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1965-03-30 第48回国会 衆議院 運輸委員会 第18号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十年三月三十日(火曜日)     午前十時二十三分開議  出席委員    委員長 長谷川 峻君    理事 進藤 一馬君 理事 關谷 勝利君    理事 田邉 國男君 理事 山田 彌一君    理事 久保 三郎君 理事 肥田 次郎君    理事 矢尾喜三郎君       有田 喜一君    浦野 幸男君       川野 芳滿君    壽原 正一君       田澤 吉郎君    田中 彰治君       塚原 俊郎君    南條 徳男君       西村 英一君    勝澤 芳雄君       島上善五郎君    泊谷 裕夫君       野間千代三君    山口丈太郎君       内海  清君    竹谷源太郎君  出席政府委員         運輸政務次官  大久保武雄君         運輸事務官         (大臣官房長) 堀  武夫君         運輸事務官         (自動車局長) 坪井 為次君  委員外出席者         運輸事務官         (自動車局業務         部長)     黒住 忠行君         運輸事務官         (自動車局業務         部自動車道課         長)      秋富 公正君         専  門  員 小西 真一君     ————————————— 三月三十日  委員泊谷裕夫君及び内海清辞任につき、その  補欠として松平忠久君及び西村榮一君が議長の  指名委員に選任された。 同日  委員松平忠久君及び西村榮一辞任につき、そ  の補欠として泊谷裕夫君及び内海清君が議長の  指名委員に選任された。     ————————————— 三月二十九日  臨時行政調査会の答申における運輸行政に関す  る請願福井勇紹介)(第二一七〇号)  同外一件(淡谷悠藏紹介)(第二四八九号)  国鉄嬉野新線建設に関する請願大坪保雄君紹  介)(第二二三一号)  同(三池信紹介)(第二二三二号)  同(八木昇紹介)(第二三一四号)  同(井手以誠君紹介)(第二四四七号)  自動車運送事業免許制度維持強化等に関する  請願四宮久吉紹介)(第二三一五号)  同(岡崎英城紹介)(第二四四八号)  同(田中榮一紹介)(第二四四九号)  同(宇都宮徳馬紹介)(第二四七一号) は本委員会に付託された。     ————————————— 本日の会議に付した案件  日本自動車ターミナル株式会社法案内閣提出  第八一号)      ————◇—————
  2. 長谷川峻

    長谷川委員長 これより会議を開きます。  日本自動車ターミナル株式会社法案を議題とし、審査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。山口丈太郎君。
  3. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 いままで質問がありました中で、なおこのターミナル法案について疑問の点がありますから、その疑問の点について御質問を申し上げたいと思います。  今日、都市交通の混雑の現状から見ても、一日も早く抜本的な対策を立てる必要のあることは、本委員会においてもたびたび論ぜられておるところでありますし、特に路面交通規制措置交通事故防止などの重要施策を実施することは当然であると思うのであります。この見地に立って、今回の自動車ターミナル建設措置は適切なものであることは、私も認めます。しかし、そのためにとられた今回の自動車ターミナル株式会社法案提出までの経緯については、いま少し他の方法によることができないのかという疑問を持つものであります。日本自動車ターミナル株式会社をつくることを計画しながら、どういうわけで東京トラックターミナル株式会社をつくらせたのか、理解に苦しむのであります。私は、この質疑を通じて、率直に答えて、疑問のないようにしていただきたいと思うのであります。  第一に、運輸省は、最初は公団形式によりターミナルをつくる方針であったのですが、この計画大蔵省賛成をしなかった。そのために特殊会社に変更したというのでありますが、大蔵省が、どういう理由で、この公団形式賛成をしなかったのか、まずその理由を明らかにしていただきたい。
  4. 坪井為次

    坪井政府委員 大蔵省としては、必要性は認めるけれども、これは公共団体でやるべきではないかという議論と、それからいま一つは、国がこういったところまで全部やるようになっては財政上なかなか困難である、そういった二点であります。
  5. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 財政上の困難があると言われますけれども、これは単なる財政上の困難ということは、この理由にはならぬと私は思う。やろうと思えば、幾らでも他の方法によって公団というものが認められておる。ところが、これに対して財政上の困難があるとは私には考えられない。その財政上の困難とはどういう意味か、こういうことになるわけですが、これは高度の政治折衝ということも一つ理由であると私は思う。単なる事務当局交渉でなさったのではなかろうと思うのですが、この点、政務次官、どういうぐあいにお考えですか。
  6. 大久保武雄

    大久保政府委員 ただいま局長が申しましたとおり、大蔵省との折衝段階におきましても、主として財政的な事情でございます。
  7. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 その財政的な理由というものは、どういう理由なのか、事務当局、どうですか。
  8. 坪井為次

    坪井政府委員 国がやるか公共団体がやるかという議論一つありました。これは公共団体がやるべきではないかという議論と、もう一つは、ターミナル利用者も一部は受益するのであるから、そういった者も協力すべきではないか。そういったことから、今回の特殊会社構想が生まれたわけであります。
  9. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 私はこの問題で押し問答をしようというのではありません。けれども、私は、いまのような説明では、これは十分に了解することはできないのです。もっと確然たる理由がなくてはならぬと思う。こういう点についてはいまの答弁では納得しようとは思わぬ。  もう一つ、しからばこの国会でターミナル株式会社法というものを提案する、提案すればこれは成立をするということはこれは予測されておるところでありますし、そうすれば直ちにこのターミナル株式会社というものは活動ができるのであります。またこの種ターミナル事業民間ベースで直ちに採算がとれない、こういうことは、これは承知の上であったと私は思うのです。これはいままでの御答弁で明確になっておるとおりであります。しかるにそういう性格のものであるにかかわらず、何をもって東京トラックターミナル株式会社というものを、この法案を出すということによってつくらせる必要がどこはあるか、この点が私はこの法案提出する手順について疑念を持つところです。一体このところはどうなっておるか。いままでの答弁によると、局長は関係ないと言っておる。大臣はその点について否定をし、委員長大臣答弁をもってこの答弁の終わりとする、こう明確にはされておりまするけれども、しかし私は一事不再議の原則に従っても、まだこの法案が通過しない限りにおいては、これについてはもっと明確な答弁をしてもらいたい。大臣答弁においても、なお私は会議録を調べて疑念を持ちます。私が疑念を持つということは、一般になお理解に苦しむということです。この点について明らかにしてもらいたい。
  10. 坪井為次

    坪井政府委員 特殊会社構想ができましたのは、ただいま申しましたように、民間資金も入れるということでございました。そういった意味から東京トラックターミナル株式会社を早く設立して、そういった民間協力体制を立証してもらいたいということが一点と、それから一日も早く準備階段に入らぬと、具体的な交渉その他が始まっておりますので、そういった準備を促進するために急いだという事情にございます。
  11. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 いまの答弁では、いわゆる特殊会社であるから民間協力を得る、その母体をつくるために必要だというように第一に私は受け取るのですけれども、これに間違いありませんか。
  12. 坪井為次

    坪井政府委員 そのとおりです。
  13. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 私は、そういう自動車ターミナル株式会社法案というものを通過させて特殊会社をつくる、特殊会社をつくってからこの民間会社協力母体を要請しても、決して手順としては間違っていないと思う。それを日本自動車ターミナル株式会社法案提出をして、そしてこれが通過するということは間違いないのだ、だからしてあらかじめ早く東京トラックターミナル株式会社なるものをつくらせて、それを協力母体にする。そこまではよろしいが、そのために事前にこの会社特殊会社のための用地買収その他の先行投資を行なわせる、そこに私はどうもふに落ちない点がある。手続上もおかしな点がある。なぜそういうことをしなければならぬのか。大臣答弁によれば、この自動車ターミナル株式会社法案をつくって、そうしてターミナルをつくる、そういうことが法律の中にどの地点につくるということが明確になると土地が値上がりをする、それは国家の損であるからという抗弁をされておる。これは抗弁です。そんなことは理由にならない。なぜこの東京トラックターミナル株式会社にそういう用地買収その他を急がせるのか、私はその理由に苦しむ。その点はどうですか。
  14. 坪井為次

    坪井政府委員 板橋の流通団地の構想は、すでに昨年公団をわれわれが考えたときから進んでおりまして、建設省方面でも早く土地買収なり何なりを始めていただきたいという強い要請もございまして、われわれとしてはターミナル準備をできるだけ早く進めたいという希望がありました。しかし、なかなか民間ベースではできないということで、この特殊会社構想考えたわけでございます。その途中でも、まず民間もこれに協力してもらうという態勢をはっきりと具体的に示してもらう意味と、それからそういった準備に一日も早く取りかかれるようにというこの二点で、東京トラックターミナル株式会社設立をわれわれとしては促進してきた、そういう事情になっております。
  15. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 それは単なる申しわけにすぎないと私は思う。この自動車ターミナル株式会社という特殊会社ができてからでも、私は決して用地の入手は困難ではないと思う。また東京トラックターミナル株式会社をつくらなければ民間にこの自動車ターミナル株式会社への投資をしてもらえないという理由はどこにもない。この新会社ができてからでも、このトラックターミナル株式会社というものをつくることができるし、その団体があるのではないか、トラック協会という団体がある。そのトラック協会という団体を通じて民間投資をさせることは——私は何もこんな株式会社をあらかじめつくらせ、それに用地買収させたり何かする必要はどこにもない。どういう考えでこういうことをなさったのか。そういう大きな疑問を持つ。あなたのいまの答弁では私は納得しません。  それからもう一つは、聞くところによれば、またいままでの答弁によれば、たしか勝澤委員質問に答えられた答弁によると、たとえばこの間板橋へ行きましたら、板橋ターミナルをつくるその用地は、少なくとも都有地も相当量入っているという答弁をされたように聞いております。まだ会議録を調べておりませんので、詳細調べることができておりませんが、どれだけ都の所有地がそのターミナルに入るのか、これを明確にしてもらいたい。
  16. 黒住忠行

