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穗積委員 大体、
アジア局長、
条約局長もおりながら、きょうこんなものだけ出して平気でいるのは、神経がどうかしているよ。しかも、さっきのようなわけのわからぬような
経過報告で、いささか得意になって、とんでもない話だ。
これから
質問に入りますが、
椎名外務大臣は、今度の
基本条約に
仮調印をしたことに対していささか得意になっておられるようですが、私どもは、これを政治的に判断をし、かつ取りきめの
内容から見ましても、はなはだしくあなたは誤った外交措置をして帰られたというふうに
考えます。したがって、いまからでもおそくありませんから、今後われわれ
野党あるいは院外の多くの良識のある
国民の
意見、
要望を聞いて政策の転換をしていただきたいことを求める趣旨で、以下
質問をしたいと思っております。
今度の取りきめについての
内容と、それの意図する、あるいはそれの背景となっておる政治的なねらいについてお尋ねをいたしたいと思いますが、きょうは時間も十分ありませんので、まず
基本条約の
内容について御
質問をいたし、政治的な影響につきましては後段でお尋ねをいたしたいと思いますから、簡潔に、再
質問しないで済むように御
答弁をいただきたいと思います。
まず第一にお尋ねいたしますが、今度の
基本条約の
基本的なレールとして、第三回
国連総会決議の一九五というものがここに大きく援用され、レールとして敷かれておる。この政治的
理由は一体何でございますか。すなわち、これは現在の
韓国政府が南
朝鮮の領土だけを
支配管理しておるという、
地域的な限定
政府であるということを確認するためのごまかしである、煙幕である、こう
理解せざるを得ないわけでありますが、それ以外に何か政治的な
理由、
目的がございましたでしょうか。このばかばかしい前例にまれに見る
国連の一片の
決議を、
基本条約の
基本的なレールとしてここへ敷いたということは、これははなはだしく奇怪に思うわけです。私がいま解釈しました以外に何か政治的な目標、
理由があったのかないのか、その点第一に明確にしていただきたい。