○上田政府
委員 お答え申し上げます。
まず第一点の材料置き場等に河川敷をなぜ貸さないのかということでございますが、これは材料置き場にいたしますと、それが洪水のときに流失をいたしまして、下流のほうの橋にあたり、あるいはまたそこのところが非常に深掘れを起こしたりいたしますので、そういう点で望ましくない。しかも一時的の河川工事用の置き場でございますと、これはやむを得ないものでございますが、民間のものでございますと、長期におお置きになりますし、そういうことで、のけろと言ってもなかなかのけてもらえないというようなこともありまして、そういう材料置き場には不適当である、河川敷というものは河川の流水の疎通に害のあるものはいけないという
考え方で、そういうものに対してはなるべく許可しないという
方針をとっております。
それから、
河川敷地内に以前農耕地を許しておったではないか、それをなるべく減少するようにしたのはどういうことかということでございますが、農耕地にいたしますと、どうしても河川敷の中を耕される。耕すということは、結局上の土が非常にやわらかくなって、流水が上を流れますと掘れてくる、そういうことが起こりまして、流心といいますか、一番勢いの強いところが変わってくるというようなことになって、堤防をこわすおそれもあるので、それはなるべく堤防に近いようなところはやめさそうじゃないかという
方針をとりまして、また護岸に近いところはやめさそうじゃないかということで、そういう
方針をとってきたわけでございます。
河川敷をゴルフ場に許可したのは一体どういうことで許可したのだろうかということでございますが、実はその当時私ももっと下におりましたので、大きな
方針というものは聞いたのでございますが、ゴルフ場になりますと、ああいうふうに芝を非常に植えられる。川原におきましては、芝というのが背たけといいますか、それも一番伸びませんし、河川の流水の流下に対しても一番いいものであるという点において、そういうゴルフ場はいいんじゃなかろうか、こういうことになったのではないか、こういうふうに聞いております。
それから、今後はそれではどうするか、野球場なんかはどうかということでございますが、野球場なんかもやはり水の勢いというものを
考えていかなければなりません。ただし
東京都内においてはそういう心配はあまりないようでございますが、全国的に
考えますと、そういうことは
考えなけれ
ばいけませんが、たとえば荒川の下流、こういうものについては、できるだけそういうものはつくっていただくようなことに前はなっておったのではないか。したがって、現在許可しておりますうちで、野球場なんかは非常にその数が多いように
考えております。
それから、今後はどうするかということでございますが、
国民広場にしようじゃないか、
東京都内が非常にあき地がなくなってまいりまして、
国民体育上どうしてもこれは困るということで、国会のほうでもその
委員会をおつくりになって御
要望が出ております。
建設大臣も先日
お答えを申し上げましたが、そういう趣旨に沿ってひとつ
検討をしていこうじゃないか。しかしながら、いままでに許可をしたものがございますし、先ほど会計検査院のほうで
お答えになったとおり、やめさせることはすぐにもできますが、それに対する補償という問題はやはり残ってくるわけでございます。その補償という問題が非常に大きいと、結局そういう
国民体育のために広場をつくろうとしても、非常に金が要るということにも相なりますので、その辺を十分に
検討をしていきたい、そうして
国民がお使いになる度合いというもの、また場所というもの、そういうものも
検討して
計画的にやっていきたい、こういうことで目下
検討をいたしておるところでございます。