    黒住説明員 板橋地区はすべて民間地でございまして、民間地区買収する計画でございます。ただ先般申し上げた中で京浜二区につきましては都が埋め立ていたしますので、これは都有地でございます。板橋に関しましてはすべてが民有地でございます。
  17. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 それではこれはさっきの答弁とだいぶ違うと思うのです。いままでの答弁の中では、これは民間だけでもなし、自治体である、これは将来大阪または横浜、名古屋などの重要都市にもつくるのだ、こういう答弁です。そしてこれには自治体出資も要請されるかのような答弁があったように記憶するのですけれども、これはいかがです。
  18. 黒住忠行

    黒住説明員 東京につきましては東京都の出資を要請いたしまして、すでに内定いたしております。またほかの地域につきましても必要があれば県等出資を要請する場合があるということであります。
  19. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 その東京都が出資をしている額というのはいま公表できないのですか。
  20. 黒住忠行

    黒住説明員 東京都は本年度におきまして五千万円の出資をしてもらうことにいたしております。
  21. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 そこで多少順序を変えてお伺いしておきますが、この民間出資と地方自治体または国の出資は、この会社利益を計上して配当を行なう等のことができるようになれば、これは平等の原則でその配当をやられるのか、あるいは民間のみの優先配分をやられるのか、その方法についてお尋ねいたします。
  22. 坪井為次

    坪井政府委員 民間も、公共団体政府出資も同様に扱っております。
  23. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 たしかこれは日本航空などの特殊会社においては民間投資がその利益配分を優先する、こういう原則特殊会社がつくられておると私は聞いておるのです。いまの答弁によると、これは政府地方公共団体民間同時配分原則だ、こういうことですが、それは間違いないのですか。どうなんですか。
  24. 坪井為次

    坪井政府委員 最近の特殊会社その他の立法例によりますと、全部平等に扱っておりますので、われわれとしては後配株制度考えたのでございますが、立法例がそうなっておりますので、これについてだけ特別にするということはなかなかむずかしいので、例にならったわけでございます。
  25. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 それではこの点についてはそれを了承しておきましょう。  そこでもとに戻りまして、この会社採算については、肥田委員質問に対して、少なくとも六年ないし八年間——六年で黒字になるが、八年くらいは配当するわけにいかぬだろう、こう答弁されておる。その計画どおりにいけば私はけっこうだと思いますけれども、この種のものはなかなかそういう計画どおりにはまいらぬのではないか、こういうふうに考えられるわけであります。けれども、それが計画どおり進むといたしまして、その間少なくとも民間投資をするくらいに全然利潤がない、六年ないし八年あるいは十年かかるかもしれない、その間全然利潤がないで資金を寝かしておくというほど、トラック業者がその営業に今日余裕があるとは私は考えられない。今日のトラック業界は非常に苦しい事情にある。したがって、トラック運賃の値上げまで申請しなければこれはもたない、こういうことをトラック業者は言って、その資金の逼迫しておることを告げておる、こういうときにそれだけ長い期間資金を凍結しておくというようなことはあり得ないのじゃないか、私はそう考える。そこでその間の何らかの利潤を補てんしてやろう、初めはいわゆる公団形式でやろうとしたところが、大蔵省がこれを認めない、そこで今度は特殊会社にしようとしたところが、業界はいま言ったように不況である、したがって長期にわたってその出資した投資を冬眠させておく、たな上げしておくということはできない、何らかの形においてその六年ないし八年の期間冬眠させているところの資金に対する何らかの利益を与えようとしたのではないか、こういう疑問が生じてくるわけです。それでこの所要用地買収をまずこのトラックターミナル株式会社にさせる、そうしてこれを評価審議会というものを臨時に設けて、一見公平に見られるような委員会準備して、これに買収したものを評価させる、そうしてその資産をもってこの民間出資にする、そうすれば一見公平に見えるが、この評価審議会なるものがはたして買収用地その他についてほんとうに正しい評価をするかどうか、よしんばそれがいまの時価に換算して正しい評価をするとしても、それは買収した価格とその資産評価審議会評価した価格との間にあるいは欠損的な評価が出るかもしれないが、少なくともそういうことはない。そうすれば利潤を盛り込んだところの評価がされるということも考えられる。あらかじめこういう特殊会社をつくるぞ、だからおまえのところは早くトラック株式会社をつくって、用地買収しておきなさい、一方では評価審議会にかけて、君のところには決して損害をかけませんからというような約束をした、そういうかっこうになりますが、これは一体どうなりますか。どういう考えでこういうことをされたのですか。そういう疑念をはっきりしてもらいたい。そうでなければたいへんなことになる。この点はひとつ明快に答弁していただきたい。
  26. 坪井為次

    坪井政府委員 ただいま御指摘の土地評価の問題でございますが、われわれとしては実は東京トラックターミナル株式会社が早く発足をして、値上がりしないうちに土地を手当てしてもらいたいという考えでおりましたけれども、ただいまお話しのように、資金繰りその他が困難なためもありまして、いろいろな事情がありまして、昨年の暮れにやっと設立を見たという段階でございます。  この段階においては、われわれとしては、むしろそれによって早く特殊会社に現在のままのかっこう吸収して、諸準備特殊会社がやったほうが明確ではないかということから、この前大臣が御説明しましたように、いまの段階ではこの会社を早くつくって、そっくりそのままいまの段階吸収したほうが評価その他も明確になるというふうに考えているわけであります。
  27. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 しからばこの評価審議会評価したものがその買収した価格との間において損益の差が生じた場合、これは一体どうするつもりなのか。もしこれが欠損結論が出れば、一体どうしてそれをカバーするつもりか、またかりにそれが公正な結論であったとしても、ぼう大利潤を生むような結論が出た場合には一体どうするのか。この二点について明確にしてもらいたい。
  28. 坪井為次

    坪井政府委員 ただいまお答えしましたように、いまわれわれとしては、土地買収の具体的な手続につきましては、この特殊会社に直接やらしたほうが評価その他の点において、そういったややこしい問題が起こらないという気持ちでおりますけれども、かりにそういった場合を前提としますと、それはあくまでも現在の東京トラックターミナル株式会社行為に基づいて行なわれるものに対して、吸収の時点において評価が行なわれるわけでございまして、買い方がうまければ非常に有利になりますし、買い方がへたであれば不利になる、そういうかっこうになるわけであります。しかし、われわれとしては、そういうかっこうはなるだけ避けて、できるだけ土地買収その他も、この特殊会社を早く設置させていただいて、それでやらせたい、そう思っているわけであります。
  29. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 特殊会社にやらせるといいますけれども、少なくともこれを計画をし、そうしてその法案提出してこれを成立させるというのは政府責任でしょう。そうすると、いわゆる買収をされたものを評価委員会がもし欠損の出るような評価をしたら、一体その弁償はだれが責任を持つのですか。これははっきりしてください。
  30. 坪井為次

    坪井政府委員 ですからそういった欠損が出るかどうかというような危険な行為そのものは、なるだけいまの段階ではトラックターミナル会社にさせることなしに、早く現金のままで引き継ぎたいというのがいまの私どもの考え方でございます。
  31. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 こういうものは、少なくとも土地買収その他は特殊会社に持ち込むということがはっきりしておるのですから、それならば少なくともその所要用地買収等についても、このトラック会社だけにまかしておくということはできないはずなんですよ。あなた方自身計画されたことじゃないですか。それならばあなた方自身でやはりちゃんと計画をしたその責任上、これに欠損を与えないように、あるいはぼう大利潤を与えるとすれば、新しくできた新会社が損をするということになるのです。いずれにしても、そういう損益のからむものである、したがって、これにはやはり明快な監督権というものを事前に発動しておく必要があるんじゃないか。何もしてないんですか、どうですか。
  32. 坪井為次

    坪井政府委員 現在、土地売買については交渉中の段階でございまして、われわれとしては、その交渉そのものは進めてもらうつもりでおりますけれども、現実は売買そのものは、できれば特殊会社が行ないたい、そう思っております。
  33. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 どうも答弁が私は釈然としない。少なくともこれが先行投資をやる、それが評価審議会にかかって、そうして評価結論されるということになるならば、少なくとも損益、その両方に対して、明確な一つ結論というものを持ってかかっていなければならないはずなんです。これは何にも持ってない。野放しなんです。どうなんですか。
  34. 坪井為次

    坪井政府委員 現在はこのトラックターミナル資金は全部現金でございまして、大部分定期預金になっております。そのほかは、支出としては設立登記の税金だけが支出されておりまして、そのほか現金で保有しておりまして、われわれとしてはその段階特殊会社吸収をしたい、そう思っております。
  35. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 すべてが現金決済と言いますけれども、そうしてその現金を保有せしめておると言いますけれども、しからばその現金は、これはいつまでたったって議論は尽きませんからこの辺でおきますけれども、よしんばその現金にしたってただ貸してくれるものではありませんよ。すべて利息がつくのでしょう。そうでしょう。そうすると土地を買ったら少なくともその正当な現金等支出に対するいわゆる危険負担、これの保証は当然なさらなければならないじゃないですか。危険負担等が野放しにされて経済活動なんていうものは一体できますか、そうなるじゃないですか。だからいまの答弁なんていうものは、これはほんとう会社活動経済活動を知らぬ者ならそれは言えることでしょうけれども、少なくとも私には通用しませんよ。どうするつもりなんです。
  36. 黒住忠行

