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内海(清)小
委員 よほど時間が
たちまして、政府
委員のほうでもだいぶくたびれておられるようですが、せっかくの
機会でございますし、特にこの十五日から北洋に一斉に出漁する。さらに二十六日からは昨年の国会で審議いたしました国際人命安全条約、これが発効するときで、きわめて重要なときでございますので、ただいま
久保委員から各方面にわたって詳細な御質問、御討議がございましたが、私はいろいろ申し上げたいことがございますけれども、特に私どもの感じております数点にしぼって御質問を申し上げたいと思うのであります。
その前に、私、一言申し上げておきたいと思いますことは、実は、昨年の暮れの四十七
臨時国会の運輸
委員会で、私が
船舶安全法に基づきます船舶
検査官の問題、それから
船員法に基づく労務官の問題で、ここでいろいろ論議をいたしました。その後、その際に強く要望を申し上げましたようなことについて、
運輸省のほうから地方の局に通達が出て、その結果、きょう御
報告いだだきましたような
船舶安全法の第十二条によります
臨検が行なわれた、こういうふうなことに相なっておりまして、これが通達が出まして、以前と以後の
検査の状態が非常に違ってきております。厳重に画期的にやられたということが、すでに御
承知のように、この三月三十日に発生した
事故でありますが、それによって
船員が十五名救助された、こういう事態が起きておるのであります。このことはきわめて重要なことだと思うのでありまして、これは時間がございませんから、簡単に申し上げますけれども、運輸当局におきましても、その後いろいろ御努力を願っておるようでありますが、この三月三十日に起きましたのは、第十一日進丸の件でございます。これは出航前の船舶
検査にあたりまして、現地の船舶
検査官が特に入念に
検査を行なった。そうして
救命具の積みかえを命じたというふうなことでございます。出航後四日で遭難して、このおかげで、十二日間漂流しながら救助されたということがあるわけでございます。これに対しましては、その十一日進丸の浅野船長が
検査に当たってくれた
検査官の名前、これは横浜だと思いますが、安田あるいは石井というふうな
検査官の名前は一生忘れぬだろうという感想さえ述べておるのであります。このことはきわめて重要なことだと思うのです。特に北洋に多くの
漁船も出てまいりますし、多くの乗り組み員が出ていくときであります。この出航前の
検査ということにつきましては、一そう意を用いて、そのことによよって少しでも人命が救助されるならば、これはきわめてとうといことである、かように考えておるのであります。この点につきましては、この国会で私どもの要望いたしましたことが十分理解されて、行政指導のほうで大きな効果をあらわしたというふうに考えております。北洋の出航にあたりましても特段の御配慮を願いたい、こういうことをまずお願いしておきたいと思うのであります。
それでは、さっそく問題点をしぼって御質問を申し上げますが、昨年の十二月十七日の私の質問におきましても、この
検査についても、五月の二十六日から国際条約が発効するので、それに適応するようにいま準備しておる。したがって、
救命具その他についても、今後はすべて一〇〇%の設備ができるようになるであろう、特にそれの中でも救難その他の場合の連絡方法としては、いわゆる自動的な救難発信機、つまりSOSブイというようなものも備えられるだろうという
答弁もあったわけであります。いまのようなことがこの発効に備えまして、運輸当局におかれましてもいろいろ
関係の整備が現在行なわれておるのじゃないかこういうことを考えるのであります。そこで特に通常言われておりますSOSブイであります、この遭難の自動通信設備でありますが、この点について、これは船舶
救命設備の完備からいたしまして、当然私どもは完全自動式が設備されるべきじじゃないか、こういうふうに考えておるのでありますが、この点についてはいまどういうふうにお考えになっておりますか。