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1965-02-05 第48回国会 衆議院 運輸委員会 第2号 公式Web版

  1. 会議録情報

    昭和四十年二月五日(金曜日)    午前十時十七分開議  出席委員    委員長 長谷川 峻君    理事 有田 喜一君 理事 進藤 一馬君    理事 關谷 勝利君 理事 田邉 國男君    理事 山田 彌一君 理事 久保 三郎君    理事 肥田 次郎君       浦野 幸男君    川野 芳滿君       壽原 正一君    西岡 武夫君       西村 英一君    小川 三男君       勝澤 芳雄君    泊谷 裕夫君       野間千代三君    内海  清君  出席国務大臣         運 輸 大 臣 松浦周太郎君  出席政府委員         運輸政務次官  大久保武雄君         運輸事務官         (大臣官房長) 堀  武夫君         運輸技官         (港湾局長)  佐藤  肇君         運輸事務官         (航空局長)  栃内 一彦君  委員外出席者         日本国有鉄道総         裁       石田 礼助君         日本国有鉄道常         務理事     豊原廉次郎君         専  門  員 小西 真一君     ————————————— 二月二日  委員金丸信辞任につき、その補欠として小渕  恵三君が議長指名委員に選任された。 同月五日  委員西村直己辞任につき、その補欠として大  西正男君が議長指名委員に選任された。 同日  理事塚原俊郎君同日理事辞任につき、その補欠  として田邉國男君が理事に当選した。     ————————————— 本日の会議に付した案件  理事辞任及び補欠選任  港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案  (内閣提出第二六号)  地方自治法第百五十六条第六項の規定基づ  き、海運局支局出張所設置に関し承認を  求めるの件(内閣提出承認第一号)  航空及び日本国有鉄道経営に関する件(職員  の綱紀に関する問題)      ————◇—————
  2. 長谷川峻

    長谷川委員長 これより会議を開きます。  この際、理事補欠選任について、おはかりいたします。  理事塚原俊郎君が理事辞任を申し出ておりますので、これを許可することとし、その補欠選任につきましては先例によりまして委員長において指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
  3. 長谷川峻