    黒住説明員 土地売買につきましては、当初契約が成立いたしまして、農地の転換許可、そして登記というふうな順序になりまして、最終的に所有権が移るわけでございまして、その間に頭金の支払い、それから中間の支払い最終支払いというふうに分かれてくるわけであります。本件の場合につきましては、新会社がすみやかに設立されれば契約から新会社でやれるということであります。  なお、評価その他の問題がないように、東京都、首都圏整備委員会住宅公団等と相談いたしまして、公正なるところで契約をするというふうな努力をやっておりますから、御心配の点はないと考えております。
  37. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 それは不公正にやられてはたまったものじゃありませんよ。それは答弁としては公正だ、公正なんてあなたおっしゃらぬでもわかっているのです、そんなことは。だけど、私はそんなことばマジックと違うと思っているのです。これはことばマジックではありませんよ。  しからばお尋ねをいたしますけれども、これでもしさきに言ったように利潤が出たとすれば、その利潤全部をやはりこの新会社へそのまま投資分として認められるものか、さもなくばそのうちの何%を投資分として認め、ある種のものはこれを出資者あるいはトラック協会という団体に還元するものか、こういう点はどうなんです。
  38. 黒住忠行

    黒住説明員 二億五千万円を出資する予定でございまして、それの過不足につきましては、不足の場合におきましてはさらに現金をプラスして出資するわけでございます。もし評価段階において金が残れば、それは東京トラックターミナル株式会社が解散されますので、株主に分配されるということで、そこで、新会社と旧会社責任に分かれてしまうのであります。
  39. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 もしそれが残れば新しくできた新会社のいわゆる回転資金として、これが借り入れ金という形になって残るのか、出資として残るのか、こういう点についてはいまの答弁では明確ではないのですが、これは局長、どうですか。
  40. 坪井為次

    坪井政府委員 土地売買その他によって財産の形態が変わったという場合には、そのときの評価によって出資が行なわれますので、その利益なり損失は、出資者としての東京ターミナル株式会社出資者として評価を受けて損なり得なりを得る。つまり新株においてそれだけ有利な株式を取得するかあるいは不利な株式を取得するかは、東京ターミナル株式会社危険負担において行なわれる、そういうことでございます。
  41. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 この件についてはいわゆる新会社危険負担において行なうということですね、そうですが、これはおかしいですよ。
  42. 坪井為次

    坪井政府委員 旧東京ターミナル株式会社危険負担において行なわれるわけです。新会社としてはそのときの客観的な評価を行ないまして、したがって評価損になるか評価益になるかは、その旧会社危険負担を負担する、そういうことになります。
  43. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 旧会社危険負担をその責任においてやるんだ、これは当然の話だと私は思うのですけれども、しかしそれも新会社との引き継ぎ関係の結論を見なければわからぬのであります。いまからの推測によってこれをやることはできないと私は思いますけれども、しかし今日の客観的経済社会の事情から見ましてその危険が及ぶ、言いかえると損害が及ぶとは考えられない。そしてまた結論なるものがよしんば新会社危険負担が及ぶというような事態になったとしても、そこに何らかそれが利潤負担に転換されることは間違いないと私は思っている。そうでなければ、こんなもうからぬものに出資して、さなきだにこのトラック業界に不況があるのにそういうことをやる考えはない。私が会社経営者でありましても、そういうことはやりません。でありますから、この点についてはよほど今後厳重な監視を必要とすると私は考えておる。  次に、この東京トラックターミナル株式会社に加盟をしている会社というのは、いわゆる定期あるいは不定期でありましても路線営業をやっておる代表的ないわば大手メーカーです。それは東京トラック協会という一団体、二十三社が加盟しておる。そしてそれがそっくりそのまま新会社のいわゆる投資に転換されていく、いわばそれが政府出資との関連において株主になっていく。そうするとこれはそれ以外の中小、弱小経営者は一体どうなるか、これはどういう見解ですか。
  44. 坪井為次

    坪井政府委員 この日本自動車ターミナル株式会社は一般ターミナルでございますので、門戸は広く一般の事業者に開放されておりますから、公平な使用料を払えばこれをすべて利用させるという義務があるわけであります。
  45. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 使用させると言いますけれども、少なくとも中小企業が置き去りになるのじゃないか。将来この法案が成立をいたしまして、そしてやる場合に、特殊会社ではありますけれども、民間投資分については投資をしてこれに参加をしたいという中小企業、零細企業があった場合には、これを許すのですか、いわゆる公募するのですか、しないのですか。
  46. 坪井為次

    坪井政府委員 この会社は将来増資を予定しておりますので、増資の場合には十分そういった機会を与えるようにしたいと考えます。
  47. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 いまの答弁に間違いがないとすれば、独占的な経済活動というものが大いに制定されてくるとは思いますけれども、もし現状のままでいくとすれば、独占的傾向が非常に強くなり、中小企業の割り込む余地がなくなる。業界をそんな考えでぬるま湯の中からながめておるというようなわけにはいきません。非常にきびしいのです。それでありますから、何ぼ利用させると言っても、官庁が直接これを監督する権限がないようになってしまう、特殊会社ですから。通俗的にはある種の監督は当然されますけれども、少なくとも中に立ち入ってのそういう経営面にまで監督できないとすれば、これは非常に独占的な傾向が強くなる。中小企業などは営業できなくなってしまう。でありますから、こういう限られた人々に出資を要請するのではなくて、なぜもっと最初から広範にわたっての出資を要請しておかないのか、そこにはどういう困難な理由があったのですか。ありとすれば、その困難な理由をひとつ聞かしてもらいたい。
  48. 黒住忠行

    黒住説明員 会社設立の場合におきまして、東京トラック協会が小倉康臣の名前で出資いたしておりますが、これには百六十九名のトラック協会員が分担いたしまして金を出しております。
  49. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 それならばなぜこの資料にありますように、限られた二十三名ということになっておるのですか。そのほかはトラック協会がこれを代表している、こういうことなのか、どうなんですか。
  50. 黒住忠行

    黒住説明員 提出いたしました資料(2)の中に、社団法人東京トラック協会代表理事小倉康臣、それがただいま申し上げたものであります。
  51. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 私は少なくともこのトラック協会に加盟をしておる全部の会員——これは特殊会社といっても会員組織のようなものにすべきだと思うのですよ。そして全部のものが少なくとも利用できるように、ただ正当な使用料を払えばそれでいいんだとおっしゃるけれども、そんなことは何も当然のなにになりませんよ。それに参加しておるかしてないかということが、この種の業については決定的な権限を持ち、影響力を持つと私は思う。だから、少なくともトラック協会に加盟しておるものは全部投資者同様の扱いをするということでなくては、中小企業家というものは立っていかれないことになる。さっき言ったように、零細企業のトラックの三台か五台持っておるものは、七年も八年もの先の利潤を見越して貴重な運転資金を凍結させておくことはできないのですよ。そんな余裕はありませんよ。だから、少なくともそういう余裕のないものを扱う場合においては、このトラック協会に加盟をしておるところの会社は全部投資者同様の権限と使用の権限を持っておるんだ、こういうことが明確にならなければならぬと私は思うのです。これは政務次官、ひとつ運輸省を代表して、それこそ明快に答弁してほしい。
  52. 大久保武雄

    大久保政府委員 ただいま山口委員からお話もございましたように、本特殊会社の公共性の保持につきましては、厳重に監督してまいりますとともに、中小企業に属するトラック業者のこのトラックターミナルに対する参加につきましては、今後増資等の際におきまして、先ほど局長が申しましたように、極力その機会を与える、かような考え方で進めていきたいと考えております。
  53. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 そうではなくて、私が言うように、中小企業というものは、今日ではそういう投資をする余裕を持っていないけれども、トラック協会には入って、そのトラック協会に対しては会費なり何なりは払っていると思うのです。ですから、それだってたいへんそれはつらい思いをして、やはり業界の結集体のためにトラック協会というものを——これは法人になっているんじゃないかと思うのですが、参加しているのですよ。そのトラック協会が、この東京トラックターミナル株式会社に一枚加わっているのですよ。そうして、投資の対象にしているのです。その投資というものが、これは会員全部が中小企業で、一台持っておるトラック業者といえども、それに加盟しておれば、トラック協会へその会費を納めているのですから、そのうちからトラック協会投資をするのですから、そうすればこれに加盟しておるものは、投資家と同じことじゃありませんか。そういう意味において、投資に名を連ねてトラック協会に加盟をしておるその業者が、なぜその投資者と同じだけの待遇がこれを利用する場合に与えられないのかということなんですよ。どうなんです、与えるのか、与えないのか。
  54. 大久保武雄

    大久保政府委員 利用は機会均等でございますから、もちろんトラック協会に加盟しておられます小さい業者におかれましても、これを利用する機会均等を主張する権利はあるわけであります。
  55. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 私はこれをなぜ強く押すかというと、先日来の答弁で、集荷活動その他については、この会社はいまする計画はないとおっしゃる。けれども、私はこれが三年、五年先にはそれまでをも、やはりやる。荷主とのこれは集荷計画までもやらなければターミナル会社というものはできない。これは十全の機能を発揮することはできぬと思っている。そういう場合に、これを投資しておるところの大企業へどんどん吸収されてしまう。そうすると、中小企業は上がったりになってしまう。そういうことになりますよ。ですから、いまはそれは計画はないとおっしゃるんだから、それを私は信用しているけれども、将来そういうことになると、中小企業はもう上がってしまいますよ。そうして、独占されてしまうのですよ。市場の独占ということになる。ですから、それをやはり発足のときにはっきりしておいていただかないと困るので、それで政務次官から運輸省を代表しての答弁をきちっとしてもらいたい、こう言っているのですよ。
  56. 大久保武雄

