○伊藤(卯)
委員 一点だけ。私は、常平生、炭じんと
ガスの
爆発は、その
対策を万全に立ててあれば絶対防止ができるという持論を持っております。これについて、過般から、
政府から委嘱された有沢
調査団その他
関係の
調査団やら、また先般本
委員会で
炭鉱の社長の人々を多数呼びましたときも、いずれも、私のこの炭じんと
ガス爆発はその万全の
対策を立てておくならば防止ができるということについては、全員私の意見に替成でございました。しかるになぜ
爆発をするのかということになれば、やはりその万全の
対策が施されてない。それは、私企業なるがゆえに、やはり経営を度外視して考えられないというところに、おのずからそうした
対策が十分立てられてないということは、これも議論の余地はないと思う。
そういう点から、先日本
委員会で、今後再びどのような
災害を起こさしてはならないという
決議案を、全会一致でつくりました。しかもそれは、との行政に当たる
保安局などの意見も十分聞き、あげて、行政の府もまたわれわれも、この
委員会も、あるいは
調査団も、
炭鉱会社の社長の諸君も同音でございます。そういうようにしてつくられた本
委員会における
対策決議案というものを、自民党の総務会で、あまりに具体的過ぎるというので、これに難くせをつけて幾日も幾日もそれを引っ張って、とうとう本
委員会では
決議をさせませんでした。
佐藤総理は自民党の総裁です。しかも、だんだんおっしゃっておられるように、その
対策を十分お立てになるのなら、そういうようにあげてのこの
保安対策の万全のを期する本
委員会における
決議を、それを具体的過ぎるといって難くせをつけてこれをやらせないというがごときは、いかに自民党あるいはまた
佐藤内閣というものが、
保安対策に対して、いかに万全を期してやるとおっしゃっても、私はそういう点においてやはり十分でないと思う。なるほどそれは本
会議で
委員長の
報告の形でどうやらお茶を濁したが、やっぱり権威あるものなら、この
委員会でつくったのですから、堂々と本
委員会で
決議をさせ、また、本
会議でも
委員長にその
決議案を堂々とやらして、そうして衆議院はあげて、
委員会も本
会議も、これに対して、今後は必ずこれを実施するということ等をやられることが、これは百万べん
お互いに議論をすることより、
佐藤内閣がいかに
保安対策に
責任を持ってやろうとしておられるかということを証明する
一つでもあるし、また与党でもそういう点について、もっとこういう点も落ちておるじゃないか、だからこういう点も加えてやったらどうだというような、むしろ万全を期するために足らざるところをつけ加えてやるというくらいのことをおやりになるということが私は熱心であると思うが、そういう点に対して、私は自民党の総務会にも非常に遺憾を感じておる。また総裁としての
佐藤総理大臣も、これは
御存じないかもしらぬけれ
ども、そういう現実があるんだから、したがってひとつそういうことを十分頭にお入れになって、
ほんとうにそういうことを再び起こさせないためには、
政府みずから
予算的
措置においても、あるいは
保安監督官の動員においても、あるいは管理監督の上においても、あるいは同時に、それを実施させる上においても、むしろ今後は指導的
立場に立ってやるということについて、私はそういう経過をあなたのお耳に入れて、あなたの
ほんとうに真剣な
決意をひとつお聞かせ願いたい。