    長谷川委員長 御異議なしと認めます。  それでは田邉國男君を理事指名いたします。      ————◇—————
  4. 長谷川峻

    長谷川委員長 港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案、及び、地方自治法第百五十六条第六項の規定基づき、海運局支局出張所設置に関し承認を求めるの件を一括議題とし、提案理由説明を聴取することといたします。松浦運輸大臣
  5. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 ただいま、議題となりました港湾整備緊急措置法の一部を改正する法律案提案理由につきまして御説明申し上げます。  港湾は、経済活動の重要な基盤でありまして、外国貿易を拡大し、生産の増強につとめ、地域格差を是正し、もって、国民経済の健全な発展に寄与するためには、港湾の緊急かつ計画的な整備を推進する必要があることは申すまでもないところであります。このような見地から、政府は、昭和三十六年度を初年度とし昭和四十年度に至る港湾整備五カ年計画を策定し、これに基づいて港湾整備事業の実施を鋭意促進してまいったのであります。  しかしながら、近年におけるわが国経済高度成長に伴い、港湾取り扱い貨物量予想外の伸びを示し、すでに昭和三十八年において、最終年次である昭和四十年の推定港湾取り扱い貨物量を上回ったのであります。また、新産業都市建設等地域開発諸施策の積極的推進、船型の大型化航行船舶のふくそうに伴う海難防止要請等、新たな情勢が生じてきたのであります。このような事態にかんがみ、政府といたしましては、このたび、昭和四十年度を初年度とする新港湾整備五カ年計画を作成し、港湾整備を強力かつ計画的に推進する所存であります。  つきましては、昭和三十六年度を初年度とする港湾整備五カ年計画を作成することとなっております現行の港湾整備緊急措置法第三条を改正し、昭和四十年度を初年度とする新しい港湾整備五カ年計画を作成し、閣議決定することにいたす必要があります。  以上が、この法律案を提案する理由であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。  次に、ただいま議題となりました地方自治法第百五十六条第六項の規定基づき、海運局支局出張所設置に関し承認を求めるの件につきまして、その提案理由を御説明申し上げます。  この案件は、最近における経済の急激な成長に伴い、出入港船舶が激増しております北海道厚岸港に北海海運局釧路支局厚岸出張所を、石川小木港に東海海運局七尾支局内浦出張所を、静岡田子の浦港東海海運局清水支局田子の浦出張所を、それぞれ設置しようとするものであります。  北海道厚岸港につきましては、同港は、捕鯨その他の漁業基地として活況を呈しており、さらに海運貨物の荷動きも活発で、昭和三十八年の出入港船舶は七十三万総トンに達しております。また、港湾整備昭和四十五年完成を目標に進められており、完成時には北海道有数の漁港となることが期待されております。  石川小木港につきましては、同港は、石川県最大の北洋漁業等基地であると同時に、木材等搬出港としても発展してきておりますが、さらに近年、奥能登地方観光開発の進展により、水中翼船等も運航され、ますますその利用度が高まってきておりまして、昭和三十八年の出入港船舶は二十一万総トンに達しております。  静岡田子の浦港につきましては、同港は、工業整備特別地域に指定された東駿河湾工業地帯の拠点として計画され、開発の途上にあります。同地域には、パルプ、肥料、石油、セメント等の工場が建設されておりまして、昭和三十八年の出入港船舶は二十三万総トンに達しておりますが、今後の港湾開発の進捗に伴い、ますます大型船入港が激増するものと思われます。  このように厚岸港、小木港及び田子の浦港には、相当数荷役量及び出入港船舶があり、また、新たに海事関係業者が進出しつつありますので、海事に関する行政手続の利便をはかるとともに、これらの港における海事行政の円滑な運営を確保するため、これらの港に出張所設置する必要が生じてまいったのであります。  以上の理由によりまして、地方自治法第百五十六条第六項の規定基づき、海運局支局出張所設置に関し、国会の御承認を求める次第であります。  何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御承認いただきますようお願い申し上げます。      ————◇—————
  6. 長谷川峻

    長谷川委員長 次に、航空に関する件、及び、日本国有鉄道経営に関する件を議題とし、調査を行ないます。  質疑の通告がありますので、これを許します。肥田次郎君。
  7. 肥田次郎

    肥田委員 ことしに入りましてから、われわれが最もいやがっておる汚職という問題が各方面でいろいろと出てまいりました。運輸省関係ではこういうことがないように、いままでも、時々起こったところの汚職問題を取り上げて、これらを戒めてきたのでありますが、残念ながら、ことしに入って、いま申しましたように航空局関係国鉄関係、この二つの方面から汚職で逮捕されたという事実が、新聞に発表されました。  そこで、まずお伺いしたいのは、航空局関係につきまして一月二十七日の新聞を見てみますと、物品係長福田行雄、それから補佐官竹本安夫通信器材係徳田泰親、この三名が収賄で逮捕された、こういうふうにいわれておるのであります。航空局として、この事実についてどういうふうに掌握しておられるか、まずお伺いいたしたいと思います。
  8. 栃内一彦

    栃内政府委員 ただいま御指摘になりました航空局関係汚職につきまして、航空局としましてどういう経緯を承知しているかという点につきまして御説明申し上げます。  この三名のうち、一月二十七日に物品係長福田行雄、この者が任意出頭の形で警視庁に連行されました。午後七時三十分ごろ逮捕令状が出たという連絡がございました。それから二月一日、補給課補佐官竹本安夫警視庁に、通信器材係徳田泰親、ともに任意出頭の形で警視庁に連行されましたが、同日午後九時半ごろ逮捕令状が出た旨の連絡がございました。その後、以上の三名とも現在検事勾留の形で取り調べが行なわれておるということでございます。
  9. 肥田次郎

