○藤原道子君 実はこの間も、その子供たちの書いたつづり方の中に、おぜんに向かって、お茶わんでめしをたべてみたいということがあるのですね。それほど非常な、
職場からすぐ
学校へ行く、この子は角屋さんに奉公しているのですが、朝早い買い出しに行くために立って御飯をかき込むらしいのです。そういうことで、そうして
学校へ行くと、それで、そういうきびしい
労働にありながら、
学校へ来ておるときが一番楽しい。こういう、この間も私、ある夜間
中学を訪問したのですけれども、私いまも涙が出ますけれども、涙が出るような実態で、それでもなおかつ働きたい、自立していくのだという気持でがんばっているのですね。
年少労働者の
労働が身体に又ぼす
影響などを
考えると、禁止したいと思いますが、さればといって、禁止すれば実際に日本ではやっていけない、これも無視することができないわけなんです。したがって、私はこれをやかましくは申しませんけれども、こうした子供に対する保護という気持ちから、いま一段の愛情ある御
指導を私は願いたい。この間、ある東京都内の
学校へ参りましたが、
卒業式の予行演習をしておりました。あとでいろいろ座談会をしてきましたけれども、自分は
学校へ行ったけれども、いまの
学校教育は非常にいびつになってきている。受験受験が重点にされて、教科書だ副読本だ、さらにそれに対して参考資料と、とても貧しい家庭では追っついていけない、格差ができてくる。
学校でも
就職組と進学組の差別的な
教育が施されて、お友だちからばかにされるというようなことで、その子は
学校をやめてしまったそうですが、いまあるところで働きながら夜間
中学に来ている。夜間
中学に来てから成績がよくなったということを言っておるのですね。そういうことで、私は、けなげな子供たちの気持ちもわかるし、保護の面から
考えると、何を国はしているのだと、こら言いたくもなるし、私いまのところ板ばさみになっているのです。私自身が家が貧しくて、小
学校五年でやはり夜間で、まあ義務
教育、尋常六年を
卒業したというような点もございまして、特別この間泣かされてきたのです。そういう点で、こういう子供もあるということで御
監督を願わしいということを、特にこれは要望でけっこうでございます。この間、文部
大臣の答弁を聞いておりまして、ひとつそういう点もお
考えが願わしいということを申し添えておきます。
それから、身体障害者の雇用の実態はどういうふうになっているでしょうか。これもまあ身体障害者
施設等へ行きますと、何よりも一番気になるつらい質問ばかり受けております。私、諸外国といっても、ドイツへ参りましたときに、ドイツでは、まあ足のない人を受付に使うとか、手のない人を、博物館へ行ったときでございますが、
説明して歩く人は手のない人というように、残る機能を十二分に発揮させておる。しかも、国の
援助でなく自立するという誇りを持たしている。それで、いろいろな点でまあ
労働能力が若干劣っても、その人の人間として不自由しておるという、この何といいますか、
犠牲は一生背負っていかなければならないのだから、残る能力を一〇〇%に生かしていくというようなことがなされておりまして、ありがたいなあと私は思ったのです。日本の身障者の雇用
状況は、必ずしも満足にいっていないように
考えておりますが、その実態をお聞かせ願いたいのです。