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砂原委員 関連してちょっと……。いま
道路局長のお話で、大体私が質問しようと思っておることは尽きておるのでありますが、一つの例をあげますと、有料
道路が一県の中に二カ所ないし三カ所あるという場合に、甲の
地域は非常に高率な利用者があって、償還も急速に伸びておる。ところがせっかくやった有料
道路が、もう十数年間続いておるものが赤字ばかり出しておって、いまなおその経営に苦しんでおるという実態がある。そういうものを、現行法でいうならば、いつまでたっても赤字の出るものは赤字の出るもので、いつまでもこれが有料
道路として取り残されていく。そうすると利用者のほうで見れば——私、広島県の例を申し上げるのでありますが、広島県の例から言うと、幕之内トンネルというのがある。この幕之内トンネルというのは、これは年じゅう赤字を出しております。だからもう十数年間たっておる、二十年近うなるんだけれ
ども、それになお赤字が続いておって、元金の利息さえ払えないというような状況である。それに呉の音戸の瀬戸に橋をかけたところが、これはまた観光と両面にかけてもううんと成績が上がって、もうあれは間もなくして償還ができるという状態である。片方はすぐただになって、地方は非常に助かるだろうけれ
ども、幕之内トンネルのほうは、島根県の浜田
方面から入ってくる車は、千代田町というところから、一級国道の広島−松江線に通じるところの松江線のほうに車が流れて、その幕之内トンネルのほうには車が流れてこない。また戸河内、芸北町その他のほうから出てくる分の、加計
方面から出る車は、これは太川橋を経て安佐郡の安古市町という
方面へ流れてしまう。これは主要県道になっておるけれ
ども、
道路がさんざんいためつけられておる。肝心の幕之内トンネルのほうは料金を払わなければならないから、通過しないということで、ますます赤字が大きくなってくる。そうすると、その
地域におる住民は、完全に取り残される結果になって、いままでとは
生活環境が苦しくなるというような状況にあるのが現在の実態で、有料
道路の欠陥があるのであります。こういうことに対して、私はせめて一県にある有料
道路に対しては、成績のいいのも悪いのもあろうから、いいのと悪いのとをプール計算的な
方法を考えられる用意があるかどうか、その法律改正をなさる用意があるかどうかということをはっきり確かめておきたいと思っていたのです。いま
道路局長は、そういうことをわれわれは
検討しつつあると言われたように聞いておりますが、さように了承してよろしゅうございますか。