    肥田委員 大臣は何か御用があるようですので、大臣にちょっとお伺いしておきたいのですが、この収賄汚職という問題は、これは公務員が最も恥ずべき行為、こういうことで今日まで取り扱われてきたと思います。特に日本人の感覚からしても、汚職という問題、これは一番恥ずかしい行為だ、こう思っているのです。ところが新聞をいつもにぎわしておるのは、汚職行為——公務員汚職行為、こういうことになっております。けさも、ちょっと新聞を見ましたところ、こういうことを書いてありました。東京都における高速道路の公団の汚職について、課長以下が嘆願書を署名して出しておる。こういうことが載っておりました。本来、汚職について、いわゆる管理職にある者が音頭をとって、そうして汚職についての手心を加えてくれたというような、そういう嘆願書をつくるということはけしからんじゃないか、こういうことが新聞にも書いてありましたが、全くそのとおりだと思うのです。  そこで、こういうたび重なって起こるところの汚職行為について、省内に対してどのような処置をもってお臨みになるのか。お忙しいようですから、それをまず伺いまして、そして問題点のありそうなところはまた当該局長にお伺いしたいと思います。
  10. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 役所をあずかる責任者といたしまして、かような事件が出ましたことは、私どもの非常な不徳のいたすところでありまして、みな責任を感じております。したがいまして、あの問題が出ますと、直ちに省議を開きまして、省議に出席する者一同に対して、私は自分の信念を吐露いたしまして、綱紀粛正を強く望んだのであります。同時に、その趣旨を体しまして、綱紀粛正に対する指令を全庁員に発しまして、警告をいたしました。今後かかることのないように一そう引き締めて行政を行なうよう厳重に戒めておるのでございます。
  11. 肥田次郎

    肥田委員 もう一つばかりお伺いしたいのですが、私は、ちょっといろんなことを聞きます。それは、それぞれの立場にあるものに対して、この一般業界からの誘惑が非常に激しくやられるだろう、こういうことも二、三の話も聞いております。それからもう一つ問題になるのは、この公務員汚職をして、そして結局、行政上の処分を受ける。当然、公務員としての地位も剥奪される。そのあとが問題になるのですね。われわれが聞く話によりますと、結局、いろんな関係があるからそういうことになるのでしょうが、そうして刑事処分を受け、公務員としての地位も剥奪されたその人が、ちゃんとりっぱに贈賄者側関係会社に拾われていくんです。ここに問題があると思うのであります。もし汚職をすれば、公務員として恥ずかしい行為をやれば、もう生活の道を断たれる、こういうことになると、そう簡単に汚職というものはできないと思うのです。ところが、依然としてそのあとが断たないということは、結局汚職をやっても、それは差し引きそろばんをはじくと得になる。プラスになるから、したがって、汚職をやってもあと心配がない、ちゃんと関係会社が拾ってくれる、こういうことが公然と行なわれるとするならば、これは容易ならぬ問題だと思うのです。  それから、もう一つ大切なことは、いま大臣もおっしゃったように、私は何といってもこれは時代的な一つの風潮ではあるというけれども、この公務員汚職ということを恥ずかしいという行為じゃなしに、背任行為だという罪悪感というものがないんじゃないか、こう思うのですが、この公務員汚職という背任行為に対する罪悪感というものをどういう手段によって徹底をされるのか。これが私は必要じゃないかと思うのです。  この辺についてもう一言お答えを聞いておきたいと思います。
  12. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 最初の問題に対しましては、法のさばきによりまして、罪の裁定が決定し、その罪に服して、社会人として帰ってまいりましてから後の問題に対しましては、憲法の定めるところによって職業の選択は自由でありますから、これにわれわれのほうでどの会社に入っていいとか悪いとかということ、そういうことは恥ずかしいことであるという良心的な指導はできますが、法としてこれは取り扱うことはできないものではないかと私は思っております。  もう一つは、いまのお話のように、国民税金で、国民の公僕として働く者は、仕事そのものをもう少し国民の幸福のためにやらなければならぬものを、国民税金を汚毒する方面に使うということは非常に恥ずかしいことであるという廉恥心を、そういう道徳をわれわれは官紀粛正の中の第一項目に取り上げて、平素からそういう一つ格調の高い道徳心を涵養していくということが何よりも大事なことではないかと私は思うのであります。それ以外に防ぐ方法はないのではないか、かように考えておりますから、この間の省議の場合におきましても私は真剣にそのことを説いたのでございます。
  13. 肥田次郎