    大久保政府委員 はっきり申し上げますが、集配活動をいたすことはございません。
  57. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 そこで今度は臨時に設けられますところの評価審査会、これはどういう構成でおやりになるのか。
  58. 黒住忠行

    黒住説明員 従来の例によりまして、関係官庁の職員、それからこの場合は旧の東京トラックターミナル株式会社の役員、それから設立委員及び学識経験者等で編成をする予定です。
  59. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 この設立委員、なるほどけっこうだと思いますけれども、その構成の比率を誤れば、少なくともこの審査会なるものは、その利害関係者の意のままになるおそれがないとも言えないのです。あるいは強く反映をし過ぎる結果もないとは言えない。したがって、この人員構成というものは、よほど厳選をしていかなくてはならぬと思うのですけれども、いまのような構成だと私は非常な不安を持つと思うのですが、利害関係者の介入についてはどれだけのウェートを持っておるのか、厳重に検討を要すると思うのですが、御答弁願います。
  60. 黒住忠行

    黒住説明員 これは最近におきます日本輸出生糸保管株式会社の例及び日本航空株式会社特殊会社に移行いたしました場合の例によりまして、評価審査会は関係官庁職員以下ただいま申し上げましたように構成でございまして、この構成をもってすれば、公正なる評価審査会ができ上がるものというふうに考えております。
  61. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 先ほどの答弁でもう一つ不安になりました点をお尋ねしますが、しからばこの評価審査会が評価をした、そうすると、その評価の決定額を全部固定した出資額とするのか、あるいはその何パーセントかを出資額として認め、何パーセントかはこれは予定出資者といいますか、参加しておる東京トラックターミナル株式会社に参加しておる会社、またはその団体に払い戻すのか、この点についてもう一度明快な御答弁を願います。
  62. 坪井為次

    坪井政府委員 全部を出資することになっております。
  63. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 それからこの設立委員に予定をされておるところの委員は、どういう顔ぶれをもってやられようとしておるのか、それから設立された場合に、この会社には直接官庁からの出向というような形のものは、もちろんできないと思うのですけれども、あるいは官庁側からも参加をされる用意があるのか、そういう点について伺いたい。
  64. 黒住忠行

    黒住説明員 設立委員につきましても、先例によりまして関係官庁の職員、それからこの場合におきましては東京トラックターミナル株式会社の役員、それから銀行関係の代表及び財界代表等を予定をいたしております。
  65. 山口丈太郎

    山口(丈)委員 これで私は質問を終わりますけれども、少なくとも先ほどから申し述べました諸点のうち、特に御注意を喚起しておきたいのは、まず第一には、先ほどから指摘いたしましたように、この日本自動車ターミナル株式会社法案提出するまでの準備手順等については、その手段において、私は必ずしも満足する結果を得ているとは思いません。少なくともこういうことは事前に、いかなる理由があるにいたしましても、いままでの答弁の中で、たとえばこの法案に予定されておるところの土地の値上がり等を未然に防いで、しかも土地の入手を完全にしておくというためには、絶対こういうことは必要であったんだとおっしゃるけれども、そういうことは、少なくとも私は答弁にはならぬと思うのです。あくまでも一つ法案をつくるにあたって、その法律に基づいてこういう特殊会社をつくる限りにおいては、私はその間何もこの特殊会社協力体なるものが、こういう形において事前につくられなくとも、これは十分にできる。また土地の入手についても、いわゆる資産の獲得について、こういう方法をとらなくとも、私は十分できると思う。少なくとも将来にわたって疑問を残すような、そういうことはこれは厳に慎んでもらいたい。  第二は、資産審査会なるものが、少なくとも官庁やその他の言いのがれになるような、従来のような隠れみのになるような、そういう審査会であってはならぬと思う。したがって、これに対しては、その人的構成においても、厳重な管掌を怠ってもらっちゃ困る。またその人的構成に適正を欠いてもらっちゃ困る。でありますから、この点も十分にやってもらいたい。  また、少なくともその審査会が出しました結論が、よしんば妥当は結論が出るといたしましても、少なくともこれはいまから推測するわけにはまいりませんけれども、これに疑念があるようなことは絶対にやってもらっちゃ困る。  第四には、いま言いましたように、東京トラックターミナル株式会社に参加しておる東京トラック協会なるものに加盟をしておる会員、これはいまは東京だけに限定をされているようでありますけれども、従来は大阪や神戸その他の主要都市にまでこの会社を広げていくというのでありますから、この種の団体に加盟をしておる、たとえばそれが中小企業者でありましても、少なくともそれは平等の原則に従って、投資者と同じように待遇をするということにして、独占にわたるようなことは絶対に慎んでもらいたい。これらを御注意申し上げ、いままでの点について、トラックターミナル、この種のものをつくるということそれ自体については、私は最初申したように、今日の都市交通緩和の抜本策の一つとしてけっこうであるからいいと思いますけれども、少なくともこういったような誤った手順に従って——と言うと言い過ぎかもわかりませんが、そういうふうに思われるようなこの種のやり方については、今後十分に反省をしてもらいたいということを加えて終わります。
  66. 大久保武雄

    大久保政府委員 本日山口委員からるる拝聴いたしました日本自動車ターミナル株式会社設立に関する有益なる御意見に対しましては、私ども慎重に服膺いたしまして、十分誤りなきを期し、公正妥当なる運営を期していきたいと考えております。
  67. 長谷川峻

    長谷川委員長 久保三郎君。
  68. 久保三郎

    ○久保委員 大体各方面から質問がありましたので、私からは二、三点お尋ねをしておきます。  一つは、この会社は、いうならば日本全国必要な土地トラックターミナルを建設する、こういうことだと思うのでありますが、それに間違いがございませんか。
  69. 坪井為次

    坪井政府委員 大都市の周辺について、そういった必要がありますれば、この会社トラックターミナルを建設していく予定でございます。
  70. 久保三郎

    ○久保委員 その場合の資金調達でありますが、いうならば、東京トラックターミナル株式会社をつくって、この法律が成立すれば、当然日本自動車ターミナル会社吸収合併ということでありますが、そういう形で発足した場合は、会社の名称は、日本自動車ターミナル株式会社になるわけですが、どうも東京トラックターミナルを引き継ぐということに限定され、論議もそこに大半集中されている、そういうふうに受け取るわけです。そのいま御答弁があったような構成でいく場合は、今後増資をしながらやっていくのだということでありますが、どうもそういうやり方でいいのだろうかという疑問が多少残ります。というのは、やはり先にこの会社に入って株主なり役員というものができれば、どうしてもそれが最後まで主専権をとっていくということになりはしないか。いうならば、トラック輸送の問題は、単に東京ばかりではありません。太平洋ベルト地帯の問題は焦眉の急でありましょう。そうなった場合に、どうも東京周辺だけに固定されるということが理解しがたい一つの点だと思うのであります。そういう点についてどういうふうに考えておりますか。私らの考えでは、いま申し上げたように、どうも東京トラックターミナルの引き継ぎに終わりやしないか、こういう心配があるわけですが、その点少し御説明いただきたい。
  71. 坪井為次

    坪井政府委員 その特殊会社出資者である国、それからトラック事業者は、大体全国的に網を持っておる関係で、ある程度全国的な規模に進出した場合にも合致する。一部についてはローカル事業者がありますので、そういった面と、それから公共団体出資においてローカル性が見られるということでございますが、これらにつきましては、その進出の地区地区において具体的にローカル問題として処理したいと思っております。
  72. 久保三郎

    ○久保委員 大体運輸省から提案される構想は、現状のようなトラック輸送の実態でありますから、必要性はこれはどなたも問題なく理解できると思うのです。しかし全体の構想がなくて一と言ってはたいへん語弊がありますが、そういう構想がないままに、さしあたりということでこの法案準備されたために、なかなか、長い時間をかけての質疑もすっきりしない面が多分に残ると思うのですね。だから公団でいく場合はあまり問題なかったのじゃなかろうかと私も思っておるわけですが、その辺の事情はどうなんですか。全体の構想がくずれて、どうも東京に中心を置いて、しかも東京のどこか板橋とかなんとかいうところに焦点を合わせて、さしあたりこの法律を出したと言っては語弊がありますが、どうもそのようにとれる。これについては、われわれの見方が正しいかどうかをお答えいただくのもどうかと思うのでありますが、いずれにしても、そういう問題が多少あったのじゃないかと思うのですが、率直に言ってどうなんですか。
  73. 坪井為次

