ですが、私は、当然これは常識の問題じゃないかと思うのです。もし、副
議長が、ぜひとも
自分は
やめないで、とどまったほうが、
参議院の運営のためにも、また
国会法上からも当然だ、あるいはよろしいという理由がありましたら明確にお聞かせ願いたいと思います。