    肥田委員 先ほどのことについては、それは確かに行政処分を受け、そうして職を追われる。そのあとの、ということになると、これはなかなか問題があると思います。職がなければ一体その人間はどこへ行くのか、こういう問題が起こってきますから、その点は問題はないのです。ただ、そういうような因縁がもとになって、刑をつとめ、職を追われても、そこにつとめられるような、そこの会社が受け入れるような因果関係というものが残存している限り、こういう汚職問題というものは尽きないと私は思うのです。誘惑と、それからあとが保障されるのですから、汚職という行為あとを断つはずがないのです。それが問題だと思うのです。  それから職員に対する立場を意識さすということはいろいろ方法があると思います。時間が長くなりまして議論的になるかと思いますからあまり多くは言いませんけれども、私は国民税金を使っておる公務員という、この立場の強調はそうたいして必要はないと思うのです。要はやっていいこととやってはいけないことの区別さえそれぞれの人がわきまえていれば、それでいいことだと思うのです。公務員であっても一般職員であっても労働者であっても、自分労働に対しての報酬をもらうのですから、税金であろうと生産会社であろうと、この点に差別はつける必要はないと思います。ただ、自分地位を利用してやるから、不当な利益を得るから、これが汚職背任行為ということになるわけですけれども、これは公務員に限らず、どこの場合でもあり得ることなんです。ですから、公務員に限ってこういうことが起きるのは、公務員の特殊な地位を利用しておる、こういうことになるわけですから、税金をはんでおる公務員としてどうこうということではなしに、やってはいけないことをやっておるという、この理解が徹底しなければ、先ほど言ったような、自分が少々悪いことをやってもあと会社が拾ってくれるのだ、こういうことになってまいりますと、この因果関係というものは解消することができないだろう、こういうことを考えますので、特にこの点に対して十分な注意を払っていただきたいと思います。
  14. 野間千代三

    野間委員 関連して大臣にお伺いします。  いま汚職の問題で、肥田委員から特に公務員綱紀の問題について質問がございましたが、それともう一つ、私は業者との関係について、運輸省のほうで特に今回の消防車の問題については、新聞の報道するところでは、相当広がる可能性があるように報道されております。したがって、業者との日常の関係をどう規制するかという問題と、もう一つは、これは税金を使うのですから、贈賄をする側も明らかに罪悪であるということを徹底をする意味と、したがって明らかになった場合には厳格に、取引関係も停止するぐらいの態勢をもって処分をすることが必要ではないかというふうに思うのです。その問題について大臣の答弁を伺いたい。
  15. 松浦周太郎

    松浦国務大臣 さっきお尋ねになりました三番目の問題ですが、そう答えようと思っておりました。省内公務員に対しましては、先ほど申しましたように、格調の高い道徳を涵養することが必要であることは、こちらのほうの問題であります。しかしその店は、その人が犯罪を犯しても、おれは拾ってやるというものの、わが省の関係のところに物を納めることが非常に有理な品物を取り扱っている店に違いはないわけです。だから汚職までさして納入するということになるであろうと思うのです。でありますから、一たびわが省との間において汚職を起こしたような店からは再び発注しない、こういう原則を立てれば、二へん目からは買ってもらえませんから、汚職をしなくなると思うのです。それと、もちろん公務員たる者は、先ほどから申しますような高い道徳の上に立って仕事をすべきである、かように考えます。
  16. 野間千代三

    野間委員 大臣お答えは十分に期待をしていきたいと思います。
  17. 肥田次郎

    肥田委員 それでは引き続いて航空局長にお伺いするのですが、いま一番問題になるのは、自分役職を利用するということにあると思うのです。この福田行雄という人は、全国の空港に配備する消防車ガソリン補給車などの購入検査の権限を悪用して便宜をはかっていた、こういうことになっていますし、それから竹本安夫というのは、福田行雄上司であった、こういうことになっております。それから通信器材係徳田泰親というのは、購入器材の種類や、その機械を大体どれくらいで購入するはずだという予定価格、こういうものをこっそり知らせて甘い汁を吸っておったというふうに書かれておるのですが、これはそれぞれ自分役職を最大限に利用してこっそり自分だけうまいことをやっておった、こういうことになるわけなんですが、こういう関係についてそれぞれの役職というものと業者との関係について、今後一体どう対処されますか。
  18. 栃内一彦

