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説明員(
佐藤正二君) いまの
大臣の提案理由の説明を補足させていただきます。
先ほど提案理由の説明のときに、本年一月二十日までに本件
改正の
批准書を国連
事務局に寄託した国は五十四ヵ国と申しましたが、その後日にちがだいぶたちまして、現在は国連
事務局から正式に通報を受けましたところでは、この数が六十七ヵ国になっております。したがって、国連
加盟国百十四ヵ国の三分の二である七十六ヵ国に対してはもうあと九ヵ国ということになっているわけでございます。それから、この
改正自体は常任理事国全部の
批准が必要なわけでございますが、常任現事国である
各国の
態度について申し上げますと、ソ連は御承知のとおり、もうすでに
批准を行なったわけでございます。それ以外につきましては、アメリカは現在
政府部内で早期
批准の決意を固めて議会提出のための大統領の
承認を得たと言っております。したがって、大統領は四月六日付で上院に対して本件
批准について上院の
承認を要請して、さらに四月二十八日にラスク国務長官は上院の外交
委員会において本件
改正に関して趣旨説明を行なっております。これはアメリカとしては九月一日という、いわゆるターゲットを見て動かしていると思う次第でございます。それからイギリスにつきましては、イギリスは御承知のとおり、議会にテーブルしておくとそのまま
政府の
批准ができるようになるわけでございますが、本件
改正に関する白書を四月八日に提出しまして、結局、その提出後二十一日間の
国会開会日数を経過すれば
政府は本件
改正を
批准できるという形になるわけでございます。したがって、イギリスも
批准ずる態勢を整えておるというふうに考えていいと思います。それからフランスにつきましては、五月六日の、ついこの間の閣議で
承認されまして、
批准のために
国会に提出される予定と聞いております。それから
中国は、本件
改正案は両方とも
——経済社会理事会のほうも安保理事会のほうも、両方とも賛成するということに決定いたしまして、すでに外交部からその建議案を行政院
会議に付議しております。で、近く行政院から立法院の同意を求める手はずと聞いております。
それから次に、両理事会
——安保理事会と経済社会理事会の現在の議席配分の状況をちょっと御説明いたしますと、国連創設当時は
加盟国が五十五国だったのが、現在は百十四ヵ国と、ほとんど倍増しているわけでございますが、両理事会の議席数は、依然として安保理事会は十一、経済社会理事会については十八ときめられたままになっているわけでございます。非常任理事国耳地域的グループを代表するたてまえになっておりますが、グループによっては
加盟国のふえ方が非常に違うわけでございます。たとえばAAは非常にふえていくとかいうようなことがあるわけでございます。各グループ間に非常に均衡を欠くようになってまいりまして、特にAAについては均衡を欠く形が非常に激しくなっておるというのが現在の
状態でございます。現在の安保、経社両理事会においては、議席は、安保理事会においては一九六五年度においてはAAから三ヵ国
——象牙海岸とジョルダンとマレーシアでございます。それからラ米から二ヵ国、ウルグァイとボリビアが入っております。それから西欧その他というグループがございますが、これから一ヵ国、これがオランダでございます。あと常任理事国が五ヵ国あるわけでございます。それから経社理事会については、第十六回の総会以来、AAが五ヵ国、英連邦が一ヵ国、西欧が二ヵ国、東欧が二ヵ国、ラ米が四ヵ国、それに、実はここは
中国が入らない安保理の常任理事国の四ヵ国、と申しますのは、
中国は一度ずっと入っておりましたんですけれ
ども、選挙で落ちまして、それ以来
中国は入っておりません。現在AAのほうからはパキスタン、
日本、アルジェリア、イラク、ガボンということになっております。本件
改正が発効した場合には、安保理事会及び経社理事会の議席は、安保理事会につきましては非常任理事国が十ヵ国になりまして、議席配分はAAから五九国、それから東欧から一ヵ国、ラ米から二ヵ国、西欧及びその他から二ヵ国、こういう形になるわけであります。それから経社に関しましては理事国が二十七ヵ国になりますが、その議席配分は、AAから十二ヵ国、AA内の国を除いた英連邦から一ヵ国、それから東欧から二ヵ国、中南米から五ヵ国、それから西欧その他から三ヵ国、それと英、米、ソ、仏、そういうことになるわけでございます。
大体補足説明としては、簡単でございますが、以上でございます。