    坪井政府委員 自動車運送特にトラック運送におきまして、ターミナル問題というものは前からあったわけでございますが、こういった施設が非常に立ちおくれておった。しかも大都市におきましては、交通事情がいろいろふくそうしておりまして、そういった面からも周辺地区にターミナルを設置するという必要性があったわけであります。この点につきまして、われわれは前からターミナル構想というものをいろいろ打ち出しておりましたけれども、なかなか現実の実態として推進できなくて、いままでは事業者自身のターミナル建設を助成するという形で進んでおりましたが、今後高速道路その他ができますと、ますますこのトラック輸送の重要性というものが高まりまして、そういった意味からもこういったものは緊急に整備しなければならぬということに追い込まれまして、さしあたり東京についてこういった具体的な構想が打ち出された。その点につきまして、具体的な現在の施設というものが非常に立ちおくれておることは事実であります。  それでこれらを進める方式としては、われわれとして一番望ましい形としては、やはり公団方式という考え方を持っておるのでありますが、何ぶんトラック事業にもっと便益を得させるということから、民間資本を導入する意味特殊会社という構想に振りかえたわけであります。
  74. 久保三郎

    ○久保委員 全国的にトラックターミナルをこれからどの程度つくればいいと思っているのですか。たとえば法案にある日本自動車ターミナル株式会社ができたら、事業としてどの程度全国的につくったらいいのか。もちろん将来の展望は別として、現時点で必要性がどの程度あるか。そういうものは一応構想の中に入っておりますか。
  75. 坪井為次

    坪井政府委員 やはり東京、名古屋、大阪が一番必要性を感じておるわけであります。そのほか北九州とか下関市とか、そういったところにはある程度の民間によるターミナルが整備されておりますので、この会社構想としては、やはり東京、名古屋、大阪ということが問題になると思います。
  76. 久保三郎

    ○久保委員 これは法案ができれば運輸大臣はこの会社に対してそういう事業計画に対する方針というか、そういうものを毎年というか、あるいは長期計画かわかりませんが、そういうものを出すことになっているのですか。
  77. 坪井為次

    坪井政府委員 事業計画は毎年提出することになっております。ただ、ただいまもお話が出ましたような大阪、名古屋というような問題につきましては、一応そういった地元の公共団体と運輸省が連絡をしまして、運輸省として計画すべき問題ではないかというふうに考えております。
  78. 久保三郎

    ○久保委員 そういう構想はまだできておりませんね。
  79. 坪井為次

    坪井政府委員 名古屋、大阪、それぞれにつきまして、われわれとしてはそれぞれ府県当局と交渉を持っておりまして、ターミナル必要性は十分公共団体でも理解しておりますけれども、それをどういう方式で設置していくかという問題につきましては、この特殊会社によるかどうかということもあわせてわれわれとしては交通事情その他を考えまして考慮していきたいと思っております。
  80. 久保三郎

    ○久保委員 なかなか構想が固まらないままに出したところにやはりいろいろ疑念と言っては語弊がありますが、そういうことがありますので、これはいままでの構想が変わって株式会社になったというせいもあると思いますが、もっとしっかりした構想の上にわれわれはやるべきだと思います。一つでもよけいつくればよいということには話はなりますが、そういう全体的な構想を立ててやはり提案さるべきだと私は思うのです。審議は引き続いて参議院も残っておりますから、やはりそういう構想なり何なりをこの間にできるものはやはりきちんと立てて、そうして展望をつけて、この法案審議を進めていくということでないと、できてしまってから、何か東京中心にできてしまって、あるいは名古屋と大阪と神戸だということになった場合に、これがまた何かわからないかっこうになるということではたいへんな問題だと思います。いずれにしてもこれは私は希望として申しておきます。  それからもう一つは、この東京トラックターミナルの株主並びに役員は大手筋がほとんどでございますね。しかも大手筋で代表取締役は二人とも日通から出ていらっしゃる。これは株の持ちぐあいからいけば当然そういうことになると思うのでありますが、この日通を含めて株主になられた方は、独自にそれぞれターミナルをお持ちだろうと思うのでありますが、彼らはこのターミナル必要性をどんなふうに考えて株主になって会社をつくったのでしょうか。
  81. 坪井為次

    坪井政府委員 ただいま御指摘のように、大体この東京トラックターミナル株式会社の株主は、それぞれ専用ターミナルを持っております。しかし東京の交通事情、特に交通規制というような問題がありまして、これらの事業者はいずれも将来の交通のあり方として運輸省あるいは建設省の構想による流通団地構想というものに共鳴しておりまして、そういう意味でわれわれもその構想協力するというかっこうで今度の東京トラックターミナル株式会社出資をしたような事情になっております。
  82. 久保三郎

    ○久保委員 協力するということは、必ずしもこのできますところの日本トラックターミナル会社ターミナルはお使いにならない、しかし協力するということで株主になられたというふうにとってよろしいですか。
  83. 坪井為次

    坪井政府委員 それは当然利用するという前提でございますが、そのほかにいま持っておるターミナルを直ちに廃止するという事態までは、なかなか全体計画がそろうまでは困難だと思います。中仙道につきましては少なくとも地の利を得ているので、板橋ターミナルを使用する、だろうという前提でございます。
  84. 久保三郎

    ○久保委員 たとえばいま予定される板橋を中心にものを考えて扱い量はだれが一番多いのですか。大半は日通ですか。パーセンテージから見てどの程度の扱い量がありますか。
  85. 坪井為次

    坪井政府委員 事業者別の扱い数量は、現在資料がないのでわかりませんが、全国的な数量比はある程度わかっております。一番多いのは日本通運——出資者が全体で扱い量の五四%、あと全国的な量としては、各出資者ごとに一応数字は出ておりますけれども、これらの事業者が全国輸送量の約五四%を輸送しておる、そういうかっこうになっております。
  86. 久保三郎

    ○久保委員 いずれにしても利用者の株主というか、そういうものの扱い量が大半を占めるということでありますが、そこで問題が一つあると思うのであります。お互いに株主にはなったが、それぞれ商売がたきということになります。そうなりますと同じターミナルで荷物の荷さばきをすることは、言うならば何かとめんどうというか、問題が起きやしないか、こう思うのです。そうなりますと大手のものは自分のターミナルを持っておりますから、そこをまず使います。よその会社と一緒にターミナルを使うことは、いろいろな商取引上問題があると私は思うのです。そういう問題は考えられませんか。私はそう考えていますが、それはどうですか。
  87. 坪井為次

    坪井政府委員 ターミナルの一番効果を発揮するのは、各方面の、あるいは名古屋なり大阪なりの相当大規模なターミナルにおきまして、それらの間を相当大型化したトラックによって輸送するという事態に進展した場合に、一番効果を発揮するわけでございます。それに至る間、現在の東京の交通事情からいきますと、これによって大型化が期待されるので、地の利を得ております板橋については、相当利用効果があるというふうに考えております。
  88. 久保三郎

    ○久保委員 どうも局長は声が小さいので、ぼくもあまり声がよくないほうだが、あなたもよくないので、実際聞き取りにくいのです。  私が質問しておるのは、はたしてそういう大手筋が、逆に考えれば、そのターミナルを使うかどうかということですね。そこにもってきて荷さばきすると、荷筋はお互いにみんなわかってしまうのです。そういうことが一つ例として考えられる。そういうことは考えられないかどうかということです。
  89. 坪井為次

    坪井政府委員 仙台あるいは下関、そういったところでも、そういったターミナルがございまして、そういったところではやはりお互いに同じ場所でやっておりますので、そういった意味からの使わないであろうという心配はないと思いますし、板橋については非常に地の利もいい関係上、相当利用されるというふうに考えております。
  90. 久保三郎

    ○久保委員 それからもう一つは、ターミナルをせっかくつくったのでありますから、さらに一歩進めて、都内における輸送形態というものも考えるべきだと思うのであります。これは直ちにむずかしいかと思うのでありますが、言うならば、どこの会社の荷物も、集配はターミナル中心にやれば、各社別々の集配はなくなると思うのです。そうなればいわゆる輸送の効率も上がると思うのです。そういうことはもちろんいま考えることはなかなかむずかしいと思うのでありますが、ターミナルをせっかく公的な株式会社でつくるとするなら、それくらいの機能は発揮させなければ、ほんとうのいわゆるターミナルの機能はないだろう・と思うのでありますが、その点はどうなんですか。
  91. 坪井為次

    坪井政府委員 全体的に輸送の効率を高めるためには、ターミナルが一本で集配をするという形があるいは理想的かと思いますけれども、現実の事態は、それぞれ利害がからみ合いますので、各事業者が集配を行なうというかっこうで進むようになっております。
  92. 久保三郎

    ○久保委員 それからもう一つは、株主が当然のごとくこのターミナルを使用する権利を持つということになりましょうね。そうなりますと、先ほどから質問があったように、株主以外の者はなかなか使えない。使えても、片すみでやらざるを得ないということが心配の種になると思うのです。そういう点はどういうふうにお考えですか。港で言うならば、株主は専用バースで、あとの残りは公共バースでやってもらおうじゃないか、こういうことになると思うのですが、その辺のことはどういうふうにお考えですか。
  93. 坪井為次

    坪井政府委員 公共性の確保については、十分監督するつもりでおりますが、出資者としての利益というような面も全然無視はできないとは思いますけれども、われわれとしては、この会社が公共的なものということで極力そういったことについて行政指導なり監督をするつもりでおります。
  94. 久保三郎