    栃内政府委員 ただいま先生の御指摘になりました今般収賄容疑で逮捕されました三名につきましてどういうことであったかという点は、現在取り調べを受けておりますので、内容は私ども具体的に承知しておりません。収賄容疑であるという点だけを承知しております。ただ、容疑を受けた三名の者がどういう仕事をしておったかという点につきまして御説明申し上げます。  福田行雄は、物品係係長をしておりましたが、この係は、物品需給運用計画物品購買及び修理物品検収物品需給に関する調査及び統計というような職務を内容としております。それから補佐官竹本所掌業務は、現在総括補佐及び管材第一係、管材第二係の担当補佐ということになっております。竹本は、現在は総括補佐でございますが、以前にはその他の補佐ということをやっております。それから通信器材係係員徳田泰親、この者は係員でございますが、この係の所掌いたしておる分担範囲は、電気通信用機器及び器材需給及び運用計画購買修理検収需給に関する調査統計機器(車両を除く)工作及び自家修理というような分掌になっております。したがいまして検収というような仕事をやっておったということはお説のとおりでございます。
  19. 肥田次郎

    肥田委員 航空局長、私は、実はそういうことはどうでもいいのです。問題になるのは、この委員会でもたびたび取り上げられたのですが、空港消防車は配備されていますね。ところが、空港消防車を動かす要員というものがいつも十分ではない、こういうことは久保委員からたびたび指摘せられたところなのです。たまたまこの福田その他の連中がこの器材購入をやっておる、検査もやっておる、こういうことになると、心配になってくるのは、たとえば一つの例を消防車にとってみると、化学消防車購入した、その検査はこの汚職関係する連中がやっておった。そしてその配備されたところの消防車というものは、実際にいざということになると、動かす要員も不足というような実情だ、こういうことになってきて、心配になるのは、そういう人々——悪くものを考えるわけじゃないのですが、そういう人々検査をして、そういう人々事情を知らしてやって、そして購入したところの機械がはたして満足な機械なのかどうかという心配が起こるのです。こういう点については、機械機能テストというようなものをどういうふうにやっておられますか。やられた例があれば、簡単でいいですから聞かしてもらいたいと思います。
  20. 栃内一彦

    栃内政府委員 器材購入されましたときに、検収の場合に検査をやっております。
  21. 肥田次郎

    肥田委員 この汚職関係している人が検査をしているのでしょう。それが機械ですから一時的には検査をパスするでしょう。ところが、機械に所定の耐久力があるのかどうか、こういう点が心配だということを私は言っているのです。これはいいですから、ひとつあとで、そういうおそれのありそうな器材については、いつでも使えるのかどうかということの点検の必要があるのじゃないか、こう思いますから、この点は私のほうから注意をいたしておきます。機械のことですから、そういう経路をとって入ってきた機械が満足な機械であるかどうかということに不安感を持ちますから、したがって、いつでも常時使えるという機能を維持できるものかどうかという点については、一応再点検される必要があるだろうと思います。  それからもう一つは、これは私はいつの場合でも感じることなんですが、いまも局長が言われたことは、私は非常に大きな意味を持っておると思うのです。しかし、情においてはそういうこともあるだろうと思いますが、警察、検察庁で目下容疑として取り調べ中なんだ、多くを語りたくない、こういうことなんです。そうなってくると、その取り調べ中というその間には、全然、関係当局警察まかせ、検察庁まかせということで、無関心態度というのですか、そういうふうな態度をとっておられるのですか、それとも積極的にそういう取り調べに対して協力をされておるのですか、その点どうなんでしょうか。
  22. 栃内一彦

