○佐々木(良)
委員 しかし、入れておらぬと言われるけれども、
北海道、
九州は
産炭地という概念の中で
考えておられるが、
北海道も
九州も電気
会社としてあまりそろばんはよくないわけだ。だからそれを
考えておられるので、ここのことばはどうでもいいけれども、実際はこの公平というのは
還付金だけでなしに、ある
程度電力会社の
収支を
考えてやらざるを得ないのでしょう。
北海道、
九州を除いたって、東北も
考えなければならぬようになるでしょう。そうすると
通産大臣、さっきの話ではないが、私が非常にいやなのはそういうことなんですよ。そのプールの分け前だと言うけれども、社長連中が寄ってきめるといっても、
考えてごらんなさい。おのおの利害
関係が錯綜するわけだ。
値段を自主的にきめろと言うても、そんなものスムーズにそうおっとりと、簡単にきめられるものじゃないのですよ。現にようきめられやしない。きめられやしないから、そのときには
会社側から
会社試案とういものが出される。そのときに、従来から見て、官僚が一番力を発揮するのです。その利害損失が九社の中で対立するわけだ。そして
合計金額はもうきまっておるわけだ。そうすると、官僚が中に入って調節してやらぬとできないということになるわけだ。その際に権力が一番ものをいうのです。これがよろしくないことなんだ。私は今度の販売
会社システムの中で、一番の問題はそこにあると思うのです。
石炭関係者が、今度重役かだれか知らぬけれども、とにかく販売
会社に天下っていかれるでしょう。天下っていかれるその人々が電気
会社九社の中のけんかの仲裁に入られるわけだ。そうしてそれは大きな金額の上げ下げに
関係があるから、ものの言い方
一つでいろいろな問題が出てくる。これは私のひがみですから私のひとり言と思っていただきたいが、そういうものに官僚が入っていくという危険性があるので、この点は
通産大臣はよほど気をつけて運営されないといけない。それから同時に、基本的に言うと、私はここで
滝井さんが言っておったように、理屈がおかしいですよ。この
販売価格は
合理化法の五十八条の基準
炭価を中心にしてきめる、こう書いてあるでしょう。その購入
価格はいまの話では一本で三百円なら三百円、購入
価格はそれを基準にしておるかもしれぬけれども、
販売価格はいまのように
還付金との調節だ。それからいうと
収支関係が頭に入って適当に分けるわけだ。そのものと非常に原価主義をたてまえとしておる
合理化法の基準
炭価の概念は、これは理屈の上では結びつきません。それはほんとうはどう
考えておられるのですか。私は法制局さんに聞いたら、これは広いことばで準拠という概念の中に入れてもいいと言われた。しかし法制局さんの理屈もあきまへん。準拠というようなまたしろうとにわからぬようなことばづかいをしなさんな。これが
責任をあいまいにし、
業界をおかしくするもとになるわけだ。基準
炭価なら基準
炭価じゃないか。いまの話で三百円上げなければならぬなんという意味は、生産の費用が上がってくるとか、あるいはその他の経済事情が変わってきて、
石炭の
値段を三百円上げなければならぬという理屈に立つのが、
合理化法の五十八条の
考え方なんです。その
値段のきめ方と自分の
会社の
収支まで
考えて損金に割り振ってでき上がったところの九社の
値段というものとは、質的には全然違ってくるものでしょう。だから、皆さん時間を取って悪かったけれども、その辺は問題を残しておいて
考えていきたい。それは話が全然おかしい。もっと私は端的にすべきだと思う。第一それならば、プールにするだけの話であるならば、販売
会社は必要でたい。そうしてしかも、
電力会社の言うとおりとするということであるならば、何のために販売
会社があるのか、わけがわからぬということになる。したがって、この問題に対して少し私異議を唱えるように言うと、
石炭だけにつらいような、冷たく当たるように見られるからやめておきますけれども、言うならば
石炭会社が非常に
赤字で困っており、日本の国のエネルギー政策的観点から
石炭をある
程度何とかせぬならぬという至上命令の上に、
政府が
責任を回避する、官僚は官僚的なかせぎを行なう、そしてほんとうは兄弟のように手を握らなければならない電気
会社のほうは、くそったれ、それほどおれのほうをたたくなら逆に今度はたたいてやる、こういう感じが
現実にあらわれようとしつつある。そのために
通産大臣、いま仲裁で苦労されておるでしょうが。私はこの
法案はこのような意味で、基本的な
石炭産業の問題とからんで、問題が非常に残っておると思うのです。したがって、どうか今後基本的な
石炭産業の方針を立てられ、そうしてこういうあいまいもことして
責任がどこにあるのかわからぬような状態は一日も早く解消されるように希望して、私は
質問を終わっておきます。