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長谷川(保)
委員 さらに、今日
一般の
医療費の問題等も
関係しまして、私は、国でやっておる
仕事は一番合理的にやっていると思いますから、その点をしっかり見きわめていって、追求していって、そうして、今日の
一般の
医療費の増高というものが合理的なのか、それとも合理的でないのか、つまり、営利的なものが多分に入ってきておるのか、それらの点を見きわめる必要がある。そうして、もし合理的なものとしてどうしてもそういうことになっているとすれば、これはやはり、国が十分にこの問題を取り上げて対処するという形をとりませんと、ただ、今回伝えられておるがごとくに健康保険法の改正その他がなされて、国民にだけ負担がいくとすれば、せっかく受診率が相当に上がってきて、早期受診、早期治療が行なわれてきている出ばなをたたくという形になって、また、これだけ経済発展をしてまいりました国家といたしましても、実に好ましからざることになると思うのであります。でありますから、こういうような
関係を、国の
関係においてもし合理的にやっているとするならば、その十分な
資料をわれわれに提供すべきである。また合理的に行なわれておらぬ、何らか不当な
支出が行なわれているとすれば、われわれ
決算委員としてはこれをチェックしなければならぬという形になるわけであります。したがって、ただいま申しましたような
事柄について
資料を提供していただきたいと思うのであります。
それからもう一つ、
大学病院のことで伺いたいことがあります。これは実は先ほど伺いましたが、
大学病院におきましては、大きな
収支のアンバランスができて、国がその
予備費までも追加して出さなければならぬというような
事情になってきておるのでありますけれ
ども、ここに実に気の毒な例があります。これは昨日訴えられた例でありまして、名古屋
大学の
関係でありますが、豊田キヨカという人であります。いまは浜松市元魚町というところに住んでおる。広島の原爆投下のときに広島におりまして、六キロということでありますから、特別原爆症の
関係にはならぬと思いますが、この人が広島で焼けましたために、戦後浜松市に引っ越してきたのであります。不幸なことに、三十五年の五月に、直腸ガンで直腸の切断手術を行なって、人工肛門をつくってどうやら生きているという形で、実に気の毒な力です。白血球の減少症、高血圧等の治療をし、その痩孔の手術等をしたようであります。三十八年十月十日に入院をしておる。こういう人でありますから、生活はできなくて、月に四千円くらい生活保護を受けておるようであります。ところが、この人に対しまして、名古屋
大学のほうでは毎月のように二人ずつ金を取りに来る。ここにいま私の持っている受け取りは、三十九年十月六日付の領収証でありますけれ
ども、二千円取っている。毎月二人でやってきてやかましく言うから、どうにもしようがない、払っているというのです。こういう国がやっておりまする
大学病院のようなところで、生活保護を受けておる人からこうやって——なお前に二十万円くらい、入院して治療した借金があるのだそうでありますが、それを毎月取りに来て、まるで高利貸しの取り立てのようなふうに取っていくということは、われわれとしては許しがたいと思う。一方的な情報でありますから、事実がさようであるかどうかは両方聞いてみなければわかりませんけれ
ども、少なくともこの人は請願書を書いて
国会に出したいと言うから、それはどうも
国会に請願する筋のものではないから、私がその話は
事情を伺ってみましょう、こういうことで、昨日預かってきたのでありますけれ
ども、こういう事実があるのかないのか調べていただきたい。そして、こういうような事実があるとすれば、国がこれだけ大きな金をかけて経営をしておる
大学病院でありますから、こういう不合理なことはあり得ないと思うのでありますけれ
ども、生活保護をとっている者のところへ二人ずつ
大学のほうから毎月押しかけていって金を取るということはあり得ないと思うのです。もしそういうことがあるならば、文部省当局としてはすみやかに処置をしてもらいたい。気の毒な、原爆を受けて、しかもそういうような直腸ガンの手術をして、そして人工肛門をつくって生きているというような、こういう婦人から、しかも生活保護を受けている婦人から、なお金々取り上げるという筋のものではないと思う。
決算委員会でありますから、こういうような例がたまたま入ってまいりましたので、私はどうか文部省当局がこういう事実を調べてほしいということをお願いをしておきたいのであります。
原爆症の
関係でありますけれ
ども、聞くところによると毎年
予備費として出しておるということでありますが、これはどういうことでありましょうか。もし毎年こういうように
予備費の
支出によってまかなうとするならば、予見しがたいものとは考えられないというように当然考えるべきであります。
予備費の
使用においてこの原爆障害者の
医療費の不足を毎年補っておるというのはどういう理由でありましょうか。当然、もし毎年出ておるとするならば、そういうことでなしに、
一般予算として
予算請求をなさるべきであると思いますが、聞くところによると、毎年
予備費としてこれが出ておるのだそうでありますが、どういうわけでありましょうか。