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穗積委員 それでは、われわれ仄聞するところによると、まだ外務、通産、大蔵並びに
総理との間の十分な
相談ができてないということで、はなはだ時期おそきに失しておりますけれども、そういうことも漏れ伺っておるものですから、きょうはこの程度にしますが、国際
経済は特にたいへんだとぼくは思うのです。あなた方どう見ているか知らぬが、役人のための
経済ではありませんよ。山陽特殊鋼の倒産にいたしましても深刻な問題だと私は思うのです。国際的な連鎖反応がことしから来年にかけて必ず起きますよ。いわば国際
経済の情勢は昭和四年の段階だと思うのだ。それだけちょっと注意しておきます。この問題の処理のしかたは、
経済問題でなくて、しかも
日本と
中国、
アジア全体の平和に
関係する問題であるというふうに思います。
アメリカはベトナムで武力で戦争している、侵略をやっている。
日本は
経済で、
中国を仮想敵国として、これに協力しておる、敵視
政策じゃありませんか。そんな誤ったことをやったら、後宮
局長、あきませんぞ。
続いて、ちょっと時間が延びたようですし、
あと川上
委員が御
質問があるようですから、簡潔にいたしますが、これは
アジア局長または
条約局長のアドバイスを得られて
外務大臣から御
答弁をいただきたい。
まず第一に、
アメリカの最近、昨年八月以後の特にベトナムにすわり込んでの軍事行動というものは、これはもう明らかなる侵略です。明らかなる挑戦、挑発でございます。昨年私はIPUの帰りに
アメリカへ渡りました。さすがに東部地区はややインテリ水準というものが、われわれほどではないが、われわれに近い。西部のごときは、これは無学文盲の地帯で、
国際情勢などわからない、
経済もわからない、感情的な反共論を言っておるだけのことなんだ。これはもう
日本全国どんないなかへ行きましてもこれより低い認識を持っておる
国民はおりません。さすがに、高くはないけれども、ニューヨーク州地帯におきましては、昨年のトンキン湾事件の問題が出たら、これは、かつて
日本が柳条溝、盧溝橋事件を起こしたが、それ以上に
アメリカの良心の恥ずべき行為であったということを、学者またはインテリあるいはジャーナリストの人々はわれわれ
日本人の
質問に対して率直に答えておる。最近の行動は何ですか。そんなことを一々私は説明するいとまがありませんから、そういうことで第一お尋ねいたしたいのは、
日本政府のいままでのこの問題に対する声明というものは一体何でしょうか。これは一体平和を愛する
政府あるいは
アジアの戦争を防止しようとする
政府の
態度でしょうか。
政策問題に入る前に私はお尋ねいたします。
アメリカがあそこへすわり込んでああいう戦争行為をやっておる国際法上の権限は一体どこから生まれておるんでしょうか。それを第一にお尋ねしたい。