    栃内政府委員 私が申し上げましたのは、無関心という意味で申し上げたのではございませんで、非常に関心を持つということばで表現できないくらい憂えております。いかにして今後こういうことがないようにするかという問題については、非常に頭を痛め、また部下の職員の監督をさらにどうしたらいいかというような点では非常に頭を痛めており、またいろいろ考えてもおりますが、現在取り調べを受けておる者がいかなるごとをしたかという事実の問題につきましては、警察当局に必要な書類はもちろん差し出しておりますし、またどういう事情であったかということを警察当局が本人の取り調べをする場合に、警察として参考にしたいということでいろいろなことを聞いてまいります。そういうことにつきましては、警察取り調べが円滑に行なわれるように資料の提供あるいは説明ということはいたしております。  ただ収賄容疑であったということはわかっておりますが、それではいかなる収賄であるか、金何万円をいつどうしたのだというような点の取り調べの問題につきましては、航空局長として現在これを行なうということは不可能でございますし、またその点につきましては、警察取り調べ資料の面なりあるいはその他の面で協力するというのが限界ではないか、こういう意味内容がはっきりわからないというふうに申し上げたので、無関心というようなことは全然ございません。むしろそういうことばでは表現できないような気持ちで対処しておるということを申し上げます。
  23. 肥田次郎

    肥田委員 まあそれで私も納得がいきましたが、やはり局長、三通りくらいあるのですね、こういう事件が起きると。それはやはり上司として自分の管内に不正事件が起こるということは、これを恥ずるのあまり、協力という態度までいかないで、なるべくこれは大きくならなければいいというような親心というのですか、こういう気持ちがあって、結局それは当局の取り調べに対して非常に消極的で、何もなくてああよかったなということもある、こういうこともあります。これは結果的には、こういう不正事件を黙認ではなしに、容認するようなことになりますね。これは重大な問題ですから、こういう誤りのないように心配をしたのです。  それからもう一つは、こういうことがあります。警察取り調べというものは容疑だということを言われた。しかし警察というものが手を入れて逮捕に踏み切るということは、よくよくの例外がない限り、これは何もなかった、白ということにはならない。よほど裏づけがなかったら逮捕というものはやらないのです。逮捕というものは、もうすでにその罪状が大体明らかになってきた、あとは情状酌量をするかどうかということだけが残っておる。最終的な処分としてこれはいろいろな関係を見たら、まあこのくらいでかんべんしてやれということになるのか、執行猶予にしてやるということになるのか、これはぶち込まなければならないということになるのか、それだけの問題なんだ。逮捕というものは、全く白だったという例は、よくよくの例外でないと私はなかろうと思うのです。だから、容疑で逮捕されておるということが、あたかも白に近いようなふうにものを考えられるということは、これは誤りで、ただそれぞれの関係当局の逃げ口上、はたから聞かれたときにこういうことになる場合が多いと思うのです。その点私は非常に心配しておったのでお聞きをしたわけです。  ですから、こういう問題が起こったときには、やはりその関係省の責任者そのものがそれに対する罪悪感というものを持たなければ、部下がかわいさに、あるいは自分地位がかわいさにこのことができるだけ大きくならなければいい、こういうような考え方でおられるならば、私が一番心配しておるところのこういう汚職というものはあとを断たないだろう、こういうふうに思ったからお聞きしたわけです。  それから総裁がお見えになっておるのでちょっとお伺いしますが、これも新聞に逮捕されたということで出ておりましたことは、関西支社の工事局次長が逮捕された、こういうことになっておるのです。それが贈賄かどうかという問題は、それは私も触れかねますが、逮捕されたという、その相手方の贈賄者というのは、これは前任の工事局の次長であった。鉄建建設の大阪支店次長というものですね。結局前任者が鉄建建設の大阪の支店次長になっていった。そうしてその後任者の工事局次長が金をもらったとかもらわないとか、こういうことで逮捕されたというのが記事になっておるのですが、これもやはりそのつながりというものが大きい糸を引いておると思うのです。新聞には悪口を書いてありますが、そういうふうに天下りしていった。そこで工事局と鉄建建設と何かやっていたのだろう、こういうふうに書かれておりますが、この点については、これは、まあ総裁は純然たる民間の方ですから、国鉄の内部でどういうふうなしきたりがあるかということは、まだおわかりにならぬ面があると思うのですけれども、そういうしきたりが往々にして不祥事件を起こす、こういうことになろうと思いますので、この点についても十分対処されることが必要だと思いまして一言触れておきましたが、私の質問はこれで終わります。
  24. 石田礼助

