○赤間文三君 いま聞くと、非常な増産をやっており、しかも、国際収支の幾ぶんアンバランスというやつを、
金融引き締めでカバーする、国際収支をよくするというためには、
金融の引き締めをやった、この引き締めが長く続けば
不況というようなものも、まだ
相当先まで伸びるかもしれないというような意味にも憶測するととれるのですが、私は、国際収支のアンバランスというか、好ましくないのは、
金融の引き締めだけを、非常に言いやすいからこの点さえ言えばいいというような安易な考え、また、引き締めをとった
ところが、国際収支はよくなったが
不況がひどくなったから、ちょっと引き締めをやめたらいいだろうという、そういう不徹底な考え方というものは、これはぐあいが悪い。私は、やはり生産増強をやるならば思い切って
通産省本来の使命である輸出の振興——生産増強ということよりも、好むと好まざるとにかかわらず、思い切った輸出振興を、国をあげての政策をとって、あわせて
金融措置と両方が相まって
不況対策なりいろいろのものができるのであって、私は、五、六年前から
通産省に要望しているのは、輸出の振興を国策としてやってもやり過ぎはない、どこまでやってもこれで困るようなことは起こらない、思い切って輸出振興策をとったらどうかということを私は多年言ってきたのです。毎年
相当な予算もされておりますが、この際私の意見としては、
不況対策の
一つとして思い切った輸出振興
対策を講じられることが
一つの大きな問題じゃないか。これは私の意見ですからお答えは要りません。
次にお尋ねしたいのは、関連して
倒産をするというのが非常に多くあります。
近藤さんから詳しく
関連倒産についての御
質問がありましたが、これはもう私は、罪とがもないのに関連して
倒産するというのは非常に気の毒な、馬にけられたようなもので、自分の
責任じゃなしで関連して、悪い
ところは何もないのに関連して
倒産をする、これが
相当現在起こっておるが、非常にこれは何よりも気の毒に思う。まあ露骨に言うならば、本人の
責任で、本人が
経営がまずくて、本人の
努力が足らなくて
倒産するのはあれですが、何も
責任がないのに関連的に倒れるというのは、これはもう徹底的に
救済をしなければならぬ、こういうふうに私は考えております。こういう関連で
倒産するものについては、大蔵省としては特別の
金融ぐらいのことは考えて、
倒産を最小限度に食いとめるということが、私は現在一審大事なことと思う。これはしょうがないというのであきらめられては困る。また、
倒産しかかったらしょうがないからあとから徐々に考えるということでは困る。こういうものに対して特別の
金融というものをおそらく大蔵省は考えておられると私は思う。どういう方策を大蔵省は考えているか。少なくとも
倒産を最小限度に食いとめるためには、関連して倒れるものについて特別の
金融制度というものを考えるべきものである、こういう私は考え方を持っている。特に
市中の
金融機関で、先ほど
中野長官が何か言われたこと、私は非常に残念に考える。何かというと、何やら調子が悪くなって倒れかかってくるようなときには、
市中銀行なんかむしろ逃げ腰のようになって、損害を最小限度に、ひっかからないように逃げ腰になっているというような意味のお話を聞いて、非常に私は残念に考えておる。常にそう
金融機関が親切でなくても、やはり
倒産かどうかという重大なる
業界の
不況時においては、私は銀行局を
中心として
倒産を最小限度に食いとめるために
努力をしなければならないと思う。それがいよいよ
倒産とか
会社の
経営がおもしろくないということになると、われ先にと逃げんとするがごときいま
長官の御説明があったのだが、もしそういうことであれば非常に、何をやっているやらわからない。私は、
連鎖倒産を国をあげて
一つでも少なくするという意味におきまして、また、すべての
関連倒産というものを救えとまでは言わない。しかし、その
関連倒産の中には救えるものも
相当ある。その中にはちょっと救いにくいという運命のものもあるかと思う。そういうものに対して、大蔵省の銀行局はどういう方針をとられるか。もうだいぶ
不況も続いて
倒産もあった。どういう事項をされたか、美辞麗句は要らぬ。具体的にどういう
措置をいたしたか、どういう考えを持っているかということを簡単直明にお答えを願いたい。