    ○久保委員 ただ心配なのは、株の持ち方もだいぶ違うようでありますから、大手はたくさん持つということになれば、発言権も当然大きくなる、会社の運営について発言権がありますから。そうなりますと、使用についても当然発言権が強くなるということで、言うならば、われわれの考えでは、銀行からも金が借りられないような業者のターミナルをつくってやるために、まずさしあたり国も出資するということだろうと思うのです。そういうことになりますと、銀行から金も借りられる、自分の専用ターミナルも持っているという株主に、好きこのんで——好きこのんでというのはちょっとおかしいかもしれませんが、政府から金を出すというのは、どうもまだ早いのじゃなかろうかという気持ちもするわけですね。それはもちろんいままで御答弁のあったいわゆる大手とか中小ということじゃなくて、東京なら東京のトラック輸送の円滑化をはかるという大きい目的のためにやるのだ、こういうことにはなると思うのですが、そういう疑念が多少残る。それにやはり運営が、先ほど山口委員が言ったように、公正ということじゃなくて、言うならば公共性というか、そういうものを強く表に出して運営されなければならぬと思うのです。これを制肘するのはもちろん運輸大臣監督権限というか、そういうものがあると思うのですが、それを十分やることが必要だと思うのです。まず出発に当たっては、そういう前提をつけてやってもらわないと、われわれとしてもどうもわけのわからぬ形で会社ができたということに舌をかむという結果が出ると思う。そういう点の注意を十分しておいていただきたい。  時間もありませんから先にいきましょう。  それからいま具体的に土地の取得云々といっている東京ターミナル会社の問題でありますが、先般来からいろいろ質問がありましたが、これは法律ができてからでもよかったのじゃないか、こういう質問があるわけです。法律ができてからではおそいのだという最大の理由は、土地の値上がりがあって困るということだけが最大の理由のように実は聞いているわけなんですが、そうでしょうか。土地の値上がりというよりは土地の取得、そういうためには、たとえば住宅公団あるいは東京都、そういうものと共同してあのあたり一体のいわゆる都市計画、その一環としてのターミナルをつくる必要があったので、それで法案の成立を待ってからではおそいということじゃなかろうかと私は思うのだが、どうも値上がり、値上がりといっているのだが、それはどうなんですか。
  95. 坪井為次

    坪井政府委員 いま先生の言われるとおりでありまして、準備その他をできるだけ促進しなければならぬということが一つと、それからもう一つは、特殊会社法案をわれわれが出しましても、民間がどの程度まで実際に具体的に協力できるかという体制がペンディングのままではなかなか見通しがつかないということもありまして、とにかく民間ではこれだけしっかりしたものが出せるというところも確認したいというような気持ちもありまして、体制を実証してもらう意味と二点あると思います。
  96. 久保三郎

    ○久保委員 それからもう一つ東京トラックターミナルを継承するわけですが、日本自動車ターミナルのその場合は、先ほどの御質問のように、要約すれば財産というものは現金である、ほとんどが現金であるというふうに考えてよろしいかどうか。
  97. 坪井為次

    坪井政府委員 そのとおりでございます。
  98. 久保三郎

    ○久保委員 それからもう一つは、株主はどういう形になるのですか。吸収した場合は、東京ターミナルの株主はそのまま日本ターミナルの株主になるのですか。
  99. 坪井為次

    坪井政府委員 そのまま新会社の株主に移行します。
  100. 久保三郎

    ○久保委員 役員の選任については、運輸大臣が干渉するわけですか。
  101. 坪井為次

    坪井政府委員 代表取締役と監査役だけ運輸大臣が認可をいたします。
  102. 久保三郎

    ○久保委員 そうすると、いまの東京トラックターミナルは、言うならば土地取得に対して関係機関と連絡すること、もう一つは具体的に土地取得の手続を進めること、これを現実にやっているのですか。
  103. 坪井為次

    坪井政府委員 交渉は進めておりますけれども、まだ話は詰まっておりませんので、土地買収という具体的なところまでは進んでおりません。
  104. 久保三郎

    ○久保委員 そうしますと、新会社のほうに株主というか東京都は出資しますが、もちろんこれは株主だけれども、役員は送るかどうかわからぬですね。
  105. 坪井為次

    坪井政府委員 まだ未定でございます。
  106. 久保三郎

    ○久保委員 東京都の出資は現物ですか、それとも現金ですか。
  107. 坪井為次

  108. 久保三郎

    ○久保委員 東京都は将来にわたってこれを増資をする予定ですか、出資を増加しますか。
  109. 坪井為次

    坪井政府委員 一応先日お配りしました資料に基づいて東京都と折衝いたしておりますので、内容については東京都も十分承知いたしております。ただ来年度の具体的な出資計画等については、まだいたしておりません。
  110. 久保三郎

    ○久保委員 さしあたり一カ所つくるわけですが、これは何年に完成の予定ですか。
  111. 坪井為次

    坪井政府委員 四十一年に完成いたします。
  112. 久保三郎

    ○久保委員 次には、この日本自動車ターミナル会社はやはり東京を重点にやりますか、それともどこか別なところをやりますか、そういう御計画はないですか。
  113. 坪井為次

    坪井政府委員 東京につきましては、京浜二区が具体化しておりますし、葛西地区につきましては、これは埋め立て地を利用いたしますので、埋め立てができますとこれも具体化したい。そのほか調布地区についても現在計画を進めております。それから名古屋、大阪につきましても、それぞれ府県が中心になりまして、都市再開発計画に基づいてターミナル用地その他を物色しておりますので、それらとあわせまして、われわれとしては具体的な計画を進めたいと思っております。
  114. 久保三郎

    ○久保委員 板橋という話が出ていますが、これは大体どういう土地の取得の形をするのですか。いまやっておられるような、折衝中という話ですが、これは大体都市計画の一環としてやるのですか、どうなんですか。
  115. 坪井為次

    坪井政府委員 都市計画の一環として、やる予定になっておりまして、現在住宅公団がすでに三十、五万坪ばかり入手しております。この特殊会社が五万坪の用地を取得しまして、それらを整理統合して予定地を生み出す、そういう計画になっております。
  116. 久保三郎

    ○久保委員 大体私は終わりますが、先ほど前提に申し上げたように、これは政務次官もおられますが、東京トラックターミナルという会社が何か取り急ぎつくったようなことがどうもすっきりしないのであります。いつかの答弁で、これは理屈っぽい質問からそういう理屈っぽい答弁になったと思うのでありますが、もしもこの法案が流れるか廃案になるかわかりませんが、そうなった場合には、東京トラックターミナル会社はどうなんだという質問があったときに、その場合には東京トラックターミナル株式会社としてターミナル事業をやらせるように持っていきます。こういう答弁があったのです。筋としてはなるほど通っておるのですが、そうだとするなら、取り急ぎこの法案を成立させる必要はないのじゃないかという気持ちもあるわけです。そこらにやっぱり何かすっきりしない面があるのでありまして、これは日本自動車ターミナル会社をつくる前提としてやったならやったと、はっきりしなければならぬと私は思うのです。  それからもう一つは、十二月に発足させたのは手続上おそいならおそいと、だから法律には、財産もあるかもわからぬ、財産には不動産もあるかもわからぬというので、評価審査会というものを設けたんだ、しかしさっきの答弁のように、オール現金でやる、そういう気がまえでいまおりますと、だから土地などはいまの会社が買うことはしない、こういうことだと思うのです。そのとおりやっぱりすっきりやってもらわぬと、どうもこれは暮れにできた会社でありますから、何か法案が出るようになったから会社も早くつくれというのでがたがたやったのではないかと思うのです。そういう点もどうもすっきりしないので、この際一貫してすかっとするように、きちっと折目を正してほしいと思うのです。そうじゃないとこれは混乱します。
  117. 坪井為次

    坪井政府委員 いま久保先生の御指摘のとおりのことでございまして、われわれとしては直接に特殊会社として発足するという構想もできないわけでもありませんけれども、民間出資というものについてははっきりとしためどが立たぬことには、われわれとしては計画しにくいものですから、協力体制ということをはっきりさせるためと、それからできるだけ準備を急ぎたいという気持ちからこの会社をつくったわけであります。当然この特殊会社に包含さるべきものとして生まれたというふうに解釈していただいてけっこうであります。
  118. 久保三郎

    ○久保委員 それでいいのですが、ただ私が一言だけ言いたいのは、やっぱり都市交通の問題から考えて、将来は都心部におけるところのトラック輸送はある程度集約するという方向が必要だと思うのです。そのためのトラックターミナルだとするなら、新しい展望に立てば、特殊の株式会社じゃなくて、公団のほうがむしろいい、そのほうが筋が通るじゃないか。民間出資ではそういう集約がなかなかむずかしいと思うのです。公団として、国と関係地方自治体、そういうものの合弁というか共同出資によって、あとは開銀なり何なりの資金手当てによってこれは当然やるべきだと思う。それは港湾と同じような構想に基づいてターミナル問題を取り上げるべきだと私は思う。そうじゃないとこれは混乱しますよ。近い将来、さしあたって私は特殊会社公団に移行すべきだ、そうして建設を促進し、いわゆる都市交通の問題も含めて、都市計画と同様にこれは扱うべきなんです。都市計画一つとして特殊会社ができたことは、そういう面からいうなら一歩前進かもしれませんが、どうもいままでの皆さんの御質問を聞いてもなかなかすっきりしない。しかも日本全体のそういう問題を扱おうとするなら、ただ単に東京についてだけの問題なら特殊会社でもある程度いいかもしれませんが、少なくとも、日本全国を対象として、日本全国といっても都市でありますが、それを対象にするというならば、やはりわれわれがそういうふうに申し上げた点が一番妥当ではないか、こう思うのであります。これは将来御研究をいただきたいと思いますが、われわれは、そういうことならば、問題なくこれはいいと思います。特殊会社ができようというのでありますから、様子を見ることになると思うのでありますが、いままでそれぞれ各委員から御注意と言っては語弊があるかと思いますが、いろいろ御注文もあったようでありますから、そういう点も考えながらやっていただきたい、こう思うのです。まあいずれにしても、私は単にトラックターミナル一つできたというだけのメリットではないかと今日ただいまでは思うのです。それでもメリットはメリットでありますから、まあよろしいかと思うのですが、やはりそういう構想でお手直しをいただいたほうがよろしい。ここまで来ては手直しといったってできないかもしれませんが、途中で乗りかえる、そういうふうに思うのです。  それから、政務次官がおいでですから、あなたにいま申し上げたようなことを言うのですが、何で大蔵省公団に反対したのですか。なぜ公団には反対なんですか。
  119. 大久保武雄