    ○石田説明員 ただいまの御注意に対しましては、私はごもっとも千万だと思っております。やはりそういうところに何か糸を引かれているということは、これは考えなければなりません。今後のことにつきましては、十分その点注意いたします。こういうことがそういう因縁で起こらないように十分に注意するということを、私は申し上げておきたいと思います。
  25. 野間千代三

    野間委員 関連をして二つばかり聞いておきたいのですが、初めに国鉄のほうですけれども、いま肥田先生が言われましたような関係と、もう一つは、今度の航空局の場合あるいは国鉄の場合も、これは司直が捜査中の中間発表ですから正確ではないかもしれませんが、公務員のほうが要求をして業者から受け取っているというのが両者に共通をした点として報道をされておる。それは、私が先ほども言いましたように、日常の業者との関係が非常に問題なんじゃないかという気がするのです。ですから、管理をする立場として、日常のそういう慣例について十分な監督をする必要があるというふうに感じるのですが、その問題についてひとつお答えいただきたいと思います。  もう一つ航空局長にお尋ねしたいのですが、やはり新聞の報道では、消防車購入が、航空局の場合には、日本造機だけに限られている。日本造機の独占であるというふうに報道せられておりますけれども、それが事実であるかどうかということ、もしそうであれば、その理由は何であるかということについてお尋ねいたします。
  26. 石田礼助

    ○石田説明員 こういう贈賄収賄というものはなかなか一日にして起こるものではなくして、だんだんに積み重なって、結局そういうような罪悪を犯す、こういうことになることは、これはお説のとおりだと思います。だからして、われわれとしては、こういうことを防ぐために、平素における職員の行動というものについて十分に自重戒飾するということにするのが当然でありまして、実は、私が国鉄総裁に就任するとき、私は汚職は大きらいなんだ、どうかひとつ汚職だけはやらぬでくれ、こういうことを注意いたしました。そしてまた機会あるごとに、そういうことを申しております。ことに今度の第三次計画におきましては、その金額が大きいだけに、私はこれは非常に誘惑が多いと思う。これはよほど注意しなければいかぬ。だからして、職員に対しては、よく自重戒飾するように指導しておりまするが、特に私がおそれることは、こういう事件が起こると、忠実に国鉄のために働いておる人間の士気に及ぼすこと重大なるものがありますので、ぜひひとつこういうことのないように、さらにひとつ力を入れて、この防御に当たりたい、職員の自重戒飾を望むようにしていきたい、こういうことを誓うものであります。
  27. 栃内一彦

    栃内政府委員 ただいま御指摘を受けました消防車購入について、ただいま問題になっております日本造機株式会社という一社からしか納入を受けていないではないかということでありますが、いわゆるローカル空港の包学消防車は、三十六年度から引き続き発注をいたしておりますが、御指摘のとおり、現在まで日本造機株式会社の製作にかかわるもののみが納入されております。  しからば何がゆえにほかの会社のものが入っておらないかというお尋ねがあったわけでございますが、その点につきまして経緯を申し上げますと、ローカル空港で使っております消防車、これにつきましては一定の規格があるわけでございますが、この規格及び特にこの消防車はポンプの圧力が非常に高いものを要求しております。当時、三十六年度に初めて購入いたします場合におきまして、いわゆる消防車をつくるという会社は四つばかりあったようでございますが、消防車にはいろいろ種類がございまして、各種の消防車をあわせて考えますと、この会社だけではなかったわけでございますが、ローカル空港に最も適合した化学消防車につきましては、この会社のみが製作しておった。しかもこの会社は当時までに約八十両をすでに製作しておったという事実がございますので、そういう実績もあり、しかもほかにはないというようなことから、この会社と随意契約を結んだということでございます。  もっとも、最近に至りまして、他の会社におきましても、ほぼ同じ程度の規格の化学消防車をつくるということになりましたので、三十九年度におきましては競争入札ということにいたしましたが、それまでは随意契約によってやっておった、こういうことでございます。
  28. 野間千代三

