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竹谷委員 運輸省は空中写真による調査にすぎない、千葉県庁は現実にあの地域を管轄する役所といたしまして、足で調査をした精密な調査であるので、われわれは千葉県庁の調査を信用せざるを得ない。しかも、立ちのきをしない地域も自然立ちのきをしなければならないような騒音や危険やいろいろな関係から何千戸、何万戸に大きな被害と犠性を与えるかわからない、こういうところを、もはや今日飛行場として選ぶべきではないと私は考える、むしろ霞ケ浦もしくは九十九里浜埋め立てをして、そうして新たに狭い国土を広げて、そこを飛行場に使うという構想をとるべきではないか。百里浜の問題は、いま防衛庁長官は帰られましたが、これはいかにも調整が可能である。米軍が使っている
四つの東京都の西北にある地域の一つか
二つ返してもらえばいい、これが調整困難だということはないはずだ。その点を私は防衛庁長官にお尋ねしたかったのでありますが、百里浜の問題はこれは解決できる。関東地方の防衛のためではございましょうが、これは他にも適当な地域が、新国際空港と違いまして求め得る。また、いま米軍が使っておる一カ所を返してもらってもいい、これは可能だと思う。多くの犠牲を払わせずにまた今後飛行場を拡張するのに便益な地域を選ぶべきである。
そういう
意味で、私は道路と空港を一体にして東京から九十九里まで大トンネルをつくって、そこで二百キロの東海道新幹線のようなスピードアップされた交通機関を使えば、あそこは何キロありますか、かりに百キロあるとしても三十分でいける。七十キロなら二十分か二十五分でいける、こういうことになるのであるから、都心と空港をつなぐ交通機関を空港の一部として、空港までの距離がたとえ遠くても、遠くないような、スピードアップによって近いと同じような効果をあらわすような施策をもってこの新空港をつくれば、空域がもっと安全な、都心から離れた条件のよいところで、しかも幾らでも今後拡張できるような土地として、九十九里浜の海岸を埋め立ててやる、少なくとも霞ケ浦の埋め立て等をやって、これを使う。千葉県は地域も狭い県であり、ことに八街・富里地区は比較的新しく開発された、開拓者が非常に営々辛苦してやっとりっぱな農地、市街地をつくったところなんです。これを取っ払ってしまうということは、
国家的に見ましても非常に惜しいところなんです。もっと大きな観点から
政府としては新空港の位置を
決定すべきである。私個人としては九十九里浜を埋め立ててやるべきであると思う。九十九里浜から半里か一里離れれば、あそこは三十メートルか五十メートルの台地になっておって、幾らも土がある。また海の中の土砂を使ってもよろしい。ことに私の主張するように、都心から空港まで大トンネルを掘れば、そのトンネルの土を使えばよろしいし、将来また飛行場を拡張する場合には、東京都において一日何百万トシのゴミが出てくるであろう。そういうものを持っていって埋め立てをすれば、今後の大きな埋め立てもできる。こういう大きな構想のもとに今度の計画を
——どうせ金がたくさんかかるのですから、いままで国民が苦心さんたんをして開拓をした土地や市街地や家を取っ払うことなしに、住民に犠牲を払わせないで、しかも新しい国土を広げて、よりよい空港をつくる
方向をこの際考えるべきではないか、こう思うのでございまして、いたずらに富里地区などにこだわらず、もっと大きな大所高所からひとつ新空港の位置を
決定すべきであると思いますが、いかがでございましょうか。