    大久保政府委員 大蔵省トラック業界がかなりの享便をする面もございますので、そういう面でもこの事業に参加をさせるべきじゃないか、かような点から言うわけであります。
  120. 久保三郎

    ○久保委員 トラック業者だけを考えれば、なるほどトラック業者は自分でつくらなければいかぬのだから、それを国から出資してやるんだから、お前も出せ、こういうのも一つの筋でありますが、先ほど私が申し上げたようなほうが、国の政策なり自治体の政策としてはすっきりする。業者から出資をしてもらったり、役員に出てもらうということ、どうもすっきりしない面が出てくるし、今後の集約なんということは、とうていできかねる問題だと思うのです。ましてや、みんな大手なんですから、これは心配だと私は言うのです。いずれにしても、その辺にしておきましょう。願わくば、健全な運営ができるように申し上げておくわけですが、大体全体的な構想もきっちりしなければいけません。もう少し、公団か、株式会社かの論議じゃなくて、トラックターミナルのあり方、単にトラックターミナルじゃなくて、ターミナルの前後の問題を考えながら、運輸省はひとつ長期計画というか、そういうものを立てていただきたい、こういうふうに思うのです。
  121. 大久保武雄

    大久保政府委員 ただいま久保委員から高道なる公団化についての御高見を承りました。私どもも久保委員とかなり共鳴する点もございますので、御構想は将来の参考といたしまして、できるだけ御趣旨に沿って運営していきたいと思います。
  122. 長谷川峻

  123. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 私は、時間もありませんから、要点だけ簡潔に質問をいたしますから、簡単に、しかし要領を得た答弁を願いたいと思います。  最初に、この法案の名前、日本自動車ターミナル、こういう外国語を使わないで日本語を使ったらどうか。ターミナルというのは、これは発着点になるんじゃないかと思いますが、そういう意味があるかどうか。この点、第一番に伺いたい。
  124. 坪井為次

    坪井政府委員 名称の問題でございますが、トラックターミナルという字句はターミナル法にもございまして、日本自動車ターミナル株式会社といたしたわけであります。
  125. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 答弁になっておりませんな。いまこの名前をどうしろというのではないが、政府法案を出すときには、なるべく日本語を使ってもらいたい。ターミナルという意味は、外国語で使っておりますけれども、日本語ではどういう意味か、発着所じゃないでしょうかね。  次に、この会社は日本全体に独占的にトラックのターミナルをつくる、そういうものであろうと思うのですが、このほかに会社ができて、たとえば福岡を中心とするトラックターミナルであるとかいうような場合に、これ以外の会社をつくれないのではないか、こう思いますが、いかがですか。
  126. 坪井為次

    坪井政府委員 この会社は全国を独占してターミナル事業を営もうということではございませんで、各地に現在、仙台なりあるいは福岡なり、そういった各地に一般ターミナルがございまして、今後もまたそういった民間による一般ターミナル設立されるものにつきましては、運輸省としては、開銀の融資なり用地の取得について十分あっせんをいたしまして、助長をはかっていきたい。ただ、この会社のねらいといたしましては、民間ベースでは困難なターミナル建設につきまして、政府出資あるいは公共団体出資を仰いで助成して建設をする、そういう趣旨でございます。
  127. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 そうしますと、そういう小さいところは別として、大きい膨大な設備資本を要するような大都市、六大都市周辺のようなところにこのターミナル会社をつくる場合に、これでいく。そうしますと、私鉄鉄道は認めているが、大きな幹線鉄道は国有でやる。同じように公共的のものだとしますと、先ほど久保君も質問をいたしましたが、こういう特殊会社——普通の商法に基づく営業会社ではございませんけれども、特殊会社ではあるが、民間資本も加えた会社でいく。ところが最近は公団、公社などを乱造しまして、役人の古手の養老院のような形をとる。そういうものなら大蔵省も反対するのは、これはあたりまえと思うのだが、国鉄みたいに大きな意味を持つ公共性の非常に強いターミナル事業は、私もやはり公共的な公団もしくは公社というような形式でいくほうがよかったのではないか。一体大蔵省は反対したと言いましたが、運輸省の最初の考えはどういうところにあったのでしょうか。
  128. 坪井為次

    坪井政府委員 前回にもお答えしましたように、われわれとしては公共性を強く主張しまして、公団方式で折衝いたしたのでありますが、やはりトラック事業者も受益するということから、そういった民間出資も入れまして、特殊会社に落ちついたということであります。
  129. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 法案の附則第二条に、「運輸大臣は、設立委員を命じ、会社設立に関して発起人の職務を行なわせる。」これに対して、先ほど山口君の質問に対しまして、金融、財界関係、公務員等をもって構成するというような答弁があったようですが、これにはトラック業者が入るのかどうか、また中小のトラック業者設立委員の中に入れてもらえるのかどうだろうか。
  130. 坪井為次

    坪井政府委員 ただいま予定いたしておりますのは旧会社の役員でございます。そのほかは市銀代表あるいは財界代表、関係官庁の職員、そういうことになっております。
  131. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 そうしますと、他の委員もいろいろな疑念を持って質問をした中で述べられておるように、これは中小トラック業者でこれを利用しようとする者が参加できない。発起人だから株主にならなければならぬわけだが、同時に株主になれるかどうかという問題とも関連しますけれども、これはやはり日本自動車ターミナル法によって一般的にこのターミナルはどんな業者も使えるものだろうと思う。それらの利用者も加えて民主的な公共的な運営ができるようなそういった会社をつくるために、設立委員の中に中小業者も含めなければならぬのじゃないか、こう思うのですが、いかがですか。
  132. 坪井為次

    坪井政府委員 設立委員の中に入れることは困難と思いますけれでも、会社が発足しまして、現実の運営をするというような段階になりましたら、そういった声を反映できるような運営委員会のようなものは考えられると思います。
  133. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 そのこととなお関連して質問しますが、その関連の問題として会社出資の内容をお聞きしたいのです。  いま東京トラックターミナル株式会社というものがすでにできておりますが、この株主の構成を見ますると、大トラック業者で占めておるようです。しかも一株五百万円という、これは普通の株式会社にはあり得ない一株の大きな金額でございますが、現在の二億五千万の資本金の一株五百万円で五十株でありますが、この株主のうちで一番小さいトラック業者は、一体何台のトラックを持って幾人の従業員を使っておる会社ですか。
  134. 黒住忠行

    黒住説明員 今回の出資者は二十三社でございまして、その中では五千万円以下の資本金の会社が四社でございます。それから一億円以下が二社でございまして、五千万円以下の出資者は中小企業の分に入ると思います。
  135. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 小さいといってもどの程度ですか。もう少し具体的に話してもらいたい。
  136. 黒住忠行

    黒住説明員 ちょっといま資料を調べておりますので、後刻御報告申し上げます。
  137. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 資本金五千万円以下の会社は四社あるというお話ですけれども、とにかく五百万円の株を持ってそれだけの資金の余裕がある会社ですから、資本金は少なくとも、必ずしも資本金の額によって会社全体の力というものははかれるものではなく、大体大業者に属するものであろうかと思う。そうなりますと、このトラックターミナルは中小企業者は相手にされないじゃないかという危倶の念を非常に持っておるようであり、この株主になっておる業者の中にも、あまりに大資本に偏重しておるという意見を漏らしておる人も多数ある。私は、今度できる日本自動車ターミナル会社はどのような株式——一株当たりの金額を幾らにするかによっても違いますが、一体このまま五百万円を踏襲するものかどうか。これは設立委員がやるので運輸省が知らぬということは許されないと思う、大体指導しなければならぬところですから。今度は一株何ぼくらいにしようと思っているのですか。
  138. 黒住忠行

    黒住説明員 ただいまの会社の株のあれは異例でありまして、特殊会社が成立いたしますと、従来の特殊会社の例にならいまして、額面は五百円ないし千円と考えておりますが、実際は設立委員において決定されることになります。
  139. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 そうしますと、いまの五百万円を一万で割った額面の五百円、これは普通の株式会社と同じくらいの金額に下げる、こういう方針ですね。これは間違いない。
  140. 黒住忠行

    黒住説明員 そのとおりでございます。
  141. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 そうだとしますならば、これは中小トラック業者も一株でも二株でも株が持てる。今日会社、工場等を民主的に運営するために一労働者でも株主になって経営に参加している時代です。ましてこれは業者なんですから、やはり株式を持ちたいものにはできるだけ広くその要求に応ずることによって公共性あるいは民主性が確保されるのですが、この点に関して運輸省として今後いかようにこの会社設立に対して指導しようとしておるか、その見解を承りたい。
  142. 坪井為次