    野間委員 最初の国鉄のほうですが、いま総裁が言われましたように、実は私どもも、第三次の計画が進まれますから、その問題に当然予想されますので、今日から十分な体制をまず本社自体がとっていく、そうして再びこのようなことのないように善処してもらいたいということが主なので、そういう点をお願いしておきます。  それから航空局長、いままでに航空局購入課ですか補給課ですかで購入されました日本造機からの購入の総額ですね。三十六年から五カ年計画が始まって、五カ年計画は三十九年ですでに終わっているわけですか。まだ進行中なんですか。それと、今日までの購入の総額をちょっと……。
  29. 栃内一彦

    栃内政府委員 ただいま三十六年度からの五カ年計画というおことばがございましたが、五カ年計画というものは三十六年度に必ずしも立てたというふうには私は承知しておりません。三十六年度から逐次ローカル空港消防車整備していこうということで、毎年二台ないし三台の予算要求が認められておったということでございまして、結果的に三十九年度あるいは四十年度におきましてローカル空港——ローカル空港と申しましても第二種空港でございますが、ほぼ行き渡るという結果になったということでございます。  そこで、いままでそれはどういうふうに買われておったかという点におきまして、三十六年度におきましては三台で約一千六百十万円、三十七年度におきましても三台で約一千六百七十万円、三十八年度がやはり三台で約一千六百三十万円、それから三十九年度におきましては、二台で約一千二百九十万円ということになっております。
  30. 野間千代三

    野間委員 大体内容についてはわかりましたので、あとは司直のほうの取り調べの進行になろうと思いますけれども、局長の言われましたように、日本造機等の関係がそうであれば、必ずしも汚職をしなければならぬ、あるいは贈賄をしなければならぬという関係では、いまの御説明でいけばないはずですね。日本造機しかつくっていない、しかもそれが規格に入っているということであれば、別に贈収賄が行なわれなくて、いわゆる正常な形で購入が行なわれてしかるべきものであると思います。したがって私が心配するのは、最近摘発をされたのだけれども、三十六年からそういう方針で進んできておる。しかも三十六年ごろから、それぞれの関係者がそれぞれの位置に関係をしておったようにも見受けられますので、最近あがってきたものが相当根深い可能性があるのではないかという心配をするわけです。それは今後の取り調べによりますから、今後航空関係、特に輸送量も増大するでしょうし、各種の整備が行なわれると思います。したがって、なお飛行場の整備等についても、相当行なわれてくるものと思いますので、いま国鉄にも申しましたように、将来の方向として注意を十分にする必要があると思います。今回の処分について、あるいは業界に対する対処についても、十分、国民に明らかに、国の方針としてこういうものを厳罰に処していくという規範を示す必要があるというふうに思いますので、今回の問題の処理については十分にそういう方針でやってもらいたいというふうにお願いします。  最後に、航空局のほうに私もいつも言うのですが、消防車に対する要員の配置がきわめて不十分ですね。これはこの前の国会のときにも、私からもあるいは久保先生からも言われましたが、一例をあげれば、大阪空港のごときは、空港の当局で運輸省に要求をしている内容で見ても、消防車の人員配置が非常に悪い。新聞にもありましたが、化学車がそのとおりに使用できないのではないかというくらいにまでいわれております。一例を申し上げますと、消防関係に対して、定員が十六名から二十名、大阪の空港では必要であるというふうに算定をされておるのでありますけれども、それに対して現在員は四名ないし五名であって、空港当局の言明としても、かろうじて今回問題になったO11A型の一台分の人員のみで、事故発生時には人員の救助もでき得ないというように書かれております。こういう消防車の取り扱いそのものが、やはり今回のような汚職関係なしというふうにはいい得ないと思うのです。そういう意味で、せっかく購入したものが十分な体制で配備をされ、常時整備されておるということが必要ではないか。これは予算の問題ですから、また別の機会にいたしますが、要は、購入したものが完全に、常に有効に整備をされ、配置されているという体制もまた必要ではないかというふうに思いますので、つけ加えておきまして、以上で終わります。
  31. 長谷川峻

    長谷川委員長 ほかにございませんね。  次会は、来たる九日、火曜日、午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時十五分散会