    坪井政府委員 先ほども申し上げましたように、将来増資等におきましては、その際に十分そういった事業者の出資の機会を与えたいと思います。またそれに応ずるのに容易なように、額面についてもただいまお話ししましたように千円ないし五百円というような額面にしたい、そう考えております。
  143. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 新しい日本自動車ターミナル会社は一株の額面を五百円ないし千円にするという方針であるならば、中小業者もどんどん株主として参加できる。でありますならば、先ほどの設立委員の中にも中小業者の代表を入れて、株式の割り当て等についても公平に民主的にやらなければならぬ、またそういう意見が出てきて、設立委員——発起人ですね、設立委員兼発起人会の中でそういう意見を十分取り入れて、この会社が民主的に公共的に設立せられ、また運営せられる基礎をつくることになるのですが、先ほどは設立委員の中にそういう中小業者は入れない、こういう御意見でしたが、これは改められなければならぬのじゃないですか。額面五百円ないし千円にして資本の少ない人でも株主になれる、そういう道を開いておるというのであるならば、そういう人も参加できるような発起人会すなわち設立委員会を編成しなければならぬ。だから設立委員として運輸大臣が任命する場合にそういう人をぜひ入れる必要があると考えるのですが、どうですか。これは入れなければならぬと思う。
  144. 坪井為次

    坪井政府委員 中小企業の代表といったようなかっこう設立委員に任命されるかどうかは、ただいまのところなかなかむずかしいというふうに感じておりますけれども、額面の引き下げあるいは将来そういった引き下げることによって中小企業者も参加できるような体制をつくるということについては、運輸省としてはぜひ実現したいと考えております。
  145. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 自動車局長は、この法案の附則第二条の設立委員の任命に関して中小業者を加えることはむずかしいと思う、こういう答弁をしておりますけれども、政務次官、どうですか。これは運輸大臣の職権で設立委員を任命できる。入れようと思えばいつでも入れられる。今後、将来考えるなどという必要はない。最初に会社をつくるときにこれを入れなければ、将来もだめになってしまう政務次官、どうですか、これは当然設立委員の中に中小業者の代表を入れるべきだと思う。
  146. 大久保武雄

    大久保政府委員 設立委員の中に中小企業代表を入れろという御意見のようでございます。あるいは設立委員の中に入らない場合におきましても、中小企業の利益が害されないようにあくまで監督の上におきまして措置いたしたいと考えております。
  147. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 中小企業者の利益が害されないように措置する、これは当然の運輸大臣の職責であり、また設立委員の責務であろうと考える。それは当然のことである。私が言うのはそうじゃなくて、現実的に具体的にそうした設立委員の中に一人でも入って、そしてそれらの人々の利害を代表し、また見解を取り入れるということは、独占企業や大企業者の独占物になってしまうのを防ぐ意味からもこれは重大なことです。どうして入れて悪いのか。その利益を守ってやるようにするから、それは入れてはならぬ、お前らは入るところじゃない、こういう見解ですか。そういう考え方なら不届き千万だ。
  148. 大久保武雄

    大久保政府委員 東京トラック協会の代表は発起人に入るわけでございます。そこで東京トラック協会の中には多くの中小企業者が加入しておられると思うので、十分中小企業の意向を代弁できる、かように考えております。
  149. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 東京トラック協会は大企業者も一緒に入っての協会であろうと思う。そうならば大企業の人が出てくる。これは個人を任命するのでしょう。協会の代表だとしても個人なんだ。そういう人にほんとう——自分の身をもって中小企業を経営していろいろ苦労をしているその人の見解を入れなければいかぬ、トラック協会全体では大企業者も含めてあり、その意見が支配的になる場合が往々にして多い。そうでなくて、個人的にその人自身が中小企業者でやっておる人を出さなければいかぬ、そういう意味なんです。トラック協会から出ておるから中小企業者も当然その中に含まれておるというようなことでは何ら意味をなさない。  それから株式の割り当てを一体だれがどうするのか。これは発起人会で、すなわち設立委員会でやるだろうと思うのだけれども、こういうものに対する指導方針はどうするか。いま五百円、あるいは千円の額面にするから、資本の少ない人もとれるという状況でそういう方針でいくという御答弁でしたが、そういう額面が五百円あるいは千円になりましても、中小業者が割り当てられない、公募にするのか、あるいはくじ引きでやるのか、もしくは設立委員会において自分の見解で割り当ててしまうのか、これとも関連するわけなんです。設立委員に中小のほんとうの業者を入れること及び中小業者に割り当ての道が開かれているやいなや、この二点をひとつ御答弁願いたい。
  150. 大久保武雄

    大久保政府委員 前段の御質問でございます中小企業の特定人を入れたらどうか、かような御質問でございますが、数多い中小企業者の中の人選といったような複雑な問題もございますので、東京トラック協会の代表がおられましたならば、東京トラック協会の中に占めておる多数の中小企業者の意見をひとつ御発言願う機会があるものと考える次第でございます。  また中小企業者に株を持たせるべきではないかということは、先ほど山口委員、久保委員の御質問にお答えいたしましたように、私どもといたしましては将来すみやかなる機会にさような機会を増資等の際に持ちたいと考えておる次第でございます。
  151. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 第一点の設立委員の中に東京トラック協会が入るといいますけれども、これはトラック協会の単なる代表者でなくて、その中から中小企業を代表すべき人をぜひ選んでもらいたい。よく打ち合わせをしまして、私はそういう希望を持ち、またぜひそうすべきだと思います。  それから株式の割り当てについて将来とおっしゃいますが、これは最初につくるときにやって——四十年度は二億五千万円でいままでのものをそのままやってしまうのですか、そうすると四十一年度に増資をして二億五千万を新たに民間出資をやらせる場合に可能である。そうすると四十一年度にはぜひ中小業者に持たすように配慮をしたい、こういう見解でございますか。
  152. 大久保武雄

    大久保政府委員 そのとおりでございます。
  153. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 ちょっと方面が変わりますが、縦貫自動車道建設法あるいはその他の法律によってアウトバーンがたくさんできる、これのバス、トラックの定期運送の今後の方針を、この間国鉄も含めて名神高速道には認可したようですが、その方針をちょっと承りたい。  それからもう一つ、トラックを何台も連ね、何といいますか、トラック列車みたいなもの、ああいうものは一体日本では認められるのかどうか、牽引車で行くものですね、ああいうものはこういう高速自動車道なるものに今後自動車列車のようなああいうものを認めていけるかどうか、普通の自動車は無理だろうと思うのです。この二点。
  154. 大久保武雄

    大久保政府委員 御質問の第一段の高速自動車道におけるバスの認可方針の御質問であったと存じますが、先般名神高速道におきましても措置いたしましたように、将来全国的に独占形態の業態を認める、かような考え方は持っておりませんので、できるだけ自由競争の、原則を生かしまして、その地域を開発してまいりました業者を生かしつつ、その当該高速自動車道に最もふさわしい業者を選択いたしまして、これが経営に当たらせる方針であるのであります。  第二段のトラック列車の構想に対する御質問に対しましては、事務当局から答えさせたいと思います。
  155. 坪井為次

    坪井政府委員 道路上を運行する自動車の長さが道路交通法で制限されておりまして、二十五メートル以上になるときは特別な許可を要する、そういった制限がございますので、これ以上になることはむずかしいと思います。
  156. 竹谷源太郎

    ○竹谷委員 しかし、これからアウトバーンができて、半径で三百メートル、五百メートル以上ということになると、長くても差しつかえない時代がくる。いまはちょっとむずかしいでしょうね。しかし、これは将来の問題として、だんだん考慮する必要のある時代が来る、こう思いますので、御考慮を願います。
  157. 長谷川峻

    長谷川委員長 他に質疑はございませんか。   他に質疑もないようでありますので、これにて本案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————
  158. 長谷川峻

    長谷川委員長 これより討論に入りますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  本案を原案のとおり可決するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  159. 長谷川峻

    長谷川委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。
  160. 長谷川峻

    長谷川委員長 この際、進藤一馬君より、本案に対して附帯決議を付すべしとの動議が提出されております。  提出者より趣旨の説明を求めます。進藤一馬君。
  161. 進藤一馬

    ○進藤委員 私は、ただいま議決されました日本自動車ターミナル株式会社法案に対し、自由民主党、日本社会党及び民・三社会党を代表して、附帯決議を付すべきであるとの動議を提出いたします。  その附帯決議の案文を朗読いたします。     日本自動車ターミナル株式会社法案に対する附帯決議   日本自動車ターミナル株式会社設立に当っては、次の各項を遵守するよう要望する。  1、日本自動車ターミナル株式会社は、板橋ターミナルのみならずその他の重要地域についても速やかに其の具体化を図り、自動車輸送の円滑を図ること。  2、日本自動車ターミナル株式会社は、公共性を堅持して不公平なる運営をなさざること。  3、東京トラックターミナル株式会社吸収に際しては、公正なる評価を行ない、いやしくも疑惑の念を抱かしめるがごときことのないよう配慮すること。 以上であります。
  162. 長谷川峻

    長谷川委員長 ただいまの進藤一馬君の動議のごとく、本案に対し附帯決議を付するに賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕
  163. 長谷川峻

    長谷川委員長 起立総員。よって、本動議は可決せられました。  この際、政府当局より発言を求められておりますので、これを許します。大久保運輸政務次官
  164. 大久保武雄

    大久保政府委員 ただいま日本自動車ターミナル株式会社法案に対する附帯決議を御決議いただきましたにつきましては、政府といたしましてはこれを順守いたしまして、今後の措置をいたしたいと考えておる次第でございます。     —————————————
  165. 長谷川峻

    長谷川委員長 ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  166. 長谷川峻

    長谷川委員長 御異議なしと認め、さよう決しました。   〔報告書は附録に掲載〕
  167. 長谷川峻

    長谷川委員長 次会は来たる午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時三十六分散会